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6.風の噂
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この、魔物が強くなっている状況で、オレ一人でもと来た道を戻らなければならないのだ。
ここから先は、正真正銘一人だった。
みんなの後ろに隠れていたが、戦闘を見ていたので、この辺りの魔物がどれだけ強いかは想像がついた。なのでヤバそうな奴を見かけたら、鍛えに鍛えた隠密スキルで避けていた。もう、助けてくれる人は居ないのだ。
パーティーに入っていた時は魔王城に行くヒントを探す為に、それぞれのダンジョンをクリアしなければならなかったので道無き道を進んでいたが、戻るだけなら整備された街道をひたすら歩いていけば良いので、行程は比較的順調だった。
ただ、たまに不幸にも魔物に出会ってしまう事もあったが、この辺は魔物の貴重な素材が取れやすいという事で高ランクの冒険者がウロウロしており、他の通行人とともに助けてもらった。……謝礼金をせびられたのはさすがというかなんというか。
とにかく、何日も一人で歩いていたのだが、ほとほと疲れてしまった。
自分の身を自分で守れない、というのはかなり精神的に堪える。分不相応だ。ずっと思っていたけど。
……よし、故郷に戻ろう。
オレは、酒場で一人酒を飲みながら、そう決意した。
全てのはじまりは、オレとあいつが今は無き同郷だった事だ。別にアレスを嫌いになった訳じゃないし、今までの事を思い返しながら生きるくらいが良いだろう。
故郷の事を教えてくれた母さんも、オレがあいつにパーティーに誘われる前に亡くなってしまったし、元居た所にはあんまり良い思い出がない。今までは取りあえずそこに戻りまた冒険者として依頼を受けるかと思っていたが、ここまで疲弊した精神じゃ、無理だ。
せっかく生き死にの現場から抜けられたんだ、もう、戦い以外の事をしたい。
ということで、故郷で今流行りの、スローライフってやつをしようと思う。可愛い嫁と子供とペットに囲まれて、幸せにそれなりな暮らしがしたい。
農家の手伝いをしてた事もあるから、それで職は何とかなると思う。
故郷は、魔物に襲われた後、放棄されてるハズだ。そこを再興させるという意味でも、良いのではなかろうか。
勇者パーティーとして一回だけ寄った事がある町の酒場でそう決意したが、我ながら中々良い案だと思った。
久しぶりの酒で、少し高揚していたのかもしれない。
実際は、一人でちびちび飲んでいるだけだ。オレは地味過ぎて、誰にも気付かれなかったし、こういう町で勇者歓迎の宴が開かれる時はひたすら裏方に徹したから、オレを知ってる奴なんてほとんど居なかったから、助かった。
ざわざわとした周りの人の声が、心地良い。
あんまり人気の無い所ばかり行ってたから、懐かしい感覚だ。
ふと、のんびり耳を傾けていると、ある方向から聞き覚えのある単語が飛び込んできた。
「なあ、あの噂知ってるか。勇者が、魔王城の近くの村で、何故か引き返してるって噂」
「はあ、何それ。忘れ物でもしたの?」
男女二人組の女性の方が、信じられないとせせら笑った。
「いやそれがさ、意味わかんないだって。何か、宿屋が襲撃されて? それで、その村から凄い勢いで出て行ったって。それが、魔王城の方角じゃなくて元来た道の方に飛び出して行ったから、みんな意味がわからなくて困ってるそうだぜ」
「はあ??」
「俺も意味がわかんないんだって」
嘘つき扱いされそうな事に気づいて、男性が慌てて弁解した。と、オレと同じように、話しが聞こえていたであろう屈強な男が、会話に混ざっていった。
「それ、俺も聞いた事があるぜ。俺が聞いたのは、好いた女を探してるって話しだったけど」
「何ソレ! そっちの方が面白そう。でも、勇者って王女と結婚するのが決まってるんでしょ? なんで探してんの?逃げられたの?」
「さァな。よっぽど惚れたんだろ」
女性が楽しそうにキャッキャしている。
「うわぁ、ソレだったら面白いなぁ。だって、あの勇者サマ、あんだけの美女はべらして置いて、噂の一つも聞かなかったじゃん。本当に人間なのかと思ってたけど、なるほど、好きな人が居たからなのね~。納得だわぁ」
