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タウン75は多くの人類居住区と同じく、防壁や鉄条網で守られた外壁を持っている。
防壁の中央付近に設置されたセントラルゲートは大仰な名とは裏腹に、少数の戦闘車両と人員が配置された検問所じみた代物に過ぎない。
多くのメイデンとアーミーの戦闘車両が警備するタウン48のゲートに比べれば貧弱極まりない防備であった。
人員の少なさはゲートチェックにも皺寄せが来ており、バンが雇われたキャラバンもチェック待ちの渋滞の中で1時間以上停車している。
軽トラの運転席に座ったバンは、ハンドルに顎を乗せたダラけた姿勢のまま、タウン75の警備隊を眺めていた。
「大丈夫なのかねえ、あの程度で」
生粋のタウン48っ子であるバンにしてみれば当然の疑問ではあるが、これは比べる相手が悪い。
周辺随一の勢力圏を誇るタウン48の防備はこの時代屈指の堅牢さであり、小規模タウン風情では比較にもならない。
最も、それを差し引いてもタウン75の戦力は貧相ではあったが。
「大丈夫ですよ、ここには頼もしい戦力が居ますから」
窓の外から掛けられたおっとりとした声にバンは顔を上げる。
浅黒く日焼けした中年男がにこにこと微笑んでいる。
「あっ、ムガルさん」
このキャラバンのオーナー、交易商人のムガルだ。
慌てて運転席から降りようとするバンをムガルは手で制した。
「楽にしててください、まだまだ順番は回ってこなそうですから」
彼の言う通り、ゲートチェックは遅々として進んでいない。
専門の兵ではなく、雇った弾薬虫が受付をしているらしい。 実にたどたどしい手付きであった。
「ムガルさん、頼もしいってあれがですか?」
胡乱な顔で受付を指さすバンに、ムガルは苦笑しながら首を振った。
「いえいえ、頼もしいのはあちらですよ」
ムガルはゲートからやや離れた位置を指さした。
防壁の前に佇む、一輌の戦車。
何度となく激戦を経験したのであろう、その装甲には数多の修繕跡がありながら、欠片も衰えたようには見えない。
どれほど傷つこうが立ち上がる、不屈の意志を体現したかのような車体だ。
ゆっくりと旋回する砲塔には大口径長砲身の主砲と同軸機銃が納められ、周囲に睨みを利かせている。
そして、その砲身に腰掛けた白銀の美姫。
白い放熱髪を風になびかせた長身はグラマラスなLフレーム。
目を細めて髪を踊らせる風を愛でている様は、背負った巨大な武装ユニットの存在があってすら典雅な風情を漂わせていた。
「この町の守護神、デューク殿と奥方のシュネー殿です」
「戦車の善し悪しはよくわからないけど、メイデンは凄いですね、ありゃ間違いなくAクラスだ」
「ええ、お察しの通りAクラスです。
なんせシュネー殿は連続王座維持記録を持つメイデンバトルのチャンピオンですからね!」
ムガルはまるで自分の事のように胸を張った。
「もちろんデューク殿も凄いですよ。
30年もの間、セントラルゲートを護り続けてきた歴戦の猛者!
