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エピローグとプロローグ
あんたわかっちゃいない
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ぼくとしては、リウから、アキルの勇者クロノへの弟子入の顛末も聞きたかったし、ちょうどよかったのだ。
「少し飲みたいんだが付き合わないか?」
珍しくげっそりした顔で、リウは言った。
「やめといたほうがいいんじゃないか?
ぼくらは、ほら、未成年だし。」
ランゴバルドほど、上水道が完備されていないせいか、ミトラは未成年の飲酒にはおおらかだった。
それにしても酩酊するまで、酔っ払ってしまっては、悪目立ちしすぎる。
困っていると、店員さんが、さっと寄ってきて、奥の壁に囲まれた半個室を用意してくれた。
ロウが、逃げようとしたので、手をしっかり握って微笑んだ。
ロウの目が灼光に燃え上がる。いや、そんなに戦闘態勢にはいらないでくれ。ぼくだって、リウと二人きりになる勇気はないんだ。
奥の個室に、移動してあらためて、アキルのことを尋ねた。
リウは、これにも顔をしかめた。だめだったらしい。
「クロノは魔王宮でも顔をあわせてるだろう? いまさら知らん顔をすることもしないだろうと思うんだけど?」
「アキルが正直に、自分も勇者だと名乗ってしまった。」
邪神ヴァルゴールと名乗らなくてよかったじゃないか。
ぼくは、魔剣ニーサダーガを抜いた。
「ちょっと出てくれ。空気が悪すぎる。」
はじめて人化したニーサダーガは、白い肌に漆黒の瞳と髪。ぼくらに気を使ったのか、同じ年齢の少年の姿だ。ゆったりした膨らんだパンツは、鮮やかなブルー。上半身はほぼ裸で、タスキのようなものをかけている。そこに飾りのついた短刀を二本さしていた。
「よう。駄魔王。」
「うるさい、裏切り者」
「まあまあ。」
と、魔王と神獣の間に割って入るぼくを、またロウが化け物を見るような目で眺めている。
「リンド伯爵、お目にかかるのは、三百年ぶりか?」
ロウ=リンドには、ニーサガーダが丁寧にあいさつした。
「神獣ニーサガーダ殿、ご無沙汰しております。」
ロウも丁寧に挨拶を返した。
「相変わらず、リウとウィルニアに存在を二つに分かれたれたままなのですね。不自由はないか?」
「慣れた。それに片方ずつが殺されても復活ができるというのは、気に入っている。」
追加のオーダーを取りに来た店員は異国の衣装の客がひとり増えていることに、怪訝な顔はしたが、余計な詮索は我慢した。
「で、アキルが勇者だと、クロノはまずいのか? 聖光教的には不味いのはわかるけど、そんなものは無視してくれそうな気はしたんだけど。」
「あそこは、聖光教会の道場で、通うものは、すなわち将来の勇者パーティ候補ということになる。はっきり言えば聖光教から補助金が出るんだ。」
「おいしいじゃないか!」
「だろ? だからこそ、勇者を公言されてしまうと、ミトラ流は学びにくくなるんだ。」
蒸留酒を炭酸水で割るのが、いまのミトラの流行りらしい。
「裏切り者の神獣が自分で舌を噛んで、毒が回りますように。」
「駄魔王の妃がどこかで性病をうつされますように。」
「そのどっちも実現しませんように。」
「この席から早く帰れますように。」
緊張感のある乾杯のあと、ぼくは言った。
「アキルのことは、何か考えないとな。
わかった。それよりも聞いてほしい話しがあるんだよよね?」
「フィオリナだ。」
「どうした? 寝室にでも忍んできたのか? 今さら緊張する間柄でもないだろ?」
テーブルの下で、ロウが手をギュッと握った。
ぼくがか見つめると、ロウはぼくを見て、無理するな、とでも言うように首を振った。
言えば苦しいし、言わなくても苦しいんだ。ありがとう、真祖さま。
