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第五章 迷宮ゲーム
【列強たち1】神竜と竜王
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古竜たちが住むと言われる「竜の都」。
何処かは、人の身には明かされぬ。
いや、位置としては、かつて八大列強に数えられた強国「龍皇国」のさらに奥にあると、いわれているのだが、そこに、至る道筋は、明らかにされていない。
半ば鎖国をとっているとはいえ、いくつかの街は、解放され、貿易や各国の外交官も駐在している。
なにより、かつての銀灰国には1箇所しかない魔道列車の駅が、龍皇国には、3箇所もあった。
そして、その奥地。人を寄せ付けぬ山岳地帯に、調査の手はいくどとなく、入ったのだ。最大のものは、1000年前の魔族大戦時に遡る。
西域を半ば併呑した魔王は、争いに介入した古竜たちを敵とみなし、その本拠地である竜の都の場所をもとめ、強大な魔力をもつ魔族たちを長沙に派遣したのだが、ついにその場所を特定することはできなかった。
ルルナは、中庭の菜園の土を掘り起こし、終えた。
そろそろ、種まきの季節であり、このぶぶんには、以前手に入れた香草の種を撒いてみるつもりだったのだ。
体は細いが、この手の作業には慣れている。
泥に汚れ、汗をかいた作業服のまま、ルルナは、ベランダに上がった。
ポットに、寸胴。
魔法で、湯を沸かすと、寸胴には、すでに用意したウインナーとざく切りの野菜、ポットには茶葉を放り込む。
午後の日差しが、キツくなってきた。
庭仕事はやめて、怠惰な午後を過ごすか。
ならば、茶ではなくて、酒の方が良いかもしれない。
「おーい! 誰かワインのボトルとグラスを」
と言いかけて、ルルナは、自分が一人暮らしなのを思い出した。
ずいぶんと間抜けな話だが、大抵の場合、直属の部下である“牙”の誰かがいたので、そんな態度をとってしまったのである。
ワインのボトルと、グラスをふたつ。
もって現れたのは、意外な人物だった。
「アモン!」
好きなってなことをするのは、そう呼ばれた助成の特性だから、どうしょうもない。
「ルルナ。久しぶりだ。ちょうど、おまえと一杯やろうかと思って、ワインを物色ひていたんだ。ちょうどよかった。」
「なんで、ひとんちに勝手に上がり込んで、お酒を持ってきちゃうかなあ。」
下着の上から、貫頭衣をじかに羽織ったアモンは。ルルナの前に腰を下ろすと、妙な器具をもちだした。
ワインのコルクにドリルのようなものを差し込み、てこの原理をつがって、コルクを引き抜く。
ルルナは、目を丸くした。
それが、人間の使うワインのコルク栓を抜くための道具であることは、知っていたが、彼女たちは、ふつうに指で引っこ抜けたので、そんな道具は、ここ、竜の都では、まったく流行らなかったのである。
「乱暴に扱うと、コルクの破片が混入したりするんだ。せっかくのクローディア家所蔵ワインなんだ。最高の状態で飲みたいじゃないか。」
「わたしのワインセラーを荒らしにきたのか? わざわざ魔王宮から!」
ルルナの声が、硬くなった。
「そんな訳があるか。
もちろん、統一帝国についての話をしにしたんだ。
アデルはそろそろ退位の時期だぞ?」
「三十年法、か。」
ルルナは、顔をしかめた。日焼けした顔は、若々しく、まだ成人前の少女で通る。
彼女も、アモンも。
人化しているだけであり、その実体は、爬虫類に似た身の丈数十メトルの怪物であった。
「たしかに、人間の寿命と老化による能力の軽減から鑑みて、その程度が交代の時期なのだろう。
そもそも、三十年法などできる前から、人間は、一定の年齢になれば、後進に道を譲ることを知っていたし、それを実効してきたはずだ。」
「厳密なのでは無い。」
アモンは、寸胴の中を覗き込んだ。
「いい香りだな。」
「ウィルニアから送ってもらった香草を使っている。今年からわたしのところでも育てるつもりだ。」
「フィオリナにもそうだが、アデルにも過剰魔力による老化遅延が、発症している。」
アモンは、グラスにワインを注ぐと、テイスティングなしに、ルルナのまえに差し出した。
「ほっておけば、この先、何十年、何百年でも皇帝の地位にあるだろう。
彼女自身はともかく、組織そのものは、停滞し、硬直し、崩壊していく。」
「いずれにしても人間に、恒久的な平和など無理だ。」
ルルナははっきりと言った。
「なるほど。適当に代替わりすることで、組織そのものに新しい息吹を吹き込み、延命を図る。それはそれで、いい。」
「本当にいいのか?」
意地悪な目つきで、アモンはルルナを身た。
「すでに、統一帝国は、かつての魔王を越えつつある。南洋域や東域の統一のみならず、竜の都や神域にまで、その威を振るうかもしれない。」
「わたしたちは、数が少ない。」
ルルナは、器を取り出して、ウィンナーと野菜のスープを、よそった。
「そのときには、希少な絶滅危惧種として、保護してもらおう。」
「いいアイデアかもしれんな。
では、その輝かしき竜の未来に!」
乾杯!