彼の目を盗んでタウンに忍び込める悪党など居ません!」
ムガルの口調はほとんど太鼓持ちだ。
「ムガルさん、あの人達のファンなんですか?」
日焼けした顔を子供のようにほころばせ、中年男は得たりとばかりに頷いた。
「私はこのタウンの出でして、幼い頃からのヒーローなんです」
「なるほど……」
バンにとってのキキョウのようなものなのだろう。
心の中の英雄や偶像を崇拝する想いには、彼も共感できた。
「おっと、思わず郷土自慢が過ぎてしまいました。
これを渡しに来たんです」
ムガルはかなり後退した額をぴしゃりと叩くと、懐からクレッドのプラスチックカードを取り出した。
「お給金です。 バンさん、ご苦労様でした」
「あっ、ありがとうございます!」
これは車に乗ったまま受け取るわけにはいかない。
バンは慌てて運転席から降りると、深々と頭を下げてカードを受け取った。
助手席から降りてきたスコールも、主の隣でぴょこんと頭を下げている。
最敬礼しながら報酬を受け取る主従にムガルは目尻を下げて微笑んだ。
「装甲機生体への対処、お見事でした。
おかげで無事にたどり着けました」
「いえ、こっちも初めての護衛の仕事で、いい経験させてもらいました」
「初めてにしては上々の首尾ですよ」
賞賛の言葉を口にしながら、ムガルはスコールへ目を向けた。
「そうだ、せっかくタウン75へ来たのですから、スコールさんはメイデンバトルに出場することをお勧めします。
きっと良い経験になりますよ」
「メイデンバトル?」
「タウン75は食料事情が余所よりちょっといい位しか取り柄がない町ですからね、少しでも客を呼ぼうとうちのマザーが始めた企画ですよ。
ガバメントに作られた闘技場でメイデン同士が模擬戦をする見せ物です」
「へぇ……」
「もぎせん?」
首を傾げるスコールに、ムガルは頷く。
「ええ、模擬戦です。
ですから破損を気にする事なく戦えますよ」
「対メイデン戦の経験になりそうだな……。
やってみるか?」
スコールはこっくりと頷いた。
「うん、いっぱいたたかって、つよくなる、よ」
「頑張ってください、エントリーされたら観戦に行きますよ」
ムガルは二人に笑い掛けると、一礼して離れた。
バン同様に手持ち無沙汰で列が流れるのを待っている弾薬虫たちの間を回っては、報酬を渡している。
バンは受け取ったばかりのプラスチックカードを太陽に透かした。
「とりあえずミッション完了だな。
メイデンバトルもいいけど、まずは腹ごしらえだなあ」
「なにか、たべる、の?」
「飯がうまいってフィオも言ってたしな、楽しみだ」
バンは舌なめずりをすると、クレッドのカードを大事に懐に仕舞い込んだ。
ようやく手続きを終えてゲートをくぐる。
タウン75に踏み込むと爽やかな涼風の気配を感じた。
「お? なんか涼しいぞ?」
「きおん、せっし24ど……おそとより、5どくらい、ひくい、よ」
「それは当タウン内にオアシスがあるからだねー」
会話に口を挟んできた闖入者に、主従は同時に目を向けた。
色の薄い金髪をショートカットに切り揃え、エプロンドレスを思わせるデザインのメイデンスーツを着込んだSSフレームメイデンがニコニコと微笑んでいる。
エプロンの真ん中には数字の75を意匠化したエンブレムが大描きされていた。
「なんだい、あんた」
「だれ?」
「はいはい! ボクはタウン75の案内担当メイデンでーす!
案内ちゃんって呼んでね!」
エプロンドレスのメイデンはくるんと一回転すると両手の人差し指で自らの頬を突つく決めポーズを披露した。
あざとい。
「お二人さん、タウン75は初めてだね? お名前教えてくれないかな?」
「あ、ああ、俺はバン、こいつはスコール」
やけにフレンドリーであまりメイデンらしくない態度の案内ちゃんに気圧され、バンは素直に答えた。
スコールは主の隣で、案内ちゃんの決めポーズを真似している。
「スコールって、よんで、ね?」
「うんうん、バンくんにスコールちゃんね、おっけーおっけー」
スコールの真似っ子決めポーズに本家決めポーズを決め返して応じながら、案内ちゃんは楽しげに頷いた。
「それでお二人さん、行きたいとこはどこかな?
ボク案内するよー、めっちゃ案内するよー」
「あー、うん……」
このメイデンはタウン48には居なかったタイプのパーソナリティであるらしい。
やたらと高いテンションに若干引きながら、バンはとりあえずの要望を口にする。
「ガバメントはどっちかな、メイデンバトルってのをそこでやってるんだろ?」
「メイデンバトル出るの? ふーん……」
案内ちゃんはスコールを上から下までじっくりと見回した。
「……うん! 頑張ってね!
メイデンバトルはガバメント付属のコロシアムでやってるよ、ガバメントはそこの大通りをまっすぐ行ったら見えるよ!」
「ああ、ありがとう」
「ガバメントまでは一直線だから、一緒に行かなくても大丈夫だね?
