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「スコール、すぐに助ける……!」
金魚鉢兄弟がかつての教官を取り戻そうとしている隣で、バンもまた相棒に駆け寄っていた。
両手足を引きちぎられ壁に半ば埋め込まれた姿のスコールは、真っ直ぐにバンを見上げると普段の彼女とはかけ離れた、明瞭な言葉で鋭く主を制した。
「待ってください、マスター。
今接続を解かれると、この装甲機生体が再起動してしまいます!」
「えぇ?」
思わず動きを止めたバンに、色違いの瞳を伏せながらスコールは続ける。
「それと、あまり私を見ないでください。
こんなみっともない有様、恥ずかしくて……」
「あっ、う、うん」
頬を朱に染めたスコールにしおらしく懇願され、バンは慌てて小さな裸体から目を逸らした。
シールドポンチョを脱ぐと相棒の素肌に被せる。
ほっと安堵の吐息を漏らすスコールに、シュネーは静かに問いかけた。
「スコールさん、状況の説明をお願いできますか?」
シュネーの左手は腰の高速振動刀の鞘に掛かり、親指が軽く鍔を押し上げていた。
鯉口を切りいつでも抜刀できる、居合いの予備動作だ。
大型装甲機生体の虜となったスコールが常と違った口調で語りかけてくる状況を、シュネーは大いに怪しんでいる。
そんな淑女の不審げな様子は、処理能力が増大した今のスコールからすれば予測の範囲内であった。
もう一人の姉貴分の疑問に、整然と応じる。
「私を予備パーツにしようとした装甲機生体に逆ハッキングを掛けて制圧しました。
装甲機生体のCPUをサブCPUとして使っていますので、今の私は普段より数段処理能力が向上していると思います」
「そんな事が可能ですの?」
流石に驚くシュネーにスコールはこくりと頷き、手口を説明する。
「私は他のメイデンより再起動が早いですから。
装甲機生体が直接アクセスしてきた所で再起動し、相手にない感覚のデータを流し込んでハングアップさせました」
「相手にない感覚?」
首を捻る主の顔からスコールは色違いの瞳をそっと反らすと、持って回った言い回しを使って説明を続けた。
「そ、その……性的感覚器による接触交渉とそれにより発生した情報、です。
装甲機生体は私たちメイデンと違って、そういった器官を持ちませんから」
「な、なんだって?」
普段のスコールからは程遠い、回りくどい説明にバンは面食らって聞き返す。
刀の鞘から手を離したシュネーはくすりと微笑んだ。
「つまり、こういう情報ですわね♡」
シュネーは両手を伸ばすと、ポンチョの布地の上から正確に左右の乳首の位置を見極めて摘まみ上げた。
「あうっ♡ ね、姉様っ♡」
「まったく、貴女はいつもいつも私を驚かせてくれますわね、スコールさん。
こんな手段で装甲機生体を制圧するなんて、前代未聞ですわよ」
呆れと賛辞が半々に評しながら、シュネーはくりくりと乳首を捏ねる。
布地越しの愛撫にスコールの乳首はあっという間に硬くなった。
「やっ♡ あっ♡」
「……要するにエロいデータ流し込んでシャットダウンさせたと。
接続を解除できないのはCPUを壊した訳じゃないからなんだな?」
「は、はいっ♡ サブCPUとして♡ 私の制御下にっ♡
あぅっ♡ ね、姉様っ♡ 手を止めてくださいっ♡」
「あら、そのまま説明してさしあげればいいのに」
喘ぎ混じりのスコールの要請に、シュネーは含み笑いを漏らしながら乳首を解放した。
妹分への悪戯の機会を逃さない淑女に半目を向けながら、バンは疑問を口にする。
「それじゃ、お前を修理できないじゃないか。
装甲機生体の中に埋まったまんまだと、タウン75へも戻れないぞ」
「この機体は私の意志で操作できますから、装甲機生体ごと帰還できます。
その後は……」
スコールは色違いの瞳を姉貴分へ向けた。
「大型装甲機生体は資源の山ですもの、ナコ様が買い取ってくれますわ。
CPUも無事で機体を丸ごと鹵獲したという特殊なケースですから、間違いなく色を付けていただけますわよ」
「……ある意味、砂潜り本来の報酬スね」
バンは安堵の溜息を吐き出した。
今回のフィオ絡みの旅路は、採算度外視の友情ボランティアである。
元々報酬など望んではいないが維持費はどうしても出てしまうし、両手足を失ったスコールの修理費用はかなりの額になってしまう。
スコールのためなら借金もやむなしという覚悟であるが、収入の当てができたのはありがたかった。
ほっとしながら、スコールの頭を撫でる。
