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第五章 迷宮ゲーム
【プロローグ】戦女神の教え
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「ゲオルグ?
あの“神に背きし”魔導師ゲオルグがヒスイなの?」
ティーンは、驚いてはいるようだが、それ以上の感情は読ませない。
ぼくは、内心、彼女が、ガッカリしていなければいいな、と願っていた。
なにしろ……。
ぼくは“勇者”ではない。“英雄”でもない。
後暗い半生を歩んだ挙句に、神々の、この地上に「神製」の魔王を作り出そうとする計画の走狗となって、銀灰に多大な損害ををもたらした。
(神々がその手で魔王を作り出そうとしたのは、真なる魔王バズス=リウを倒すためでは、あったが、じゃあ、神製の魔王がリウを倒した後、残った魔王をどうすんだよ、という問題は残るわけで、これはからためて、考えても“世界の声”を名乗った神々が浅はかだった、と言うしかない。)
「わたしは、“踊る道化師”モノは、あんまり、お芝居も本もあまり好きでは無かったのだけれど、ゲオルグは好きなキャラどったわよ。」
古竜の用意した牢獄は、中空に吊り下げられた籠の部屋である。
強靭な糸で、四方から固定されているので、変に揺れたりはしないが、隙間を通して、外が見えるので、高所が苦手なものには、ちょっとキツイだろう。
その点、このお姫様は豪胆なものだった。
創作物として描かれたぼくを、好きだと言って、もらって、ぼくはすこし、買おが熱くなるのを感じた。
そりゃ、どうも
と、口の中でつぶやいた。
「悪いことをするけど、悪人ではない。
“魔王”と“女神”。
その両方からの寵愛が厚かったにも関わらず、怠惰で、要請がなければ、自分から腰を上げようとは、けっしてしなかった。」
創作物上の、ゲオルグは、そのように、描かれていることが多い。
その評価は、毀誉褒貶。さまざまではあるが、まあ、その行動バターンは、どの著作物でも共通していて、しかもそれは合っていた。
「ぼくは、とっくの昔に引退してたんだ。」
こんなことを、ティーンに言ってもしょうがないのだが、ぼくは文句を言った。
「尋ねて来るものもない孤独な暮らしだったけど、実に気楽ではあった。
死ぬ直前まで、ちょっとした身の回りのことは、自分で出来たし、な。まずもって、いい人生だった、と思っている。」
「死因は?」
「直接には、寝てる最中に、食ったものを戻した。それで、窒息だな。」
ティーンは、ぼくの皿の上の料理を睨んだ。
怪我の治りを考慮してくれているのか、肉が多い。
「この体は、おまえも見抜いた通り、義体だ。ぼくの若い頃を模して作っているらしくて、よく馴染む。
喉を詰まらせたりはしないので、大丈夫だよ。」
一日に数回、エミリアかラスティが、食事を運んできて、1時間ほど、無駄話をして帰る。
それが、日課となっている。
「で、あなたの計画なんだけど?」
「ああ、捜索のために、魔王宮に乗り込んできたグリシャム・バッハを、ここで倒してしまう、という案だろ?
実に合理的で、我ながらいい出来だと思ってるんだが。」
「倒せるの? 中央軍よ。」
ぼくは、分厚いステーキに、齧り付いた。
料理は、不味くはない。
今回のステーキにかかった茶色のソースの味わいも見事だ。
だが、反面、すべてに大雑把であって、今回は、肉を切るためのナイフが、添えられていなかった。
芯が僅かに生の肉を、歯でブツンと噛みちぎる。
肉汁が溢れ出すのを、飲み込みながら、ぼくは、邪神ヴァルゴールに感謝を捧げた。
90を超える肉体では、こうは行かない。
「もちろん、中央『軍』が動けば、問題にならない。いまのアレは、魔王でもどうかとすると、いう組織だ。」
「リアモンドがわたしたちの味方になってくれるならともかく、まだわたしたちは彼女に会うこともできないでいる。」
「こうして、快適な部屋と、食事を提供してくれているだけで、充分ではないかとは想うね。
それに、ここは迷宮だ。
グリシャム・バッハは、手元に動かせるものだけで、少数精鋭のパーティを率いて、ここに来るしかないのさ。
そして、相手の意思に反しての“魂移し”は、グリシャム閣下のオリジナルの魔法だ。
閣下ひとり、葬るだけで、中央軍の計画は、すべて崩壊する。
ある意味で、中央軍が、自分たちに有利な皇位継承を運ぶための要の中の要は、ティーン、きみではなくて、グリシャム閣下自身なんだ。
彼の術なくしては、適当な器が見つかっても、アデルの魂を移すことは出来ないからね。
それをまあ、のこのこと」
ぼくが、笑うのを見て、ティーンも笑った。
「飛んで火に入る夏の虫、ってことね、
でもね、中央軍の重鎮が自ら迷宮探索に乗り出すなら、それなりの精鋭を揃えるはずよ。
わたしたち、そいつらに勝てるの!?」
「やってみなくては、わからない。」
「それは、そう、なんだ?」
「それはそうだ。ベットを釣り上げて、相手を賭けの席に座らせた。
ダイスの目の心配などしても、なんの足しにもならないさ。」
「リアモンドがこちらに着いてくれれば、ね。」
「ああ。いまだって、古竜たちは、充分、助けてくれているぞ。
もし、なんらかの実力行使まで、期待するには、いまの段階では無理だ。」
「無理?」
「そうだな。言い換えれば、ぼくらがリアモンドを説得して、彼女もそれに同意して、そして、ぼくらになにかしてやりたくてもなにも出来ない状態なんだ。
そもそも、ティーン。おまえは、この問題がどう決着すれば満足なんだ?
