11 / 34
帝国再建編
11.
しおりを挟む
ヒトラーが、クリスティーナ女王と会談を兼ねた晩餐会をしている同日のことであった。
ヒトラーが、ゲルマニアと名付けた帝都では密かにゲシュタポが組織されてヴァルハラの治安維持にあたっていたある日の事である。
実は、異世界に飛ばされたのは兵士だけではなかったのである。
それは、何とヒトラーの事を心から慕う約二十五万人の市民であった。
彼らは、ヒトラーが帝都を作るのに工事を進んで協力して随分と早くほぼ完成という状態までに、役立ってくれたのだった。
その帝都が、完成する直前にやっぱり組織されたのがゲシュタポであった。
というのも、帝都には純粋なドイツ人とされる人達の中に商売に来ていた異世界の者がそのまま住み着くという事が、少なからずあったのでワイマル帝国のスパイや工作員などももしかして紛れ込んでいるかもと警戒した軍上層部の考えがあっての事だった。
それが幸をそうしたのか、たまたま目をつけられていた者の一人が夜な夜な怪しい行動をとっていたのでその者をゲシュタポのルガー拳銃やMP40などの短機関銃で、武装した隊員総勢十人つけた。
すると、舗装された道に面した家の影に入って行ったので更につけたら異世界の者が作った小屋に入っていくではないか、直ぐにゲシュタポの隊員は小屋を包囲する形で、中を伺った。
中では、他にも居るのか話し声が聞こえた。
ゲシュタポの隊員が、耳をそばだてて聞いていると
この場を仕切っていると思われる者が、
「これから、会議を始める」
と年齢がある程度高いと思われる声がした。
そして、
「まずは、俺から。このヴァルハラと称される帝都では容易く侵入出来る所がある。それは、海岸だ。海岸には、やはり将軍の言われた通り敵の防御が薄いと見られるので海岸の断崖で大きな火を起こして、友軍を招き入れる」
と言うと周りは、一瞬どっとなった。
そんな感じで、作戦の詳細を更に詳しく打ち合わせをしようとした時だった。
「そこまでだ!」
と、どこからともなくドイツ訛りの声がしたと同時に小屋のドアが二箇所蹴破られて外から武装したゲシュタポが短機関銃を持って中にいた二十名に向けた。
これには、流石に不意をつかれたのか一瞬固まってしまったが直ぐに数の上ではこちらが有利と思ったのか、場を仕切っていたと思われる男が
「やれー!」
とどなったので慌てて体に隠してあった剣を抜いて向かってきた。
だが、短機関銃であっという間にその男の周りには沢山の死体が築かれた。
その時、ゲシュタポが十人に対して工作員が三人という立場になった。
そして、ゲシュタポの隊員が
「武器を置いて大人しくしたら、危害は加えない!」
と投降を呼びかけると大人しく武装を解いた。
この日、早速工作員を捕らえたゲシュタポの隊長からゲシュタポの本部に身柄を移された。
その時、ゲシュタポの隊長はハインリッヒ・ミュラー長官に事情を事細かに説明したのであった。
そして、身柄を拘束されてから三日間飯をろくに与えず工作員は拷問にかけられてわかったのだがサラミナス国の沿岸地帯に上陸をかけて奪還した後、この帝都にも上陸する予定だとわかったのであった。
こうして、ワイマル帝国の目論見が完全にバレて水の泡に期してしまったのであった。
ヒトラーが、ゲルマニアと名付けた帝都では密かにゲシュタポが組織されてヴァルハラの治安維持にあたっていたある日の事である。
実は、異世界に飛ばされたのは兵士だけではなかったのである。
それは、何とヒトラーの事を心から慕う約二十五万人の市民であった。
彼らは、ヒトラーが帝都を作るのに工事を進んで協力して随分と早くほぼ完成という状態までに、役立ってくれたのだった。
その帝都が、完成する直前にやっぱり組織されたのがゲシュタポであった。
というのも、帝都には純粋なドイツ人とされる人達の中に商売に来ていた異世界の者がそのまま住み着くという事が、少なからずあったのでワイマル帝国のスパイや工作員などももしかして紛れ込んでいるかもと警戒した軍上層部の考えがあっての事だった。
それが幸をそうしたのか、たまたま目をつけられていた者の一人が夜な夜な怪しい行動をとっていたのでその者をゲシュタポのルガー拳銃やMP40などの短機関銃で、武装した隊員総勢十人つけた。
