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第二章 グランダ脱出
第11話 小悪党と小悪党な姫君
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ティーンは、懐か薄布を取り出して、羽織った。体の線がいくらか、隠れる。スカーフのような薄い薄い布なのだが、羽織ると膨らんでふつうのコート並の生地になった。
ぼくは、魔道院の制服のうえから、マントを羽織っている。
通りに出て、駅までの道を黙々と歩いた。
人通りの多い道を選んだ。
ぼくらは、店のショーウィンドウを眺めながら、軽口を叩き合い、手を繋いで歩く。
そのほうが目立たない。
駅までは遠かったが、彼女もぼくも疲れることなく、演技をし続けた。
駅前の人気の店で、軽食を買い込んだ。
切符は、ティーンが買うといって、券売所に並んだ。
驚いたことに、グランダのような田舎でも、仕事場に通うのに、魔道列車を使うのはかなり、一般的になっているようで、かなり混んでいる。
「テルメリオスまで。学生二人。」
「学生証を」
「ジーセ、学生証…え! 忘れてきたの?」
「だって。」
ぼくは、ムッとしたように言い返した。
「きみがもう切符は買ってあるって。」
「わたしが買うっていったの!
買ってあるなんて言ってない!」
険悪な雰囲気になったぼくらを、とりなすように、駅員が言った。
「まあ、魔道院の制服も着てるんでけっこうですよ。学生料金で2枚ね。」
ティーンは、怒ったように、ぼくにアゴをしゃくった。
お前か払え、ということらしい。
ぼくは、しぶしぶ二人分の切符を買った。
十分後。
サリオ行きの列車に、ぽくらは揺られていた。
四人がけのボックス席は、ぼくらだけだった。
ゴトン。
ゴトン。
列車は、前もってひかれたレールの上をはしる。
リズミカルな音は、レールとレールの間につなぎ目があるからだ。
「サリオ」行の電車は空いている。
もともと、西域中心部へ向かう列車のターミナル駅となっている街だ。
いや、街というほどの規模はない。
駅そのものの中に、宿泊施設と飲食ができる場所を完備したのだが、そのために、駅から外に出るものは少なくなり、街としては、まったく発展しなかったそうだ。
いまからの時間に、サリオについても明日まで、西域行きの便はないから、列車は閑散としているのだ。
「券売所でのあんたの演技は、下手くそだだったわ。」
ティーンは、頬杖をついてぼくを睨んだ。
「あそこでは、わたしたちが、テルメリオスに行くことを、強く印象づけなければならなかった。
そのためには、ケンカのひとつもしてみるべきだったんだぞ。
たぶん、わたしがいなくなったことに、気が付かれるのは、明日の授業の開始のころ。
身の回りのものも財布も部屋に置いてきているから、まずは誘拐の線が疑われるでしょうね。
それと平行して、わたしの脱出を手引きしたものが疑われる。
なにしろ、制服までおいてきているから」
ティーンは、ちらりとコートの襟をめくって、客引きのときにつかっていた扇情的なドレスを見せた。
「単独で逃げ出した、とは誰も考えない。
調べても調べても、誘拐も手引きしたものもわからない。まさかこれは、単独行動もありうると考えて、捜査の手を広げるのは、それからだ。そこで、まず2日は稼げる。」
ティーンは、駅前で買い求めた軽食の袋を開いた。
「軽食」という言葉が、しっくりこないほど、分厚いハムとチーズ、刻んだ野菜が、一口でかじり付けないパンの間に挟まっている。
「“不死鳥の冠”風のサンドイッチか。」
「よく知ってるなあ。ところで、おまえは何者だ? うちの制服は着ているようだが。」
いまさらそれかっ!
そう小悪党によくあることだが、ぼくたちはお互いを知らぬまま、事情もわからないまま、旅をはじめていた。
「ぼくは、ヒスイ、という。」
そう改めて名乗ったが、ティーンの疑り深そうな表情は晴れない。
ある程度、納得させる理由が必要だろう。
「ぼくは、転生者だよ。」
「ああ、それで、ボルテック卿の人形に宿っているのか。」
ぼくは、考え込んだ。
ティーンが、魔道院の学生であることは、間違いなさそうだった。
彼女がチンピラを倒した使った時に使った暗器は、魔道具だ。
それにしても、ジオロ・ボルテックが、かつての大魔導師ボルテック卿本人であることを知っているならぱ、ただの学生ではありえない。
そして、この体を一目で、義体と見抜くことなど、学生の技量を抜けている。
「そうだ。」
「どうして、転生するはめになったの?
