俺のごはん

籠 冬雪

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思い出のシフォンケーキ

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現在俺はアパートで一人暮らし中だ

一人暮らしにはもう慣れたものだが、時々家族で過ごしていた時のことをふと思い出す事がある

思い出すきっかけは人それぞれだが、
多分そんな経験はみんなよくあるだろう

先日の話になるが、ちょっとオシャレなカフェに立ち寄った

会社の帰りにいつもとは違うルートを通っていたらイチゴパフェの看板が目に入って来た為だ

「けしからん」

そう呟くと、俺は迷わず店に入った

『いらっしゃいませー』

店内はナチュラルで落ち着いた雰囲気だった

席に着くなり俺は看板にあったイチゴパフェを注文した

『かしこまりました』

パフェを待っている間、店内の雑貨コーナーを見ることにした

ほとんどがハンドメイドの商品になっていて、可愛いものだけではなく俺のような男が目を引くような物もあった

自分用に本革のキーケースと、姉が好きそうな訳の分からない形のキャンドルを購入した

今度姉が来た時に渡そう…

『お待たせいたしました』

お、キタキターーー!

待ってました!!

大量のイチゴが乗ったパフェ♪…………

…………………………???

『こちらシフォンケーキになります。

ご注文は以上で宜しいですか?』

「あ、、、はい」

い、イチゴパフェが…シフォンケーキに化けた…

いやでもね、スイーツは出会いなんだ

今日シフォンケーキに出会えたことはきっとなにか意味があるに違いない

「いただきます」

フワッとしたプレーンのシフォンケーキに生クリームとミントが添えられている

シンプルだがこういうスイーツは素材の味が楽しめて……良きだ

〈パクっ〉

ん???

美味しい

美味しいんだけど、なにか懐かしいような忘れているような…

なんだろうか?会社に忘れ物でもしたのだろうか?

いやちがう…

あ、母さんと作ったシフォンケーキだ!

幼い頃はよく母さんとシフォンケーキを作ったものだ

シフォンケーキは、母さんと一緒に作った数少ないスイーツの1つだ


そうだ!!

あのシフォンケーキが俺のスイーツ好きの原点だったんだ!


そして俺は母さんと過ごした幼い日々を思い出しながらシフォンケーキを食べた

目に涙を浮かべながら……

「かぁーさんがぁーよなべーをして
てぶくーーろ編んでくれたァ~~」

これが歌わずにいられるものか!

『あの、お客様
店内ではお静かにお願いします』

はっ!

振り返ると、お客さん達が俺の事をゴミを見るような目で見ていた

「す、すみませんでしたァァァ!」

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