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3.美女爆誕!
しおりを挟むよく考えたら、アラン王太子に国外追放を言い渡されていますし、私はこのままジル王国にいてもいいのでは?
お父様については―――当人の意志を尊重しますわ。
一応侯爵家で、傾いてはいますが領民もいますしね。
「私か?私は出来るならお前と一緒に国外追放されたいなぁ」
現実逃避でしょうか?
「残された領民たちはどうするのですか?」
「うーん、私が統治するよりも近隣の男爵とかが統治した方が上手く行くと思うんだよなぁ。それと私の爵位についてはロール国王に変換しよう。これらの事で私達には小銭が入るぞ!」
喜ぶべきところなのかよくわかりません。
私は、アラン王太子に国外追放を言い渡されてのジル王国での再出発となりますが、お父様は?
「お父様は領地経営が下手ですからね。仕方がないでしょう。困りましたね、お父様も私も明日からは平民です。今日から?」
もうなんだかわかりません。
「あー、それについてなんだが。ロロ嬢の父君の趣味・特技は庭いじりと聞く。どうだい?王城の庭師として働いてみるのは。もちろん、見習いからだが?」
「是非やらせてください!」
お父様は二つ返事で話を受けました。
はぁ、お父様は本当に庭いじりが好きなのね。でも王城の庭いじりは家庭菜園レベルではないわよ?もっと広大な…。
「して、ロロ嬢についてだが……連れてきた5人の侍女に是非ともその身を磨かれて欲しい。ロロ嬢は『地味子』と言われていたようだが、私の見立てだとロロ嬢は絶世の美女だと思うのだが?」
「オーディン様もわかります?この子の母親が非常な美女だったんで、絶対にこの子は美女のはずなんです。私の遺伝が混ざってしまったとしても!」
お父様まで、そこまで……。
「そういうわけで、リリス!イシス!ウル!エリーゼ!オルリ!ロロ嬢を磨き上げるように!」
「「「「「わかりました」」」」」
一糸乱れぬ統率で私は磨かれていった。
なんということでしょう?
彼女達の手にかかると茶髪だった私の髪が、ハニーブロンドに⁉
「ロロ様は今まで手入れをあまりしてこなかったのでは?」
…確かにこの長い髪を維持するのはお金がかかりますし、私の髪にまでお金をかけていられませんでした。貧乏で。
「僭越ながら、ロロ様の髪にあった枝毛なども処理させていただきました」
すごい!サラッサラのハニーブロンドヘアに変身しました。
カツラを被ったようです。
……彼女らの力をもってしても当たり前ですが瞳の色は変えることはできなかったようですね。当然ですね。
「どうしてもと仰るのならば、最近周辺の国で出回っているカラーコンタクトレンズというものを眼球に入れることで色を自在に……」
「姉さま!コンタクトレンズは毎日のケアが必要だし、眼球が傷つく可能性もありますよ」
そんな恐ろしいアイテム使ってまで瞳の色を変えたいとは思いません。
「私はこの黒目でいいのですよ~~‼‼」
こうしてハニーブロンドで黒目のロロという女性が誕生しました。
身分は平民?
お父様が庭師の見習いだし、そうかな?
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