貴方の声が聞きたくて。

satomi

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2.ドキドキの初見

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 その後、手紙のやりとりは2年近く続きました。
 人間、欲が出てくるもので直接会いたいと思うようになってきたのです。
 私はエルドレッド様から手紙が来るたびに2年近く、ベッドの上をゴロゴロ転がりました!

~My Dear エルドレッド=ルイス様
 長きに渡り、文通を続けていますね。実際にお会いするのは無理ですか?私の事をけっこう知ってもらったと思うのですが?
                 貴方にお会いしたいアンジェラ=ターナー

 ***
 
 いつかはこんなことを告げられると思ってた。
 彼女の事はよく知っている。外見以外は。彼女も同様だろう。
 ああ、俺は一体どうすればいいのだろう?
~Dear 私の婚約者 アンジェラ=ターナー
 私に会うことで貴女が私に幻滅をしないか私は心配している。正直に幻滅されるのがコワイ。
 貴女を信じて会ってみようと思う。
 〇月△日 場所はルイス公爵家で構いませんか?
                貴女に嫌われたくない エルドレッド=ルイス


 どうして私がエルドレッド様を今更嫌いになるのよ?不思議だわ。
 エルドレッド様は何が不安なの?
 私の方が、家柄は下だし、容姿だって十人並みだし、性格は……おっちょこちょいかなぁ?私の方が問題アリだと思うけどなぁ。何がそんなに自信をなくすの?

 翌週、私はルイス公爵家にお邪魔した
「はぁあ~、庭が広くて素敵ね~。庭師は何人いるのかしら?」
 すでに馬車で門を通ってから数分。
 門から玄関までの道のりが長い!トイレに行きたかったらどうするの?

 そして、いよいよ玄関に入った。
「「「「「アンジェラ=ターナー様、ようこそいらっしゃいました」」」」」
 侍女達が一糸乱れぬ状態で挨拶をしてくれた。
「お、お邪魔致します」
 気後れするのも仕方ないと思う。
 何しろ、玄関ホールだというのに眩しいっ。
 どこまで、磨いたの?というくらい眩いシャンデリアが……。
 絨毯は踏んでいいの?ってくらいキレイに洗濯・掃除されている。
「えーっと…エルドレッド様はどちらに?」
 と、お聞きすると執事長らしき人が応接室へと案内をしてくれた。

 応接室のソファは座り心地の良いソファだった。
 成金の下級貴族で変に沈み込むソファの家もあるのよね…。
 エルドレッド様の初見は、想像よりも美丈夫でドキドキが止まらない‼

 
でも―――何故?筆談?


「私は貴方とお話をするために来たのよ。紙で書いた文字じゃ手紙と変わらないでしょう?」
 そういうと、観念したようにエルドレッド様は人払いをしてくれた。
 部屋に二人きり。
 それはそれでドキドキするんだけど、エルドレッド様はどういうつもりなの?

「あー、これでも君は私の事を変わらずに思ってくれるだろうか?」

 私は周りを見回してしまった。
 初めて聞くエルドレッド様の声は非常に可愛らしく少女のようだった。
 私の方が声が低いかもしれない…。
「だからどうしたの?そんなのは一面じゃない?私はその声、好きよ。―――私より可愛い声をしてるのはちょっと妬けるわね」
 この声で愛を囁かれると思うとちょっと複雑かなぁ?その程度よ。
「え?それだけ?ふふふっ、それならねぇ。私はクシャミがオッサンっぽいわよ?それはもう豪快に全力で」
「君にそんな風に言ってもらえると、今まで悩んでいたのが馬鹿らしいな」
「口の悪い女の子みたい~」
「エル、これからは私の事をエルと呼んでほしい」
「わかったわ、エル。それじゃあ、私はアンジーね」

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