「処理能力が向上したって言ってたな。 今の喋り方がお前の本来の口調なのか?」
「そうみたいです、自分でも意外ですけど」
「ちょっとキキョウさんに似てるな」
「私に似てくださっても良かったのに」
バンの指摘にシュネーは少し面白くなさそうに頬を膨らませた。
「私のベーシックフォーマットはキキョウ姉様にコピーして頂いたものですから」
不満げな淑女を宥めつつ、スコールはもう一人の姉貴分の方へ視線を向け、色違いの瞳を見開いた。
「あ……」
フリスに抱え上げられたキキョウが、フィオの愛撫を受け悶えていた。
「あぅんっ♡ くぅっ♡ だ、だめっ♡」
豊かなバストを絞り上げるように鷲掴みにされ、大きく開かされた股間に入り込んだ二本の指先は好き放題に蠢いている。
少年の巧みな愛撫にキキョウの口から堪えきれない喘ぎが漏れた。
「ね、姉様……」
白い肌を朱に染め、紫水晶の瞳を潤ませて悶えるキキョウの有様は、スコールにとってショックなものであった。
スコールの中で、キキョウは絶対的な存在だ。
強く、美しく、クールな態度を崩さない、タウン48屈指の実力者。
マペットの頃から面倒を見てもらった上に自らの根幹となるデータをキキョウから与えられたスコールは、彼女を姉と慕う想いが強い。
そんな姉が見た事もない切なげな表情を浮かべて甘い響きの悶え声を漏らしているのは、衝撃そのもの。
キキョウに観念してフィオの精を受け入れるように諭したスコールであったが、ここまで姉貴分が雌の側面を露わにしてくるとは思わなかったのだ。
スコールも真の漢の情報は聞いているが、彼女自身は性感リミッターが外れてるとはいえ真の漢の精液を注がれた訳ではない。
真の漢に抱かれたメイデンがこうも乱れるのは、サブCPUを得たスコールをして推論の外の事態であった。
「あらあら……なかなか可愛らしい方ですわね、キキョウさん。
いずれコロシアムでお相手してみたい所ですわ」
笑みを含んだシュネーの呟きに、スコールは思わず二人の対戦のシミュレートを演算するが結論は出ない。
スコールの中でキキョウとシュネーの戦力評価は互角だ。
正確には、スコールには計り知れない程の上位という点で並んでいる。
シュネーの目的は勝負がついた後の「お楽しみ」なのだろうが、純粋にバトル自体は見学したいと思うスコールであった。
ちなみにスコールの中でフリスの評価は二人に比べると格段に低い。
機体のスペックは高いのに、それを活かし切れていない経験不足と短絡気味な突撃思考の性格が大幅な減点ポイントだ。
メイデンバトルでシュネーと引き分けた際、フリスは悔しがっていたがスコールの見たところ金星と言ってもいいような大戦果である。
キキョウの痴態を目の当たりにしているのはスコールとシュネーだけではない。
ごくりとバンの喉が鳴り、スコールは主の顔を見上げた。
彼の半ば呆然としたような視線は、キキョウの柔肌に引き寄せられて動かない。
スコールにとってキキョウが慕ってやまない姉であるように、バンにとってのキキョウは崇拝の対象といえる。
キキョウの強さ、美貌、知見にバンは感服し、慕い崇拝しつつ、スコールを迎える前には夜のオカズとして毎晩精液を供物とする一種の祈祷を捧げていた敬虔なキキョウ信者なのだ。
主の視線が真っ直ぐに姉に向けられ彼の喉が大きく鳴る様に、スコールは疑似精神が軋むのを感じた。
かつては「もやもや」と称していた、情緒の揺らぎが処理能力の増した今ならば正確に分析できる。
『私、姉様に嫉妬してる』
自分の中に浮かんだ感情の正体を理解し、スコールは内心で狼狽した。
大破させられようとも一途に慕っていた姉に対し、こんな黒い感情を覚えてしまう自分の疑似精神に驚き大きな戸惑いを抱える。
初めての感情に動揺したスコールの口から思わず尖った声が飛び出した。
「マスター、あまり姉様を見ないでください」
「あ、あぁ」
キキョウの痴態をガン見していたバンは、冷たい声音に慌てて視線を逸らす。
主従の様子に、シュネーは忍び笑いを漏らした。
「スコールさんは自分を見て欲しいんですものね」
からかうように囁きながら、スコールに被せられたポンチョを剥ぎ取った。
「ねっ、姉様っ!?」
「ほらバンさん、見てあげてくださいな♡」
淑女の両手がスコールの薄い胸を左右から寄せ集め、先端の乳首を突き出させる。
白い素肌に鮮やかに色付く突起にバンの目が吸い寄せられた。
「やぁ……」
スコールは頬を朱に染め、俯いた。
双丘というにも小さな起伏をやわやわと弄ぶ淑女の指先に誘われるように、バンの手の伸びる。