おまえは、この先、どうしたい? 」
え、
ティーンは意表をつかれたように、黙った。
身体を乗っ取られ、叩き出された魂は、ものの数分で、自我を失う。
「死」の定義は、さまざまだか、ぼくに言わせればこれも、立派な「死」だ。
それを避けるために、ぼくらは活動している。だか、そのあとは?
ティーンは、これからどうする?
魔道院に戻るのか。
クローディア家に引きこもるのか。
あらためて皇位継承に名乗りを上げるのか。
それが、決まらぬことには、味方のしようがないのだ。
「ちゃんと、考えてなかった。」
ティーンは、不安そうに言った。
「たしかに。わたしがどうしたいのかを。決めなくちゃ、だれも助けようもないよ、ね。
……どうなの? “黒き災厄”時代の“調停者”ゲオルグさん。なにか、かわいそうなわたしにアドバイスはできる?」
うむ。
ぼくは重々しく頷いたが、この美少年面で、はたして、効果があったのか。
「それについては、“戦女神”の聖書の一文が参考になると思う。
あそこの実戦部隊“戦巫女”の盾にも刻まれた聖句だ。
“目の前に立ち塞がるものを倒せ。さすれば道は開ける”。」
あの“神に背きし”魔導師ゲオルグがヒスイなの?」
ティーンは、驚いてはいるようだが、それ以上の感情は読ませない。
ぼくは、内心、彼女が、ガッカリしていなければいいな、と願っていた。
なにしろ……。
ぼくは“勇者”ではない。“英雄”でもない。
後暗い半生を歩んだ挙句に、神々の、この地上に「神製」の魔王を作り出そうとする計画の走狗となって、銀灰に多大な損害ををもたらした。
(神々がその手で魔王を作り出そうとしたのは、真なる魔王バズス=リウを倒すためでは、あったが、じゃあ、神製の魔王がリウを倒した後、残った魔王をどうすんだよ、という問題は残るわけで、これはからためて、考えても“世界の声”を名乗った神々が浅はかだった、と言うしかない。)
「わたしは、“踊る道化師”モノは、あんまり、お芝居も本もあまり好きでは無かったのだけれど、ゲオルグは好きなキャラどったわよ。」
古竜の用意した牢獄は、中空に吊り下げられた籠の部屋である。
強靭な糸で、四方から固定されているので、変に揺れたりはしないが、隙間を通して、外が見えるので、高所が苦手なものには、ちょっとキツイだろう。
その点、このお姫様は豪胆なものだった。
創作物として描かれたぼくを、好きだと言って、もらって、ぼくはすこし、買おが熱くなるのを感じた。
そりゃ、どうも
と、口の中でつぶやいた。
「悪いことをするけど、悪人ではない。
“魔王”と“女神”。
その両方からの寵愛が厚かったにも関わらず、怠惰で、要請がなければ、自分から腰を上げようとは、けっしてしなかった。」
創作物上の、ゲオルグは、そのように、描かれていることが多い。
その評価は、毀誉褒貶。さまざまではあるが、まあ、その行動バターンは、どの著作物でも共通していて、しかもそれは合っていた。
「ぼくは、とっくの昔に引退してたんだ。」
こんなことを、ティーンに言ってもしょうがないのだが、ぼくは文句を言った。
「尋ねて来るものもない孤独な暮らしだったけど、実に気楽ではあった。
死ぬ直前まで、ちょっとした身の回りのことは、自分で出来たし、な。まずもって、いい人生だった、と思っている。」
「死因は?」
「直接には、寝てる最中に、食ったものを戻した。それで、窒息だな。」
ティーンは、ぼくの皿の上の料理を睨んだ。
怪我の治りを考慮してくれているのか、肉が多い。
「この体は、おまえも見抜いた通り、義体だ。ぼくの若い頃を模して作っているらしくて、よく馴染む。
喉を詰まらせたりはしないので、大丈夫だよ。」
一日に数回、エミリアかラスティが、食事を運んできて、1時間ほど、無駄話をして帰る。
それが、日課となっている。
「で、あなたの計画なんだけど?」
「ああ、捜索のために、魔王宮に乗り込んできたグリシャム・バッハを、ここで倒してしまう、という案だろ?
