愚かな貴族を飼う国なら滅びて当然《完結》

アーエル

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第8話

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「『仄暗い過去』って何ですの?」
「ああ。罪に問われなくて大きな罰が与えられないとしても、家人かじんに知られたら叱られるようなことさ」

教室でイジメを遠巻きに見ていた人たちがとして名前が挙げられるものの、『主犯ではない』との理由で公に罰を受けないようなもの。

「でも、それを知っている周囲からは白い目で見られ、家では家名を傷つけたとして肩身の狭い暮らしを余儀なくされる。その場合、令嬢なら大抵はどこかの後妻や名だけの妻として隠居した家人の介護要員。家格が高ければ寄付金を積んで終生を神に捧げるだろう?」
「ええ。たとえ罪を問われて慰謝料だけで済んだとしても、市井に放逐されるか娼館に売られるでしょうけど」
「加害者が子息の場合はそう簡単にはいかないんだ」

状態では、勝手な解釈で逆恨みから危害を加えられることがある。

「簡単には野放しにできないんだ」

と言うことで、全員が決められた場所で労働することが決まった。
もちろん監視人はいる。
そして、互いが互いを監視している。

「仕事内容で6人で1班に分けてあってね。誰かが反抗的な態度に出た場合、連帯責任にすると言ってあるんだよ」

一度、監視人の指示に従わず与えられた仕事をしなかったことで食事を抜かれた人物がいた。
その男は食事を要求する。
もちろん働かない以上、食事は与えられない。
そこで、暴れる。
人の物を奪うし、監視人に殴りかかった。

「それで、連帯責任で鞭打ちの刑を受けた」

誰かが連帯責任で罰を受けたのを見れば、嘘ではないと分かる。
そうすれば、残りの5人がおかしな事をしないか見張り合う。

「だから、監視人は少なくても回っていくのさ」

私たちのデイジー商会から監視人を派遣しています。
見た目が悪人面こわいために真っ当な仕事に就けない方々が、喜んで働いてくれているのです。


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