「んうっ♡」
主の太い指で桜色の乳首を摘まみ上げられ、スコールは眉を寄せて仰け反った。
確かな硬さを伝えてくる小さな突起をこりこりと弄りながら、バンはやや上擦った声でスコールに囁く。
「なあスコール、装甲機生体との接続ってどれくらい必要なんだ?」
「え?」
「耳に繋がってるコードだけじゃダメなのか?」
「えっと……」
スコールは主のズボンの股間がのっぴきならないレベルで膨れ上がっている事に気付き、色違いの瞳を見開いた。
「マ、マスター! こんな場所で、ダメですっ!」
「いいじゃないか、向こうでフィオとキキョウさんもやってんだし」
「シュネー姉様が見てますっ!」
妹分の言葉に淑女は優雅に微笑むと、バンが動きやすいように一歩下がって場所を開けた。
「私の事なら気にする必要はありませんわよ?」
「わ、私が気にするんですっ!」
「もう、普段はあんなに素直で可愛らしいのに、強情になって……」
シュネーは芝居がかった仕草で大きく首を振り、わざとらしく嘆いてみせる。
処理能力が上がったスコールは、ベーシックフォーマットを提供したキキョウに似た生真面目な一面を覗かせていた。
これまで処理能力不足から完全に消化できていなかった情報がようやく取り込まれたゆえとも言える。
だが、スコールは自らの経験で生じた彼女自身の気質もまた獲得していた。
主と何度となく繰り返した営みに起因する性向、要するに根がスケベなのだ。
頬を染めたスコールはズボンの上からも明らかな主の膨らみへちらちらと視線を走らせ、小さく唾を呑んだ。
俯き、上目遣いにボソボソと返答する。
「い、一度接続を確立してますから、私がシャットダウンしない限り最低限の接続だけで大丈夫なはずです……」
「じゃあ、こっちは要らないんだな?」
しゃがみ込んだバンは目の前の秘唇に埋まった銀色の機械触手を睨むと、荒々しく掴んだ。
動きを止めていた触手が引っ張られた弾みに胎内で暴れる。
「ひゃうっ♡ は、はいっ♡」
「じゃあ、抜いちまうぞ、こんなもん」
スコールの返事に頷いたバンは力任せに触手を引きずり出し始める。
「俺のスコールにこんなもん突っ込みやがって……!」
「やっ♡ あっ♡ も、もっとゆっくりぃっ♡」
スコールにCPUを制圧されたため動作を停止した機械触手だが、表面にいぼ状の突起がいくつも浮き出した凶悪な形状をしている事には変わりない。
怒気も露わなバンが勢いよく引っ張ると、無数のいぼが敏感な膣壁を容赦なく抉る。
「やあぁっ♡♡♡」
じゅぽんと大きな音を立て、亀頭を模した先端が抜け落ちると同時に、スコールは高い嬌声をあげて仰け反った。
触手に蹂躙された形のままぱっくりと開いた秘唇から、白いナノマシン粘液がどろどろと零れ落ちる。
相棒の股間から精液を思わせる液体が溢れ出す光景にバンの眉が逆立った。
「くそっ!」
毒づきながら粘液で泥濘む秘裂に指を突き立てる。
「あうっ♡ あっ♡ あうぅっ♡」
指先で膣壁を押し広げつつ掻き出すが、粘液は次々に溢れ出してやまない。
眉を寄せたバンはスコールの下腹に手のひらを当てた。
「スコール、子宮ユニットを押すぞ」
「は、はい」
息を荒げながら頷くスコールの下腹をぐっと押し込む。
子宮ユニットがへこみ、注ぎ込まれた粘液は圧力で外へと流れ出した。
「あうっ♡ あうぅっ♡♡」
子宮口から溢れ出した疑似精液が膣道を逆流していく感触に嫌悪混じりの快感を覚え、スコールは細い背をびくびくと震わせる。
バンが二度、三度と手のひらに力を入れる度に、スコールの秘唇から粘液の塊がどぼっと零れ落ちた。
「はひっ♡ ひぅぅ……♡」
軽く達して大きく息を吐くスコールの頭をバンの大きな手のひらが労るように撫でた。
「ごめんな、荒っぽくして」
跳ねた金髪を不器用に撫でつけられ、スコールは心地よさそうに目を細めた。
「ううん、平気……」
外部排気を整えながら、色違いの瞳を細めて健気に微笑んだ。
瞳はとろんと熱を帯び、口調は崩れて普段のスコールの喋り方に近くなっていた。
主の顔見上げながら、僅かに小首を傾げて甘え掛かる。
「マスター、私の中、マスターの精液で綺麗にして?」
スコールのおねだりにバンは両目も見開いた。
どくりと熱い血潮が逸物に流れ込むのを感じる。
「おう! 任せとけ!」
いそいそとズボンを脱ぎ捨てるバンを余所に、一歩引いた位置から見物中のシュネーはうんうんと頷いた。
「今のおねだりはポイント高いですわよ、スコールさん!」
