神経が図太い令嬢が婚約破棄されました

satomi

文字の大きさ
4 / 10

4.辺境追放の意味

しおりを挟む

「カトリーナ嬢は辺境に追放ということだけど、意味わかってるのか?」
 辺境の豊かな大自然に触れて生活を!じゃないの?王都から遠いし。
「わかってなさそうよ~。カトリーナちゃんはアレックスの婚約者としてこの地に追いやられたのよ~。でも、悪くはないでしょ?ほら親の欲目かしら?アレックスは醜男じゃないし、むしろ美丈夫なんじゃないかしら?王都だったらモテモテの部類に入るんじゃないかしら?」
 確かになぁ。アレックス様をよくよく見ると確かに、うん、王都ならモテモテの顔立ち。あと、体躯がイイ感じね。でもあの体躯は辺境で鍛えられたものじゃないかしら?
「ジロジロ見るなよ」
 すみません。はしたない行動でした。

 肝心の私はどうなのかしら?
 公爵家じゃ、蝶よ花よと育てられたけど、比較対象がいなかったからわからない。
「カトリーナちゃんはとっても可愛いわよ、ワイバーンちゃん達がカトリーナちゃん好き好きだもの」
 尺度はそこか!
「私も若い頃はワイバーンちゃんにモテモテだったのよ!」
 アナスタシア様はウールを選んだんですけどね。モフモフ……。

「さ、今日からカトリーナちゃんが暮らす部屋よ。うふふっ、遠慮しなくていいのよ!隣の部屋と扉続きなんだから。もちろん扉の先は…」
「ルドルフ様ですか?」
「いやだぁ、カトリーナちゃんったら、冗談キツイ!私のダーリンだもの。ルドルフの部屋は私の部屋の隣よ~。この扉の先はアレックスの部屋よ。婚約者だもの、当然!」
 当然なの?
 うーん、初夜というものは結婚式の夜だろうから今晩からしばらくはあの扉を使用することはないだろう。
 
「おはようございます!」
「よく眠れた?いいのよ、アレックスのせいにして昼まで寝てても」
 何の事だろう?
 昨夜はフカフカの布団にベッドを堪能しながら、よく寝たと思う。
 ルドルフ様、朝の挨拶ナシですか?機嫌悪い?
「あー、ルドルフの事なら気にしないでね。朝に弱いのを私が無理やり連れてきたみたいなものだから」
 そっちの方が意味深だ。
「おはようございます。父上、母上。カトリーナ。カトリーナ、後で話がある」
 なんだろう?なんかコワイ。

「カトリーナ、昨日というか昨夜お前の部屋に行った。そしたら、お前は熟睡していた。それならばいいのだが。―――イツキ・マサキ・シイ・サクとは誰だ?男のようだが?」
 あー、異世界転生をアレックス様に言わなきゃ、私がふしだらな令嬢というレッテルが貼られてしまう。
「私の言う事を信じてくれるなら話しますがどうします?」
「内容にもよるが、信じよう」
 内容によるってなんだ?
「私はこことは違う異世界で一度死んでいます。それからこの世界に‘転生’というものをしたのです。寝言の男の名前は前世での兄達の名前です」
「まぁ、前世があるということは理解できるので、いい。単純にお前は前世の記憶もハッキリと持っているとまぁそういうことだな」
「うっかり階段で脚を滑らせての転落死です。享年17才。兄達は非常に悲しんでいましたよ」
「まぁそうだろうな」
 淡白な反応。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

内気な貧乏男爵令嬢はヤンデレ殿下の寵妃となる

下菊みこと
恋愛
ヤンデレが愛しい人を搦めとるだけ。

【完結】第一王子と侍従令嬢の将来の夢

かずえ
恋愛
第一王子は、常に毒を盛られ、すっかり生きることに疲れていた。子爵令嬢は目が悪く、日常生活にも支障が出るほどであったが、育児放棄され、とにかく日々を送ることに必死だった。 12歳で出会った二人は、大人になることを目標に、協力しあう契約を交わす。

