機甲乙女アームドメイデン ~ロボ娘と往く文明崩壊荒野~

日野久留馬

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EX09

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 タウン75のガバメント最奥には奇妙な部屋がある。
 多数の戦闘用ガンマペットやこのタウンでは貴重なメイデンの巡回で厳重に護られていながら、そのサイズはビジネスホテルの一室程度の小さな部屋だ。
 そして、その特徴は一言で表すならば汚部屋。

 脱ぎ散らかされたメイド風カスタムメイデンスーツの上に無造作に放られた青白ストライプの縞パン。
 壁際に置かれた姿見の周りに散乱するナース風、スク水風、チャイナ風のカスタムメイデンスーツ。
 ゆったりとしたデザインのソファーベッドの上にはパイルドライバーを仕掛けられたかのように縫いぐるみの熊がでんぐり返り、尻尾とお尻を天井に向けている。
 ソファーベッドの前には古めかしいデザインの平面モニターと使い込まれたキーボード、マウスが配置されているが、同時に清涼飲料水の空ボトルと食べ散らかされた缶詰の空き缶も大量に鎮座していた。
 部屋の床には古い紙の書物や光学ディスクなど、砂潜りからすれば宝の山のような情報媒体が無造作に積み上げられている。

 まるで数百年の昔、大戦前のオタク部屋を思わせる汚部屋の主は、備え付けのシャワールームから上機嫌な鼻歌と共に現れた。
 湯上がりピンクに染まった細い肢体からぽたぽたと水滴を垂らしながら、金髪頭をタオルでわしわしと拭いている。

「あー、さっぱりしたぁ」

 タウン75の盟主、ナコは頭を拭ったタオルを首に引っかけると、床の上の本やディスクの隙間から洗濯済みの縞パンを引っ張り出して足を通した。
 雑多に積み上げられた障害物の山を器用に避けながら汚部屋を横切り、隅に設置された小型冷蔵庫を開ける。
 古めかしいデザインのガラス瓶入りミルクを取り出すと、裸の薄い胸を反らせつつ一息に飲み干した。

「ぷはーっ! 生きてるって感じがするぅ」

 機械の身でそんな事を言うナコに突っ込みを入れる者はこの部屋には居ない。
 稼働中の食料プラントを有しているとはいえ、本物の牛乳というこの世界において無上の価値を持つ液体を無造作に飲み干せるのはタウンの支配者の特権である。
 もちろんメイデンであるナコに飲食は本来不要であるし、牛乳を飲んだところで背が伸びたり、あまつさえバストサイズが変動したりといった事はないが、これは彼女の人生観に基づく行動である。
 タウンを管理し続ける千年は、人を育み、その死までを見守るマザーだからこそ人間的な享楽を知らねばならないという哲学をナコの中に生じさせていた。
 単純に美味しい物や楽しい事が好きなだけとも言える。

「よっと!」

 ナコは空のミルク瓶を冷蔵庫の上に置くと、ソファーベッドの上にぼすんと飛び乗った。
 パンツ一丁のまま胡座をかくと、キーボードとマウスを手元に引き寄せる。

「さぁて、みんな楽しんでくれてるかなー?」

 時代遅れも甚だしいデザインのキーボードとマウスを操ると、モニターにホテルの一室の映像が映し出された。
 フィオ一行に提供したホテル・メルキオールの室内映像である。
 当然のように隠しカメラが仕込まれており、その情報はマザーの私室たるこの汚部屋に集積されているのだ。
 同じマザーの私室でも、プラネタリウムを思わせる無機質な執務室を持つシヤとは趣がかなり違う。

「あは、スコールちゃん、がっついてるぅ♡」

 モニターに映し出されたのは天井から見下ろすバン主従の様子。

「んぢゅっ♡ ぢゅるっ♡」

 主の股間に顔を埋めたスコールは、尻を高々とあげる女豹めいた姿勢で熱心なフェラチオを行っている。
 ナコはキーボードを叩くとスコールの背後の位置に隠されたカメラの視点に切り替えた。

「ありゃ、もう一戦交えた後なんだ。 どろどろ零しちゃってぇ♡」

 平面モニターにスコールの股間から納まりきれない精液が太腿へ伝い落ちる様が大写しになる。
 主に奉仕する歓びに、精液を溢れさせる秘唇はひくひくと愛らしく震えていた。

