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第三十九話:緋の弔い、山茶花に眠る小さな魂
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役小角(えんのおづぬ)様の腕の中で、朱音(あかね)はどれほどの時間、声を枯らして泣き続けたのだろうか。小夜(さよ)の亡骸(なきがら)――妖狐(ようこ)の姿から人の子へと戻った、あまりにも小さく、そして安らかな寝顔の少女――を前に、現実は残酷なまでに重く朱音の心にのしかかっていた。月は中天にかかり、霧隠(きりがくれ)の里の広場を冷たく照らし出している。破壊された家々の影が、まるで巨大な獣のように地面に伸びていた。
やがて、嗚咽(おえつ)の合間に、朱音はふと顔を上げ、役小角様の黒い瞳を潤んだ赤い瞳で真っ直ぐに見つめた。その瞳の奥には、深い悲しみと共に、どこか切羽詰まったような、そして彼を試すかのような鋭い光が宿っていた。
「役小角様……」彼女の声は、ひどく掠(かす)れていた。「もし…もし私が、完全に鬼になってしまって…人の心を失って、あなた様や、他の誰かを傷つけようとしたら……あなた様は、私のことも…小夜ちゃんのように、その手で…殺しますか…?」
その問いは、静かだったが、まるで鋭利な刃のように役小角様の胸を深く抉(えぐ)った。彼は、そのあまりにも痛切で、そして朱音の魂からの叫びとも言える問いに、一瞬、言葉を失う。彼の表情が苦悩に歪み、朱音を抱きしめる腕に、知らず知らずのうちに力がこもる。何かを言おうと唇が微かに動くが、そこから言葉が紡ぎ出されることはなかった。その沈黙が、彼の葛藤の深さと、朱音への想いの複雑さを何よりも雄弁に物語っていた。
役小角様のその反応に、朱音は自嘲(じちょう)するような、しかしどこか諦観(ていかん)にも似た儚(はかな)い笑みを浮かべた。
「…そうですよね…あなたは、高名な呪術師ですものね…人を襲う化け物は、斬らなければならない…それが、あなた様の…お役目ですものね……」
そして、彼女はぽつりぽつりと、途切れ途切れに語り始めた。その声は、まるで遠い昔の出来事を語るかのように、どこか虚ろだった。
「私も…小夜ちゃんの気持ちが、痛いほど分かるんです。私も、自分の故郷の村人たちを…心のどこかで、ずっと、ずっと恨んでいたのかもしれないって…今なら、そう思います。もし、あの時、役小角様と出会っていなかったら…もし、義王(ぎおう)様がそばにいてくださらなかったら…私も、いつか憎しみに心を喰われて、本当の化け物になっていたのかもしれません…。小夜ちゃんのように……」
彼女の言葉は、小夜への深い共感と、自分自身の存在への拭いきれない不安、そして役小角様と義王への、言葉にはし尽くせない感謝の念が入り混じった、あまりにも切実な心の吐露だった。
やがて、東の空が白み始め、夜の闇が薄れていく頃、朱音は役小角様の腕の中からそっと顔を上げると、決意を秘めた瞳で彼を見つめた。
「役小角様…お願いがあります。小夜ちゃんを…あの子が愛した、あの山茶花(さざんか)の咲く場所に、埋めてあげたいんです」
役小角様は、朱音のその言葉に、ただ黙って深く頷いた。
義王が、まるで壊れ物にでも触れるかのように、小夜の小さな亡骸を、朱音が挿した赤い山茶花の髪飾りと共に、その太い腕にそっと抱き上げる。橘 咲耶(たちばな さくや)は、その一連の様子を、少し離れた場所から、いつものような軽薄な態度は消え失せ、どこか複雑で、そして物悲しい表情で見守っていた。
一行は、あの山茶花の咲き乱れる谷間へと、静かに向かった。朝の清浄な光が、露に濡れた木々の葉をきらきらと照らし始め、小鳥たちのさえずりが森の中に優しく響き渡る。しかし、その美しい朝の風景も、今の朱音の心にはどこか遠いもののように感じられた。