と、二人の女はグラスの縁を合わせた。
「で、」
ひとしきり、人間の世界での今、流行の風俗についての談話を終えたあと、ルルナは尊敬する大先達に尋ねた。
「アデルの退位と継承はうまく行きそうなのですか?」
硬い口調がいくらかほぐれていた。
もともと、ルルナにとって、アモンは憧れの対象である。
自分の命令など、いっさい聞かない。
ワガママで、傲慢で。
それが神竜と呼ばれる存在である。
「なんでも、十年前から、候補者を定めて、ともに競い合わせて、新しい統治者と、それを支える官僚機構を用意していたとか。」
「残念ながらご破算になった。」
淡々と、アモンは言った。
「ことが、ぎりぎりと迫るとやはり、自分がトップに立ちたいと誰もが思うらしい。あるいは、本人はそう思わなくても、そのものを推す組織がそうさせるようだ。」
「具体的には?」
“介入”が必要だとは、思わなかったけどが、ルルナはそう尋ねた。
「十二人のうち、ひとりは、脱落がほぼ決まっている。裏工作をやり過ぎたんだ。
かわりに、中央軍は、アルディーン・クローディアを候補者とした持ち出してきた。」
「はじめて聞く名前かも知れません。」
ルルナは、アモンにスープのオカワリをよそってやった。
「クローディア家は、あのクローディア家てすか?」
「元大公のお家柄だよ。
アルディーンは、まだ物心着くまえから、クローディア家に養子にだされ、そこで育った。いまは、15歳になったんじゃないかな?
いまは、魔道院の学生だ。優秀だとは、ウィルから聞いてはいるが」
「急に何故、その者が、継承者に名乗りを上げたのですか?」
「いいか。継承者は、12名いる。そのうちアデルの血を引くものは3人だけだ。
つまり、皇位継承において、血統は必ずしも必須の条件ではないが、ある程度のアドヴンテージとして、評価される。」
「そのアルディーンもまた、アデルの血を引くものだ、と?」
「その可能性がある、とうところだ。
アデルの公式に認められた三人の子どもは、みな父親が違う。とはいえ、それには関係なく、みな皇位継承の候補となったし、分け隔てなく、教育を受け、宮中で育っている、なぜ、アルディーンだけが!養子に出されたのか。」
アモンは、漠然と遊びに来た訳では無い。明らかに相談相手として、ルルナの頭脳を必要としていたのだ。
だが、ルルナが口を開く前に、アモンの竜珠が、微かに震えた。
アモンは、顔を顰めながら、竜珠を取り出した。
アモンたちは、人間の使うウィルズミラーを、少なくとも竜の都では所持しない。
ウィルズミラーの特製として、その場所を特定できる機能があるのだ。
とんでもない魔力消費を無視すれば、竜珠は、ウィルズミラーと同等の機能をもっていだ。
そして、古竜たちは、この程度の魔力消費など、なんら問題にしない。
“アモン! あ、それにルルナも!”
