獣人の彼はつがいの彼女を逃がさない

たま

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変化

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ようやく薬屋グリードさんの買取りとおしゃべりが終わり、市場で買い物を済ませば帰れる。街に着いてから、ずっと変だ。いや、酷くなっている。不安、でもそれだけじゃない。ドキドキしている、でもそれだけじゃない。ぞわぞわ?そわそわ?嫌な感じ…じゃない?。自分の体なのにはっきりしない。怖くて、不安…やっぱり嫌な感じなのかも。

足取りが重く思いのほか進まない。
うん!やっぱり風邪だ。買い物して早く帰って、師匠に薬もらって寝よう。

市場の前まで来ると深いため息が漏れた。獣人騎士団の凱旋か…午後、夕方位になるらしいのに、午前中からこれか…

いつにも増して熱気に包まれた市場になけなしの気合いを込めて一歩足を踏み入れた。

「リューネちゃん久しぶりだね。ブルージョアナ様は元気かい?たまには顔を見せる様に言っといておくれよ。」

「言っときますね。でも、師匠引きこもりですから中々重い腰が上がらないんですよ。」

馴染みのお店で毎度同じ様な会話をしながら買い物を進めていくと、市場の様子が少し熱気とは違う何かが混じり初めて来た。
不思議に思っていた事に気が付いたお店のおばさんが教えてくれた。午後到着予定の獣人騎士団がハーデンの騎士団を振り切り、物凄い勢いでこの街に向かっているらしく、領主様が万が一に備えて兵を配置していると

早く帰ろうと思っていたけど、今後の為に少し様子を見てから帰った方がいいかもしれない。魔法陣の近くで、危なくなったら急いで師匠の所に帰ればいい。
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