勝手に採点をするシュネーに見守られながら、バンは興奮のあまりいつも以上に膨れ上がった逸物を秘唇に向けた。
股間の向こう、スコールの菊座にもう一本の機械触手が埋まっている事に気づき、手を伸ばす。
「待って、マスター」
「なんだい?」
「そっちは、そのままでいいです。 それよりも早く……」
「早く?」
「お、おちんちん、ください」
頬を朱に染め恥じらうように視線を逸らしながら、スコールは恥ずかしいお願いを口にした。
相棒の愛らしいおねだりにバンは目の色を変え、そそり立った逸物をひくつく秘唇に突き込んだ。
「あぁぁぁっ♡♡♡」
愛しい主の肉槍で一息に奥底まで貫かれ、スコールは一突きで達した。
甲高い嬌声を上げながら仰け反り、弓なりに反った下腹から薄い胸に掛けてがびくびくと痙攣する。
「可愛い事言いやがって、スコール!」
バンはグローブのような分厚い両手をスコールの脇の下に差し入れて胴を掴むと、親指を伸ばして左右の乳首をぐりぐりと捏ね回した。
同時に叩き付けるような激しいピストンも怠らない。
「あうっ♡ あうぅっ♡ あぁぁっ♡」
性感センサーのリミッターが外れたスコールの膣肉は、ナノマシン粘液を塗り込まれた事でさらに過敏になっている。
一突きごとに絶頂する膣壁は主の逸物にしがみつくかのように締め付け、溢れて止まない潤滑液が飛沫となって飛び散った。
「ますたっ♡ だめっ♡ しゃっとだうんっ♡ しちゃうぅっ♡」
エクスタシーの狭間で切れ切れに訴えるスコールだが、火が着いた主は完全に我を失っている。
ぼちゅんぼちゅんと粘った水音を立てながら、バンは一心に逸物を突き込み続けた。
「うおぉっ! スコールっ!」
尻穴に埋まったままの機械触手と主の逸物が薄い肉の壁を通してぶつかりあい、スコールを激しく惑乱させる。
「ああぁ♡ だめっ♡ だめぇぇっ♡♡」
「ちょっと、バンさん? シャットダウンさせてはダメですわよ?」
微笑ましげに見守っていたシュネーがエスカレートするバンに釘を刺すものの、最早少年のリビドーは止まらない。
バンは一際強く腰を叩き込むと、スコールの奥底で精液をぶちまけた。
「あぁぁーーーっ♡♡♡」
主の精液でナノマシン粘液で汚された子宮ユニットが洗い流されていく幸福感に、すでに何度となく達していたスコールは一段上の絶頂へ放り込まれた。
潤んだ色違いの瞳からすぅっと光が消える。
「あう……♡」
「ちょっ、スコールさん!?」
スコールがシャットダウンした途端、がくんと地面が揺れる。
装甲機生体が身じろぎしたのだ。
「くっ……」
装甲機生体の攻撃に備え、シュネーは腰を落として高速振動刀の柄を握った。
だが、彼女の予想に反して疑似肉の壁は攻撃行動を起こさない。
その代わりに床はうねるように大きく跳ね、90度横倒しになった。
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
フィオ主従+キキョウが一塊に、今は床となった肉壁に落下する。
一番下で主とライバルを支える形になったフリスが、ちょうど隣でスコールを押し倒す姿勢となっているバンを睨んだ。
「バンさん、何やってるんですか! この状況で!」
「い、いや、見せつけられて堪んなくなったというか……」
「私だって我慢してるのにぃ!」
フリスに詰られて困った顔をするバンの下で、スコールが色違いの瞳を瞬かせて再起動した。
「んぅ……」
「スコールさん、装甲機生体の制御はどうなりました?」
突然の床の回転にも動じず華麗に着地していたシュネーに問いかけられ、スコールは慌てて自己診断を行う。
「制御、取り戻しました! もう大丈夫です!」
「ひと安心ですわね。 バンさん、加減してもらわないと困りますわよ?」
「すんません……」
流石に面目なさそうなバンであったが、スコールと繋がったままでは説得力は全くない。
間の抜けた空気を多目的端末のアラームが破った。
左手首を掲げたフィオが感慨深げな表情でホログラムモニターを読み取る。
「僕のマスターパーティション、50%を突破……!」
「やったな、フィオ!」
歓声をあげる金魚鉢兄弟をフィオはじろりと睨んだ。
「……さっきの衝撃で思わず出ちゃったのがダメ押しだったみたい」
「締まらねえな、おい」
「誰のせいだよ、まったく」
溜息をひとつ吐き、フィオは押し倒す形になったキキョウに向き直った。
紫水晶の瞳は目尻に洗浄液を浮かべつつも、やわらかな光を湛えてフィオを見上げている。
フィオは万感の想いを込めて愛しいメイデンに微笑んだ。
「お帰り、キキョウさん」