「うんうん、たっぷり可愛がってもらいなよ、スコールちゃん!」

 主従の様子にナコは満足げに頷くと、キーボードを操作した。

「さて次は……アーミーの子だけど大丈夫かな? 上手くカメラは隠してると思うんだけど」

 ヒュリオ主従の部屋のカメラに切り替える。
 しかし、モニターは真っ暗に沈み、何も映し出さない。

「あれっ? カメラばれたかな? 無力化されてる?」

 カメラのコンディションを確認するが、オンラインで正常動作中だ。

「……これ、カメラに目隠しされてるのかな?」

 ナコの推測通り、ヒュリオとスゥは部屋のカメラを見つけ出すと、それぞれのレンズに目隠しを貼り付け撮影不能にしていた。
 カメラを破壊しないのは、良い部屋を融通してくれたナコへの彼らなりの感謝である。

「うぬぬ、やるなぁ。 流石はアーミー」

 出し抜かれてしまったナコは悔しげに呟きながら、キーボードを弄り、室内のカメラを順に切り替える。

「はうっ♡ あんっ♡ はぁぁんっ♡」

「わっ!?」

 唐突にスピーカーから嬌声が流れ始め、ナコは驚きの声を上げた。

「カメラは目隠しされたけど、マイクの方は生きてたのかぁ」

「あぅんっ♡ ますたぁっ♡ そこぉっ♡ もっとえぐって♡ もっとぉ♡」

 大音量の喘ぎ声にナコはスピーカーのボリュームを調整する。

「この声、スゥちゃんだよね? すっごい声……」

 スゥの大人しげな風貌と、スピーカーから流れる激しい嬌声のギャップにナコはごくりと唾を呑んだ。

「あひっ♡ ひぃっ♡ ますたぁっ♡ すごいっ♡ あひぃぃっ♡」

「ど、どんな事されてんだろ、スゥちゃん……」

 見えないだけに想像が膨らむ。

「はひぃぃっ♡ たたいてっ♡ もっとしつけてくださいっ♡ ますたぁっ♡」

「ほ、ほんとにどんな事されてるの!?」

 気にはなるが、見えない事には音だけ聞いていても仕方がない。

「ま、まあ、仲良くしてるみたいだから、いいか……」

 ナコがカメラで様子を窺っているのは悪意からではなく、フィオ達がパートナーのメイデンと上手くやっているかを探る目的があった。
 自分の庇護下にある以上、メイデンとマスターは良好な関係を結んでいて欲しいというナコの個人的な願望に基づくものだ。
 勿論、単純な覗き趣味の側面もある。

「うん、スゥちゃんのとこはこれくらいにして、フリスちゃんとこ見に行こう……」
 
 ナコはひとつ咳払いをすると、カメラを切り替えた。
 フィオの部屋を真上から見下ろす視点に移動する。
 ベッドに押し倒した碧の放熱髪のメイデンを、小柄な少年が正面から貫いている様子が映し出された。

「おっとぉ! うんうん、これこれこういうの! こういうのが見たかったんだよ!」

 小さくガッツポーズしたナコはカメラをズームし、音量を調整した。

「んあっ♡ あっ♡ あぁぁっ♡」

 スピーカーが甘ったるいフリスの嬌声を奏でる。
 両手で足首を掴み大きく足を開かせた姿勢でフィオが小刻みに腰を使うと、豊かなバストがぷるぷると震えた。
 愛らしい顔を真っ赤に染めて悶えるフリスにナコは満足げに頷く。

「んー、いいねいいね! やっぱりメイデンの一番可愛い所は、マスターに愛されてる最中だねえ!」

 ナコはマザーの名に相応しい慈愛に満ちた瞳をモニターに向けながら出歯亀を続けた。

「あっ♡ はぅっ♡ あぁんっ♡ ま、ますたぁっ♡」

 モニターの中のフィオの腰の動きが早まるに連れ、フリスの声のトーンがあがっていく。

「おっ、フィオくん出そう? もう出しちゃいそう?」

 ナコがモニターにかぶり付きになると同時にフィオは大きく腰を引くと、一際強く突き込んだ。

「あぁぁぁぁっ♡♡♡」

 悲鳴のような嬌声と共にフリスは大きく仰け反り、豊かな胸を震わせながら絶頂する。
 深く突き込んだ姿勢のまましばし硬直していたフィオが腰を引くと、噴き出すような勢いで秘裂から精液が溢れ出す。
 大きく息を吐いたフィオは、ぐったりと四肢を広げて強制排気を整えるフリスの枕元に移動すると、口元に精液と潤滑液愛液で濡れた逸物を近づけた。

