冤罪で修道女にされた令嬢は復讐します!

satomi

文字の大きさ
7 / 10

7話 やり直し裁判

しおりを挟む

 まさか……裁判長とかまで買収済?最低―。

「裁判長、久しいな。いつの間にそんなに片方に肩入れするようになったんだ?」
「っ!ルイヴィック王太子殿下!」
「殿下~?ルイじゃない!ちょっとこっちきてよ」
 私はルイを手招きした。
「なんか裁判長以下裁判に関わる人間がアールルード伯爵に買収されてるっぽい」
「へぇ~~~」
 ルイ、なんか怒ってる?そういえばさっき裁判長がルイヴィック王太子殿下とか言ってたような。と、思い出したら背中の汗がスーッと冷や汗になったよう。
「裁判長、この裁判はちょっとやり直しでいいかな?」
「はっ、はいぃぃ!」
 このあと、裁判長は普通に解雇された。公平に裁判すべきなのに買収されるような裁判長はちょっと用なしだから。

「ルイ?ルイヴィック王太子殿下なの?」
「はいそうです。黙っていてすまない。こちらの事情もあって」
「はぁ、どんな事情か分からないけど仕方ないわよ。証人がまた買収されてたんだけど?アールルード伯爵は買収するの好きみたいだね。この分じゃ、物証以外は皆買収されてるかも」
「仕方ないなぁ。最後の手段、陛下の前で裁判しようか?買収されていようと嘘は言えないよね?」
「嘘を言うハードル高いですねー」


 後日、私の方の証人は皆アールルード伯爵が買収していて役に立たない事が判明していたが、傍聴席に陛下がいらっしゃる状態で再度裁判が開始された。

「開廷する」
「エリス=ダイナゴクの冤罪で名誉棄損による裁判だが……。エリス嬢に証人はいるのかな?」
 いないと思ってるのかな?
「予め申請していた証人をお呼びしても構いませんか?」
「許可する」
 スムーズに証人たちが入ってきた。
 平民である商人たちは口々に、「そこのあの女からあんたの娘を襲うように指示されたんだよ」と言った。
 平民はあまりにも陛下と接点がないからね。
 ただ、お茶会での令嬢達は……。
「メアリー様は監禁されていた場所を尋ねられた時に殴られて、意識が朦朧としていて場所をよく覚えていないと言っていました」
「私もそのように聞きました!」
「私も」
 と、多くの令嬢がこちらの証人として機能してくれました。
 貴族は陛下の前では流石に嘘をつけません。嘘だとバレた時の罰が恐ろしくて。
「意識が朦朧とするほど殴られたのならば、医者の診断書があるはずです。ございますよね?」
 どう?
「医者の診断書ですか?家にあるかどうか……」
「医者のカルテは?ありますよね?」
「原告の要求を許可し、被告に証拠として‘医者のカルテ’の提出を要求するものとする!」
 あるはずのないものの要求。カルテかぁ。偽造できるなぁ。
「では、話は変わりますが、私を有罪とした決め手の物証は何でしょう?まさか、物証もナシに証言のみで私を有罪としたのですか?」
 それも買収した平民を使って私が知らないうちに裁判を進めて。
「訴状に日時が書いていなかったことも不審です。誘拐拉致・暴行指示容疑であれば、日時がわかっているハズなのに。なぜでしょう?」

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

「君は有能すぎて可愛げがない」と婚約破棄されたので、一晩で全ての魔法結界を撤去して隣国へ行きます。あ、維持マニュアルは燃やしました。

しょくぱん
恋愛
「君の完璧主義には反吐が出る」――婚約者の第一王子にそう告げられ、国外追放を命じられた聖女エルゼ。彼女は微笑み、一晩で国中の魔法結界を撤去。さらに「素人でも直せる」と嘘を吐かれた維持マニュアルを全て焼却処分した。守護を失いパニックに陥る母国を背に、彼女は隣国の軍事帝国へ。そこでは、彼女の「可愛くない」技術を渇望する皇帝が待っていた。