「ルトとは、一緒に“痛いこと”はしてきたよ、だから、もうわたしたちも出来るよね、リウ。」
ぼくはフィオリナの声色を真似ながら言った。
「とでも言われたか。裸で。」
「バスローブは着てた。」
リウは憮然とした。グラスから酒をあおる。だめだなあ、未成年がそんな飲み方をしては。
それは、不倫相手におぼれていたら、そいつがとんでもないない怪物だとわかったときの、おっさんの飲み方だぞ。
「そう? 下着は?」
「つけてなかった。」
「それは、すまなかった。脱がす楽しみが減ったもんな!」
「おいおい、リンド伯爵。リウが楽しそうだぞ?」
「ニーサガーダ、まあ、なんと言うべきか。」
ロウもグラスの酒を飲み干して、おかわりを頼んだ。
「ルトにとっては、最初から爪でも剥がされるような日々が続いてる。
リウにとっては、心地よい酩酊をもたらしてくれた美酒が、劇薬だった、と気がついた。
そういう気分なんだろう。
息の合った会話ではあるが、楽しんでいるのかは」
楽しんではいるんだよ、真祖さま。
ぼくの苦痛の一端を、この駄魔王さまにぶつけてるんだ。ぼくだけが苦しむのは不公平すぎるからね。
「で? 女性としてのフィオリナは、どうだった? ちゃんと避妊はしてくれたんだろうね? またウィルニアが子どもを観察材料にほしがりだすよ。
で、その時にフィオリナはどんな声をあげるのかな。どこをどうすると一番悦ぶのかな、こればっかりは経験したものじゃないとね。」
「ルト!」
ロウが胸の中にぼくを抱きしめた。体温は、あたたかい。顔に吐息がかかった。
「真っ青になってなにを語るんだ、もうやめろ!」
「心配をかけるな。」
リウが、ぼくに頭を下げた。ぼくらは…面白い。
どちらもフィオリナを自分のものだと思い込み、彼女がひとさまに迷惑をおかけして、と互いに謝っているのだ。
「結論から言うと、ルトの思うようなことはなかった。なんとか酔い潰して、抜け出してきた。」
リウは、追加の蒸留酒をソーダ割にしないでくれと頼んだ。
「あれと5歳から一緒にいるんだって? いったいに自分にどんな呪いをかけてるんだ?」
「少し飲みたいんだが付き合わないか?」
珍しくげっそりした顔で、リウは言った。
「やめといたほうがいいんじゃないか?
ぼくらは、ほら、未成年だし。」
ランゴバルドほど、上水道が完備されていないせいか、ミトラは未成年の飲酒にはおおらかだった。
それにしても酩酊するまで、酔っ払ってしまっては、悪目立ちしすぎる。
困っていると、店員さんが、さっと寄ってきて、奥の壁に囲まれた半個室を用意してくれた。
ロウが、逃げようとしたので、手をしっかり握って微笑んだ。
ロウの目が灼光に燃え上がる。いや、そんなに戦闘態勢にはいらないでくれ。ぼくだって、リウと二人きりになる勇気はないんだ。
奥の個室に、移動してあらためて、アキルのことを尋ねた。
リウは、これにも顔をしかめた。だめだったらしい。
「クロノは魔王宮でも顔をあわせてるだろう? いまさら知らん顔をすることもしないだろうと思うんだけど?」
「アキルが正直に、自分も勇者だと名乗ってしまった。」
邪神ヴァルゴールと名乗らなくてよかったじゃないか。
ぼくは、魔剣ニーサダーガを抜いた。
「ちょっと出てくれ。空気が悪すぎる。」
はじめて人化したニーサダーガは、白い肌に漆黒の瞳と髪。ぼくらに気を使ったのか、同じ年齢の少年の姿だ。ゆったりした膨らんだパンツは、鮮やかなブルー。上半身はほぼ裸で、タスキのようなものをかけている。そこに飾りのついた短刀を二本さしていた。
「よう。駄魔王。」
「うるさい、裏切り者」
「まあまあ。」
と、魔王と神獣の間に割って入るぼくを、またロウが化け物を見るような目で眺めている。
「リンド伯爵、お目にかかるのは、三百年ぶりか?」
ロウ=リンドには、ニーサガーダが丁寧にあいさつした。
