機甲乙女アームドメイデン ~ロボ娘と往く文明崩壊荒野~

日野久留馬

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 キャラバンと合流しタウン75目指して出発するバンを見送った頃には午後を回っていた。
 遅い時間ではあるが、フィオは再度ガバメントを訪れていた。

 通話でロスと相談した結果、彼が裏町で情報収集を行いフィオはマザーの意に従っているポーズを見せるためにもタウン内での仕事を受注する事になったのだ。
 情報収集に関してロスが担当するのは、フィオがゼンクからの指導をまだ受けていなかったからでもある。

 そもそもフィオは童顔で舐められやすい。
 舐められている事を利用して逆に情報を巻き上げるという手管もあるが、不慣れなフィオでは終始舐められっぱなしで終わりかねない。
 海千山千のロスがそちらを担当するのは当然の流れであった。

 トラブルサポートフロアの掲示板前に陣取り、隅々まで目を通す。
 マザー直々にタウン外へ出るなと命じられている以上、タウン内で片づく仕事しかできない訳だが。
 
「でも、碌に仕事がないなあ……」
 
 当然である。
 そもそも、砂潜りという職業は荒野の廃品回収業者、ちょっと格好よく言うなればトレジャーハンター。
 タウン外に出てなんぼのお仕事なのだ。
 小遣い稼ぎの小間使いめいた仕事ならばタウン外に出ずに済む事もあるが、間が悪いのかそういった仕事も見当たらない。

「仕方ない。 引き上げようか、フリス」

「はい、マスター」

 ガバメント庁舎から出ると、すでに日は傾いていた。
 未練がましく掲示板を漁ったにも関わらず、半日掛かりで収穫なし。

「……くそっ」

 フィオは赤みを増していく空を見上げ、苛立たしく吐き捨てた。
 バンは調査の為タウン75へ赴いてくれ、ロスは裏町で情報を収集してくれている。
 それなのに自分は碌な成果を上げられていない。

 実際の所、バンもロスも行動を開始したばかりであり、まだ結果を出していないという点ではフィオと変わりはない。
 だが、自分だけ外出に制限が付き、できる仕事も何もないとあっては気が急いてしまう。
 友人たちだけ働かせておいて、自分は何という体たらくであろうか。

「マザーめ……」

 思わず口から悪罵も漏れる。
 金魚鉢内での睡眠学習によるマザーへの敬意はまだフィオの中にも残っているし、そもそもシヤのルックスはかなり彼の好みに合致する。
 特にあの清楚な顔立ちとはギャップのある、馬鹿でかい胸がいい。
 だが、それで邪魔をされた事に対する苛立ちが治まる事はない。
 一刻も早くキキョウを取り戻したいというのに、足枷をはめてくるシヤへ良い感情を抱けるはずもなかった。

「マスター……」

 苛立つフィオを宥めるように、フリスが寄り添う。
 主の二の腕を豊かな胸に沈めるように身を寄せながら、耳元で囁く。

「マザーの意向、いっそ無視するという手もあるのでは?」

「え?」

 フィオの中から出てこない発想の言葉に驚き、フリスの顔をまじまじと見た。
 タウン48に滅ぼされたタウンで製造されたメイデンは愛らしく微笑みながら続ける。

「こっそり外に出ちゃいましょう。
 武装ユニットを装備すれば、マスターを抱えたまま外壁だってひとっ飛びです!」

「待って待って、それ、密出国でゲート護ってるアーミーに追撃されるから!」

「大丈夫です! 全部返り討ちです!」

「いや、なんで君そんなに自信過剰なの!?」

 フィオが間近に見たアーミー兵士といえば、マイザーとヒュリオだ。
 弾丸の雨をひょいひょいと避けて突き進む男と、機械化で強化されたサイボーグ戦士。
 どっちも常識外れの戦力であり、間違っても敵対したくない。
 さらにそれぞれの連れていたAクラス戦闘メイデンまで居るのだ。

 彼らがアーミーの兵士としてどれくらいの序列なのかは判らないが、ああいう手合いがゴロゴロ出てきてもおかしくないのがアーミーだ。

「フリス、それは絶対に無しだ。
 アーミーと事を構えたりしたって勝ち目はない。
 それに勝てたとしたって帰る所が無くなっちゃうじゃないか」

 フィオの望みはキキョウを取り戻し、元通りの生活を送る事だ。
 フリスも居るから両手に花で砂潜りをやっていきたい。
 そのためには、生活の基盤であるタウン48を敵に回す事など、考えられなかった。

「……でしたら、マザーもやっつけていっそタウンを乗っ取っちゃえば」

「やめてその危険思想!」

 恐ろしい事を口走るフリスのおかげで、フィオの頭はすっかり冷えた。

「はぁ……路上でぶつぶつ言ってても仕方ない、家に帰ろう」

「はい! 苛立ちはわたしの体にぶつけてください、マスター」

 フリスは主の二の腕を胸の谷間に挟み込みながら、より密着を強める。
 柔らかな感触にぐびりと唾を呑む。
 早く帰って胸の感触のみならずフリスの全身を堪能したいという欲望へ、流されそうになりつつも理性が釘を刺した。

 自分の部屋は、おそらくアーミーに盗聴されている。
 気づかない振りで重要な事を部屋に話さずに生活すればいいと考えていたが、先のフリスの言動が気になった。
 彼女はタウン48外で製造された為、シヤへの敬意が欠片もない。
 この調子で室内でごくナチュラルに反逆教唆なんかされてしまったら、とても拙い事になりかねない。

「……部屋には荷物だけ取りに行こう」





「それでワシの所か、お前さん、うちを駆け込み寺かなんかと勘違いしとらんか?」

「申し訳ない……」

 工場の前で腕組みしたヘイゲン老に、着替えをつっこんだボストンバッグを抱えたフィオは深々と頭を下げた。
 自分の武装ユニットを背負い、キキョウの残した甲種武装コンテナも抱えたフリスも荷物を降ろして主にならう。

「まあ、ええわ、部屋はあるしのう。
 バン坊の隣の部屋を使いなさい」

「ありがとう、爺さん!」

「ただし!」

 ヘイゲン老はフィオの鼻先に人差し指を突きつけた。
 丸いサングラス越しの瞳には珍しく真剣な色がある。

「こっちからも条件があるぞい。
 詳しく話すから、まずは荷物を置いてきなさい」

「う、うん……」

 常にない老人の様子にフィオは気圧されながらも頷いた。
 指定された部屋にフィオとフリスの荷物を置くと、ヘイゲン老の待つ応接室に戻る。

「ま、座んなさい」

 二人に安物のソファを勧めたヘイゲン老は腕組みをしてしばし黙考した。

「さて、どこから話したもんかのう……」

「爺さん? 何か話しづらい事なの?」

「うむ……。 まあ、こちらの要求を言うか。
 フリスちゃんをな、調べさせて欲しいんじゃ」

「え!?」

 自分に話が来るとは思っていなかったフリスは、驚きの声を上げる。

「なんでフリスを?」

「それはな、フリスちゃんが真の漢トゥルーガイ、お前さんの精を受けたメイデンだからじゃ」

 メイデンには、50年にも渡りメイデンを整備し続けたヘイゲン老をして解析することのできないブラックボックスが存在した。
 本来の主である真の漢トゥルーガイを迎え入れた時のみ開示されるように設定された、秘匿情報群である。

「フィオ坊とフリスちゃんのお陰で、メイデンが真の漢トゥルーガイに仕える為に作られたという事が判った。
 ならば、その本当の主を得た時、メイデンの機体にどのような変化があるのか、知りたいんじゃ」

 ゆっくりと語るヘイゲン老の瞳には、いつしかギラギラとした光が宿っていた。
 人生を掛けて追い続けた秘密へ手が届くチャンスを得て、老いた体に野心と精気が漲っているのだ。

「マザーが長年探し続けて手に入らなかったという真の漢トゥルーガイじゃ、ワシの残り少ない寿命でまたこんな機会があるとは思えん。
 どうか、頼む」

 ヘイゲン老は年若い少年と乙女人形へ深々と頭を下げる。
 要求というよりも懇願の風情の老人にフィオは慌てた。

「あ、頭をあげてよ、爺さん!
 でも、爺さん、そんなに真剣にメイデンの事考えてたんだな……」

「おうとも、ワシは全てのメイデンを愛しておる。
 大きい子も小さい子も戦闘用の子も民生用の子も、みんな大好きじゃ。
 大好きな相手の事を知りたいと思うのは、いかん事かね」

 大真面目に言ってのけるヘイゲン老に、フィオは苦笑した。

「わかったよ、爺さん。
 フリスもいいよね?」

「はい、わたしからもお爺さんにお願いがあるのですが、良いですか?」

「なんじゃね?」

「わたしは長い間保管されていました。
 保管処理に何か不備があった場合、劣化や機能不全が発生している可能性があります。
 自己診断では問題ないので杞憂だとは思うのですが、念のため外部チェックをお願いします」

 ヘイゲン老は大きく頷いた。

「それこそワシの本業じゃよ、任されたとも」




 
「夜通しで調査と外部チェックをやって……まあ、なんとか朝には終わるかのう」

 作業室でメンテナンスポッドの用意をしながら算段するヘイゲン老の言葉に、フィオは首を傾げた。

「徹夜で突貫作業するの? 無理してない?」

「お前さん、明日も出歩くんじゃろ。
 フリスちゃんがボディガードに付いとらんとまずいじゃろ」

 フィオの都合を考えての事らしい。

「常にマスターのお側に控えるのはメイデンとして当然です」

 ヘイゲン老の言葉にフリスも大きく頷いている。

「ワシャこれから大忙しじゃからな、悪いがお前さんに構っとる暇もなくなる。
 うちの工場の近所にはろくな店もないし、今日はさっさと寝ちまうがええ」

「ん、そうするよ。
 じゃあ爺さん、フリスの事よろしく」

 フィオはヘイゲン老にフリスを任せ、作業室から退室した。

「よし、準備完了……。
 では、フリスちゃん、スーツを脱いでメンテナンスポッドに入ってくれるか」

「はい」

 ヘイゲン老の指示に従い、スーツを脱ぎ始めるフリス。
 小柄な体格には過積載とも言えそうな程に豊かなバストが露わになり、ヘイゲン老は思わず目を細めた。

「ほう、フリスちゃんは陥没乳首か。
 珍しいのう」

 まじまじと見つめられ、フリスは両手で胸を隠して睨み返す。

「放っておいてください!」

「いや、すまんすまん」

 へらへらと謝るヘイゲン老を睨みながら、フリスはスーツを脱ぎ捨てた。
 Sフレームらしからぬむっちりとした腰回りはスーツを着ていても見て取れるが、股間に茂る放熱髪と同色のアンダーヘアにはヘイゲン老も目を丸くする。

「ほほう! こりゃ本当に珍しい!
 フリスちゃんは試作機という話じゃが、それをいい事にデザイナーが趣味に走ったのかも知れんのう」

「知りません、そんなの……」

 右手で豊かな胸を左手で股間を隠すフリスにヘイゲン老はスケベ爺丸出しでニヤついた。

「マスターが信頼する整備士だから、この身を委ねるんですよ!
 その信頼を裏切るような事があれば……」

「わかっちょる、わかっちょる。
 こんなドスケベボディのメイデンを娶れて、フィオ坊は果報者よと思っただけじゃよ」

「だ、誰がドスケベボディですか……」

 表現はともかく褒められて悪い気はしないのか、言い返すフリスの語気はさして強くない。
 内心、ちょろい子じゃのうと思いつつも、ヘイゲン老はタッチパネルを叩いてメンテナンスポッドのハッチを開けた。

「ほい、この中に入っておくれ」
 
 フリスはポッド内に入ると顔の上半分を隠すメンテナンスヘッドギアを装着し、ポッド内に設置された拘束具に両手両足を通した。
 ロックボルトが閉じ、彼女の機体をポッド内に完全に固定する。

「よし、では始めるぞい」

「どうぞ」

 タッチパネルを操作し、フリスのCPUへアクセスする。
 バイザーで顔を半分隠したフリスの表情が抜け落ち、メンテナンスモードへと切り替わった。
 人間で言うならばレム睡眠のような無防備な状態になり、メンテナンスポッドとの情報連携が行われる。

「ふむ、CPUのタイプはタウン69製のベーシックスタイルと余り変わらんか……」

 バイザーが読みとった情報が表示されるタッチパネルに目を走らせ、ヘイゲン老は小さく頷いた。
 数多くのメイデンのメンテナンスをしてきた彼はタウン48外製メイデンの整備経験も豊富だ。
 フリスが既知のタイプのCPU構造である事に安心する。
 これが試作機ゆえの新規構造だったりすれば、元々の構造なのか真の漢トゥルーガイを迎え入れた故の変化なのか、判断がつかなくなってしまう所だ。

「パッと見では気になる点はないのう……。
 では子宮ウテルスユニットにアクセスするか」

 タッチパネルを操作してポッドのハッチを閉じ、メンテナンスジェルを充填する。
 強化ガラス製ポッドの中に透明なジェルが満たされ、フリスのメタリックグリーンの髪がゆらりとたゆたう。

「おぅ……」

 股間のアンダーヘアも淡く揺れている様に思わず目を細めるヘイゲン老。

「いや、いかんいかん。
 作業に集中せねば」

 両手で頬を叩いて、操作に専念する。
 ポッド下部に内蔵された二本のメンテナンスロッドを起動させた。
 男を迎え入れる場所を整備するための物だけに、メンテナンスロッドは男根を模した形状をしている。
 ヘイゲン老の操作に従って金属製の亀頭が翠の陰毛に彩られた秘唇と、窄まった菊座に当てがわれた。

「さぁて……行くぞい、フリスちゃん!」

 ぐっと二本のロッドが侵入を開始する。
 
 肉薄の清楚な秘門をメタリックな輝きを放つ亀頭型センサーが圧し開け、同時に尻穴も穿ち始める。
 途端に、フリスの体がびくんと跳ねた。

「むう?」

 ヘイゲン老は侵入するロッドを停止させた。
 メイデンはメンテナンスモードであっても機体の性感センサーが機能しているものだが、それにしても反応が良すぎる。

真の漢トゥルーガイの精を受けてリミッターが外れた結果がこういう事なのかのう。
 どれ……」

 前側のロッドのみ、侵入を再開する。
 意識の無いまま金属の男根を受け入れていくフリスの下腹が、大きく波打つようにひくついた。

潤滑液愛液が大量に分泌、膣圧も高レベル、CPUへの快楽情報増大……。
 ふーむ、裏技でリミッターを外した時以上じゃな」

 かつてキキョウも餌食になった事があるが、ヘイゲン老はメンテナンス終了したメイデンの性感リミッターを一時的に解除して悪戯をする悪癖がある。
 これまでに悪戯したどのメイデンよりも、フリスは反応がいい。
 そもそも、まだロッドを挿入し始めたばかりなのだ。

「ひとまず子宮ウテルスユニットまでアクセスさせんと」

 タッチパネルを操作し、ロッドを奥底まで進めさせる。
 鉄の亀頭が子宮口にこつんと触れた途端、フリスの腰がびくんと浮き上がった。
 ロッドで大きく広げられた秘唇から、ぷしっと潤滑液愛液の飛沫が飛び散り、メンテナンスジェルの中へ溶け込んでいく。

「なんと、これだけで達したのか!」

 タッチパネルに表示された性感センサーの折れ線グラフは跳ね上がっており、フリスが軽いエクスタシーに達した事を示していた。

「なんとまあ……」

 ヘイゲン老は若干呆れたような声をあげながら、後方のメンテナンスロッドの侵入も再開させる。
 菊座を圧し広げられたフリスの唇が淡く開き、ジェルの中に気泡が浮いた。
 メンテナンスヘッドギアのバイザーで隠されたフリスの顔は、下半分だけでも十分判るほど朱に染まっている。
 豊かなバストの先端で桜色の乳輪に埋まり込んでいた陥没乳首は、秘門と菊門への刺激で徐々に姿を見せつつあった。
 
「メンテナンスロッドを二本とも規定位置に固定っと……」

 膣穴と尻穴を穿つメンテナンスロッドがそれぞれ根本まで突き込まれ固定される。
 子宮口に接触した一本と、疑似直腸越しに子宮ウテルスユニットに触れる一本。
 二本のメンテナンスロッドはフリスの胎奥に秘された最も重要な部品にアクセスすると、CPUとも連動して情報を吸い出し始める。
 唇を淡く開閉させ気泡を吐き出しつつ下腹を震わせる機体の現在情報と、隠匿した機密情報がタッチパネルに赤裸々に映し出された。

「これはフリスちゃんの機体諸元か。
 空間制圧戦闘型メイデン試作機フリストグリーズル?
 また大仰な形式名じゃのう」

 呟きながらページを送る。
 試作機としての本人の諸元以外の機密情報は真の漢トゥルーガイ絡みのものであった。
 しばし読み進めたが、特に目新しい情報はない。

「ふむ、聞いた話のままじゃなあ」

 メイデンに情報を入力したマザー自体が、真の漢トゥルーガイについてよくわかっていないのだろう。

「フィオ坊がどれほど貴重かという話じゃな……」

 だが、ヘイゲン老の興味はそこにはない。
 その貴重な真の漢トゥルーガイの精を注がれたメイデンがどうなっているのか、彼が知りたいのはそれだけである。

「ふう……」

 一心にタッチパネルに表示される情報を読み続けたヘイゲン老は、サングラスを外すと両手で目元を揉みほぐした。
 気づけばすでに夜半を回っている。
 数時間に及ぶ調査であるが、彼の興味を引く情報はここまで出てきていない。

「やれやれ、変わった事と言えば感度が上がったぐらいなのかのう、フリスちゃん」

 呟きながらポッドに目を向け、ぎょっとした。

 ポッドの中で拘束されたメイデンは、全身を桜色に染めて悶え続けていた。
 半開きの口からだらしなく舌がはみ出ており、バイザーの下の美貌があられもない事になっているのが容易に想像できる。
 陥没していた乳首も完全に隆起しメンテナンスジェルのわずかな対流すら刺激なのか、ぴくぴくと震えていた。
 
 フリスの奥深くまで突き立った二本のロッドは固定されたまま動いておらず、それ以上の刺激を与えていない。
 二本刺しのまま、数時間に渡ってお預けをされ続けた状態と言えた。

「いや、ちょっと敏感すぎるじゃろう、フリスちゃん……。
 すっかりできあがって、これじゃメンテの時イきっぱなしじゃぞ」

 メンテナンスロッドを挿入するのはメンテナンスの基本条件である。

「ドスケベボディどころか、ド淫乱ボディじゃなあ」

 タッチパネルを叩く。
 フリスの前後の穴に突き立ったロッドが、ぎゅるんと一回転した。
 それだけでフリスは仰け反り、白い喉を晒してびくびくと痙攣する。

「おおっ、凄いのう……。
 これは真の漢トゥルーガイのザーメンでどこまでド淫乱にされたか、確認せんとなあ」 

 目尻を下げていやらしい笑みを浮かべながらヘイゲン老はタッチパネルを操作する。
 メイデンの秘密に迫ろうとする真摯な技術者は、スケベ爺に成り下がっていた。
 
「まずは前の穴の具合をっと」

 タッチパネルを弾くと、フリスの膣穴に埋まり込んだメンテナンスロッドが動き始める。
 亀頭型センサーが抜け落ちかける程のストロークで高速ピストンを開始したメンテナンスロッドは、焦らされ続けたフリスの媚肉を容赦なく蹂躙した。

 フリスの膣壁は本人の意識のないまま、あるいは淫らな本性のままに、機械ならではの均一な速度で抽送を繰り返すロッドをきゅうきゅうと締め付け奉仕する。
 
「おぉう、凄い締め付けじゃなあ。
 並の男じゃ、あっという間に果ててしまいそうじゃな」

 手足を拘束された不自由な姿勢のまま、フリスは腰を突き出しピクピクとうごめかしている。
 迎え入れた男に少しでも密着し、貪ろうとしているのだ。

「おうおう、そんなにメンテナンスロッドこいつがええか。
 もう一本も忘れちゃならんぞい!」

 菊門に突き立ち直腸まで占領していた後方のロッドも高速ピストンを開始する。

「ッッッ♡♡♡」

 フリスは大きく口を開け声にならない絶叫を上げながら激しいエクスタシーに全身を痙攣させた。
 わずかにテンポをずらして抜き差しされる、二本の金属男根は膣壁と腸壁を蹂躙し、メイデンの本体とも言える子宮ウテルスユニットへ前後から刺激を叩き込む。

 拘束されたままの肢体が跳ね、豊かなバストがメンテナンスジェルの中で踊る。
 意識もなく前後の穴を征服されたフリスは、体の求める欲求のままにガクガクと腰を揺さぶり、与えられる快楽を貪り続けた。

「本当にド淫乱じゃなあ、フリスちゃん!
 二本刺しでイきまくりじゃな!」

 タッチパネルに表示される性感センサーのグラフは最大値まで値を振り切っている。

「朝までまだまだ時間はある、フリスちゃんの艶姿、たっぷりと堪能させてもらうぞい!」

 すでに目的が違ってしまったヘイゲン老は、いやらしくほくそ笑むとタッチパネルを忙しく叩く。
 不規則な動作パターンを与えられた二本のロッドに翻弄され、フリスの秘唇から夥しい潤滑液愛液が噴き出しメンテナンスジェルに混ざり込んでいった。




「ん……」

 メンテナンスヘッドギアが外され、フリスの意識は覚醒した。

「おはよう、フリスちゃん」

 徹夜作業の疲労をわずかに滲ませながら、ヘイゲン老が笑いかける。

「おはようございます、お爺さん。
 メンテナンス終了ですか?」」

「今からメンテナンスロッド抜くでな。
 それで終了じゃ」

「え?」

 ヘイゲン老がタッチパネルを叩くと、フリスの尻穴に埋まったままのメンテナンスロッドが緩く回転しながら引き抜かれた。

「んあぁぁぁっ♡♡♡」

 主の逸物を受け入れた時とは違い、回転する亀頭型センサーが直腸を抉りながら抜けていく感触に不意打ちされ、フリスは情けない声を上げながら絶頂した。

「なっ、な、なんでっ♡」

「朝っぱらから凄い声じゃのう、フリスちゃん。
 もう一本あるんじゃぞ?」

「ま、待って!」

 フリスの言葉を無視してヘイゲン老は操作を続ける。
 尻穴に埋まっていた一本と同様に回転しながら膣穴からもロッドが抜けていく。

「あっ♡ やっ♡ いやぁっ♡」

 抜けていく亀頭型センサーに膣壁を擦られ、フリスは絶頂の予感に否定の声をあげた。
 主以外に達する姿を見られたくない乙女心を、すっかり蕩けきった雌穴は裏切る。
 じゅぽんと栓が抜けるような音と共にロッドが排出され、同時に張り出したエラで膣口を強く刺激されたフリスは再度エクスタシーに放り込まれた。

「いやぁぁぁっ♡♡♡」

 手足の拘束のロックは外れておらず、無様な顔を隠すことすらできない。

「あっ♡ ふあぁっ♡♡」

 ぱっくり開いた秘裂から飛沫のように潤滑液愛液を噴きこぼしつつ、断続的な絶頂に晒されたフリスは甘い余韻を何とか噛み殺してヘイゲン老をキッと睨みつけた。

「な、なんて事をするんですっ!」

 激怒の視線を向けられたヘイゲン老はことさらに困り顔で返答する。

「なんて事って、こりゃあメンテナンスの通常作業じゃよ?」

「む……」

 メンテナンスロッドの挿入はメイデンのメンテナンスの基本作業であると、フリスの知識にもある。

「リミッターが外れて淫らになるとは予想しとったが、それ以上じゃなあ。
 フリスちゃん、ドスケベボディどころかド淫乱ボディじゃのう」

「うぅ……」

 好き勝手言われても反論できない。
 たかがメンテナンスロッドにも反応してしまったし、これが主が相手であったならば、どこまでも浅ましく求めてしまうだろうと自覚していた。

「ふあぁ……。 おはよー」

 あくびをしながら作業室に入ってきたフィオは、どんよりした表情でうつむくフリスに気づいた。

「フリス、どうかしたの?」

「い、いえ! 何でもないんです!」

「フリスちゃんがド淫乱ボディって話じゃよ」

「ちょっ!?」

 口を挟んできたヘイゲン老を睨むが、スケベ爺は全く意に介さない。

真の漢トゥルーガイによってリミッターを外されておるからなあ。
 普通のメイデンの数倍は感度が良くなっておる」

「あー……」

 思い当たる節のあるフィオは曖昧な声を出しつつ納得した。
 彼の交わったメイデンはキキョウとフリスのみだが、フリスの乱れ方はキキョウの比ではない。

 最も、彼の手の届かない所でキキョウも同様の乱れ方をさせられているのではあったが。

「破損してたり機能不全になってる所はなかった?」

「そっちは大丈夫、問題なしじゃよ」

 それは一安心と頷いたフィオの左手で多目的端末が着信音を鳴らす。

「ん? ルース?」

 朝っぱらからの金魚鉢兄弟バースブラザーの連絡に首を捻りつつ通話を受ける。

「はい、どうしたの?」

「フィオ! 助けてくれ!」

 通話の向こうのルースの声は甲高く裏返りかけており、背後でガラスが割れるような音が響いていた。
 寝起きのフィオの顔がすっと鋭くなる。

「ルース、何があった?」

「揉め事が……ああ、くそっ! 頼む、うちの店まで来てくれ!」

 半分泣き声のようなルースの叫びと共に通話は切れた。

「……爺さん、ちょっと行ってくる」

 通話を聞いていたヘイゲン老も真剣な顔で頷く。

「判った気をつけてな」

「マスター、お供します!」

「もちろん頼むよ、フリス」

 まだポッドの中に入ったままの相棒に目をやり、フィオは続ける。

「まずはスーツ着てからね」
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