谷間に到着すると、そこには小夜が作ったのであろう、小さな狐たちのための墓標が、朝露に濡れて静かに並んでいる。朱音と義王は、その傍らに、小夜のための新しい小さな墓を、黙々と掘り始めた。役小角様は、その様子を静かに見守りながら、時折、朱音の額の汗をそっと拭ってやる。
やがて、小さな墓が掘り上がり、義王が小夜の亡骸を、まるで大切な宝物を扱うかのように、そっとその中に横たえた。朱音は、懐から、以前小夜が「朱音姉ちゃんのこと、忘れんでほしいからのう」と言って渡してくれた、あの丸くて艶やかな赤い木の実のお守りを取り出し、小夜の冷たくなった小さな手に、そっと握らせた。
「小夜ちゃん…もう、独りじゃないよ。大好きだった狐さんたちと、ずっと一緒だからね」
朱音は、溢れそうになる涙を必死で堪えながら、眠るような小夜の顔に優しく語りかける。
「ここには、あなたが大好きだった綺麗な山茶花も、たくさん、たくさん咲くから…きっと、寂しくないよね…。春になったら、もっともっと綺麗なお花が、あなたを包んでくれるからね……」
役小角様は、そんな朱音の細い肩を、後ろから静かに、しかし力強く抱いた。彼の温もりが、朱音の凍てついた心を少しずつ溶かしていく。彼の瞳には、深い悲しみと共に、朱音への限りない慈愛の色が、朝の光の中で静かに浮かんでいた。
陽が完全に昇り、朝の柔らかな光が、谷間一面に咲き誇る無数の山茶花を、鮮やかに照らし出した。赤、白、そして淡い桃色の山茶花が、まるで小夜の短い生涯を慰め、そして朱音の深い悲しみを優しく包み込むかのように、美しく、そして力強く咲き誇っている。そのあまりにも美しい光景の中で、朱音は、小夜の魂の安らぎを、そして自分自身の運命と、これから進むべき道を、静かに見つめていた。
悲しみは、決して消えることはないだろう。けれど、この美しい花々のように、いつか自分もまた、強く、そして優しく生きていかなければならない。そう、朱音は心の奥底で、強く、強く誓っていた。
一面の山茶花が、初冬の冷たい風に揺れ、赤い花びらが、はらはらと舞い散る。それはまるで、天へと旅立った小夜が、最後に朱音に送る、無言の、しかし温かいメッセージのようにも感じられた。
静かで、美しく、そしてどこまでも切ない朝の光景だった。
やがて、嗚咽(おえつ)の合間に、朱音はふと顔を上げ、役小角様の黒い瞳を潤んだ赤い瞳で真っ直ぐに見つめた。その瞳の奥には、深い悲しみと共に、どこか切羽詰まったような、そして彼を試すかのような鋭い光が宿っていた。
「役小角様……」彼女の声は、ひどく掠(かす)れていた。「もし…もし私が、完全に鬼になってしまって…人の心を失って、あなた様や、他の誰かを傷つけようとしたら……あなた様は、私のことも…小夜ちゃんのように、その手で…殺しますか…?」
その問いは、静かだったが、まるで鋭利な刃のように役小角様の胸を深く抉(えぐ)った。彼は、そのあまりにも痛切で、そして朱音の魂からの叫びとも言える問いに、一瞬、言葉を失う。彼の表情が苦悩に歪み、朱音を抱きしめる腕に、知らず知らずのうちに力がこもる。何かを言おうと唇が微かに動くが、そこから言葉が紡ぎ出されることはなかった。その沈黙が、彼の葛藤の深さと、朱音への想いの複雑さを何よりも雄弁に物語っていた。
役小角様のその反応に、朱音は自嘲(じちょう)するような、しかしどこか諦観(ていかん)にも似た儚(はかな)い笑みを浮かべた。
「…そうですよね…あなたは、高名な呪術師ですものね…人を襲う化け物は、斬らなければならない…それが、あなた様の…お役目ですものね……」
そして、彼女はぽつりぽつりと、途切れ途切れに語り始めた。その声は、まるで遠い昔の出来事を語るかのように、どこか虚ろだった。
