機甲乙女アームドメイデン ~ロボ娘と往く文明崩壊荒野~

日野久留馬

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 どこのタウンでもセントラルゲートを通過する際のゲートチェックは付き物である。
 戦力に乏しいタウン75では短期雇用の弾薬虫アモワーム達に担当させており、どうしてもチェックが甘い。
 お陰で他タウンのアーミーという厄介な立場の人間もあっさり素通しであったのだが、ヒュリオは釈然としない顔で通過したばかりのゲートを見上げていた。

「アーミーを解体したと聞いてはいたが、こういう所で経費を惜しむのはどうかと思うな……」

「無い袖は振れないって言いますし。
 まあ、ここは特に酷いけど、余所のタウンも大体こんなもんですよ。
 タウン48ほど厳重な所は滅多にないんじゃないかな」

 砂潜りとしてあちこちのタウンを訪れた経験のあるフィオは、余所のタウンの事ながら生真面目に心配しているヒュリオに苦笑した。

「さて、無事に到着した事だし、バンと連絡を取らないと」

 左手首の多目的端末に視線を落とす。
 端末の通信機能はタウン48の回線からタウン75敷設の回線への切り替え作業中で、まだ通話ができない。

「通話の切り替え遅いな、こういう所も経費ケチってるのかな……」

「通話可能になるまでどこかで一休みしますか、マスター」

「そうだね……」

 フリスの言葉に頷きつつ、フィオは周囲を見回す。
 小規模タウンにしては人通りが多い。
 その人波の流れが一定な事にフィオは気付いた。

「奥の建物に向かってるのかな?」

「ふむ……メイデンバトル開催中、と垂れ幕が下がってるな」

 人々が殺到する競技場めいた大きな施設に下がった垂れ幕を、ヒュリオはサイバーアイの拡大視野で確認した。

「メイデンバトル、ですか。
 そういうのもやってるのか、ここ」

「マスターが前にここを訪れた時はやっていなかったのですか?」

「うん、それにあの時は食料の補充だけですぐに出たからなあ」

 フィオは師匠と共にタウン75に立ち寄った時の事を回想する。
 師匠ゼンクと、当時は師のパートナーであったキキョウの三人であちこちを旅した経験は、彼にとって幼い日のかけがえのない思い出だ。

「折角だ、覗いてみるかね?」

 ヒュリオの言葉に頷く。
 
「そうですね、行ってみますか」




 最終戦争前のスタジアムを改装したと思しき競技場は、太古のコロシアムの姿を現代に蘇らせていた。
 剣闘士の如く戦うのは白い放熱髪をなびかせるグラマラスなメイデンと、金の放熱髪を翻す小さなメイデン。

「って、スコールじゃないか、あれ」

 大型ディスプレイに大写しになったスコールに、客席に入場したばかりのフィオは驚きの声を上げた。

「何やってるんですか、あの子」

 フリスは呆れた声音で呟きながら、両目のレンズの焦点をスコールに合わせる。
 お尻を高々と上げて四つん這いで疾走するスコールの姿が視野の中で拡大された。
 四肢の走行球グライドスフィアが唸りを上げ、スコールの小さな機体に複雑な機動を描かせている。
 敵手の白いメイデンが追いすがって打ち込む太刀を、巧みな動作で回避していた。

「やりますね、あの小さい子」

 ヒュリオの横に物静かに控えていたスゥが小さく感嘆の声を上げる。
 フリスは不審げにスゥのおっとりとした顔を見た。

「そうですか? 一方的に攻撃されてるみたいですけど」

「状況としては確かにその通りです。
 でも、おそらくCクラス相当の性能しか無い彼女が、明らかにAクラスの相手の攻撃をしのぎ続けているのは賞賛に値します。
 余程修練を積んだのでしょうね」

「むー……」

 納得しきれない表情でフリスは闘技場のスコールへ視線を戻した。
 フリスの中のスコールは「主の友人が所有する格下のメイデン」に過ぎない。
 有り体に言えば、見下していると言ってもいい。
 そんな相手が、アーミー所属で経験豊富なメイデンであるスゥに賞賛されているのは、何だか面白くなかった。
 下に見ていた相手に追い抜かされたかのような、奇妙な焦りを感じていた。