馬車の前に飛び出した仔犬でも助けたの? 」
「そんなくだらないことをするか。
食ったものを戻して、喉に詰まらせたんだ。」
そっちの方がくだらないじゃないの。
と。ティーンはつぶやいた。
つぶやきながら、ぼくの分のサンドイッチの袋を差し出した。ここでは、詰まらせないでよね、とか言いながら。
「で? あなたを召喚したのは、ボルテックってことになるわけね?」
正確には少し違うのだが、ぼくと、かつてぼくが、敵になったり、味方になったりしたものたちや、それをきっかけに知り合うことになった神のことなど、説明するには、話がながくなり過ぎる。
ぼくは黙って頷いた。
「で? わたしに近づいた目的はなに?
言っておくけど、わたしは、敵に回せば結構厄介で、味方にするのも、それ以上に剣呑な立場にあるんだけど?」
ぼくは、考え込んだ。
ぼくは、単に、皇位継承のトラブルにひと働きさせられるのがイヤで、魔道院を逃げ出したのだ。
そして、手っ取り早く金を稼げるトラブルを求めて、自分を売ろうとしていた(正確には自分を買おうとした相手に暴行を加えた金銭をむしり取ろうとしていた)ティーンに出会った。
なるほど。
なるほど。なるほど。
神が転生を、仲立ちした以上、ぼくの意志と関わりなく、物語は進行してしまう、ということか。
ティーンに会うことは、運命として定められていたのだ。
ぼくのような小悪党は、この必然とか、運命にものすごく弱い。
「いや。なんの説明も聞かずに、逃げたしてきたんでな。
やつは、ぼくを皇位継承に関するゴタゴタついて。なにか、やらせたかったのだろうが、ぼぼくはそんなものはゴメンだった。」
「じゃあ、なんでわたしに近づいたの?」
「路銀を稼ぎたかったんだ。今日、ここに転生したばかりで、1文無しだったんでな。
で、ああった場所を彷徨いていれば、必ずトラブルがある。トラブルがあれば金になる。」
「わたしと同じような思考をするのね!
はじめて会ったわ。」
いや、おまえの方が悪質だろう。
そう思ったが、口には出さなかった。
「で? あらためてきくが、おまえは何ものなんだ?」
「クローディア大公家の姫君だよ。
アルデイーン・クローディア。幼いころに養女に貰われたのだけど、どうも統一帝の血を引いているとの噂が絶えなくて、ね。」
ぼくは、魔道院の制服のうえから、マントを羽織っている。
通りに出て、駅までの道を黙々と歩いた。
人通りの多い道を選んだ。
ぼくらは、店のショーウィンドウを眺めながら、軽口を叩き合い、手を繋いで歩く。
そのほうが目立たない。
駅までは遠かったが、彼女もぼくも疲れることなく、演技をし続けた。
駅前の人気の店で、軽食を買い込んだ。
切符は、ティーンが買うといって、券売所に並んだ。
驚いたことに、グランダのような田舎でも、仕事場に通うのに、魔道列車を使うのはかなり、一般的になっているようで、かなり混んでいる。
「テルメリオスまで。学生二人。」
「学生証を」
「ジーセ、学生証…え! 忘れてきたの?」
「だって。」
ぼくは、ムッとしたように言い返した。
「きみがもう切符は買ってあるって。」
「わたしが買うっていったの!
