ツクチホSS

はるば草花

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認められる補佐(平凡補佐さらに続き)

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「チッ」


学生寮というには豪華過ぎる広ーい部屋に響いた舌打ちは、生徒会長水宮零人みずみやれいとによるものだ。

書類に目を通していたところで、あることを思い出し腹が立った。


「……なにを考えてる?」


ここにいるもう一人、風紀委員長の野上狼牙のがみろうがは不機嫌に問う。不機嫌な理由が水宮にはわからない。


「別に、あの馬鹿共のことを思い出してイラついただけだ」


最近、この学園に来た強気で実は美少女顔だった転校生に熱を上げた生徒会役員が仕事をおろそかにするようになって、転校生に興味のない水宮がその分をしているのだが、そこは、たいした問題じゃなく、

一般生徒以上に水宮の下僕であるはずの役員らが、自分に迷惑をかけているという事実が許せない。


「ああ、色々騒ぎを起こしてくれる奴等か。うちもそれで、かなり忙しい」


転校生は族に所属していて、この学園にあるいくつかのチームによる問題が増えて風紀も忙しい。

そういうことで二人とも仕事が多く、自室に書類を持ち込むが、ベッドでのことを優先して、終わった今は二人とも溜まってる仕事をしているところだ。


「だが……、今、そんな事はどうでもいい」


同じ部屋にいても離れて仕事をしていた二人。しかし野上がいつの間にか水宮の隣に座っている。


「他の奴のことなんて考えてんじゃねえよ」


そして野上は座ってる水宮の身体の向きを変え、背中側から腹にするりと腕をまわして自分の胸に引き寄せた。

その野上の行動を水宮は気にすることはないが、それよりも発言が気になる。


「は?そっちも困ってんだろ?」


何言ってんだこいつ、な目線を送る。



「おれと同じ部屋にいて、他の奴のことを考えんなっていってんだ。さっきあれだけやって忘れたっていうのか?」

「おい……」

腹にまわってる腕があやしい動きをし始め、


「……ん……、やめ……」


その手は服の上から上下に動き、刺激する。

まだ余韻のある身体は過敏だ。



「は、やっぱまだ足りなかったか?気づかなくて悪かったな。今度はちゃんとしてやるよ」

「ふ…………、……だから……、仕事が、あるだろ、こ、れ以上する気はねえ」


遠慮なく動く手に翻弄されまいと理性を保とうとするが、行為を止めようとはせず、野上の胸に体重を預けている。


「こっちのが最重要だろ。俺のことだけ考えろ」

決定事項だと伝える野上。


「……だったら……、ちゃんとよくしろよ?」

「くっくっ、ああ……」


野上は水宮の顎を持ち上げ口元をゆっくりと舐め、その唇に喰らいつく。









「と、いうわけだ、わかったか?」


水宮会長にそう言われても理解が追いつかない補佐の早波。

水宮の部屋に呼ばれ来てみれば、水宮会長と野上委員長の二人に間近で見下ろされる。

こんなところを親衛隊に見られれば制裁ものだろう。
しかし波早はこの状況が羨ましいとか言う親衛隊がいたら、説教してやりたい。

猛獣2匹とカエル一匹の図でしかない。


「えーと、つまり、今までよりも仕事しろってことでしょうか?」


平伏したい衝動と戦いつつ波早は冷静に答えることができた。


「ああ、いくつか権限をやるから仕事しまくれ。数日だけのパフォーマンスだ。存分にやれ」

拒否権は存在しない。


「学年首席らしいな」

「え、はい」


波早に微塵も興味なさそうな野上が聞いた通り、波早は頭の良さで補佐にさせられてる。


「あいつら追い出すくらいのつもりでいい。むしろそのほうが面白れえ」


捕食者の笑み。ドSの笑みともいう。カエルの気持ちな波早。褒められてるようで追い詰められてる。
全力で挑まねば二人にヤラレル。


転校生に構ってる生徒会役員も少しは仕事してたが、それを波早が奪った。そしてやる気ないならいらないと会長水宮が告知。

これで考えを改めないなら切り捨てるつもりだったが、効果抜群に顔面蒼白になって真面目になった役員達。

それによって風紀も落ち着き、

二人が一緒にいる時間が増え、波早も目撃率が増え、頑張ったかいがあったとホクホクだ。



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