実に合理的で、我ながらいい出来だと思ってるんだが。」
「倒せるの? 中央軍よ。」
ぼくは、分厚いステーキに、齧り付いた。
料理は、不味くはない。
今回のステーキにかかった茶色のソースの味わいも見事だ。
だが、反面、すべてに大雑把であって、今回は、肉を切るためのナイフが、添えられていなかった。
芯が僅かに生の肉を、歯でブツンと噛みちぎる。
肉汁が溢れ出すのを、飲み込みながら、ぼくは、邪神ヴァルゴールに感謝を捧げた。
90を超える肉体では、こうは行かない。
「もちろん、中央『軍』が動けば、問題にならない。いまのアレは、魔王でもどうかとすると、いう組織だ。」
「リアモンドがわたしたちの味方になってくれるならともかく、まだわたしたちは彼女に会うこともできないでいる。」
「こうして、快適な部屋と、食事を提供してくれているだけで、充分ではないかとは想うね。
それに、ここは迷宮だ。
グリシャム・バッハは、手元に動かせるものだけで、少数精鋭のパーティを率いて、ここに来るしかないのさ。
そして、相手の意思に反しての“魂移し”は、グリシャム閣下のオリジナルの魔法だ。
閣下ひとり、葬るだけで、中央軍の計画は、すべて崩壊する。
ある意味で、中央軍が、自分たちに有利な皇位継承を運ぶための要の中の要は、ティーン、きみではなくて、グリシャム閣下自身なんだ。
彼の術なくしては、適当な器が見つかっても、アデルの魂を移すことは出来ないからね。
それをまあ、のこのこと」
ぼくが、笑うのを見て、ティーンも笑った。
「飛んで火に入る夏の虫、ってことね、
でもね、中央軍の重鎮が自ら迷宮探索に乗り出すなら、それなりの精鋭を揃えるはずよ。
わたしたち、そいつらに勝てるの!?」
「やってみなくては、わからない。」
「それは、そう、なんだ?」
「それはそうだ。ベットを釣り上げて、相手を賭けの席に座らせた。
ダイスの目の心配などしても、なんの足しにもならないさ。」
「リアモンドがこちらに着いてくれれば、ね。」
「ああ。いまだって、古竜たちは、充分、助けてくれているぞ。
もし、なんらかの実力行使まで、期待するには、いまの段階では無理だ。」
「無理?」
「そうだな。言い換えれば、ぼくらがリアモンドを説得して、彼女もそれに同意して、そして、ぼくらになにかしてやりたくてもなにも出来ない状態なんだ。
そもそも、ティーン。おまえは、この問題がどう決着すれば満足なんだ?
おまえは、この先、どうしたい? 」
え、
ティーンは意表をつかれたように、黙った。
身体を乗っ取られ、叩き出された魂は、ものの数分で、自我を失う。
「死」の定義は、さまざまだか、ぼくに言わせればこれも、立派な「死」だ。
それを避けるために、ぼくらは活動している。だか、そのあとは?
ティーンは、これからどうする?
魔道院に戻るのか。
クローディア家に引きこもるのか。
あらためて皇位継承に名乗りを上げるのか。
それが、決まらぬことには、味方のしようがないのだ。
「ちゃんと、考えてなかった。」
ティーンは、不安そうに言った。
「たしかに。わたしがどうしたいのかを。決めなくちゃ、だれも助けようもないよ、ね。
……どうなの? “黒き災厄”時代の“調停者”ゲオルグさん。なにか、かわいそうなわたしにアドバイスはできる?」
うむ。
ぼくは重々しく頷いたが、この美少年面で、はたして、効果があったのか。
「それについては、“戦女神”の聖書の一文が参考になると思う。
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