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第7部 駆け出し冒険者と姫君
第331話 歌う竜
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「しかし、具体的はどうするのだ?」
アウデリアさんは、運ばれてきたなにやらの発泡酒らしきお酒を、一気にジョッキの半分ほどもたいらげて、ふうっと、息をついた。
「言っては悪いが、もし、フィオリナがそのリウと、出来ていたとしてもだな。それでも、ルトは結婚をやめるとは言わんだろう。」
わたしは、考えた。
「まずは・・・正面から説得してみましょう。
もし、フィオリナさんとリウさんが」
言ってて、なんだかいやになってきた。アウデリアさん、あんたの娘、節操のなさではホントに残念姫だ。
「わたしたちが考えているような関係だとしたら、ルトくんとフィオリナさんが結婚することは、決してリウにとって、プラスにはならないはずです。
ルトくんとフィオリナのさん結婚に積極的なのは、『踊る道化師』の中でも、実際は、リウさんとアモンさんだけ。
ギムリウスは、ルトくんとフィオリナさんがそうしたいというから従ってるだけ。
グルジエンはフィオリナさん、ドロシーさんはルトくんがいいと言う方に賛成するでしょう。
歓迎してるようで、別に『今』結婚することに実は意味はまったくない。
ロウさまは、はっきり危惧を抱いています。
つまり、リウとアモンさえ、説得できれば、この結婚を延期させることができます。」
「どうやって説得する?」
「ですから、策を弄さず、正面から運命神クロノスが反対していることを伝えます。彼はかなりの信者をもつ神です。」
「邪神さんよりは、遥かに信頼性は高いな。」
どうだろう?と、オルガっちはアウデリアさんを見やった。
アウデリアは、頷いた。
「なら、わたしはアモンと話をしてみよう。」
「アウデリア殿は、アモンとは旧知の仲なのか?」
「戦ったことはある。」
アウデリアは笑っている。
「だが、わたしは正直に説得はせんよ。逆に、中原の古式ゆかしい式次第でなければ、結婚はさせぬとごねてやる。」
「それは、けっこう面倒くさいものなんですか?」
「式次第では、竜を10体以上参列させる必要がある。」
「・・・あっさり、条件を満たしてしまってるじゃないですかっ!」
「そして、竜たちに揃って、祝歌を歌ってもらう。」
「竜って歌うの?」
わたしは。オルガに尋ねた。
「歌う竜は知られていないな。」
オルガっちは考え込むように、腕を組んだ。
「歌を好んだ竜は、ときどき伝承に登場する。だが、自ら歌うとなると・・・」
「でも、取りまとめはアモンさんでしょ? 案外、まじめに練習して歌っちゃわない?」
「その可能性は、ある。」
アウデリアさんは頷いた。
「当然、がんばってマスターするだろう。だが、5日は稼げるぞ。」
大皿に山盛りの串焼きが届いた。
「さて、腹ごしらえだな、まずは!」
アウデリアさんは、運ばれてきたなにやらの発泡酒らしきお酒を、一気にジョッキの半分ほどもたいらげて、ふうっと、息をついた。
「言っては悪いが、もし、フィオリナがそのリウと、出来ていたとしてもだな。それでも、ルトは結婚をやめるとは言わんだろう。」
わたしは、考えた。
「まずは・・・正面から説得してみましょう。
もし、フィオリナさんとリウさんが」
言ってて、なんだかいやになってきた。アウデリアさん、あんたの娘、節操のなさではホントに残念姫だ。
「わたしたちが考えているような関係だとしたら、ルトくんとフィオリナさんが結婚することは、決してリウにとって、プラスにはならないはずです。
ルトくんとフィオリナのさん結婚に積極的なのは、『踊る道化師』の中でも、実際は、リウさんとアモンさんだけ。
ギムリウスは、ルトくんとフィオリナさんがそうしたいというから従ってるだけ。
グルジエンはフィオリナさん、ドロシーさんはルトくんがいいと言う方に賛成するでしょう。
歓迎してるようで、別に『今』結婚することに実は意味はまったくない。
ロウさまは、はっきり危惧を抱いています。
つまり、リウとアモンさえ、説得できれば、この結婚を延期させることができます。」
「どうやって説得する?」
「ですから、策を弄さず、正面から運命神クロノスが反対していることを伝えます。彼はかなりの信者をもつ神です。」
「邪神さんよりは、遥かに信頼性は高いな。」
どうだろう?と、オルガっちはアウデリアさんを見やった。
アウデリアは、頷いた。
「なら、わたしはアモンと話をしてみよう。」
「アウデリア殿は、アモンとは旧知の仲なのか?」
「戦ったことはある。」
アウデリアは笑っている。
「だが、わたしは正直に説得はせんよ。逆に、中原の古式ゆかしい式次第でなければ、結婚はさせぬとごねてやる。」
「それは、けっこう面倒くさいものなんですか?」
「式次第では、竜を10体以上参列させる必要がある。」
「・・・あっさり、条件を満たしてしまってるじゃないですかっ!」
「そして、竜たちに揃って、祝歌を歌ってもらう。」
「竜って歌うの?」
わたしは。オルガに尋ねた。
「歌う竜は知られていないな。」
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「歌を好んだ竜は、ときどき伝承に登場する。だが、自ら歌うとなると・・・」
「でも、取りまとめはアモンさんでしょ? 案外、まじめに練習して歌っちゃわない?」
「その可能性は、ある。」
アウデリアさんは頷いた。
「当然、がんばってマスターするだろう。だが、5日は稼げるぞ。」
大皿に山盛りの串焼きが届いた。
「さて、腹ごしらえだな、まずは!」
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