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7話 やり直し裁判
しおりを挟むまさか……裁判長とかまで買収済?最低―。
「裁判長、久しいな。いつの間にそんなに片方に肩入れするようになったんだ?」
「っ!ルイヴィック王太子殿下!」
「殿下~?ルイじゃない!ちょっとこっちきてよ」
私はルイを手招きした。
「なんか裁判長以下裁判に関わる人間がアールルード伯爵に買収されてるっぽい」
「へぇ~~~」
ルイ、なんか怒ってる?そういえばさっき裁判長がルイヴィック王太子殿下とか言ってたような。と、思い出したら背中の汗がスーッと冷や汗になったよう。
「裁判長、この裁判はちょっとやり直しでいいかな?」
「はっ、はいぃぃ!」
このあと、裁判長は普通に解雇された。公平に裁判すべきなのに買収されるような裁判長はちょっと用なしだから。
「ルイ?ルイヴィック王太子殿下なの?」
「はいそうです。黙っていてすまない。こちらの事情もあって」
「はぁ、どんな事情か分からないけど仕方ないわよ。証人がまた買収されてたんだけど?アールルード伯爵は買収するの好きみたいだね。この分じゃ、物証以外は皆買収されてるかも」
「仕方ないなぁ。最後の手段、陛下の前で裁判しようか?買収されていようと嘘は言えないよね?」
「嘘を言うハードル高いですねー」
後日、私の方の証人は皆アールルード伯爵が買収していて役に立たない事が判明していたが、傍聴席に陛下がいらっしゃる状態で再度裁判が開始された。
「開廷する」
「エリス=ダイナゴクの冤罪で名誉棄損による裁判だが……。エリス嬢に証人はいるのかな?」
いないと思ってるのかな?
「予め申請していた証人をお呼びしても構いませんか?」
「許可する」
スムーズに証人たちが入ってきた。
平民である商人たちは口々に、「そこのあの女からあんたの娘を襲うように指示されたんだよ」と言った。
平民はあまりにも陛下と接点がないからね。
ただ、お茶会での令嬢達は……。
「メアリー様は監禁されていた場所を尋ねられた時に殴られて、意識が朦朧としていて場所をよく覚えていないと言っていました」
「私もそのように聞きました!」
「私も」
と、多くの令嬢がこちらの証人として機能してくれました。
貴族は陛下の前では流石に嘘をつけません。嘘だとバレた時の罰が恐ろしくて。
「意識が朦朧とするほど殴られたのならば、医者の診断書があるはずです。ございますよね?」
どう?
「医者の診断書ですか?家にあるかどうか……」
「医者のカルテは?ありますよね?」
「原告の要求を許可し、被告に証拠として‘医者のカルテ’の提出を要求するものとする!」
あるはずのないものの要求。カルテかぁ。偽造できるなぁ。
「では、話は変わりますが、私を有罪とした決め手の物証は何でしょう?まさか、物証もナシに証言のみで私を有罪としたのですか?」
それも買収した平民を使って私が知らないうちに裁判を進めて。
「訴状に日時が書いていなかったことも不審です。誘拐拉致・暴行指示容疑であれば、日時がわかっているハズなのに。なぜでしょう?」
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