買ってあるなんて言ってない!」
険悪な雰囲気になったぼくらを、とりなすように、駅員が言った。
「まあ、魔道院の制服も着てるんでけっこうですよ。学生料金で2枚ね。」
ティーンは、怒ったように、ぼくにアゴをしゃくった。
お前か払え、ということらしい。
ぼくは、しぶしぶ二人分の切符を買った。
十分後。
サリオ行きの列車に、ぽくらは揺られていた。
四人がけのボックス席は、ぼくらだけだった。
ゴトン。
ゴトン。
列車は、前もってひかれたレールの上をはしる。
リズミカルな音は、レールとレールの間につなぎ目があるからだ。
「サリオ」行の電車は空いている。
もともと、西域中心部へ向かう列車のターミナル駅となっている街だ。
いや、街というほどの規模はない。
駅そのものの中に、宿泊施設と飲食ができる場所を完備したのだが、そのために、駅から外に出るものは少なくなり、街としては、まったく発展しなかったそうだ。
いまからの時間に、サリオについても明日まで、西域行きの便はないから、列車は閑散としているのだ。
「券売所でのあんたの演技は、下手くそだだったわ。」
ティーンは、頬杖をついてぼくを睨んだ。
「あそこでは、わたしたちが、テルメリオスに行くことを、強く印象づけなければならなかった。
そのためには、ケンカのひとつもしてみるべきだったんだぞ。
たぶん、わたしがいなくなったことに、気が付かれるのは、明日の授業の開始のころ。
身の回りのものも財布も部屋に置いてきているから、まずは誘拐の線が疑われるでしょうね。
それと平行して、わたしの脱出を手引きしたものが疑われる。
なにしろ、制服までおいてきているから」
ティーンは、ちらりとコートの襟をめくって、客引きのときにつかっていた扇情的なドレスを見せた。
「単独で逃げ出した、とは誰も考えない。
調べても調べても、誘拐も手引きしたものもわからない。まさかこれは、単独行動もありうると考えて、捜査の手を広げるのは、それからだ。そこで、まず2日は稼げる。」
ティーンは、駅前で買い求めた軽食の袋を開いた。
「軽食」という言葉が、しっくりこないほど、分厚いハムとチーズ、刻んだ野菜が、一口でかじり付けないパンの間に挟まっている。
「“不死鳥の冠”風のサンドイッチか。」
「よく知ってるなあ。ところで、おまえは何者だ? うちの制服は着ているようだが。」
いまさらそれかっ!
そう小悪党によくあることだが、ぼくたちはお互いを知らぬまま、事情もわからないまま、旅をはじめていた。
「ぼくは、ヒスイ、という。」
そう改めて名乗ったが、ティーンの疑り深そうな表情は晴れない。
ある程度、納得させる理由が必要だろう。
「ぼくは、転生者だよ。」
「ああ、それで、ボルテック卿の人形に宿っているのか。」
ぼくは、考え込んだ。
ティーンが、魔道院の学生であることは、間違いなさそうだった。
彼女がチンピラを倒した使った時に使った暗器は、魔道具だ。
それにしても、ジオロ・ボルテックが、かつての大魔導師ボルテック卿本人であることを知っているならぱ、ただの学生ではありえない。
そして、この体を一目で、義体と見抜くことなど、学生の技量を抜けている。
「そうだ。」
「どうして、転生するはめになったの?
馬車の前に飛び出した仔犬でも助けたの? 」
「そんなくだらないことをするか。
食ったものを戻して、喉に詰まらせたんだ。」
そっちの方がくだらないじゃないの。
と。ティーンはつぶやいた。
つぶやきながら、ぼくの分のサンドイッチの袋を差し出した。ここでは、詰まらせないでよね、とか言いながら。
「で? あなたを召喚したのは、ボルテックってことになるわけね?」
正確には少し違うのだが、ぼくと、かつてぼくが、敵になったり、味方になったりしたものたちや、それをきっかけに知り合うことになった神のことなど、説明するには、話がながくなり過ぎる。
ぼくは黙って頷いた。
「で? わたしに近づいた目的はなに?
言っておくけど、わたしは、敵に回せば結構厄介で、味方にするのも、それ以上に剣呑な立場にあるんだけど?」
ぼくは、考え込んだ。
ぼくは、単に、皇位継承のトラブルにひと働きさせられるのがイヤで、魔道院を逃げ出したのだ。
そして、手っ取り早く金を稼げるトラブルを求めて、自分を売ろうとしていた(正確には自分を買おうとした相手に暴行を加えた金銭をむしり取ろうとしていた)ティーンに出会った。
なるほど。
なるほど。なるほど。
神が転生を、仲立ちした以上、ぼくの意志と関わりなく、物語は進行してしまう、ということか。
ティーンに会うことは、運命として定められていたのだ。
ぼくのような小悪党は、この必然とか、運命にものすごく弱い。
「いや。なんの説明も聞かずに、逃げたしてきたんでな。
やつは、ぼくを皇位継承に関するゴタゴタついて。なにか、やらせたかったのだろうが、ぼぼくはそんなものはゴメンだった。」
「じゃあ、なんでわたしに近づいたの?」
「路銀を稼ぎたかったんだ。今日、ここに転生したばかりで、1文無しだったんでな。
で、ああった場所を彷徨いていれば、必ずトラブルがある。トラブルがあれば金になる。」
「わたしと同じような思考をするのね!
はじめて会ったわ。」
いや、おまえの方が悪質だろう。
そう思ったが、口には出さなかった。
「で? あらためてきくが、おまえは何ものなんだ?」
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