温もり

本の虫

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12月

決意 side黎

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すみませんがんばります・・・あと、誤字脱字の確認追いついてないので見つけたら教えてくださるとうれしいです。




ー・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-





「ハッピバースデートゥーユー♪ハッピバースデーディアれい~!ハッピバースデートゥーユー!!黎、誕生日おめでとう!!!ろうそくはちゃんと16本用意したから、がんばれ!」
陽ちゃんが、僕のためだけに歌ってくれる。大事な、2人だけの誰にも邪魔されない空間で。
「うん!ちょっとできるかわかんないけど・・・頑張るよ・・・!ふぅ~・・・!!!」
「お、いけいけ!あとちょっと!」
「ふぅ・・・!!やた!!!」
「おー初じゃね!?黎、肺活量ないから・・・」
「は?そんなことないもん。たぶん。やたーうれしい!!」
「んで、願い事は?」
「空を飛びたい!」
「なんだそれw」
「嘘。陽ちゃんとずっと一緒にいられますよーに♪」
「・・・////」
「無言やめてよ、こっちも照れるじゃん・・・//」
「すまん・・・あまりにも可愛くてキスしたくなった。」
またそうやって僕を翻弄するの、陽ちゃんの悪いくせ。
「してもいんだよ?」
って言って、んーっと顔を近づけたら、優しくキスしてくれた。顔、あっつい。
「あーケーキ、食おうぜ。」
恥ずかしくって気まずくってうれしくって。微妙な空気になったけど、陽ちゃんが切り替えてくれた。
「うん。」
陽ちゃんが作ってくれたのはイチゴのケーキ。2人で半分こしてちょうどくらいの、小さいやつ。16本のろうそくでぼこぼこでちょっともったいないや。
「ん・・・おいしい・・・♪やっぱ陽ちゃんが旦那さんでよかったぁ~~」
「なに?今日素直だね?・・・すげー可愛い。」
ほわわわってピンクのもやが見える気がする・・・そこら辺にいるカップルなんかよりよっぽどイチャイチャしてるよね・・・?///
ああ、でも、こんなことに惑わされてちゃダメだ。今日は陽ちゃんに、お願いするんだ。最低なこと。今更なこと。いまさらそんなこと言われても無理とか言われたって受け入れる。でも、僕は陽ちゃんがいないとだめなんだ・・・









「ねーねー陽ちゃん、お願いあるんだけど・・・聞いてくれる?」
一世一代の大勝負と言っても過言ではない。今までずっと、12月と1月は陽ちゃんを避け続けて家に閉じ籠っていた僕が、こんなことを頼むのだ。陽ちゃんに断られたって当たり前だ。それに、いくらどんなに恋人だって他人の家の事情になんて頭突っ込みたくないだろう。今更って感じだけれど。昔から、陽ちゃんは僕のお父さんのこと嫌いだったし。今だってちょっとでもお父さんが絡むとイラっとした顔を見せている。特に僕のお父さんがテレビなんかに出てるとすぐ変えるぐらいだ。


・・・それから先は正直全然覚えていない。ただ、陽ちゃんが30日まで一緒にいてほしいというわがままを聞いてくれたことだけは一生何があっても忘れない。とにかく必死だった。陽ちゃんに呆れられないように嫌われないように。陽ちゃんの前で絶対に泣かないように。今、こんなにうれしくて、気を抜いてしまったらへたり込んで大泣きしてしまうだろうけど。でも、ここで僕が泣くことだけは絶対に絶対に違うから。一生懸命笑って、冗談みたく誤魔化して。自分の顔が泣きそうに歪んでしまったことは認めるけど、涙だけは絶対に見せない。

でも。でもでもでも。ずるいんだ。優しい陽ちゃんは。せっかく僕が珍しくカッコよく決めたってのに、それを上回るみたいに、お正月は、って言ってきて。誤魔化せないし、きっとなんとなくわかってたんだろうな。僕が、なんのために陽ちゃんにわがままを言ったのか。


好きがあふれて止まらない。この世界に、僕の家族は陽ちゃんだけで、陽ちゃんより大事にしたい人なんていないから。


うれしくってうれしくって・・・陽ちゃんに抱かれ・・・・ようと、2人だけの・・・温もりを胸いっぱいに・・・味わおう・・・って・・・



あったかい。指先も足先も、心の中もぜんぶ、あったかくて、ねむくなる・・・
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