「……はい、マスター」
金魚鉢兄弟がかつての教官を取り戻そうとしている隣で、バンもまた相棒に駆け寄っていた。
両手足を引きちぎられ壁に半ば埋め込まれた姿のスコールは、真っ直ぐにバンを見上げると普段の彼女とはかけ離れた、明瞭な言葉で鋭く主を制した。
「待ってください、マスター。
今接続を解かれると、この装甲機生体が再起動してしまいます!」
「えぇ?」
思わず動きを止めたバンに、色違いの瞳を伏せながらスコールは続ける。
「それと、あまり私を見ないでください。
こんなみっともない有様、恥ずかしくて……」
「あっ、う、うん」
頬を朱に染めたスコールにしおらしく懇願され、バンは慌てて小さな裸体から目を逸らした。
シールドポンチョを脱ぐと相棒の素肌に被せる。
ほっと安堵の吐息を漏らすスコールに、シュネーは静かに問いかけた。
「スコールさん、状況の説明をお願いできますか?」
シュネーの左手は腰の高速振動刀の鞘に掛かり、親指が軽く鍔を押し上げていた。
鯉口を切りいつでも抜刀できる、居合いの予備動作だ。
大型装甲機生体の虜となったスコールが常と違った口調で語りかけてくる状況を、シュネーは大いに怪しんでいる。
そんな淑女の不審げな様子は、処理能力が増大した今のスコールからすれば予測の範囲内であった。
もう一人の姉貴分の疑問に、整然と応じる。
「私を予備パーツにしようとした装甲機生体に逆ハッキングを掛けて制圧しました。
装甲機生体のCPUをサブCPUとして使っていますので、今の私は普段より数段処理能力が向上していると思います」
「そんな事が可能ですの?」
流石に驚くシュネーにスコールはこくりと頷き、手口を説明する。
「私は他のメイデンより再起動が早いですから。
装甲機生体が直接アクセスしてきた所で再起動し、相手にない感覚のデータを流し込んでハングアップさせました」
「相手にない感覚?」
首を捻る主の顔からスコールは色違いの瞳をそっと反らすと、持って回った言い回しを使って説明を続けた。
「そ、その……性的感覚器による接触交渉とそれにより発生した情報、です。
装甲機生体は私たちメイデンと違って、そういった器官を持ちませんから」
「な、なんだって?」
普段のスコールからは程遠い、回りくどい説明にバンは面食らって聞き返す。
刀の鞘から手を離したシュネーはくすりと微笑んだ。
「つまり、こういう情報ですわね♡」
シュネーは両手を伸ばすと、ポンチョの布地の上から正確に左右の乳首の位置を見極めて摘まみ上げた。
「あうっ♡ ね、姉様っ♡」
「まったく、貴女はいつもいつも私を驚かせてくれますわね、スコールさん。
こんな手段で装甲機生体を制圧するなんて、前代未聞ですわよ」
呆れと賛辞が半々に評しながら、シュネーはくりくりと乳首を捏ねる。
布地越しの愛撫にスコールの乳首はあっという間に硬くなった。
「やっ♡ あっ♡」
「……要するにエロいデータ流し込んでシャットダウンさせたと。
接続を解除できないのはCPUを壊した訳じゃないからなんだな?」
「は、はいっ♡ サブCPUとして♡ 私の制御下にっ♡
あぅっ♡ ね、姉様っ♡ 手を止めてくださいっ♡」
「あら、そのまま説明してさしあげればいいのに」
喘ぎ混じりのスコールの要請に、シュネーは含み笑いを漏らしながら乳首を解放した。
妹分への悪戯の機会を逃さない淑女に半目を向けながら、バンは疑問を口にする。
「それじゃ、お前を修理できないじゃないか。
装甲機生体の中に埋まったまんまだと、タウン75へも戻れないぞ」
「この機体は私の意志で操作できますから、装甲機生体ごと帰還できます。
その後は……」
スコールは色違いの瞳を姉貴分へ向けた。
「大型装甲機生体は資源の山ですもの、ナコ様が買い取ってくれますわ。
CPUも無事で機体を丸ごと鹵獲したという特殊なケースですから、間違いなく色を付けていただけますわよ」
「……ある意味、砂潜り本来の報酬スね」
バンは安堵の溜息を吐き出した。
今回のフィオ絡みの旅路は、採算度外視の友情ボランティアである。
元々報酬など望んではいないが維持費はどうしても出てしまうし、両手足を失ったスコールの修理費用はかなりの額になってしまう。
スコールのためなら借金もやむなしという覚悟であるが、収入の当てができたのはありがたかった。
ほっとしながら、スコールの頭を撫でる。
「処理能力が向上したって言ってたな。 今の喋り方がお前の本来の口調なのか?」
「そうみたいです、自分でも意外ですけど」
「ちょっとキキョウさんに似てるな」
