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本編 第三部
ep.38 陰る威光
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ルーシェ達のニフルヘイム遠征中、拠点を預かっていたアイシスは、アルキュオネ情報局が伝える世界情勢に耳を傾けていた。
「…『裁きの鉄槌』を撃ったのが、帝国ではなくアースガルドという事になってる…
…どうして…?
…シェイミー先生は言ってた…
貴族主導の体制への、平民の不満を逸らせる矛先として帝国は利用されてると…
…それなら、新興国が正義を騙る上で、帝国は叩くべき悪…スケープゴートとして存続させなければならない…
…だから、滅ぼす為の大義名分は必要ない…
それよりも、新興国同士の覇権争いに利用された…という事…?
アースガルド…
…あの、ラグナ=ヴァルホルの父親が治める国…」
その時、ドアをノックし、ペコルが声をかける。
「アイシスちゃん♪
姫さま達、帰って来たよ♪」
アイシス「…わかった、今行くわ…」
屋上に行くと、ルーシェ・ゼル・リリィ・イリアを乗せた巨鳥が舞い降りた。
ペコル「うわぁ、おっきなトリさん…!」
アイシス「…これが…今回手に入れた聖獣…?」
4人がその背から降りると、ルーシェは巨大な猛禽に向かって命じる。
「戻りなさい、ジズ。」
するとジズは、光の粒子となってケットシーに吸収された。
ペコル「おかえり~みんな~♪」
イリア「おぅ、ただいま、ペコル。」
アイシス「…お疲れ様です、姫様…」
ルーシェ「こちらは異常ありませんこと?」
アイシス「…はい…ですが…
…アースガルドに対し、ムスペルヘイムが報復措置も辞さないと報じられています…」
ルーシェ「アースガルドに⁉︎」
アイシス「…はい…
…おそらく、あの一件を口実に新興国の間でも主導権争いが…」
「そうですか…
……
…皆さん。
遠征でお疲れのところ申し訳ありませんが、今一度お時間いただけますかしら?」
ルーシェの問い掛けに、一同がうなずく。
皆が屋上から移動する中、最後に残ったリリィがアイシスに話しかけた。
「…あのさ、アイシス…」
アイシス「…何…?」
リリィ「実は…今回の遠征で手に入れた聖獣達が、姫様に向かって言った事が気になってたんだけどさ…」
アイシス「…聖獣達が姫様に…?
何て…?」
リリィ「それが…
……
……
……
その会話の内容に、屋上から降りる階段の陰で、ゼルも聞き耳を立てていた。
一方、父と故国を案じてウロボロス団と別行動し、シャールヴィと共にアースガルド官邸に訪れたラグナ。
「父さん!」
オーディン「…ラグナ⁉︎
…まさかこんな時に戻って来るとはな…皮肉なものだ…」
ラグナ「父さん、このままだとまた戦争に…!
何か釈明しないと…!」
オーディン「…無駄だ。
新興国は表向きは同調しているようでも、みな虎視眈々と世界の覇権を狙っている。
他国を貶める口実が出来るのを待っていたのだ。」
ラグナ「覇権を狙ってるって…それは貴方も同じでしょう?」
オーディン「…そうではない。
秩序ある国がリーダーシップを取らねばならない…その為に力が必要だったのだ。」
ラグナ「そんなの…屁理屈だ!」
オーディン「……
いずれにせよ、全ては反故だ。
既にムスペルヘイム軍は国境に集結している…開戦は時間の問題だろう。」
ラグナ「そんな…!」
その時、議長室のドアをノックして騎士が入室する。
「議長、ヨトゥンヘイム議長・ロキ侯がいらしておりますが…」
「…ロキだと?
…わかった…応接室にお通ししろ。」
オーディンはそう言うと、ラグナに目をやろうとしたが躊躇い、そのまま議長室を出て行った。
シャールヴィ「ロキのヤロ~…わざわざ何しに来たんだろ…?