すると、舗装された道に面した家の影に入って行ったので更につけたら異世界の者が作った小屋に入っていくではないか、直ぐにゲシュタポの隊員は小屋を包囲する形で、中を伺った。
中では、他にも居るのか話し声が聞こえた。
ゲシュタポの隊員が、耳をそばだてて聞いていると
この場を仕切っていると思われる者が、
「これから、会議を始める」
と年齢がある程度高いと思われる声がした。
そして、
「まずは、俺から。このヴァルハラと称される帝都では容易く侵入出来る所がある。それは、海岸だ。海岸には、やはり将軍の言われた通り敵の防御が薄いと見られるので海岸の断崖で大きな火を起こして、友軍を招き入れる」
と言うと周りは、一瞬どっとなった。
そんな感じで、作戦の詳細を更に詳しく打ち合わせをしようとした時だった。
「そこまでだ!」
と、どこからともなくドイツ訛りの声がしたと同時に小屋のドアが二箇所蹴破られて外から武装したゲシュタポが短機関銃を持って中にいた二十名に向けた。
これには、流石に不意をつかれたのか一瞬固まってしまったが直ぐに数の上ではこちらが有利と思ったのか、場を仕切っていたと思われる男が
「やれー!」
とどなったので慌てて体に隠してあった剣を抜いて向かってきた。
だが、短機関銃であっという間にその男の周りには沢山の死体が築かれた。
その時、ゲシュタポが十人に対して工作員が三人という立場になった。
そして、ゲシュタポの隊員が
「武器を置いて大人しくしたら、危害は加えない!」
と投降を呼びかけると大人しく武装を解いた。
この日、早速工作員を捕らえたゲシュタポの隊長からゲシュタポの本部に身柄を移された。
その時、ゲシュタポの隊長はハインリッヒ・ミュラー長官に事情を事細かに説明したのであった。
そして、身柄を拘束されてから三日間飯をろくに与えず工作員は拷問にかけられてわかったのだがサラミナス国の沿岸地帯に上陸をかけて奪還した後、この帝都にも上陸する予定だとわかったのであった。
こうして、ワイマル帝国の目論見が完全にバレて水の泡に期してしまったのであった。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
白いもふもふ好きの僕が転生したらフェンリルになっていた!!
ろき
ファンタジー
ブラック企業で消耗する社畜・白瀬陸空(しらせりくう)の唯一の癒し。それは「白いもふもふ」だった。 ある日、白い子犬を助けて命を落とした彼は、異世界で目を覚ます。
ふと水面を覗き込むと、そこに映っていたのは―― 伝説の神獣【フェンリル】になった自分自身!?
「どうせ転生するなら、テイマーになって、もふもふパラダイスを作りたかった!」 「なんで俺自身がもふもふの神獣になってるんだよ!」
理想と真逆の姿に絶望する陸空。 だが、彼には規格外の魔力と、前世の異常なまでの「もふもふへの執着」が変化した、とある謎のスキルが備わっていた。
これは、最強の神獣になってしまった男が、ただひたすらに「もふもふ」を愛でようとした結果、周囲の人間(とくにエルフ)に崇拝され、勘違いが勘違いを呼んで国を動かしてしまう、予測不能な異世界もふもふライフ!
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
【完結】乙女ゲーム開始前に消える病弱モブ令嬢に転生しました
佐倉穂波
恋愛
転生したルイシャは、自分が若くして死んでしまう乙女ゲームのモブ令嬢で事を知る。
確かに、まともに起き上がることすら困難なこの体は、いつ死んでもおかしくない状態だった。
(そんな……死にたくないっ!)
乙女ゲームの記憶が正しければ、あと数年で死んでしまうルイシャは、「生きる」ために努力することにした。
2023.9.3 投稿分の改稿終了。
2023.9.4 表紙を作ってみました。
2023.9.15 完結。
2023.9.23 後日談を投稿しました。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる