第三帝国再建物語

帝国再建編

９．

クリスティーナ女王に色々な事を聞いてみて、ヒトラーはひとまず元あったサラミナス国の範囲を奪還する事になった。

クリスティーナ女王も各村で、苦しい生活をしている今は農奴となった将兵にワイマル帝国の者にばれないように何とか呼びかけを始めた。

ヒトラーは、二個大隊を新たにそれぞれサラミナス国だった村に差し向けた。

その二つの村であるコーカサス村と、シェノー村はワイマル帝国が統治すると言っても今現在は帝国の高官と近衛兵だけしか居ない場所であった。

だからか、ヒトラーはラインラント進駐の時と同じように太鼓を先頭に打ち鳴らしながらその後に小銃と短機関銃と、僅わずかな機関銃で武装しただけの一個大隊を堂々と村に進駐させた。

村に入ると、一週間前からクリスティーナ女王が呼びかけでヒトラーの差し向けた軍が入ると道中では歓迎の嵐だった。

それに、ワイマル帝国の高官が気づいた時にはかなりの場所で近衛兵が止めようにも多くの村人が抵抗してその後からは、一個大隊が堂々と行進していたのでやむなく村からの退却をそれぞれの村の高官が決意するのだった。

それから、二日間を何ともなく過ごす事が出来た。

この間、ヒトラーはラインラント程の緊張は全然なかった。

その理由としては、ラインラントに進駐した時はフランスの武装した兵士が一気に攻めてくると思っていたので、攻めてきたら即刻引き上げなければならないと大きな賭けをしていたのだった。

それに対して、この異世界では武装をしているといっても剣や槍で武装した歩兵が主なので余裕しゃきしゃきの状態で吉報を最高司令部でヒトラーは待つ事ができた。

無血で村を占領すると、クリスティーナ女王が徴集した将兵が来て統治するという状態だった。

そして、元々のサラミナス国の首都であった。

ハスラでは、ワイマル帝国西部方面司令官であるガリコス司令はコーカサスとシェノーから命からがら逃げてきた高官から、村を落されたと話しを聞いた。

それに、マリス司令は酷ひどく憤いきどおった。

そして、
「裏切り者には、死を与えれなければならぬな」とはっきりと言った。

鎧よろいからくぐもった声が何かSFの映画に出てきそうな雰囲気をかもし出していた。


その頃、ヒトラーは最近出来たばかりの大理石の見た目はホワイトハウスの十七倍の大きさなのだが、その周りには古代ローマの建築物を思わせる柱と屋根がありその装飾には、鉤十字(ハーケンクロイツ)をあしらった装飾や鷲がデザインされていたりした。

それは、生前ヒトラーが夢見たベルリンの再建を考えた時に計画していた様相であった。

そこに、自分の配下の将軍とクリスティーナ女王それと、その配下の将軍達を招いて丸一日飲み食いしたり話しをしたりの豪華な晩餐会をした。

話しは、極簡単な情報交換から外交に至るまでの全ての事をこなしていた。