じゃあ、またねー!」
案内ちゃんはぶんぶんと手を振ると、他の案内対象を求めて踊るような足取りでゲートの方へと去っていった。
「……キャラ濃いなー」
エプロンドレスの後ろ姿をしばし見送り、バンは一つ首を振って気を取り直した。
「とりあえず、ガバメントに行ってみるか……スコール?」
相変わらず決めポーズを模倣しているスコールに声を掛ける。
ほっぺたを突つく指のポジションを模索していたスコールは主に声を掛けられて顔を上げた。
「……気に入ったのか、そのポーズ」
「んー……」
スコールは彼女にしては珍しく、眉を寄せて悩む様子を見せた。
「……まねっこは、だめ。
おりじなりてぃ、ひつよう」
「ああそう……」
防壁の中央付近に設置されたセントラルゲートは大仰な名とは裏腹に、少数の戦闘車両と人員が配置された検問所じみた代物に過ぎない。
多くのメイデンとアーミーの戦闘車両が警備するタウン48のゲートに比べれば貧弱極まりない防備であった。
人員の少なさはゲートチェックにも皺寄せが来ており、バンが雇われたキャラバンもチェック待ちの渋滞の中で1時間以上停車している。
軽トラの運転席に座ったバンは、ハンドルに顎を乗せたダラけた姿勢のまま、タウン75の警備隊を眺めていた。
「大丈夫なのかねえ、あの程度で」
生粋のタウン48っ子であるバンにしてみれば当然の疑問ではあるが、これは比べる相手が悪い。
周辺随一の勢力圏を誇るタウン48の防備はこの時代屈指の堅牢さであり、小規模タウン風情では比較にもならない。
最も、それを差し引いてもタウン75の戦力は貧相ではあったが。
「大丈夫ですよ、ここには頼もしい戦力が居ますから」
窓の外から掛けられたおっとりとした声にバンは顔を上げる。
浅黒く日焼けした中年男がにこにこと微笑んでいる。
「あっ、ムガルさん」
このキャラバンのオーナー、交易商人のムガルだ。
慌てて運転席から降りようとするバンをムガルは手で制した。
「楽にしててください、まだまだ順番は回ってこなそうですから」
彼の言う通り、ゲートチェックは遅々として進んでいない。
専門の兵ではなく、雇った弾薬虫が受付をしているらしい。 実にたどたどしい手付きであった。
「ムガルさん、頼もしいってあれがですか?」
胡乱な顔で受付を指さすバンに、ムガルは苦笑しながら首を振った。
「いえいえ、頼もしいのはあちらですよ」
ムガルはゲートからやや離れた位置を指さした。
防壁の前に佇む、一輌の戦車。
何度となく激戦を経験したのであろう、その装甲には数多の修繕跡がありながら、欠片も衰えたようには見えない。
どれほど傷つこうが立ち上がる、不屈の意志を体現したかのような車体だ。
ゆっくりと旋回する砲塔には大口径長砲身の主砲と同軸機銃が納められ、周囲に睨みを利かせている。
そして、その砲身に腰掛けた白銀の美姫。
白い放熱髪を風になびかせた長身はグラマラスなLフレーム。
目を細めて髪を踊らせる風を愛でている様は、背負った巨大な武装ユニットの存在があってすら典雅な風情を漂わせていた。
「この町の守護神、デューク殿と奥方のシュネー殿です」
「戦車の善し悪しはよくわからないけど、メイデンは凄いですね、ありゃ間違いなくAクラスだ」
「ええ、お察しの通りAクラスです。
なんせシュネー殿は連続王座維持記録を持つメイデンバトルのチャンピオンですからね!」
ムガルはまるで自分の事のように胸を張った。
「もちろんデューク殿も凄いですよ。
30年もの間、セントラルゲートを護り続けてきた歴戦の猛者!
