第三帝国再建物語

篠田 雄亮

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帝国再建編

3.

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最高司令部には、続々と情報収集に出ていた隊が帰投していた。

だが、最高司令部から距離が一番遠かった第二小隊はというと村と司令部のちょうど中間の地点に差し掛かった所で日が既に沈みかけていたので、近くの森で露営する事にしたのだった。

ヴェルナーは、早速最高司令部に半装軌車に積んでいる無電で、明日には到着する予定だと説明した。

そして、ヴェルナーは周囲の警戒の為に十二人いる部下のうちの四人ずつ交代で警戒に当たる事にしたのだった。

警戒に当たらなくてもいい時に、缶詰めを食べたり日記を書いたり、読書をしたり、寝たりしていた。

そんな中、午前一時を回るか回らないかの時急に静寂を破るようにして、地鳴りが徐々にこちらの方に近付いているのが誰もが理解した。

それから、
「戦闘準備!」
とヴェルナーが部下に怒鳴ったのであった。

早速各々の武器に、弾丸を装填して安全装置を解除すして地鳴りの方角に銃口を向けた。
実際は一分しか経っていないのだが、一秒でさえ長く感じるぐらいの時を静かにじっと待っていた。

そして、いよいよ待ちに待った時が来た。

暗闇くらやみから突如とつじょ馬上で剣と槍を持って武装した騎馬が勢いよくあらわれて、こちらに一歩も緩める事なく突っ込んで来ようとしていたのだった。

はっきりと、こちらに危害を加えようとしている事は誰の目から見てもたしかなのであった。

当然、それをヴェルナーが大声で
「撃てー!」
と言うと大小様々な火器が、一斉に発砲しだしたのだった。

まず、始めにMG42がダダダダと弾幕を張ってそれからMP40がズバババとうなりそれに続くように、Kar98kの正確な射撃のダーンという音が続いた。

それは、一瞬のうちに起き起きたので身構える隙も与えないくらい早くむくろと化した。

それを見た後続の騎馬は、やっとの事で泊まって慌てて引き返していったのであった。

ヴェルナーは、その方向を見てライトを持って死体に近付いてその死体を調べた。

調べると、その死体はただの盗賊だったので露営しているのを襲っていい思いをしようというやからだったのだ。

ヴェルナーは、先程警戒状していた元の状態に戻るように指示した。

それからというもの、何事もなく過ごす事ができたのであった。

そして、次の日荷台の付いたバイクを先頭に最高司令部に帰投しだした。

その頃、最高司令部では着々と工事が始まっていた。

とはいうものの、手作業なのでスピードはゆっくりと進行していた。

ひとまず、木を切り倒して最高司令部と見張り台と塹壕などを構築して周囲の警戒をおこたらないようにしているという状況だった。

ヒトラーはというと、言葉を覚えてスピーチをするのに悪戦苦闘中だった。

それというのも、ヒトラーはSS中将が付きっきりで言葉を教えていたからであった。
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