「そうと決まったわけじゃないだろ……」
「絶対そうよ! 女の勘がそう言ってるわ」
「女の勘ねェ。だとしたら、どんだけの美人なんだろうな、気になって仕方ねぇぜ」
「あら、女は顔だけじゃなくてよ」
「違いない」
「あんたは否定しなさいよ!」
楽しそうな笑い声が響く。
一方で、オレの顔からはどんどん血の気が引いていくのが、わかった。
勘違い、間違った情報、嘘、いろんな否定要素が渦巻いていくけれど、それでもオレは、背中に冷や汗をかいていた。
……まさか、な? いくらあいつでも、魔王城を目の前にして、追いかけてくるなんて事、無いよな? この、足手まといのオレを。
理性は必死に自惚れだ勘違いだと否定をするが、オレの小動物的本能が、逃げろ、と告げていた。
本能を抑えられるだけの情報も無く、オレは、一刻も早く遠くに行かなければならないと半ば恐怖心に突き動かされるように、その酒場を後にして宿屋に戻った。
もし本当に、アレスがオレを探しているのだとしたら、オレ達がもともと拠点としていた町に戻ると思っているだろうから、故郷に行くのはかなり良い案だと思った。実際に行った事は無いが、話しは聞いたし、だいたいの場所も知ってるから、何とかなるだろう。
あとは、速度だ。早く遠ざかれば遠ざかるほど、見つかる確率が減る。
馬には、辛うじて乗れる。速度が出ると怖いので、だいたいアレスと一緒に乗せてもらっていた……今考えると結構恥ずかしいな。
しかし今は、恥ずかしがってる場合でも臆している場合でも無い。
急いで、更に行方をくらませなければならない。そうでなきゃ、オレを逃してくれた三人に顔向けできない。
幸い、目立つ顔では無いし問題も起こしてないから、オレを探すのは困難になるだろう。時間をかけたら、アレスの周りが早く魔王を倒せとせっつくと思うから、それまでの辛抱だ。
よし。
方針は決まった。
オレは次の朝、馬を売ってくれる人を探した。
少しだけ難航したが、栗色の、目立たない色の大人しい馬を売ってもらえた。勇者パーティーにいた時のおこぼれで、少しだけ貯金があって助かった。
馬って借りるじゃなくて買うと結構な金額するんだよな。こいつは、オレの故郷再生計画のはじめての仲間だ。大事にしようと思う。
ここから先は、正真正銘一人だった。
みんなの後ろに隠れていたが、戦闘を見ていたので、この辺りの魔物がどれだけ強いかは想像がついた。なのでヤバそうな奴を見かけたら、鍛えに鍛えた隠密スキルで避けていた。もう、助けてくれる人は居ないのだ。
パーティーに入っていた時は魔王城に行くヒントを探す為に、それぞれのダンジョンをクリアしなければならなかったので道無き道を進んでいたが、戻るだけなら整備された街道をひたすら歩いていけば良いので、行程は比較的順調だった。
ただ、たまに不幸にも魔物に出会ってしまう事もあったが、この辺は魔物の貴重な素材が取れやすいという事で高ランクの冒険者がウロウロしており、他の通行人とともに助けてもらった。……謝礼金をせびられたのはさすがというかなんというか。
とにかく、何日も一人で歩いていたのだが、ほとほと疲れてしまった。
自分の身を自分で守れない、というのはかなり精神的に堪える。分不相応だ。ずっと思っていたけど。
……よし、故郷に戻ろう。
オレは、酒場で一人酒を飲みながら、そう決意した。
全てのはじまりは、オレとあいつが今は無き同郷だった事だ。別にアレスを嫌いになった訳じゃないし、今までの事を思い返しながら生きるくらいが良いだろう。
故郷の事を教えてくれた母さんも、オレがあいつにパーティーに誘われる前に亡くなってしまったし、元居た所にはあんまり良い思い出がない。今までは取りあえずそこに戻りまた冒険者として依頼を受けるかと思っていたが、ここまで疲弊した精神じゃ、無理だ。
せっかく生き死にの現場から抜けられたんだ、もう、戦い以外の事をしたい。
ということで、故郷で今流行りの、スローライフってやつをしようと思う。可愛い嫁と子供とペットに囲まれて、幸せにそれなりな暮らしがしたい。
農家の手伝いをしてた事もあるから、それで職は何とかなると思う。
故郷は、魔物に襲われた後、放棄されてるハズだ。そこを再興させるという意味でも、良いのではなかろうか。