「私も…小夜ちゃんの気持ちが、痛いほど分かるんです。私も、自分の故郷の村人たちを…心のどこかで、ずっと、ずっと恨んでいたのかもしれないって…今なら、そう思います。もし、あの時、役小角様と出会っていなかったら…もし、義王(ぎおう)様がそばにいてくださらなかったら…私も、いつか憎しみに心を喰われて、本当の化け物になっていたのかもしれません…。小夜ちゃんのように……」
彼女の言葉は、小夜への深い共感と、自分自身の存在への拭いきれない不安、そして役小角様と義王への、言葉にはし尽くせない感謝の念が入り混じった、あまりにも切実な心の吐露だった。
やがて、東の空が白み始め、夜の闇が薄れていく頃、朱音は役小角様の腕の中からそっと顔を上げると、決意を秘めた瞳で彼を見つめた。
「役小角様…お願いがあります。小夜ちゃんを…あの子が愛した、あの山茶花(さざんか)の咲く場所に、埋めてあげたいんです」
役小角様は、朱音のその言葉に、ただ黙って深く頷いた。
義王が、まるで壊れ物にでも触れるかのように、小夜の小さな亡骸を、朱音が挿した赤い山茶花の髪飾りと共に、その太い腕にそっと抱き上げる。橘 咲耶(たちばな さくや)は、その一連の様子を、少し離れた場所から、いつものような軽薄な態度は消え失せ、どこか複雑で、そして物悲しい表情で見守っていた。
一行は、あの山茶花の咲き乱れる谷間へと、静かに向かった。朝の清浄な光が、露に濡れた木々の葉をきらきらと照らし始め、小鳥たちのさえずりが森の中に優しく響き渡る。しかし、その美しい朝の風景も、今の朱音の心にはどこか遠いもののように感じられた。
谷間に到着すると、そこには小夜が作ったのであろう、小さな狐たちのための墓標が、朝露に濡れて静かに並んでいる。朱音と義王は、その傍らに、小夜のための新しい小さな墓を、黙々と掘り始めた。役小角様は、その様子を静かに見守りながら、時折、朱音の額の汗をそっと拭ってやる。
やがて、小さな墓が掘り上がり、義王が小夜の亡骸を、まるで大切な宝物を扱うかのように、そっとその中に横たえた。朱音は、懐から、以前小夜が「朱音姉ちゃんのこと、忘れんでほしいからのう」と言って渡してくれた、あの丸くて艶やかな赤い木の実のお守りを取り出し、小夜の冷たくなった小さな手に、そっと握らせた。
「小夜ちゃん…もう、独りじゃないよ。大好きだった狐さんたちと、ずっと一緒だからね」
朱音は、溢れそうになる涙を必死で堪えながら、眠るような小夜の顔に優しく語りかける。
「ここには、あなたが大好きだった綺麗な山茶花も、たくさん、たくさん咲くから…きっと、寂しくないよね…。春になったら、もっともっと綺麗なお花が、あなたを包んでくれるからね……」
役小角様は、そんな朱音の細い肩を、後ろから静かに、しかし力強く抱いた。彼の温もりが、朱音の凍てついた心を少しずつ溶かしていく。彼の瞳には、深い悲しみと共に、朱音への限りない慈愛の色が、朝の光の中で静かに浮かんでいた。
陽が完全に昇り、朝の柔らかな光が、谷間一面に咲き誇る無数の山茶花を、鮮やかに照らし出した。赤、白、そして淡い桃色の山茶花が、まるで小夜の短い生涯を慰め、そして朱音の深い悲しみを優しく包み込むかのように、美しく、そして力強く咲き誇っている。そのあまりにも美しい光景の中で、朱音は、小夜の魂の安らぎを、そして自分自身の運命と、これから進むべき道を、静かに見つめていた。
悲しみは、決して消えることはないだろう。けれど、この美しい花々のように、いつか自分もまた、強く、そして優しく生きていかなければならない。そう、朱音は心の奥底で、強く、強く誓っていた。
一面の山茶花が、初冬の冷たい風に揺れ、赤い花びらが、はらはらと舞い散る。それはまるで、天へと旅立った小夜が、最後に朱音に送る、無言の、しかし温かいメッセージのようにも感じられた。
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