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魔女と奇妙な男 (12) クレオンの目的
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「ストーキングとは、ひどいなぁ。これは、れっきとした仕事だよ」
「仕事って?」
クレオンの答えに、コリスが畳みかけます。
「まぁ、視察というか、現状確認というか。そっちの新米魔女君が、しっかり魔女会議との約束を守ってるかのさ」
クレオンが、手をネリスの方へと向けました。
ここでちょっと、魔女協会と魔女会議の違いをご説明致しますね。
魔女に登録した者は、自動的に魔女協会に入会した事になります。協会は全ての魔女の動向を把握し、決められた運営方針の元、魔女と世の中が薬を通じて上手くやっていけるように、日夜努力をしています。誰にとっても重要な「健康」をつかさどる薬を、一手に扱っているのですからね。利権だ何だと、世の中と軋轢が生じる事もあるのです。
そして魔女会議は、その中の最高意思決定機関となります。メンバーは最高位の第一等魔女と第二等の魔女たちで構成され、普段の会議は楽しいお茶会に等しく、雑談に花が咲くといったあんばいでした。
そんな事で、いいのかですって? いいんです。彼女たちが力を発揮するのは、大きな問題が起こった時や、上級会議で結論が出なかった場合に裁定を下す時です。その為に、普段はお互いの信頼関係を保っておかなければ、いけないんですね。ちなみにネリスがやらかした事件の裁定も、この魔女会議で決まりました。その決定には、誰も逆らえません。
さて、話を元に戻しましょう。
クレオンに指されたネリスはビックリします。
「わ、私?」
ネリスは、危うく紅茶のカップを落としそうになりました。
「どういう事よ。現状確認って?」
コリスが、眉をひそめます。魔女会議は、自分を信用していないのかと言わんばかりです。
「おい、おい。そう、湯気を立てなさんな。形だけだよ、形だけ。
一応、ネリス君の処分は今のようになったわけだけど、魔女会議のメンバーがもろ手を挙げて賛成したわけじゃないのは、お前だって知ってるだろう?
まぁ、年寄りってのは、心配性と相場が決まっているからさ。”ちょっと、様子を見て来い”ってわけなのよ」
クレオンが、お茶と一緒に出されたビスケットを頬張りながらしゃべります。なんか、大きな子供みたいですね。
「まぁ、確かにそれはそうだけど……」
コリスが、不審げな顔をします。場の空気が、少し悪くなりかけました。
「クレオンさん。ちょっと聞いてもいいですか?」
ネリスが、”ハイ”と手を挙げます。
「なんだい? おじさんに、何でも聞いとくれっ」
待ってましたとばかりに、クレオンが両手を広げます。
「クレオンさんは、最初の内は私の事をこっそり見張っていましたよね。でも今日は堂々とここへやって来て、視察するって目的も話しました。
どうしてですか?」
ネリスが、疑問を口にします。
そう言われれば、確かにそうですね。ネリスを見張って報告をするならば、今までみたいにヒッソリと内緒で行った方がいいに決まっています。魔女会議の派遣したクレオンが、目を光らせているとわかったら、普段通りの振る舞いをしないかも知れませんからね。
「う~ん、お尋ねごもっとも。
まぁ、結果から言えばさ、本当は今でも影から監視したいんだよ。
こっちのコリスおばさんは、見かけによらず周到な策士でね。自分が君の減刑嘆願を強く求めただけに、魔女会議に難癖をつけられないよう、色々と誤魔化したりするかも知れないからさ」
「あら、失礼な。私は、そんな事はしません。そうよね、レアロン」
あらぬ疑いをかけられたコリスは、口をとがらせ反論します。
「仕事って?」
クレオンの答えに、コリスが畳みかけます。
「まぁ、視察というか、現状確認というか。そっちの新米魔女君が、しっかり魔女会議との約束を守ってるかのさ」
クレオンが、手をネリスの方へと向けました。
ここでちょっと、魔女協会と魔女会議の違いをご説明致しますね。
魔女に登録した者は、自動的に魔女協会に入会した事になります。協会は全ての魔女の動向を把握し、決められた運営方針の元、魔女と世の中が薬を通じて上手くやっていけるように、日夜努力をしています。誰にとっても重要な「健康」をつかさどる薬を、一手に扱っているのですからね。利権だ何だと、世の中と軋轢が生じる事もあるのです。
そして魔女会議は、その中の最高意思決定機関となります。メンバーは最高位の第一等魔女と第二等の魔女たちで構成され、普段の会議は楽しいお茶会に等しく、雑談に花が咲くといったあんばいでした。
そんな事で、いいのかですって? いいんです。彼女たちが力を発揮するのは、大きな問題が起こった時や、上級会議で結論が出なかった場合に裁定を下す時です。その為に、普段はお互いの信頼関係を保っておかなければ、いけないんですね。ちなみにネリスがやらかした事件の裁定も、この魔女会議で決まりました。その決定には、誰も逆らえません。
さて、話を元に戻しましょう。
クレオンに指されたネリスはビックリします。
「わ、私?」
ネリスは、危うく紅茶のカップを落としそうになりました。
「どういう事よ。現状確認って?」
コリスが、眉をひそめます。魔女会議は、自分を信用していないのかと言わんばかりです。
「おい、おい。そう、湯気を立てなさんな。形だけだよ、形だけ。
一応、ネリス君の処分は今のようになったわけだけど、魔女会議のメンバーがもろ手を挙げて賛成したわけじゃないのは、お前だって知ってるだろう?
まぁ、年寄りってのは、心配性と相場が決まっているからさ。”ちょっと、様子を見て来い”ってわけなのよ」
クレオンが、お茶と一緒に出されたビスケットを頬張りながらしゃべります。なんか、大きな子供みたいですね。
「まぁ、確かにそれはそうだけど……」
コリスが、不審げな顔をします。場の空気が、少し悪くなりかけました。
「クレオンさん。ちょっと聞いてもいいですか?」
ネリスが、”ハイ”と手を挙げます。
「なんだい? おじさんに、何でも聞いとくれっ」
待ってましたとばかりに、クレオンが両手を広げます。
「クレオンさんは、最初の内は私の事をこっそり見張っていましたよね。でも今日は堂々とここへやって来て、視察するって目的も話しました。
どうしてですか?」
ネリスが、疑問を口にします。
そう言われれば、確かにそうですね。ネリスを見張って報告をするならば、今までみたいにヒッソリと内緒で行った方がいいに決まっています。魔女会議の派遣したクレオンが、目を光らせているとわかったら、普段通りの振る舞いをしないかも知れませんからね。
「う~ん、お尋ねごもっとも。
まぁ、結果から言えばさ、本当は今でも影から監視したいんだよ。
こっちのコリスおばさんは、見かけによらず周到な策士でね。自分が君の減刑嘆願を強く求めただけに、魔女会議に難癖をつけられないよう、色々と誤魔化したりするかも知れないからさ」
「あら、失礼な。私は、そんな事はしません。そうよね、レアロン」
あらぬ疑いをかけられたコリスは、口をとがらせ反論します。
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