温もり

本の虫

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6月

雨の日には side黎

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朝からなんだか調子が悪いのはわかっていた。ただ、いつもの低血圧だろうと無視してしまったのだ。朝ごはんは食べる気にならず、ラップをかけ冷蔵庫に入れてしまったけど。でも、学校についても眩暈も寒気も収まらなくて。図書館に行く気にもなれないし、つらいしさびしいし。どうしようかと思ってたら陽ちゃんがいて。陽ちゃん、子供体温であったかいんだよな、と思ったら体が自然と動いて抱き着いていた。陽ちゃんのいい匂いがして、あったかくて・・・そっからはよく覚えてないけど。気づいたら家のベッドだった。
「貧血確定。今までの疲れが・・・」
頭が痛くて、眠くて、よくわからない。
「今日はここに泊まる。・・・」
「泊まってくの!?」
一気にテンションが上がる。今日は陽ちゃんと一日中いっしょ・・・だ・・・
「・・・おやすみ。」
「ん・・・おやすみ・・・」
もう、限界であっさりと寝てしまった



*****




ガチャン

ドアが閉まる音で目が覚めた。
「・・・陽ちゃん?」
返事は、ない。
きっと、着替えを取りに戻っただけ。
きっと、制服を着替えに戻っただけ。
きっと、鞄を置きに行っただけ。
嘘。
服は常にこっちにも数組おいてある。
制服だって、置いてくことある。鞄も。
「なんで・・・」
泊まってくれるって言ったのに。
ふらふらと、うまく歩けないけど、リビングまで降りてみる。やっぱり陽ちゃんはいない。
「陽・・・ちゃん・・・」
いろいろ限界で。あっさりと膝から崩れ落ちてしまった。




*****



「・・・いっ!れい、黎!!!?」
「んぅ・・・?」
「黎!よかった・・・なんで下にいるんだよ、寝てろって言っただろ!?」
「なんでって・・・だって陽ちゃんがどっか行っちゃうからっ・・・!だから、だから追いかけなきゃって思って・・・!!!」
「馬鹿か!?黎は今、具合悪いんだから動いちゃダメだろ!?何も言わなかった俺も悪いけど、俺が黎を置いてどっか行くわけないだろ?」
「じゃ、どこ行ってたのさ!?」
「あー・・・ごめん。りんご、こっちの冷蔵庫なかったから取りに行ってたんだ。」
「え・・・」
それって、つまり、僕のためで。じゃあ勝手に勘違いして・・・
「陽ちゃ・・・ごめっ・・・ひっく。」
「あーあーもうほら、泣くなって。黎は悪くないから。泣いたら余計につらくなっちゃうだろ?俺はもうずっとここにいるから。な?」
「うぅ~うぅ、うぅぅ・・・」
「唸るなって~wよしよし、俺はここにいるから。」
陽ちゃんが、ほいっと僕を抱えてソファに寝かせてくれた。
「すぐすりおろすから、今度はおとなしく待ってろよ?」
「わかったってば・・・//」
「よしよし。」
それから、すぐりんごを剥いてすりおろしてくれた。
「おいしい・・・ありがと、陽ちゃん・・・♪」
「にしても、早く帰りすぎてまだ10時だ・・・w」
「ほんとだ・・・」
「黎は寝るとして。俺は・・・期末の勉強でも、すっかなぁ・・・」
そうぼやいてお皿を片づけようと立った陽ちゃんの服の裾を思わずつかむ。
「あのね、えっと・・・いっしょに、お昼寝、しよう?」
なんだか今日はいつもより素直に言うことができた。でも、断られるだろうな。一人で寝るのはさびしいからいやなんだけどな。
「なに?さびしいの?」
「!・・・うん。」
「・・・たまには、昼寝ってのも、いいかもな。」
え・・・?
「行くか。」
ひょい、っと陽ちゃんにお姫様抱っこされてベッドまで運ばれる。
「僕だって男なのに・・・」
「軽すぎw」
どさり。あっという間について、ベッドにおろされる。
「ここに布団敷くか。」
ぐいっ、と陽ちゃんの腕をつかんでひっぱる。不意打ちだったからか、あっさりと倒れこんできた。
「うおっ!?」
「ベッド、広いし。二人で寝れる。」
「いやっ///それは・・・!?」
「いいでしょ・・・?」
上目づかいで頼んでみる。
「あー!!わかった、寝るから、勘弁して!」
「・・・何をだし。」
いまだ制服だった陽ちゃんは部屋着に着替えに行った。
「・・・やった」
大好きな陽ちゃんと一緒に寝れる・・・!うれしくて、寝れないかもしれない・・・一人でもだもだやってると陽ちゃんが帰ってきた。
「あーお邪魔します・・・?」
「なにそれ・・・w」
かなり遠慮しながら陽ちゃんが来た。
「ちょ、暑い、くっつくなって///」
「こっちは寒いの・・・病人いたわれー・・・」
「えー・・・って寝てるし。」
「おやすみ・・・」
幸せ・・・陽ちゃんに思う存分抱き着いたまま眠りについた。
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