国宝級イケメンからモサ男に転生〜女装カフェやってます〜

転生 【謳歌してやんよ】

味のしないハンバーグ

『家が無い？…それならウチに住み込みで働けばいいさ！』

『ちょっとパパ本気！？』

『服は若き日の俺のを着ればいいよ』

「……店長ぉぉぉ！！
ありがとうございます
お世話にならせて頂きます！！」


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という訳で、俺は取りあえず衣食住を確保した


夕飯は店長とアリスちゃんと3人で食卓を囲った

せっかくの親子の時間なのに邪魔してしまった申し訳なさをかんじつつも、久しぶりのちゃんとしたご飯にワクワクした

だがそのワクワクは一瞬で消えてしまった

俺が急に住み込みになった事が原因なのかアリスちゃんの機嫌は一向に良くならない

好物だというハンバーグも険しい顔つきで黙々と食べていた


中学生と言えども女子からこんなにも拒絶されるなんて……

黎人の時は出来なかった経験なのでちょっぴり嬉しいような……いや、やっぱ悲しいよ…俺


しかも店長もさっきから何か様子がおかしく、黙々とハンバーグをつつきながら一点を見つめている

何か考え事をしているようだ


『なぁ………ルアランくん』

「あ、はいっ」

『君は……その、お付き合いしてる人は居ないのかい？』


唐突な質問に驚いた

しかしすぐに分かった

女装カフェという事だからもし仮に彼女がいた場合、お客さんに知られないよーに…
というようなことだろう

「いえ、いません」

『ふーん……そっか』






ーーーーーー沈黙ーーーーーーーー



この気まずさをなんとかしようと俺はハンバーグを食べる手を止めて立ち上がった


「あのっ！！！俺……俺……」

よしっ！2人がこっちを見た！

ーーーーーっでもなにも策がない、、、

何かないだろうか……

ハッ！


「い、一発芸します！！」

『いや、そういうのいいから。ほんと、まじで』


俺のひらめきはアリスちゃんの一言と、
鋭い睨みつけによって制圧されてしまい存在まで小さく縮こまってしまった


一方、店長は両手で顔を覆って俯きながら体を小刻みに震わせている

よほど俺が哀れな奴に思えたのだろうか…



あーーーこんなんで俺これから大丈夫かなぁ