第三帝国再建物語

帝国再建編

12．

ゲシュタポが、大々的に敵の上陸作戦に気づくまでの間サラミナス国の首都沿岸の海中には沢山のUボート(Ｘ型)が日々の警戒の為に属国とドイツ第三帝国の海中で、行き交っていたある日の事だった。

それは、たまたまU-233がサラミナス国沿岸200海里を浮上して航行していた時にたまたまその潜水艦の艦長が遠くに微かすかに、大規模な船団のような物がこちらの方へと帆を垂らして向かって来るのを偶然見つけた。

双眼鏡で、確認するなりそれは直ぐにサラミナス国の海軍の軍艦ではない事がわかって更によく見ると帆には、ワイマル帝国海軍のトレードマークである盾と剣のエンブレムのマークがあった。

それを視認するなり、艦長は海軍本部に(我…サラミナス国沿岸200海里にて…敵上陸船艇トソレヲ護衛スル三隻カラナル敵護衛艦隊ヲ発見…コレト会敵シタリ…我コレニ攻撃ヲ刊行セン…)と素早く打電した。

そして、Uボートに搭載されていた砲(105mmL45砲)に兵員を配置させるなりズトーンと離れた敵艦に向けて、砲撃を開始した。

初弾は、見事先頭から二番目の艦の舷側に命中した。

この異世界では、木造船が一般的だったので直ぐに大穴が空いて沈没し始めた。

艦長が様子を見ると、中からは鎧で完全武装した帝国兵がわんさか出て来て大抵は鎧の重さで溺死したり運のいい者は、鎧を脱ぎ捨てるか船の残骸に何とか捕まるかしていた。

だが、敵は仲間を見捨ててなおも港を見ざして進路をとっていた。

艦長は、早速
「先頭艦を狙え！」
と怒鳴った。

先頭艦には、敵の船に体当りして白兵戦に持ち込む為なのか鉄製の鋭く尖った突起が幾つも前面に装備した艦が、こちらに向かって突っ込んで来るのが見えた。

それを冷静に射程に収めると、砲撃した。

初弾は、仰角が悪かったのかあまり手応えがなかったのでもう一発撃ち込むと、今度は艦の前面装甲を見事貫通出来て艦が右に三十五度位傾き出したので三番艦を狙うことにした。

三番艦は、巨大なパチンコのような物で巨大な火の玉をこちらを必死に撃ってきて上陸船艇をあくまで護衛する形をとった。

だが、直ぐに砲撃で火薬を大量にこの艦に積んでいたのか盛大に火災が広がったので艦の上ではバケツやなんかで、必死に消火作業に当たる兵士が見てとれた。

でも、敵の巨大なパチンコの攻撃は以前続行されていたので更に砲撃を加えると今度は大爆発が起こってあっという間に轟沈した。

艦長は、敵の上陸船艇を見ると地を覆う数の敵が上陸を開始しようとしていた。