珠の中に像を結んだ十代前半の少女は、快活に笑って、手を振った。
“せめて、おまえは、竜王陛下ってよべよ。”
ルルナは思ったが、口には出さなかった。
「どうした? 何日か留守にするといったが、なにか起きたか?」
「そなのよ! あのね、アルディーンとヒスイが、中央軍に追われて、三層に逃げ込んできたの!」
何処かは、人の身には明かされぬ。
いや、位置としては、かつて八大列強に数えられた強国「龍皇国」のさらに奥にあると、いわれているのだが、そこに、至る道筋は、明らかにされていない。
半ば鎖国をとっているとはいえ、いくつかの街は、解放され、貿易や各国の外交官も駐在している。
なにより、かつての銀灰国には1箇所しかない魔道列車の駅が、龍皇国には、3箇所もあった。
そして、その奥地。人を寄せ付けぬ山岳地帯に、調査の手はいくどとなく、入ったのだ。最大のものは、1000年前の魔族大戦時に遡る。
西域を半ば併呑した魔王は、争いに介入した古竜たちを敵とみなし、その本拠地である竜の都の場所をもとめ、強大な魔力をもつ魔族たちを長沙に派遣したのだが、ついにその場所を特定することはできなかった。
ルルナは、中庭の菜園の土を掘り起こし、終えた。
そろそろ、種まきの季節であり、このぶぶんには、以前手に入れた香草の種を撒いてみるつもりだったのだ。
体は細いが、この手の作業には慣れている。
泥に汚れ、汗をかいた作業服のまま、ルルナは、ベランダに上がった。
ポットに、寸胴。
魔法で、湯を沸かすと、寸胴には、すでに用意したウインナーとざく切りの野菜、ポットには茶葉を放り込む。
午後の日差しが、キツくなってきた。
庭仕事はやめて、怠惰な午後を過ごすか。
ならば、茶ではなくて、酒の方が良いかもしれない。
「おーい! 誰かワインのボトルとグラスを」
と言いかけて、ルルナは、自分が一人暮らしなのを思い出した。
ずいぶんと間抜けな話だが、大抵の場合、直属の部下である“牙”の誰かがいたので、そんな態度をとってしまったのである。
ワインのボトルと、グラスをふたつ。
もって現れたのは、意外な人物だった。
「アモン!」
好きなってなことをするのは、そう呼ばれた助成の特性だから、どうしょうもない。
「ルルナ。久しぶりだ。ちょうど、おまえと一杯やろうかと思って、ワインを物色ひていたんだ。ちょうどよかった。」
「なんで、ひとんちに勝手に上がり込んで、お酒を持ってきちゃうかなあ。」
下着の上から、貫頭衣をじかに羽織ったアモンは。ルルナの前に腰を下ろすと、妙な器具をもちだした。
ワインのコルクにドリルのようなものを差し込み、てこの原理をつがって、コルクを引き抜く。
ルルナは、目を丸くした。
それが、人間の使うワインのコルク栓を抜くための道具であることは、知っていたが、彼女たちは、ふつうに指で引っこ抜けたので、そんな道具は、ここ、竜の都では、まったく流行らなかったのである。
「乱暴に扱うと、コルクの破片が混入したりするんだ。せっかくのクローディア家所蔵ワインなんだ。最高の状態で飲みたいじゃないか。」
「わたしのワインセラーを荒らしにきたのか? わざわざ魔王宮から!」
ルルナの声が、硬くなった。
「そんな訳があるか。
もちろん、統一帝国についての話をしにしたんだ。
アデルはそろそろ退位の時期だぞ?」
「三十年法、か。」
ルルナは、顔をしかめた。日焼けした顔は、若々しく、まだ成人前の少女で通る。
彼女も、アモンも。
人化しているだけであり、その実体は、爬虫類に似た身の丈数十メトルの怪物であった。
「たしかに、人間の寿命と老化による能力の軽減から鑑みて、その程度が交代の時期なのだろう。
そもそも、三十年法などできる前から、人間は、一定の年齢になれば、後進に道を譲ることを知っていたし、それを実効してきたはずだ。」
「厳密なのでは無い。」
アモンは、寸胴の中を覗き込んだ。
「いい香りだな。」
「ウィルニアから送ってもらった香草を使っている。今年からわたしのところでも育てるつもりだ。」
「フィオリナにもそうだが、アデルにも過剰魔力による老化遅延が、発症している。」
アモンは、グラスにワインを注ぐと、テイスティングなしに、ルルナのまえに差し出した。
「ほっておけば、この先、何十年、何百年でも皇帝の地位にあるだろう。
彼女自身はともかく、組織そのものは、停滞し、硬直し、崩壊していく。」
「いずれにしても人間に、恒久的な平和など無理だ。」
ルルナははっきりと言った。
「なるほど。適当に代替わりすることで、組織そのものに新しい息吹を吹き込み、延命を図る。それはそれで、いい。」
「本当にいいのか?」
意地悪な目つきで、アモンはルルナを身た。
「すでに、統一帝国は、かつての魔王を越えつつある。南洋域や東域の統一のみならず、竜の都や神域にまで、その威を振るうかもしれない。」
「わたしたちは、数が少ない。」
ルルナは、器を取り出して、ウィンナーと野菜のスープを、よそった。
「そのときには、希少な絶滅危惧種として、保護してもらおう。」
「いいアイデアかもしれんな。
では、その輝かしき竜の未来に!」
乾杯!