ゴースト聖女は今日までです〜お父様お義母さま、そして偽聖女の妹様、さようなら。私は魔神の妻になります〜

嘉神かろ
恋愛
 魔神を封じる一族の娘として幸せに暮していたアリシアの生活は、母が死に、継母が妹を産んだことで一変する。  妹は聖女と呼ばれ、もてはやされる一方で、アリシアは周囲に気付かれないよう、妹の影となって魔神の眷属を屠りつづける。  これから先も続くと思われたこの、妹に功績を譲る生活は、魔神の封印を補強する封魔の神儀をきっかけに思いもよらなかった方へ動き出す。

はじめまして、私の知らない婚約者様

有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。 見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。 けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。 ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。 けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。 この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。 悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに? ※他サイトにも掲載しています。

大切にされないなら、大切にしてくれる人を選びます

南部
恋愛
大切にされず関係を改善できる見込みもない。 それならいっそのこと、関係を終わらせてしまえばいい。

「地味な婚約者を捨てて令嬢と結婚します」と言った騎士様が、3ヶ月で離婚されて路頭に迷っている

歩人
ファンタジー
薬師のナターリアは婚約者の騎士ルドガーに「地味なお前より伯爵令嬢が ふさわしい」と捨てられた。泣きはしなかった。ただ、明日から届ける薬が 一人分減るな、と思っただけ。 ルドガーは華やかな伯爵令嬢イレーネと結婚し、騎士団で出世する——はずだった。 しかしイレーネの実家は見栄だけの火の車。持参金は消え、借金取りが押し寄せ、 イレーネ本人にも「稼ぎが少ない」と三行半を突きつけられた。 3ヶ月で全てを失ったルドガーが街角で見たのは、王宮薬師に抜擢された ナターリアが、騎士団長と笑い合う姿だった。 「なあ、ナターリア……俺が間違っていた」 「ええ、知ってます。でも、もう関係のない話ですね」

『無能な聖女』と婚約破棄された私、実は伝説の竜を唯一従える『真の守護者』でした。~今さら国に戻れと言われても、もう遅いです~

スカッと文庫
ファンタジー
「魔力値たったの5だと? 貴様のような偽聖女、この国には不要だ!」 聖女として国を支えてきたエルナは、第一王子カイルから非情な婚約破棄を言い渡される。隣には、魔力値を偽装して聖女の座を奪った男爵令嬢の姿が。 実家からも見捨てられ、生きては戻れぬ『死の森』へ追放されたエルナ。しかし、絶望の中で彼女が目覚めさせたのは、人間には測定不能な【神聖魔力】だった。 森の奥で封印されていた伝説の銀竜を解き放ち、隣国の冷徹皇帝にその才能を見出された時、エルナを捨てた王国は滅びの危機に直面する――。 「今さら謝っても、私の結界はもうあなたたちのために張ることはありません」 捨てられた聖女が真の幸せを掴む、逆転劇がいま幕を開ける!

森聖女エレナ〜追放先の隣国を発展させたら元婚約者が泣きついてきたので処刑します〜

けんゆう
恋愛
緑豊かなグリンタフ帝国の森聖女だったエレナは、大自然の調和を守る大魔道機関を管理し、帝国の繁栄を地道に支える存在だった。だが、「無能」と罵られ、婚約破棄され、国から追放される。  「お前など不要だ」 と嘲笑う皇太子デュボワと森聖女助手のレイカは彼女を見下し、「いなくなっても帝国は繁栄する」 と豪語した。  しかし、大魔道機関の管理を失った帝国は、作物が枯れ、国は衰退の一途を辿る。  一方、エレナは隣国のセリスタン共和国へ流れ着き、自分の持つ「森聖力」の真価 に気づく……

氷の王弟殿下から婚約破棄を突き付けられました。理由は聖女と結婚するからだそうです。

吉川一巳
恋愛
ビビは婚約者である氷の王弟イライアスが大嫌いだった。なぜなら彼は会う度にビビの化粧や服装にケチをつけてくるからだ。しかし、こんな婚約耐えられないと思っていたところ、国を揺るがす大事件が起こり、イライアスから神の国から召喚される聖女と結婚しなくてはいけなくなったから破談にしたいという申し出を受ける。内心大喜びでその話を受け入れ、そのままの勢いでビビは神官となるのだが、招かれた聖女には問題があって……。小説家になろう、カクヨムにも投稿しています。

処理中です...