勇者パーティーとして一回だけ寄った事がある町の酒場でそう決意したが、我ながら中々良い案だと思った。
久しぶりの酒で、少し高揚していたのかもしれない。
実際は、一人でちびちび飲んでいるだけだ。オレは地味過ぎて、誰にも気付かれなかったし、こういう町で勇者歓迎の宴が開かれる時はひたすら裏方に徹したから、オレを知ってる奴なんてほとんど居なかったから、助かった。
ざわざわとした周りの人の声が、心地良い。
あんまり人気の無い所ばかり行ってたから、懐かしい感覚だ。
ふと、のんびり耳を傾けていると、ある方向から聞き覚えのある単語が飛び込んできた。
「なあ、あの噂知ってるか。勇者が、魔王城の近くの村で、何故か引き返してるって噂」
「はあ、何それ。忘れ物でもしたの?」
男女二人組の女性の方が、信じられないとせせら笑った。
「いやそれがさ、意味わかんないだって。何か、宿屋が襲撃されて? それで、その村から凄い勢いで出て行ったって。それが、魔王城の方角じゃなくて元来た道の方に飛び出して行ったから、みんな意味がわからなくて困ってるそうだぜ」
「はあ??」
「俺も意味がわかんないんだって」
嘘つき扱いされそうな事に気づいて、男性が慌てて弁解した。と、オレと同じように、話しが聞こえていたであろう屈強な男が、会話に混ざっていった。
「それ、俺も聞いた事があるぜ。俺が聞いたのは、好いた女を探してるって話しだったけど」
「何ソレ! そっちの方が面白そう。でも、勇者って王女と結婚するのが決まってるんでしょ? なんで探してんの?逃げられたの?」
「さァな。よっぽど惚れたんだろ」
女性が楽しそうにキャッキャしている。
「うわぁ、ソレだったら面白いなぁ。だって、あの勇者サマ、あんだけの美女はべらして置いて、噂の一つも聞かなかったじゃん。本当に人間なのかと思ってたけど、なるほど、好きな人が居たからなのね~。納得だわぁ」
「そうと決まったわけじゃないだろ……」
「絶対そうよ! 女の勘がそう言ってるわ」
「女の勘ねェ。だとしたら、どんだけの美人なんだろうな、気になって仕方ねぇぜ」
「あら、女は顔だけじゃなくてよ」
「違いない」
「あんたは否定しなさいよ!」
楽しそうな笑い声が響く。
一方で、オレの顔からはどんどん血の気が引いていくのが、わかった。
勘違い、間違った情報、嘘、いろんな否定要素が渦巻いていくけれど、それでもオレは、背中に冷や汗をかいていた。
……まさか、な? いくらあいつでも、魔王城を目の前にして、追いかけてくるなんて事、無いよな? この、足手まといのオレを。
理性は必死に自惚れだ勘違いだと否定をするが、オレの小動物的本能が、逃げろ、と告げていた。
本能を抑えられるだけの情報も無く、オレは、一刻も早く遠くに行かなければならないと半ば恐怖心に突き動かされるように、その酒場を後にして宿屋に戻った。
もし本当に、アレスがオレを探しているのだとしたら、オレ達がもともと拠点としていた町に戻ると思っているだろうから、故郷に行くのはかなり良い案だと思った。実際に行った事は無いが、話しは聞いたし、だいたいの場所も知ってるから、何とかなるだろう。
あとは、速度だ。早く遠ざかれば遠ざかるほど、見つかる確率が減る。
馬には、辛うじて乗れる。速度が出ると怖いので、だいたいアレスと一緒に乗せてもらっていた……今考えると結構恥ずかしいな。
しかし今は、恥ずかしがってる場合でも臆している場合でも無い。
急いで、更に行方をくらませなければならない。そうでなきゃ、オレを逃してくれた三人に顔向けできない。
幸い、目立つ顔では無いし問題も起こしてないから、オレを探すのは困難になるだろう。時間をかけたら、アレスの周りが早く魔王を倒せとせっつくと思うから、それまでの辛抱だ。
よし。
方針は決まった。
オレは次の朝、馬を売ってくれる人を探した。
少しだけ難航したが、栗色の、目立たない色の大人しい馬を売ってもらえた。勇者パーティーにいた時のおこぼれで、少しだけ貯金があって助かった。
馬って借りるじゃなくて買うと結構な金額するんだよな。こいつは、オレの故郷再生計画のはじめての仲間だ。大事にしようと思う。
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