龍郎伝説

ハムスター大好き

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シーズン5

第1話「龍郎の怠慢」

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龍郎「暇だな」
龍冷「暇なら飛べば?」
龍郎「なんで飛ばなきゃいけないの?」
龍冷「それがドラゴンの義務だからさ」
龍郎「それが義務だとだれが決めた」
龍冷「今私が決めた」
龍郎「お前は義務を制定できる立場にないだろ」
  「義務を制定できるのは父上だけだ」
龍冷「確かにそうだけど…」
龍郎「龍冷は父上の代わりになるつもりなのか?」
龍冷「そういうことではないけど…」
龍郎「だったら義務を決めたなんて発言は慎もうな」
龍冷「はい…」
龍郎「わかればよろしい」

そこへ拓弥将軍が現れて

拓弥将軍「ドラゴンは飛んだほうがいいぞ」
龍郎「子供のことを考えろ!」
拓弥将軍「龍郎さまは子供ですか?」
龍郎「違うけど…」
拓弥将軍「大人だったら飛べるはずですよね?」
龍郎「それは…!」
拓弥将軍「大人が飛べないのでは子供に恥ずかしい思いをしますよ」
龍郎「ぐぬぬ…」
拓弥将軍「わかったらさっさと飛ぶんです!」
龍郎「いやだ!」
拓弥将軍「何でですか!」
龍郎「そもそも飛ぶと何だ!」
拓弥将軍「そこから説明しないといけないんですか!?」
龍郎「そうだ!」
拓弥将軍「ダメだこりゃ」
    「ダメです!」
龍冷「そこを何とか」
拓弥将軍「飛ぶということが何なのかわかっていないのでは飛ばせたって無意味でしょう」
龍冷「そんな…」
拓弥将軍「だから私も無理です」
龍冷「そこを何とかならないのか?」
拓弥将軍「飛ぶことが何か分かっていないのでは…」
龍冷「兄上!」
龍郎「何だ?」
龍冷「本当に飛ぶことが何か分からないんですか?」
龍郎「本当だ」
龍冷「なんでわからないんですか?」
龍郎「一度も飛んだことがないからな」
  「わからなくて当たり前なんだよ」
龍冷「なんでそんなことに…」
龍郎「幼いころから教育していなかった弊害だな」
龍冷「そんな…」
龍郎「恨むなら拓弥将軍を恨め」
龍冷「ぐぬぬ…」
龍郎「はっはっは」

こうして龍郎は飛べないことをアピールしたのだった

続く
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