彼の目を盗んでタウンに忍び込める悪党など居ません!」
ムガルの口調はほとんど太鼓持ちだ。
「ムガルさん、あの人達のファンなんですか?」
日焼けした顔を子供のようにほころばせ、中年男は得たりとばかりに頷いた。
「私はこのタウンの出でして、幼い頃からのヒーローなんです」
「なるほど……」
バンにとってのキキョウのようなものなのだろう。
心の中の英雄や偶像を崇拝する想いには、彼も共感できた。
「おっと、思わず郷土自慢が過ぎてしまいました。
これを渡しに来たんです」
ムガルはかなり後退した額をぴしゃりと叩くと、懐からクレッドのプラスチックカードを取り出した。
「お給金です。 バンさん、ご苦労様でした」
「あっ、ありがとうございます!」
これは車に乗ったまま受け取るわけにはいかない。
バンは慌てて運転席から降りると、深々と頭を下げてカードを受け取った。
助手席から降りてきたスコールも、主の隣でぴょこんと頭を下げている。
最敬礼しながら報酬を受け取る主従にムガルは目尻を下げて微笑んだ。
「装甲機生体への対処、お見事でした。
おかげで無事にたどり着けました」
「いえ、こっちも初めての護衛の仕事で、いい経験させてもらいました」
「初めてにしては上々の首尾ですよ」
賞賛の言葉を口にしながら、ムガルはスコールへ目を向けた。
「そうだ、せっかくタウン75へ来たのですから、スコールさんはメイデンバトルに出場することをお勧めします。
きっと良い経験になりますよ」
「メイデンバトル?」
「タウン75は食料事情が余所よりちょっといい位しか取り柄がない町ですからね、少しでも客を呼ぼうとうちのマザーが始めた企画ですよ。
ガバメントに作られた闘技場でメイデン同士が模擬戦をする見せ物です」
「へぇ……」
「もぎせん?」
首を傾げるスコールに、ムガルは頷く。
「ええ、模擬戦です。
ですから破損を気にする事なく戦えますよ」
「対メイデン戦の経験になりそうだな……。
やってみるか?」
スコールはこっくりと頷いた。
「うん、いっぱいたたかって、つよくなる、よ」
「頑張ってください、エントリーされたら観戦に行きますよ」
ムガルは二人に笑い掛けると、一礼して離れた。
バン同様に手持ち無沙汰で列が流れるのを待っている弾薬虫たちの間を回っては、報酬を渡している。
バンは受け取ったばかりのプラスチックカードを太陽に透かした。
「とりあえずミッション完了だな。
メイデンバトルもいいけど、まずは腹ごしらえだなあ」
「なにか、たべる、の?」
「飯がうまいってフィオも言ってたしな、楽しみだ」
バンは舌なめずりをすると、クレッドのカードを大事に懐に仕舞い込んだ。
ようやく手続きを終えてゲートをくぐる。
タウン75に踏み込むと爽やかな涼風の気配を感じた。
「お? なんか涼しいぞ?」
「きおん、せっし24ど……おそとより、5どくらい、ひくい、よ」
「それは当タウン内にオアシスがあるからだねー」
会話に口を挟んできた闖入者に、主従は同時に目を向けた。
色の薄い金髪をショートカットに切り揃え、エプロンドレスを思わせるデザインのメイデンスーツを着込んだSSフレームメイデンがニコニコと微笑んでいる。
エプロンの真ん中には数字の75を意匠化したエンブレムが大描きされていた。
「なんだい、あんた」
「だれ?」
「はいはい! ボクはタウン75の案内担当メイデンでーす!
案内ちゃんって呼んでね!」
エプロンドレスのメイデンはくるんと一回転すると両手の人差し指で自らの頬を突つく決めポーズを披露した。
あざとい。
「お二人さん、タウン75は初めてだね? お名前教えてくれないかな?」
「あ、ああ、俺はバン、こいつはスコール」
やけにフレンドリーであまりメイデンらしくない態度の案内ちゃんに気圧され、バンは素直に答えた。
スコールは主の隣で、案内ちゃんの決めポーズを真似している。
「スコールって、よんで、ね?」
「うんうん、バンくんにスコールちゃんね、おっけーおっけー」
スコールの真似っ子決めポーズに本家決めポーズを決め返して応じながら、案内ちゃんは楽しげに頷いた。
「それでお二人さん、行きたいとこはどこかな?
ボク案内するよー、めっちゃ案内するよー」
「あー、うん……」
このメイデンはタウン48には居なかったタイプのパーソナリティであるらしい。
やたらと高いテンションに若干引きながら、バンはとりあえずの要望を口にする。
「ガバメントはどっちかな、メイデンバトルってのをそこでやってるんだろ?」
「メイデンバトル出るの? ふーん……」
案内ちゃんはスコールを上から下までじっくりと見回した。
「……うん! 頑張ってね!
メイデンバトルはガバメント付属のコロシアムでやってるよ、ガバメントはそこの大通りをまっすぐ行ったら見えるよ!」
「ああ、ありがとう」
「ガバメントまでは一直線だから、一緒に行かなくても大丈夫だね?
じゃあ、またねー!」
案内ちゃんはぶんぶんと手を振ると、他の案内対象を求めて踊るような足取りでゲートの方へと去っていった。
「……キャラ濃いなー」
エプロンドレスの後ろ姿をしばし見送り、バンは一つ首を振って気を取り直した。
「とりあえず、ガバメントに行ってみるか……スコール?」
相変わらず決めポーズを模倣しているスコールに声を掛ける。
ほっぺたを突つく指のポジションを模索していたスコールは主に声を掛けられて顔を上げた。
「……気に入ったのか、そのポーズ」
「んー……」
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