「私に似てくださっても良かったのに」
バンの指摘にシュネーは少し面白くなさそうに頬を膨らませた。
「私のベーシックフォーマットはキキョウ姉様にコピーして頂いたものですから」
不満げな淑女を宥めつつ、スコールはもう一人の姉貴分の方へ視線を向け、色違いの瞳を見開いた。
「あ……」
フリスに抱え上げられたキキョウが、フィオの愛撫を受け悶えていた。
「あぅんっ♡ くぅっ♡ だ、だめっ♡」
豊かなバストを絞り上げるように鷲掴みにされ、大きく開かされた股間に入り込んだ二本の指先は好き放題に蠢いている。
少年の巧みな愛撫にキキョウの口から堪えきれない喘ぎが漏れた。
「ね、姉様……」
白い肌を朱に染め、紫水晶の瞳を潤ませて悶えるキキョウの有様は、スコールにとってショックなものであった。
スコールの中で、キキョウは絶対的な存在だ。
強く、美しく、クールな態度を崩さない、タウン48屈指の実力者。
マペットの頃から面倒を見てもらった上に自らの根幹となるデータをキキョウから与えられたスコールは、彼女を姉と慕う想いが強い。
そんな姉が見た事もない切なげな表情を浮かべて甘い響きの悶え声を漏らしているのは、衝撃そのもの。
キキョウに観念してフィオの精を受け入れるように諭したスコールであったが、ここまで姉貴分が雌の側面を露わにしてくるとは思わなかったのだ。
スコールも真の漢の情報は聞いているが、彼女自身は性感リミッターが外れてるとはいえ真の漢の精液を注がれた訳ではない。
真の漢に抱かれたメイデンがこうも乱れるのは、サブCPUを得たスコールをして推論の外の事態であった。
「あらあら……なかなか可愛らしい方ですわね、キキョウさん。
いずれコロシアムでお相手してみたい所ですわ」
笑みを含んだシュネーの呟きに、スコールは思わず二人の対戦のシミュレートを演算するが結論は出ない。
スコールの中でキキョウとシュネーの戦力評価は互角だ。
正確には、スコールには計り知れない程の上位という点で並んでいる。
シュネーの目的は勝負がついた後の「お楽しみ」なのだろうが、純粋にバトル自体は見学したいと思うスコールであった。
ちなみにスコールの中でフリスの評価は二人に比べると格段に低い。
機体のスペックは高いのに、それを活かし切れていない経験不足と短絡気味な突撃思考の性格が大幅な減点ポイントだ。
メイデンバトルでシュネーと引き分けた際、フリスは悔しがっていたがスコールの見たところ金星と言ってもいいような大戦果である。
キキョウの痴態を目の当たりにしているのはスコールとシュネーだけではない。
ごくりとバンの喉が鳴り、スコールは主の顔を見上げた。
彼の半ば呆然としたような視線は、キキョウの柔肌に引き寄せられて動かない。
スコールにとってキキョウが慕ってやまない姉であるように、バンにとってのキキョウは崇拝の対象といえる。
キキョウの強さ、美貌、知見にバンは感服し、慕い崇拝しつつ、スコールを迎える前には夜のオカズとして毎晩精液を供物とする一種の祈祷を捧げていた敬虔なキキョウ信者なのだ。
主の視線が真っ直ぐに姉に向けられ彼の喉が大きく鳴る様に、スコールは疑似精神が軋むのを感じた。
かつては「もやもや」と称していた、情緒の揺らぎが処理能力の増した今ならば正確に分析できる。
『私、姉様に嫉妬してる』
自分の中に浮かんだ感情の正体を理解し、スコールは内心で狼狽した。
大破させられようとも一途に慕っていた姉に対し、こんな黒い感情を覚えてしまう自分の疑似精神に驚き大きな戸惑いを抱える。
初めての感情に動揺したスコールの口から思わず尖った声が飛び出した。
「マスター、あまり姉様を見ないでください」
「あ、あぁ」
キキョウの痴態をガン見していたバンは、冷たい声音に慌てて視線を逸らす。
主従の様子に、シュネーは忍び笑いを漏らした。
「スコールさんは自分を見て欲しいんですものね」
からかうように囁きながら、スコールに被せられたポンチョを剥ぎ取った。
「ねっ、姉様っ!?」
「ほらバンさん、見てあげてくださいな♡」
淑女の両手がスコールの薄い胸を左右から寄せ集め、先端の乳首を突き出させる。
白い素肌に鮮やかに色付く突起にバンの目が吸い寄せられた。
「やぁ……」
スコールは頬を朱に染め、俯いた。
双丘というにも小さな起伏をやわやわと弄ぶ淑女の指先に誘われるように、バンの手の伸びる。
「んうっ♡」
主の太い指で桜色の乳首を摘まみ上げられ、スコールは眉を寄せて仰け反った。