「あ、仕掛けます!」

 スゥの声と同時にスコールは小さな弧で旋回しながら左足を突っ張るように伸ばした。
 追いすがる白いメイデンは足下を払おうとするスコールの左足を跳躍して躱す。
 スコールの色違いの瞳オッドアイがぎらりと輝いた。

 伸ばした左足以外の三本足の走行球グライドスフィアが全力で駆動する。
 右足と右腕の二つは高速で右回転を行い、左腕のひとつはぴたりとロック。
 ふたつの走行球グライドスフィアが生み出した歪な推進力は左腕に堰き止められ、捻る力となってスコールの小さな機体をプロペラのように回転させる。
 低い体勢のまま伸ばされた腕が、跳躍して頭上に位置する敵メイデンを側面から襲った。
 予想外だったのか、黄金の瞳を見開く白いメイデンの左足をスコールのクローが打つ。
 有効打だ。
 しなやかな足を覆う装甲ブーツが機能停止判定を受け、白いメイデンは空中で姿勢を崩した。
 一方のスコールはプロペラのような横回転のまま地面に突っ込み、砂埃を巻き上げながら転がっていく。

 金の髪を砂埃で汚してスコールが身を起こした時、敵メイデンもまた片膝を着いていた。

「やりましたスコール嬢! 8戦目にしてついにシュネー嬢に一矢報いました!」

 アナウンサーの実況と共に、場内で歓声が湧き上がる。
 スコールに向けられる歓声には賞賛の色しかない。
 観客の中には立ち上がって両手を叩く者まで居た。

「たった一撃与えただけなのに、何ですか、これ……」

 明らかにスコールに肩入れしている場内の雰囲気に、フリスは若干引いた声を漏らした。

「判官贔屓って奴かなぁ。
 ほら、分が悪い方が頑張ってると応援したくなるって奴」

「そういうものなんですか……?」

 主の言葉にフリスは得心がいかない風情で首を傾げる。

 片膝を着いた白いメイデンはゆっくりと立ち上がると、砂埃に塗れたまま四つん這いで構えるスコールに向けて口を開いた。
 即座に彼女の声をカメラマペットのマイクが拾い、スピーカーが拡大する。

「お見事です、スコールさん。
 腕を上げましたね」

「うん、がんばった、よ」

 白銀の淑女の賛辞に、スコールは砂埃に汚れた顔を綻ばせた。

「ですが、まだまだ私に土を付けるには至りませんわ」

 淑女は太刀を肩に担ぐように構える。
 スコールもまた、より身を低くし突撃の構えを取った。
 睨み合う両者の間で風が吹き抜け、一陣の砂煙が舞う。
 二体のメイデンは申し合わせたように地を蹴った。

「チェェェスッ!!」

「がうっ!」

 空中で交錯する。
 だが、華麗に着地したのは銀の淑女のみ。
 胴に峰打ちを叩き込まれたスコールの機体は撃破判定と共に硬直し、受け身も取れずに転がった。

「勝負あり! スコール嬢、一矢報いましたがシュネー嬢の牙城を崩すことはできませんでした!」

 ゴングが打ち鳴らされ、アナウンサーが勝敗を宣言すると場内を歓声が満たした。

「あちゃあ、負けちゃったかあスコール」

「順当な結果です……何をしてるんでしょう?」

 スコールの奮闘をばっさりと切り捨てたフリスは場内の様子に首を傾げた。
 白い淑女が倒れたスコールをお姫様抱っこに抱き上げている。
 場内にはいつの間にか、巨大なキングサイズのベッドが用意されていた。
 淑女はベッドに腰を下ろすと、自らの膝の上にスコールを載せる。

 いつの間にか、場内は静まりかえっていた。
 これから起こる事の為に集中しているかのように。
 淑女の指先が走りスコールの胸元で結ばれた銀のリボンをほどくと、つるりと皮が剝けるかのようにスーツが剥がれおち、白い素肌が露わになった。