馬鹿にされて追い出されたけど、スキルを有効利用しましょう

satomi
恋愛
アイスノース王国で暮らすレイカのスキルは『氷創造』。役立たずと家を追い出されてしまった。それもレイカの姉のスキルが『炎創造』。アイスノースは年中北国。わざわざスキルで氷を出さなくても…という話だ。 極寒の中追い出されたしまったレイカ。凍死しそうなところで、助けられサンドサウス王国へ行くことに…常夏のサンドサウス王国へと。

職業・聖女~稼ぐわよ!

satomi
恋愛
私は村人Aとして兄弟妹仲良く暮らしていく予定だったリリス。ある日、王都から神官がやってきて多分聖女探し。 私は聖女に認定されて、王都に連れて行かれそうになったんだけど、神官がコソコソと話しているのを耳にした。「兄弟妹なんぞ始末してしまえ!」と。 そんな人に力を使う予定はありません。 聞けば、無報酬での仕事。将来的に王妃になれるのだから。と。 ハァ?見たこともない相手との縁談なんてお断りよ!無報酬で働きまくるなんてもってのほか! このお話、お断りします!!

今夜このパーティーをもってお前との婚約を破棄する!

satomi
恋愛
パーティーで婚約破棄といういつものパターン。違うのは、悪役令嬢とかわいこちゃんが結託して王子から金を巻き上げた。ということ。 陛下のいない隙に阿呆王子にけっこう重要書類に契約サインさせたので完璧! 悪役令嬢ポジションの主人公は隣国へと旅立つのです!

【短編】記憶を失くした令嬢が、二度目の恋に落ちるまで

夕凪ゆな
恋愛
 ある雪の降る日の朝、ヴァロア伯爵家のリディアのもとに、信じられない報せが届いた。  それは、愛する婚約者、ジェイドが遠征先で負傷し、危篤であるという報せだった。 「戻ったら式を挙げよう。君の花嫁姿が、今から楽しみだ」  そう言って、結婚の誓いを残していったジェイドが、今、命を落とそうとしている。  その事実を受け入れることができないリディアは、ジェイドの命を救おうと、禁忌魔法に手を染めた。

魔女の私と聖女と呼ばれる妹〜隣国の王子様は魔女の方がお好きみたいです?!〜

海空里和
恋愛
エルダーはオスタシス王国の第二王子に婚約を破棄された。義妹のティナが聖女の力に目覚めてから、婚約者を乗り換えられたのだ。それから、家も追い出され、王宮での仕事も解雇された。 それでも母が残したハーブのお店がある! ハーブの仕事さえ出来れば幸せなエルダーは、義妹の幸せマウントも気にせず、自由気ままに生きていた。 しかしある日、父親から隣国のロズイエ王国へ嫁ぐように言われてしまう。しかも、そのお相手には想い人がいるようで?! 聖女の力に頼りきりでハーブを蔑ろにしていた自国に限界を感じていたエルダーは、ハーブを大切にしているロズイエに希望を感じた。「じゃあ、王子様には想い人と幸せになってもらって、私はロズイエで平民としてお店をやらせてもらえば良いじゃない?!」 かくして、エルダーの仮初めの妻計画が始まった。 王子様もその計画に甘えることにしたけど……? これは、ハーブが大好きで一人でも強く生きていきたい女の子と、相手が好きすぎてポンコツになってしまったヒーローのお話。 ※こちらのお話は、小説家になろうで投稿していたものです。

【完結】運命の赤い糸が見えるようになりまして。

櫻野くるみ
恋愛
伯爵令嬢のアリシアは目を瞬かせていた。 なぜなら、突然赤い糸が見えるようになってしまったからだ。 糸は、幼馴染のジェシカの小指からびろーんと垂れていて——。 大切な幼馴染のために、くっつけおばさん……もとい、くっつけ令嬢になることを決意したアリシア。 自分の小指に赤い糸が見えないことを気にかけつつも、周囲の幸せのために行動を始める。 すると、アリシア本人にも——? 赤い糸が見えるようになったアリシアが、ハッピーエンドを迎えるお話です。 完結しました。 小説家になろう様にも投稿しています。

処理中です...