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2.カトリーナ=ウェーブド、(17)
しおりを挟む面白そう、とそんな理由で転生させられた先はどうやら貴族それも公爵家。前世ではありえない一人っ子として、蝶よ花よと育てられました。
結果、このジムニード王国の王太子様エドワード=ジムニード様の婚約者となりました。
イトコ同士かな?
公爵家だもん、遠くでも血の繋がりはあるよね。
私も17才になり、夜会にちょくちょくと顔を出すようになりました。
王太子様の婚約者という事もあり、様々な方が挨拶に入らすので、正直なところウンザリしています。顔には出していませんよ。淑女の嗜みです。
「最近‘聖女’が神殿に認定されたらしいわよ」
へー。
「聖女と言えば、王子と婚約なさるのが定石」
へー。
「カトリーナ様!負けてはいけませんよ‼」
何に?
‘聖女’の噂を耳にしてからというもの、家の中の空気もピリピリしている。
何をそんなに警戒する必要があるのか?
私は王太子様の事を爪の垢ほども慕っていないから、全く興味がありません。
―――どちらかというと、そうね親戚がめでたいみたいに思う部分もあるけど?
そんな中王家主催の夜会にて、王太子殿下直々に
「聖女が現れた以上、カトリーナ=ウェーブドとの婚約は破棄し、私はこの聖女であるリーナと婚約することにする!」
と大々的に宣言された。
何も、夜会で宣言しなくたっていいのに。
「リーナから聞いた。カトリーナ、失望したぞ。リーナの持ち物やロッカーに細工をしたとか?」
「殿下、証拠は?」
「リーナと、その友人から聞いた」
「物証はないんですか?」
一国の王となられる方がそのような杜撰な調査をするようでは、呆れてしまう。ついでにため息も出る。
「リーナが言うのだから間違いはないだろう!」
「お言葉ながらあのですね、私にそのような時間的暇はないのです。私の行動なら王家の影の方がご存じなのでは?私がそのような人道に反するような行いをしているならば、即刻陛下からお話があったはずですが?」
「うるさいうるさい!お前なんか、辺境へ追放だ!」
何?この癇癪を持った5歳児みたいな王子は?
「了解しました。えーと、出立は早い方がいいですよね。辺境楽しみですわ!リーナさん、王太子妃教育頑張ってくださいね!」
私は早々と退散した。
あー、解放感!
王太子の婚約者ってだけで寄ってくる人の多いこと!相手にするのが面倒だったし。
王太子妃教育は大変だし。何でこんなに詰め込み授業?ってくらい詰め込むのよね。
ここ数年、王都から出ることも出来なくて、領地にすら行っていないのよ。
そんな生活からの解放、なんでもいいわー!!
私は楽観視してたのか?
家に帰ると、怒髪天の父が…。
「婚約を破棄したそうだな?」
「ええ、私は辺境に追放だそうです。辺境かぁ、どんなところかなぁ?緑豊かな所かなぁ?」
「……辺境には魔物が出る。危険地帯だ」
「でも、お父様。私があの阿呆王子の婚約者のままで構わなかったと?私は結婚するなら有能な方がいいわ」
「それを言われると困るがな」
大方、家の沽券に関わる話だろうなぁ。それについては申し訳ないけど。あの王子と一生を遂げるのはちょっと……。
「まぁ、そんなんで潰れるようなウェーブド公爵家じゃないからな」
「そうでしょうね、私の方は明日にでも早々と辺境に向かって出発しますわ。陛下と王妃様が帰ってきて、婚約破棄取り消しとか言われるのはゴメンなので」
阿呆なりに陛下と王妃様の二人が留守の間に婚約破棄を言い渡したんだろう。頑張って知恵を絞りだした結果だ。
家の方は申し訳ないが、優秀な養子をとるなりして次につなげて下さい。
どっちにしろそうしないと家は無くなってしまってたわけですし。
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