「おぉっ!」

「なっ!?」

 思わずかぶり付きになるフィオと目を見張るフリス。
 主従の驚きの声をかき消すように、観客の怒号が周囲で渦巻いた。

「さあ本日もメイデンバトルの華、お楽しみタイムがやってまいりました!」

「なるほど、これもこのタウンの人心掌握方法の一環という訳か」

 場内に響くアナウンスを聞いたヒュリオは、頬を染めて俯いたスゥの隣で納得したかのように頷いていた。




「また、まけちゃった……」  

 シュネーの膝の上でスーツを剝かれながら、スコールはぽつりと呟いた。

「ええ、頑張りましたけど、負けは負けです。
 敗者の勤め、よろしいですわね?」

「うん」

 スコールはこっくりと頷くとシュネーの顔を見上げて、くりと小首を傾げた。

「シュネーねえさま、やさしく、して、ね?」

 手際よくスコールのスーツを脱がしていたシュネーの指先がぴたりと止まった。
 白魚のような指先がぷるぷると震える。

「ねえさま?」

 不審げな声を出すスコールの薄い胸を、淑女の両手の平が鷲掴みにした。

「あっ!?」

「もう、スコールさんたら、そんな誘い方どこで覚えたのかしら!」

 淑女の指先が荒々しい動作で僅かな起伏を揉み上げ、先端の桜色の突起を強く摘まむ。

「んんっ♡ ねえさま、いたい……」

「痛いくらい強いのがいいんでしょう、スコールさんは」

 鼻息荒いシュネーは詰るように囁きながら、膝の上に載せたスコールの両足を開かせた。

「やっ……」

 すかさずカメラマペットが回り込み、剥き出しの股間を大画面スクリーンに大写しにする。
 ぷっくりとした無毛の秘裂はうっすらと開き、早くも蜜を滲ませていた。

「うぅ……」

 頬を朱に染めて俯くスコールの放熱髪にシュネーは目を細めて頬を寄せた。

「すっかり恥ずかしがるようになって……情緒方面でも成長してますわね」

 妹分の成長に満足げに頷くと、揃えた人差し指と中指を淡く開いた秘唇へと突き立てた。

「ふあっ♡」

 思わず仰け反ったスコールの唇を吸いながら、二本の指を奥深くまで侵入させ、動かす。

「んっ♡ んちゅ♡ んむぅっ♡」

 口内を舌で蹂躙されつつ、敏感な膣壁を指先で掻き回されてしまってはスコールに為す術もない。
 色違いの瞳オッドアイをとろんと霞ませ、細い腰を快楽信号にぴくんぴくんと痙攣させつつ、鼻に掛かった甘い呻きをあげる。
 あっという間に出来上がってしまった妹分の唇を奪いながらシュネーは愛でるように瞳を細めると、たっぷりと蜜に塗れた指先を引き抜き小さくも自己主張する淫核を強く弾いた。

「んんぅぅーっ♡♡」

 びくんと一際強く腰がひくつき、シュネーに唇を奪われたままスコールは達してしまう。
 見開いたまま光を失っていく色違いの瞳オッドアイを至近距離から見つめ、シュネーはスコールがシャットダウンしてしまうまで見届けた。

「ふぅ……前菜でシャットダウンしてしまうなんて、スコールさんたら堪え性がないんですから♡」

 シュネーは力が抜けてしまったスコールの体をベッドの真ん中に運ぶと、うつ伏せに横たわらせた。
 小振りながらも柔らかな尻を撫でさする。

「ふふ、シャットダウンからの回復が早いスコールさんとは言え、すぐの復帰は無理ですわね」

 達した時の蕩けた表情のまま固まっているスコールの顔を覗き込みながら囁くと、両足をゆっくりと開かせる。

「まだ起きませんか、まだですのー?」

 シュネーは腰のベルトから主を象った愛ディルドー守護者の剣ガーディアンズソードを引き抜くと、自らの股間のアタッチメントに装着した。

「スコールさーん、まーだ起きませんのー? このまま貫いてしまいますわよー?」

 囁きながら黒いディルドーの切っ先を意識のないスコールの秘唇に押しつける。
 スコールの背にのし掛かり、ぷにぷにとした秘肉をディルドーの先端で突くが反応がない。
 
「もう、仕方有りませんわね……。
 それでは、いただきまぁす♡」

 スコールの背中に自身の豊かな胸を押しつけながら、シュネーは股間のディルドーを突き進めた。
 すかさず回り込んだカメラマペットは、幼げな秘唇を無理矢理押し広げて黒い極太シリコン棒が侵入していく様をしっかりと捉える。
 大画面スクリーンに映し出された華奢な少女人形の挿入シーンに、会場から怒号のような歓声が上がった。