確かな硬さを伝えてくる小さな突起をこりこりと弄りながら、バンはやや上擦った声でスコールに囁く。
「なあスコール、装甲機生体との接続ってどれくらい必要なんだ?」
「え?」
「耳に繋がってるコードだけじゃダメなのか?」
「えっと……」
スコールは主のズボンの股間がのっぴきならないレベルで膨れ上がっている事に気付き、色違いの瞳を見開いた。
「マ、マスター! こんな場所で、ダメですっ!」
「いいじゃないか、向こうでフィオとキキョウさんもやってんだし」
「シュネー姉様が見てますっ!」
妹分の言葉に淑女は優雅に微笑むと、バンが動きやすいように一歩下がって場所を開けた。
「私の事なら気にする必要はありませんわよ?」
「わ、私が気にするんですっ!」
「もう、普段はあんなに素直で可愛らしいのに、強情になって……」
シュネーは芝居がかった仕草で大きく首を振り、わざとらしく嘆いてみせる。
処理能力が上がったスコールは、ベーシックフォーマットを提供したキキョウに似た生真面目な一面を覗かせていた。
これまで処理能力不足から完全に消化できていなかった情報がようやく取り込まれたゆえとも言える。
だが、スコールは自らの経験で生じた彼女自身の気質もまた獲得していた。
主と何度となく繰り返した営みに起因する性向、要するに根がスケベなのだ。
頬を染めたスコールはズボンの上からも明らかな主の膨らみへちらちらと視線を走らせ、小さく唾を呑んだ。
俯き、上目遣いにボソボソと返答する。
「い、一度接続を確立してますから、私がシャットダウンしない限り最低限の接続だけで大丈夫なはずです……」
「じゃあ、こっちは要らないんだな?」
しゃがみ込んだバンは目の前の秘唇に埋まった銀色の機械触手を睨むと、荒々しく掴んだ。
動きを止めていた触手が引っ張られた弾みに胎内で暴れる。
「ひゃうっ♡ は、はいっ♡」
「じゃあ、抜いちまうぞ、こんなもん」
スコールの返事に頷いたバンは力任せに触手を引きずり出し始める。
「俺のスコールにこんなもん突っ込みやがって……!」
「やっ♡ あっ♡ も、もっとゆっくりぃっ♡」
スコールにCPUを制圧されたため動作を停止した機械触手だが、表面にいぼ状の突起がいくつも浮き出した凶悪な形状をしている事には変わりない。
怒気も露わなバンが勢いよく引っ張ると、無数のいぼが敏感な膣壁を容赦なく抉る。
「やあぁっ♡♡♡」
じゅぽんと大きな音を立て、亀頭を模した先端が抜け落ちると同時に、スコールは高い嬌声をあげて仰け反った。
触手に蹂躙された形のままぱっくりと開いた秘唇から、白いナノマシン粘液がどろどろと零れ落ちる。
相棒の股間から精液を思わせる液体が溢れ出す光景にバンの眉が逆立った。
「くそっ!」
毒づきながら粘液で泥濘む秘裂に指を突き立てる。
「あうっ♡ あっ♡ あうぅっ♡」
指先で膣壁を押し広げつつ掻き出すが、粘液は次々に溢れ出してやまない。
眉を寄せたバンはスコールの下腹に手のひらを当てた。
「スコール、子宮ユニットを押すぞ」
「は、はい」
息を荒げながら頷くスコールの下腹をぐっと押し込む。
子宮ユニットがへこみ、注ぎ込まれた粘液は圧力で外へと流れ出した。
「あうっ♡ あうぅっ♡♡」
子宮口から溢れ出した疑似精液が膣道を逆流していく感触に嫌悪混じりの快感を覚え、スコールは細い背をびくびくと震わせる。
バンが二度、三度と手のひらに力を入れる度に、スコールの秘唇から粘液の塊がどぼっと零れ落ちた。
「はひっ♡ ひぅぅ……♡」
軽く達して大きく息を吐くスコールの頭をバンの大きな手のひらが労るように撫でた。
「ごめんな、荒っぽくして」
跳ねた金髪を不器用に撫でつけられ、スコールは心地よさそうに目を細めた。
「ううん、平気……」
外部排気を整えながら、色違いの瞳を細めて健気に微笑んだ。
瞳はとろんと熱を帯び、口調は崩れて普段のスコールの喋り方に近くなっていた。
主の顔見上げながら、僅かに小首を傾げて甘え掛かる。
「マスター、私の中、マスターの精液で綺麗にして?」
スコールのおねだりにバンは両目も見開いた。
どくりと熱い血潮が逸物に流れ込むのを感じる。
「おう! 任せとけ!」
いそいそとズボンを脱ぎ捨てるバンを余所に、一歩引いた位置から見物中のシュネーはうんうんと頷いた。
「今のおねだりはポイント高いですわよ、スコールさん!」
勝手に採点をするシュネーに見守られながら、バンは興奮のあまりいつも以上に膨れ上がった逸物を秘唇に向けた。
股間の向こう、スコールの菊座にもう一本の機械触手が埋まっている事に気づき、手を伸ばす。