盗み聞きしてみようぜ。」
2人は応接室のドアに、こっそり耳をそばだてる。
オーディン「元農夫のソールならいざ知らず、議長自ら御足労とはな…
して、用件は?」
ロキ「いやなに、同盟国同士が争い合う事態を由々しく思いましてな。
友好国としましては、抑止力として義勇軍を派兵するのも吝かではありません。
…とは言え、戦争ともなれば何かと要り用だ…武器弾薬に水・食料、それに人的資源もね。」
オーディン「…つまり、相応の見返りが欲しい…と?」
ロキ「流石、話が早い。
ま、奇譚なく言わせて貰えば、我が国の要求するものはたった一つ…アリハマ博士の身柄だ。」
オーディン「…そう来たか…
だが、博士はあの一件以来、消息不明だ。」
ロキ「…ほほぅ…
それは誠に遺憾だが、こちらとしましても、無償で兵達の尊い命を危険に晒す訳には参りませんからなぁ。」
オーディン「……
まさか…貴公…」
ロキ「何ですかな?」
オーディン「……
いや…いずれにせよ、その要求に応じる事は出来ん…応じようがない。」
「それは残念…!
我々も平和維持に貢献したいのは山々ですが、こちらの国力にも限りがございますので、何卒ご理解ください。
では、貴国のご武運をお祈りいたしますよ…ククク…」
ロキはそう言い残して応接室から退室した。
とっさに、シャールヴィと共に廊下の物陰に隠れたラグナは、ロキが立ち去った後、続けて退室してきたオーディンに声をかける。
「父さん…」
オーディン「…恐らく、ムスペルヘイムを焚き付けたのも奴だな…」
シャールヴィ「博士のヤツを差し出しちゃえば?」
オーディン「…今や、アリハマ博士の知識を得る事は、世界の覇権を握る事に等しい。
それに、消息不明というのは事実だ。
互いが互いを利用していると思ってはいたが…どうやら私は見限られたらしい…」
シャールヴィ「だったら、爺ちゃんに相談してみようぜ。」
ラグナ「確かに…元議長のソールさんなら、もしかしたら何かいい解決策を…
(オーディンを見て)
父さん、僕達はヨトゥンヘイムに行きます…!」
「……そうか…」
かつて、ロキを利用してソールの議長職を失脚させた張本人であるオーディンは、多くを語れぬまま、ヨトゥンヘイムへと向かうラグナとシャールヴィを見送った。
続く…
「…『裁きの鉄槌』を撃ったのが、帝国ではなくアースガルドという事になってる…
…どうして…?
…シェイミー先生は言ってた…
貴族主導の体制への、平民の不満を逸らせる矛先として帝国は利用されてると…
…それなら、新興国が正義を騙る上で、帝国は叩くべき悪…スケープゴートとして存続させなければならない…
…だから、滅ぼす為の大義名分は必要ない…
それよりも、新興国同士の覇権争いに利用された…という事…?
アースガルド…
…あの、ラグナ=ヴァルホルの父親が治める国…」
その時、ドアをノックし、ペコルが声をかける。
「アイシスちゃん♪
姫さま達、帰って来たよ♪」
アイシス「…わかった、今行くわ…」
屋上に行くと、ルーシェ・ゼル・リリィ・イリアを乗せた巨鳥が舞い降りた。
ペコル「うわぁ、おっきなトリさん…!」
アイシス「…これが…今回手に入れた聖獣…?」
4人がその背から降りると、ルーシェは巨大な猛禽に向かって命じる。
「戻りなさい、ジズ。」
するとジズは、光の粒子となってケットシーに吸収された。
ペコル「おかえり~みんな~♪」
イリア「おぅ、ただいま、ペコル。」
アイシス「…お疲れ様です、姫様…」
ルーシェ「こちらは異常ありませんこと?」
アイシス「…はい…ですが…
…アースガルドに対し、ムスペルヘイムが報復措置も辞さないと報じられています…」
ルーシェ「アースガルドに⁉︎」
アイシス「…はい…
…おそらく、あの一件を口実に新興国の間でも主導権争いが…」
「そうですか…
……
…皆さん。
遠征でお疲れのところ申し訳ありませんが、今一度お時間いただけますかしら?」
ルーシェの問い掛けに、一同がうなずく。
皆が屋上から移動する中、最後に残ったリリィがアイシスに話しかけた。
「…あのさ、アイシス…」
アイシス「…何…?」
リリィ「実は…今回の遠征で手に入れた聖獣達が、姫様に向かって言った事が気になってたんだけどさ…」
アイシス「…聖獣達が姫様に…?