と、二人の女はグラスの縁を合わせた。
「で、」
ひとしきり、人間の世界での今、流行の風俗についての談話を終えたあと、ルルナは尊敬する大先達に尋ねた。
「アデルの退位と継承はうまく行きそうなのですか?」
硬い口調がいくらかほぐれていた。
もともと、ルルナにとって、アモンは憧れの対象である。
自分の命令など、いっさい聞かない。
ワガママで、傲慢で。
それが神竜と呼ばれる存在である。
「なんでも、十年前から、候補者を定めて、ともに競い合わせて、新しい統治者と、それを支える官僚機構を用意していたとか。」
「残念ながらご破算になった。」
淡々と、アモンは言った。
「ことが、ぎりぎりと迫るとやはり、自分がトップに立ちたいと誰もが思うらしい。あるいは、本人はそう思わなくても、そのものを推す組織がそうさせるようだ。」
「具体的には?」
“介入”が必要だとは、思わなかったけどが、ルルナはそう尋ねた。
「十二人のうち、ひとりは、脱落がほぼ決まっている。裏工作をやり過ぎたんだ。
かわりに、中央軍は、アルディーン・クローディアを候補者とした持ち出してきた。」
「はじめて聞く名前かも知れません。」
ルルナは、アモンにスープのオカワリをよそってやった。
「クローディア家は、あのクローディア家てすか?」
「元大公のお家柄だよ。
アルディーンは、まだ物心着くまえから、クローディア家に養子にだされ、そこで育った。いまは、15歳になったんじゃないかな?
いまは、魔道院の学生だ。優秀だとは、ウィルから聞いてはいるが」
「急に何故、その者が、継承者に名乗りを上げたのですか?」
「いいか。継承者は、12名いる。そのうちアデルの血を引くものは3人だけだ。
つまり、皇位継承において、血統は必ずしも必須の条件ではないが、ある程度のアドヴンテージとして、評価される。」
「そのアルディーンもまた、アデルの血を引くものだ、と?」
「その可能性がある、とうところだ。
アデルの公式に認められた三人の子どもは、みな父親が違う。とはいえ、それには関係なく、みな皇位継承の候補となったし、分け隔てなく、教育を受け、宮中で育っている、なぜ、アルディーンだけが!養子に出されたのか。」
アモンは、漠然と遊びに来た訳では無い。明らかに相談相手として、ルルナの頭脳を必要としていたのだ。
だが、ルルナが口を開く前に、アモンの竜珠が、微かに震えた。
アモンは、顔を顰めながら、竜珠を取り出した。
アモンたちは、人間の使うウィルズミラーを、少なくとも竜の都では所持しない。
ウィルズミラーの特製として、その場所を特定できる機能があるのだ。
とんでもない魔力消費を無視すれば、竜珠は、ウィルズミラーと同等の機能をもっていだ。
そして、古竜たちは、この程度の魔力消費など、なんら問題にしない。
“アモン! あ、それにルルナも!”
珠の中に像を結んだ十代前半の少女は、快活に笑って、手を振った。
“せめて、おまえは、竜王陛下ってよべよ。”
ルルナは思ったが、口には出さなかった。
「どうした? 何日か留守にするといったが、なにか起きたか?」
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