「んちゅ……♡」

 エクスタシーの余韻に蒼玉サファイアの瞳を潤ませたフリスは心得たように肉棒に唇を寄せ、吸い付くようなキスで亀頭を清める。

「……いいなぁ」

 股間から主の寵の証を零しながら従順な奉仕を行うフリスの姿に、ナコは羨望の吐息を漏らした。
 マザーという役割を与えられていても、ナコもまたメイデン。
 主に仕え、愛されたいという欲求はCPUに刻み込まれている。

 ナコは胡座をかいた己の股間に視線を落とした。
 青白ストライプの縞パンには秘裂の割れ目に沿って、潤滑液愛液の染みが一筋の線のように走っている。
 主と仲睦まじいメイデン達の様子に、すっかり当てられてしまっていた。

「ああもう……」

 ナコは情けないといわんばかりの溜息をつくと、マウスを握っていない左手の中指で縞パンに走る潤滑液愛液のラインをなぞりあげた。

「んぅっ♡」

 それだけで背筋をぞくぞくするような快楽情報が駆け上がり、クロッチを汚す潤滑液愛液の染みが広がる。
 
「やっぱり、すっごく敏感になってる……」

 フィオの「型」を取る際に精液を飲んでしまった事が原因だ。
 真の漢トゥルーガイの精液がもたらす媚薬のような作用には、マザーメイデンといえど抗する事はできない。
 ナコは悩ましげに眉根を寄せると、縞パンの中にダイレクトに左手を突っ込んだ。
 すっかり潤んだ秘唇に指先を差し入れる。

「んくぅっ♡ ああもうっ♡ 切ないよぉ♡ フィオくぅんっ♡」

 ぐちゅぐちゅと激しい水音を立てながら縞パンの中を掻き回してナコは悶える。
 熱い吐息を漏らしながら潤んだ蒼い瞳をモニターに注ぐ。
 画面の中では四つん這いになったフリスが背後から貫かれている。
 むっちりした尻肉に指を食い込ませながら、汗まみれで腰を使う少年の姿にナコの子宮ウテルスユニットは激しく疼いた。

「あうぅっ♡ ボ、ボクもっ♡ ボクも欲しいよぉっ♡ フィオくんのおちんちんっ♡」

 もう指だけではとても足りない。
 ナコは縞パンから潤滑液愛液に濡れた指先を引き抜くと、ソファーベッドの下に手を突っ込んだ。
 ベッドの下に隠した「お楽しみ用」グッズの中から、最新作を引っ張り出す。
 本日完成したばかりの「砂潜りの剣サンドモールソード」、フリスに渡した分とは別に作っておいた二本目だ。
 少年の体格からすれば明らかに大きな逸物のレプリカを惚れ惚れと見上げると、ナコはシリコンの幹に唇を寄せた。

「んちゅ……♡ れろ……♡」

 蕩けた瞳で色合いもオリジナルに似せられた「砂潜りの剣サンドモールソード」に舌を這わせる。
 ディルドーにたっぷりと唾液を塗すと、ナコは改めてその造形に見入った。

「ど、どうしようかな、入れちゃおっかな……」

 機体は準備万端に整っていながら、ナコは逡巡する。

 嫌っているタウン48のシヤ同様、ナコもまた千年の間純潔を護り続けてきた。
 シヤのようにまだ見ぬ旦那様妄想があるわけではないが、マザーとして真の漢トゥルーガイ以外に身を任せる事はできないという思いは同じだ。
 昼にフィオの型を取った際は冗談として流したが、ナコは真の漢トゥルーガイである彼に純潔を捧げる事を最早確定事項と捉えている。
 あとはどのタイミングで抱かれるかだけだ。

 いずれフィオに抱かれる以上、ここでディルドーを挿入するのは如何なものか。
 ナコは理性による躊躇と疼く子宮ウテルスユニットからの熱の間で悩み、少年の逸物を模したディルドーの亀頭部分に唇で触れながら眉根を寄せた。
 スピーカーから流れるフリスの嬌声を聞きながら、彼女を貫いている少年の物と同じ形を唇で読み取っている間に、秘唇から溢れる蜜の量は増えていく。
 ここまで来てしまえば時間の問題であった。

「これってフィオくんのレプリカなんだし。
 予行練習って考えれば問題ないんじゃないかな……」

 我慢の限界に達したナコは自分を誤魔化す言葉を呟くと、べちょべちょに濡れそぼった縞パンを脱ぎ捨てた。
 露わになった無毛の秘唇はSSフレームの機体にふさわしく少女めいて幼げだが、内に秘めた子宮ウテルスユニットの疼きを反映して熱い雫を溢れさせている。
 ナコ自身の唾液でてらてらと光る「砂潜りの剣サンドモールソード」の切っ先を押し当てると、柔らかな秘唇の肉がふにっと歪んだ。