何て…?」
リリィ「それが…
……
……
……
その会話の内容に、屋上から降りる階段の陰で、ゼルも聞き耳を立てていた。
一方、父と故国を案じてウロボロス団と別行動し、シャールヴィと共にアースガルド官邸に訪れたラグナ。
「父さん!」
オーディン「…ラグナ⁉︎
…まさかこんな時に戻って来るとはな…皮肉なものだ…」
ラグナ「父さん、このままだとまた戦争に…!
何か釈明しないと…!」
オーディン「…無駄だ。
新興国は表向きは同調しているようでも、みな虎視眈々と世界の覇権を狙っている。
他国を貶める口実が出来るのを待っていたのだ。」
ラグナ「覇権を狙ってるって…それは貴方も同じでしょう?」
オーディン「…そうではない。
秩序ある国がリーダーシップを取らねばならない…その為に力が必要だったのだ。」
ラグナ「そんなの…屁理屈だ!」
オーディン「……
いずれにせよ、全ては反故だ。
既にムスペルヘイム軍は国境に集結している…開戦は時間の問題だろう。」
ラグナ「そんな…!」
その時、議長室のドアをノックして騎士が入室する。
「議長、ヨトゥンヘイム議長・ロキ侯がいらしておりますが…」
「…ロキだと?
…わかった…応接室にお通ししろ。」
オーディンはそう言うと、ラグナに目をやろうとしたが躊躇い、そのまま議長室を出て行った。
シャールヴィ「ロキのヤロ~…わざわざ何しに来たんだろ…?
盗み聞きしてみようぜ。」
2人は応接室のドアに、こっそり耳をそばだてる。
オーディン「元農夫のソールならいざ知らず、議長自ら御足労とはな…
して、用件は?」
ロキ「いやなに、同盟国同士が争い合う事態を由々しく思いましてな。
友好国としましては、抑止力として義勇軍を派兵するのも吝かではありません。
…とは言え、戦争ともなれば何かと要り用だ…武器弾薬に水・食料、それに人的資源もね。」
オーディン「…つまり、相応の見返りが欲しい…と?」
ロキ「流石、話が早い。
ま、奇譚なく言わせて貰えば、我が国の要求するものはたった一つ…アリハマ博士の身柄だ。」
オーディン「…そう来たか…
だが、博士はあの一件以来、消息不明だ。」
ロキ「…ほほぅ…
それは誠に遺憾だが、こちらとしましても、無償で兵達の尊い命を危険に晒す訳には参りませんからなぁ。」
オーディン「……
まさか…貴公…」
ロキ「何ですかな?」
オーディン「……
いや…いずれにせよ、その要求に応じる事は出来ん…応じようがない。」
「それは残念…!
我々も平和維持に貢献したいのは山々ですが、こちらの国力にも限りがございますので、何卒ご理解ください。
では、貴国のご武運をお祈りいたしますよ…ククク…」
ロキはそう言い残して応接室から退室した。
とっさに、シャールヴィと共に廊下の物陰に隠れたラグナは、ロキが立ち去った後、続けて退室してきたオーディンに声をかける。
「父さん…」
オーディン「…恐らく、ムスペルヘイムを焚き付けたのも奴だな…」
シャールヴィ「博士のヤツを差し出しちゃえば?」
オーディン「…今や、アリハマ博士の知識を得る事は、世界の覇権を握る事に等しい。
それに、消息不明というのは事実だ。
互いが互いを利用していると思ってはいたが…どうやら私は見限られたらしい…」
シャールヴィ「だったら、爺ちゃんに相談してみようぜ。」
ラグナ「確かに…元議長のソールさんなら、もしかしたら何かいい解決策を…
(オーディンを見て)
父さん、僕達はヨトゥンヘイムに行きます…!」
「……そうか…」
かつて、ロキを利用してソールの議長職を失脚させた張本人であるオーディンは、多くを語れぬまま、ヨトゥンヘイムへと向かうラグナとシャールヴィを見送った。
続く…
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