「待って、マスター」
「なんだい?」
「そっちは、そのままでいいです。 それよりも早く……」
「早く?」
「お、おちんちん、ください」
頬を朱に染め恥じらうように視線を逸らしながら、スコールは恥ずかしいお願いを口にした。
相棒の愛らしいおねだりにバンは目の色を変え、そそり立った逸物をひくつく秘唇に突き込んだ。
「あぁぁぁっ♡♡♡」
愛しい主の肉槍で一息に奥底まで貫かれ、スコールは一突きで達した。
甲高い嬌声を上げながら仰け反り、弓なりに反った下腹から薄い胸に掛けてがびくびくと痙攣する。
「可愛い事言いやがって、スコール!」
バンはグローブのような分厚い両手をスコールの脇の下に差し入れて胴を掴むと、親指を伸ばして左右の乳首をぐりぐりと捏ね回した。
同時に叩き付けるような激しいピストンも怠らない。
「あうっ♡ あうぅっ♡ あぁぁっ♡」
性感センサーのリミッターが外れたスコールの膣肉は、ナノマシン粘液を塗り込まれた事でさらに過敏になっている。
一突きごとに絶頂する膣壁は主の逸物にしがみつくかのように締め付け、溢れて止まない潤滑液が飛沫となって飛び散った。
「ますたっ♡ だめっ♡ しゃっとだうんっ♡ しちゃうぅっ♡」
エクスタシーの狭間で切れ切れに訴えるスコールだが、火が着いた主は完全に我を失っている。
ぼちゅんぼちゅんと粘った水音を立てながら、バンは一心に逸物を突き込み続けた。
「うおぉっ! スコールっ!」
尻穴に埋まったままの機械触手と主の逸物が薄い肉の壁を通してぶつかりあい、スコールを激しく惑乱させる。
「ああぁ♡ だめっ♡ だめぇぇっ♡♡」
「ちょっと、バンさん? シャットダウンさせてはダメですわよ?」
微笑ましげに見守っていたシュネーがエスカレートするバンに釘を刺すものの、最早少年のリビドーは止まらない。
バンは一際強く腰を叩き込むと、スコールの奥底で精液をぶちまけた。
「あぁぁーーーっ♡♡♡」
主の精液でナノマシン粘液で汚された子宮ユニットが洗い流されていく幸福感に、すでに何度となく達していたスコールは一段上の絶頂へ放り込まれた。
潤んだ色違いの瞳からすぅっと光が消える。
「あう……♡」
「ちょっ、スコールさん!?」
スコールがシャットダウンした途端、がくんと地面が揺れる。
装甲機生体が身じろぎしたのだ。
「くっ……」
装甲機生体の攻撃に備え、シュネーは腰を落として高速振動刀の柄を握った。
だが、彼女の予想に反して疑似肉の壁は攻撃行動を起こさない。
その代わりに床はうねるように大きく跳ね、90度横倒しになった。
「うわっ!?」
「きゃっ!?」
フィオ主従+キキョウが一塊に、今は床となった肉壁に落下する。
一番下で主とライバルを支える形になったフリスが、ちょうど隣でスコールを押し倒す姿勢となっているバンを睨んだ。
「バンさん、何やってるんですか! この状況で!」
「い、いや、見せつけられて堪んなくなったというか……」
「私だって我慢してるのにぃ!」
フリスに詰られて困った顔をするバンの下で、スコールが色違いの瞳を瞬かせて再起動した。
「んぅ……」
「スコールさん、装甲機生体の制御はどうなりました?」
突然の床の回転にも動じず華麗に着地していたシュネーに問いかけられ、スコールは慌てて自己診断を行う。
「制御、取り戻しました! もう大丈夫です!」
「ひと安心ですわね。 バンさん、加減してもらわないと困りますわよ?」
「すんません……」
流石に面目なさそうなバンであったが、スコールと繋がったままでは説得力は全くない。
間の抜けた空気を多目的端末のアラームが破った。
左手首を掲げたフィオが感慨深げな表情でホログラムモニターを読み取る。
「僕のマスターパーティション、50%を突破……!」
「やったな、フィオ!」
歓声をあげる金魚鉢兄弟をフィオはじろりと睨んだ。
「……さっきの衝撃で思わず出ちゃったのがダメ押しだったみたい」
「締まらねえな、おい」
「誰のせいだよ、まったく」
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紫水晶の瞳は目尻に洗浄液を浮かべつつも、やわらかな光を湛えてフィオを見上げている。
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「……はい、マスター」
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