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⑤生徒会長・愛ヶ淵愛理はマゾられたい
しおりを挟む『生徒会長・愛ヶ淵愛理はマゾられたい』
発売日:2020/1/1 電子版発行
著者:青橋由高
挿絵:しんたろー
発行:株式会社フランス書院(美少女文庫)
あらすじ
大学四年生の主人公、“蓮見蓮”。三カ月の短期留学から帰国した蓮は、四つ歳下の幼なじみ生徒会長“愛ヶ淵愛理”の成績が急降下していることに愕然とします。蓮なしには優等生の仮面を被ることも出来ないという愛理のため、彼は家庭教師を務めることに。
そして無事成績回復を手助けした蓮に対し、愛理は報酬を支払います。
その報酬とは愛理のヴァージン、愛理の全て。
態度ツンツン性癖ドM、マゾられたい幼なじみを恋人に躾けるジュブナイルポルノ!!
キャラ紹介
・愛ヶ淵愛理
ヒロイン。生徒会長を務める高校三年生。自他ともに認める優等生ですが実は努力の人であり、それがコンプレックスでもあります。Hでは生粋のマゾヒストで、ツンケンした態度を取りながらも豊富な淫語でSMプレイをおねだりします。
・蓮見蓮
主人公。大学院進学を控える四回生。天才型で大抵のことは卒なくこなせるため、愛理の特訓には昔から付き合っていました。器用貧乏ゆえに自分の将来を決めきれず、そんな中途半端な自分を変えなければいけないと考えています。
Hシーン紹介
※処女を卒業する場合はVと表記。またフィニッシュは全て膣内射精
1章:胸責め➡クンニリングス➡正常位V
2章:目隠し手錠ロウソクプレイ➡後背位
3章:AVインタビューごっこ&フェラチオ➡正常位連続絶頂、首輪ボールギャグ付き露出散歩➡青姦対面座位
4章:教室でフェラ&髪コキ➡騎乗位➡髪を引っ張りながら立ちバック
感想
・ツンデレ街道を真っ直ぐ貫く努力家マゾヒロインの物語!
ヒロイン愛理は清々しいほどツンデレです。蓮が大好きなのに素直に言葉に出来ず、つい罵倒や生意気なことばかり口にしてしまいます。それでも一番頼りにしているのは間違いなく幼なじみの蓮であり、彼には依存のレベルで甘えてしまうのです。この面倒くささを楽しめるかが好感度を大きく左右するでしょう。
また愛理の特徴として正真正銘のマゾである点も挙げられます。プレイ内容でも分かる通りM度合いはかなりのものです。会話劇においてもそのMっぷりは発揮され、度々卑語を用いて被虐願望を露わにします。語彙が豊富で弁が立つためニマニマ出来るやり取りが多く、個人的にはほっこり楽しめました。
上記二つの点と合わせて愛理最大の特徴は、見栄っ張りで努力型の人間だということです。基本スペックは低いけれど人からは称賛されたい、だから愛理は何事にも全力で取り組み、蓮の力を借りながら努力を重ねます。そしてきちんと成果を出すのです。
本当はプレッシャーに弱く、自分は偽物に過ぎないと思っていながらも諦めずに努力を重ね、やがてなりたい自分になる愛理。そんな彼女の変化が一冊を通して描かれます。そしてそれは逆説的に自分の道筋を意思決定できなかった蓮の成長譚でもあるのです。この構造がプロローグとエピローグの対比にも組み込まれ、とても綺麗に物語が完結しています。
面倒くさいツンデレヒロインの努力と成長を描いたジュブナイルとしても非常にイイ作品でした。
・イチャラブたっぷりな過激SMプレイ!
タイトルにも『マゾられたい』と謎造語があるように、作中のプレイ内容は一貫してSM、それも比較的ハードなものです。そのため読む人はある程度選ぶでしょう。
ただこの作品におけるSMは愛を前提にしています。どちらかだけが楽しむためではなく、お互い合意の上でプレイに望みます。実際S役の蓮はかなり愛理のことを気遣っており、本当に嫌がることはしません。
またプレイの最中、Mである愛理の視点が積極的に取られるのも不快感を打ち消す要因だったと思います。少々過剰なほどですが、きっちりと快楽を享受していることが伝わる喘ぎ、モノローグ、そして地の文があるからこそ読者もまた素直にイチャラブHを楽しめます。細かい点ですが、二人が気持ちよくなるセックスを書くためにはやはり必要なステップだと感じました。
レビューで扱う青橋先生作品は三作目ですが、今までの作品に比べてもHのアブノーマルさはグッと増しています。しかし芯にある相思相愛、完全無欠のイチャラブっぷりは失われてないため、そこまで身構えずに楽しめると思います。
・刺さる文章の多いこと多いこと!
小説における面白みの大部分は物語やキャラの面白みと直結しています。しかしそれらをどう表現するかというのも作者の力量が問われる重要な点なのです。この作品は作者様がベテランということもあってか、細かい地の文やセリフが本当に魅力的でした。
例えばプロローグのラスト、愛理が蓮に初めて平手打ちをされた後のシーン。
打たれた頬の熱は伝い落ちる涙でも冷やせずに全身へと広がり、その後も消えることなく、彼女の中でくすぶり続けた。
くすぶりが熱い炎となって彼女を甘く焦がすのは、もう少し先のこととなる。
私は試し読みでこの部分を読んだとき購入を即決しました。これほどの文章は早々お目にかかれません。愛理のマゾ性を「熱」という要素に着目して暗喩した素晴らしい文章です。
また単純に勇気をもらえる言葉だなと思ったものとして、
動機が不純であろうとも、頑張る理由になるのならばそれでもいいのだと。そして、頑張る自分を見守ってくれる誰かがいれば、人はもっともっと頑張れるのだと。
優越感のため優等生の仮面を被り続けた愛理。しかしその過程で積み重ねた経験も知識も紛れもない彼女自身の努力の証であり、胸を張って誇れるものなのです。こういった部分には純粋なジュブナイル作品にも通ずる良さがあります。
またマゾに関して含蓄のあるセリフもいくつか紹介します。
「私をいじめるのはいいけど、怖がらせるのはダメ。」
「Mは基本、わがままだし偉いし強欲なの。SはMを気持ちよくするのが義務」
SMの奥深さを感じさせる言葉です。特にこの作品は愛を前提にしたSMなので、こういう文章を見るとマゾにも共感できるというか、不思議とそういうのも悪くないなと思えてきます。
文章を読む面白さ、出力の重要性など、改めて「文字媒体の楽しさ」に触れた気さえしました。
まとめ
[ここが良かった!]
・淫語乱用ツンマゾ努力家ヒロイン
・コンプレックスを取り扱った成長譚
・愛に満ちたハードでアブノーマルなプレイ
[ここが気になる!]
・ヒロインの面倒くささのクセが凄い(可愛いと思えるかは個人差がありそうです)
・プレイはそれなりに過激なので合う合わないはある(当たり前ですが一応)
総評:82点
ツンデレのギャップ萌えをSMプレイと共に楽しめる一冊。全体的に対比が上手く活用されており、一つの物語としても楽しめました。また個人的に好きな文章が多かったのも好印象です。ただ私の性癖は普通なので、SM色がちょっと強すぎる点だけ気になりました。
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