「そろそろ一番奥……ですわね!」

 寝バックの体勢で妹分を貫いたシュネーは言葉と共に鋭く腰を突き込んだ。
 大きく反り返ったディルドーの先端、亀頭を模して膨れ上がった切っ先が稼働停止したスコールの子宮ウテルスユニットを乱暴に小突いた。

「ふぁっ♡ な、なに? なに?」

 最重要パーツに衝撃を受け、スコールはシャットダウンから復帰する。

「やっ♡ あっ♡ な、なに、これぇっ♡」

 復帰するなり奥深くまで差し込まれたディルドーが暴れだし、スコールは状況を理解できないまま甘い喘ぎを漏らし始めた。

「やっと起きましたわねスコールさん♡
 意識のない貴女も愛らしいですけど、やはりその声を聞かないと物足りませんわ♡」

 スコールの背中に覆い被さり、ぴったりと体を寄り添わせたままシュネーは腰を使う。

「あうっ♡ あぅぅっ♡ ねえさまぁっ♡」

 体格差から完全に組み伏せられる形になってしまったスコールは、膣奥を蹂躙するディルドーの猛攻を受けあっという間に屈服の声をあげた。

「もっ、もうだめぇっ♡ ねえさまっ、またっ♡ また、いっちゃうぅっ♡」

「まったく、相変わらず敏感なこと♡
 ではスコールさん、カメラの方を向いて。 イってしまう所を皆様に見ていただきましょうね♡」

「うんっ♡ うんっ♡ みてっ♡ わたしがっ♡ いくとこっ♡ みてぇっ♡」

 快楽の熱に完全にCPUを茹で上がらされたスコールはシュネーの言葉のまま、蕩けた顔でカメラマペットを見上げる。
 すかさずシュネーはトドメとばかりに腰を叩き付けた。
 子宮ウテルスユニットを押し潰すかのような勢いで、偽物の男根がスコールの子宮口にめり込む。

「あぁぁーーっ♡♡♡」

 高い声をあげて絶頂するスコールの顔が大画面スクリーンに大写しになった。
 幼くも整った可憐な美貌は快楽に歪み、嬌声を放つ口の端から涎が垂れ落ちている。
 色違いの瞳オッドアイは潤んで霞み、半ばひっくり返ってしまっていた。
 シュネーはまだ責め手を緩めない。
 妹分を更なる快楽に叩き込むべく、エクスタシーにひくつく膣奥を情け容赦なくディルドーで穿ち抉った。

「あぅぅっ♡ あぅっ♡♡ あぁぁーっ♡♡♡」

 スクリーンに映ったスコールの口からは舌がはみ出し、快楽に墜ちきったアヘ顔を晒して絶え間なく絶頂し続ける。
 妹分を完全に仕上げたシュネーは会心の笑みを浮かべながらも腰の動きを緩めない。
 まだまだ時間はたっぷりあるのだ。




「うわー……」

 スゥは赤面した顔を両手で覆いながらも、指の隙間から小さなメイデンが快楽に狂う様をしっかりと見届けていた。

「客の反応は上々だな。 ストレスや不満のガス抜きとしては申し分ない効果だ」

 ヒュリオの方はと言えば客席の様子を冷静に観察し、この催しの効能を分析している。

「あ、あの子ったら、こんな破廉恥な出し物に出るなんて……」

「うんうん、破廉恥だねえ……」

 驚きと呆れ半々の呻きを漏らすフリスに、目尻を下げて見物するフィオは生返事で応じた。

「マスター! 鼻の下を伸ばさないで下さい!
 あんな貧乳がいいんですか!」

「いや、あれはあれで味があるというか……」

「むーっ!」

 頬を膨らませたフリスはフィオに両手で目隠しする。

「あっ、ちょっ、ちょっとやめてフリス! 見えないって!」

「マスターはわたしだけ見ていればいいんですっ!」

 客席のごく一部で不評があがったものの、本日のメイデンバトルも大好評のまま幕を下ろしたのであった。
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