「い、行くよ、フィオくん……♡」

 両手で握った「砂潜りの剣サンドモールソード」をぐっと沈める。
 大量の蜜を滲ませながらも清楚に閉じた秘裂をシリコンの穂先が押し広げていく。

「んっ♡ くぅぅん……♡」

 千年の間、未通の秘洞が掘削されていく感覚に、ナコの口から呻きが漏れた。
 製造されてからこれまで閉じ続けていた肉壁が、めりめりと音を立ててこじ開けられていく痛みと、それを上回る快楽情報の発生にナコのCPUは初めての戸惑いを覚える。
 だが、その手は止まる事はない。
 シリコンの男根を己の奥深くまで導き入れていく内に、秘肉が引き裂かれる痛みよりも亀頭が膣壁を抉る快感の方が勝っていった。
 
「あっ♡ あっ♡ すっ、すごっ♡ ボクのおまんこっ♡ フィオくんのかたちおぼえちゃうぅっ♡」

 配下のメイデン達からのデータリンクなどとは違う、生の情報の強烈さにナコはうわ言のような声を漏らしながら「砂潜りの剣サンドモールソード」を突き進めていく。
 ついに切っ先がナコの最奥に達する。
 だが、初めての挿入を行うナコは加減が判っていない。
 快楽に圧されて勢いを増したシリコンの亀頭は、無垢な子宮口にめり込むような勢いでぶつかった。

「ひぎゅっ♡♡♡」

 ナコの口から無様な悲鳴が上がると同時に、両目がぐるんと裏返る。
 足を大きく開いて「砂潜りの剣サンドモールソード」を受け入れた秘裂からは熱い潤滑液愛液の飛沫が噴き出し、正面のモニターを汚した。
 千年の生で初めてのシャットダウンに陥ったナコは、ソファーベッドの背もたれに倒れ込んだ。
 半開きの口から舌をはみ出させて白目を剝き、股間にディルドーを埋め込んだまま潤滑液愛液を断続的に吹き零して痙攣する有様は、タウンの民にはとても見せられない。

「うぁ……? あ、こ、これがシャットダウンかぁ……」

 超高性能CPUを有するマザーだけあってシャットダウンからの復帰は早い。
 意識をはっきりさせようと小さく頭を振ると、柔らかな金髪が踊った。

「スコールちゃん、毎度こんなの味わってるんだ……。 ちょっと尊敬」

 気を取り直してディルドーの柄を両手で握り直す。
 ぐっと引くと、梃子の原理で切っ先が大きく膣内を抉った。

「ひぐぅぅっ♡♡ や、やばっ♡ 加減しないとっ♡」

 またシャットダウンしないようにと慎重にディルドーを動かす内に、ちょうどいい塩梅が判ってくる。

「んうっ♡ あっ♡ ひんっ♡ フィオくんっ♡ いいよっ♡ フィオくんのおちんぽぉっ♡」

 激しくディルドーを抜き差ししながらモニターの中のフィオの姿を追う。
 フリスを背後から貫くフィオの腰の動きが速くなっている。
 本人の経験はともかく覗き見とデータリンクで知識だけは豊富なナコは、射精の前兆を感じ取った。

「フィオくんっ♡ また出そうなんだっ♡ ボクもっ♡ ボクもイくよっ♡ フィオくぅんっ♡」

 ナコの手の動くも画面に合わせて早くなる。
 大量に分泌した潤滑液愛液がシリコンのエラで掻き出され、ソファーベッドを汚していくのもお構いなしだ。
 画面の中のフィオがフリスの細い腰を握りしめ、一際深く突き込んだ。
 同時にナコも「砂潜りの剣サンドモールソード」を一番奥まで突き込む。
 再び子宮口をシリコンの穂先が殴りつけ、ナコの性感センサーに最大級の快楽情報を流し込んだ。

「んひぃぃぃーーっ♡♡♡」

 踏まれた猫のような甲高い嬌声をあげて絶頂したナコは、再びシャットダウンに陥りソファーベッドに崩れ落ちる。

「んあ……♡ あぁ……♡」

 ややあって再起動を果たしたナコはソファーベッドに背を預けたまま、とろんとした瞳をモニターに向けた。
 脱力してフリスの背にもたれるフィオの姿に、頬を緩ませる。

「ああもう……♡ こんなの癖になっちゃうよ。 ボク、フィオくんのせいで、オナニー猿メイデンになっちゃいそう。
 早い所、本物で責任取って貰わなくちゃあ……♡」

 一片もフィオに非のない責任をおっ被せながら、ナコは股間に埋まるディルドーをもう一度揺すり始めた。
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