「神獣ニーサガーダ殿、ご無沙汰しております。」
ロウも丁寧に挨拶を返した。
「相変わらず、リウとウィルニアに存在を二つに分かれたれたままなのですね。不自由はないか?」
「慣れた。それに片方ずつが殺されても復活ができるというのは、気に入っている。」
追加のオーダーを取りに来た店員は異国の衣装の客がひとり増えていることに、怪訝な顔はしたが、余計な詮索は我慢した。
「で、アキルが勇者だと、クロノはまずいのか? 聖光教的には不味いのはわかるけど、そんなものは無視してくれそうな気はしたんだけど。」
「あそこは、聖光教会の道場で、通うものは、すなわち将来の勇者パーティ候補ということになる。はっきり言えば聖光教から補助金が出るんだ。」
「おいしいじゃないか!」
「だろ? だからこそ、勇者を公言されてしまうと、ミトラ流は学びにくくなるんだ。」
蒸留酒を炭酸水で割るのが、いまのミトラの流行りらしい。
「裏切り者の神獣が自分で舌を噛んで、毒が回りますように。」
「駄魔王の妃がどこかで性病をうつされますように。」
「そのどっちも実現しませんように。」
「この席から早く帰れますように。」
緊張感のある乾杯のあと、ぼくは言った。
「アキルのことは、何か考えないとな。
わかった。それよりも聞いてほしい話しがあるんだよよね?」
「フィオリナだ。」
「どうした? 寝室にでも忍んできたのか? 今さら緊張する間柄でもないだろ?」
テーブルの下で、ロウが手をギュッと握った。
ぼくがか見つめると、ロウはぼくを見て、無理するな、とでも言うように首を振った。
言えば苦しいし、言わなくても苦しいんだ。ありがとう、真祖さま。
「ルトとは、一緒に“痛いこと”はしてきたよ、だから、もうわたしたちも出来るよね、リウ。」
ぼくはフィオリナの声色を真似ながら言った。
「とでも言われたか。裸で。」
「バスローブは着てた。」
リウは憮然とした。グラスから酒をあおる。だめだなあ、未成年がそんな飲み方をしては。
それは、不倫相手におぼれていたら、そいつがとんでもないない怪物だとわかったときの、おっさんの飲み方だぞ。
「そう? 下着は?」
「つけてなかった。」
「それは、すまなかった。脱がす楽しみが減ったもんな!」
「おいおい、リンド伯爵。リウが楽しそうだぞ?」
「ニーサガーダ、まあ、なんと言うべきか。」
ロウもグラスの酒を飲み干して、おかわりを頼んだ。
「ルトにとっては、最初から爪でも剥がされるような日々が続いてる。
リウにとっては、心地よい酩酊をもたらしてくれた美酒が、劇薬だった、と気がついた。
そういう気分なんだろう。
息の合った会話ではあるが、楽しんでいるのかは」
楽しんではいるんだよ、真祖さま。
ぼくの苦痛の一端を、この駄魔王さまにぶつけてるんだ。ぼくだけが苦しむのは不公平すぎるからね。
「で? 女性としてのフィオリナは、どうだった? ちゃんと避妊はしてくれたんだろうね? またウィルニアが子どもを観察材料にほしがりだすよ。
で、その時にフィオリナはどんな声をあげるのかな。どこをどうすると一番悦ぶのかな、こればっかりは経験したものじゃないとね。」
「ルト!」
ロウが胸の中にぼくを抱きしめた。体温は、あたたかい。顔に吐息がかかった。
「真っ青になってなにを語るんだ、もうやめろ!」
「心配をかけるな。」
リウが、ぼくに頭を下げた。ぼくらは…面白い。
どちらもフィオリナを自分のものだと思い込み、彼女がひとさまに迷惑をおかけして、と互いに謝っているのだ。
「結論から言うと、ルトの思うようなことはなかった。なんとか酔い潰して、抜け出してきた。」
リウは、追加の蒸留酒をソーダ割にしないでくれと頼んだ。
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