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106章
元魔王様と冒険者の国 3
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休憩を挟みつつ空を移動し続けたジル達。
午後にはアバント公国内に入る事が出来た。
「ユメノ、もう直ぐか?」
「はい、この荒野を抜けた先に巨大な都市があります。そこがアバント公国の首都になります。」
見下ろせばどこまでも続く荒野が見えるが、空を爆速で移動しているのでもう直ぐ抜けられるだろう。
「もう直ぐ到着よ!」
「お嬢様、あまりはしゃぎ過ぎないで下さいね?」
「保証は出来無いわ!」
憧れの地へあと少しで到着する。
ルルネットの気持ちは最高潮に達しそうなのだ。
「しっかり見張っておらんと直ぐに逸れてしまいそうじゃのう。」
「その時はホッコと影丸が見つけてあげるの。」
「ウォン。」
「頼りになるのじゃ。」
嗅覚の優れている二人なら安心して任せられるだろう。
「見えてきましたね。」
荒野の先に建造物らしき物が多数見えてくる。
「あれがアバント公国の首都!エンペラーナ・アバントの聖地!」
ルルネットが目をキラキラと輝かせている。
「ルルネット様は本当に初代アバント公王がお好きなのですね。」
「当然じゃない!」
冒険譚や英雄譚を何度読み返したか分からない。
冒険者としても大先輩であり憧れの存在だ。
「それでしたら図書館がお勧めですよ。エンペラーナ・アバントに関する書物が沢山ありますから。」
「それは見逃せないわ!サリー、付いたら先ずは図書館に行くわよ!」
「分かりました。」
既に書物は大量に読み漁っているがまだまだ足りない様子だ。
現地でしか見られない物も多いらしいので、これを読まずには帰れない。
「ジル殿達はギルドじゃよな?」
「そうだな、早速冒険者カードを貰いに行くとしよう。その間ナキナも別行動で構わないぞ。」
「ふむ、そう言われてものう。ユメノ殿、どこかお勧めはあるかのう?」
ルルネットと違って急に暇になってもやる事が無い。
なので何度か首都に訪れた事があるユメノに尋ねてみる。
「…お勧めですか。ナキナさんは同族に興味はおありですか?」
「鬼人族にと言う意味かのう?」
「はい、冒険者ギルドには様々な種族が登録しています。首都ともなると多くの種族が集まるのですが、その中には鬼人族もいるのです。」
「なんと!妾達の里以外にも鬼人族の生き残りがいたのじゃな!」
ジャミール王国にある鬼人族の里。
ナキナの住んでいた里は鬼人族最後の生き残りだと思っていた。
しかしアバント公国の首都にも鬼人族は存在しているらしい。
「世界は広いですからね。ジャミール王国内だと珍しいかもしれませんが、アバント公国にはそれなりにいたと思いますよ。私も以前何度か見掛けた事がありますから。」
「それは是非とも会ってみたいのじゃ。」
自分の知らない鬼人族達。
同族として何か困っていたら助けになってあげたい。
そしてジャミール王国の里に移り住みたいと思ってくれるなら迎え入れてあげたい。
「それでしたらこの場所に向かえば会えるかもしれません。」
「感謝するのじゃ。」
ユメノが手早く書いてくれた案内図を下に会ってみる事にした様だ。
「主様、ホッコも付いて行ってもいいの?」
「ああ、退屈かもしれないがいいか?」
「大丈夫なの。」
「それなら付いてくるといい。」
「グランドマスターと会うのを退屈扱いしないでほしいのですけどね。」
ギルドのトップであるグランドマスターに対して失礼を働かないか少し不安になる。
と言っても普段から冒険者の相手をしているのだ、それくらい全く気にしないだろう。
「ここら辺でいいか?」
「はい、大丈夫だと思います。」
近くに降りて騒ぎにならない様に首都から少し離れた場所に降り立つ。
なのでここからは歩いて向かう事になる。
「いざ首都へ!」
「落ち着いて下さい。」
走り出そうとしたルルネットの腕を掴んで止めるサリー。
このままでは勝手に一人で行ってしまいそうだ。
「首都は逃げないの。」
「そうじゃぞ、数日は滞在出来るんじゃから慌てる必要も無いじゃろう。」
早く行きたくてサリーを引き摺りそうになっているルルネットに言う。
「数日しか滞在出来無いのよ!時間は有限なんだから!」
こうしている間にもアバント公国の滞在時間は刻々と過ぎていくのだ。
「そんなに見て回りたいところがあるのか?」
「当たり前じゃない。」
「具体的にはどこなんじゃ?」
「え?えーっと、図書館とか?」
少し考えて口にしたのは先程ユメノにお勧めされていた場所だ。
「他には?」
「他?他は、うーんと。」
「ふっ、憧れと口にするだけで何も知らないのか。」
思考を巡らせるルルネットを鼻で笑うジル。
「し、しょうがないじゃない!行った事の無い国なんだから!」
鼻で笑ってきたジルを頬を膨らませながら睨むルルネット。
エンペラーナは大好きであるが、アバント公国に関してはそこまで詳しい訳では無いのだ。
「用事が終わった後で宜しければ私が皆さんに首都を案内しますよ。ルルネット様が喜びそうな場所も幾つか心当たりがありますから。」
「いいの!」
「はい、それまでは図書館を楽しんで下さい。」
「そうさせてもらうわ!」
ユメノの案内を楽しみにしつつジル達は首都へと向かうのだった。
午後にはアバント公国内に入る事が出来た。
「ユメノ、もう直ぐか?」
「はい、この荒野を抜けた先に巨大な都市があります。そこがアバント公国の首都になります。」
見下ろせばどこまでも続く荒野が見えるが、空を爆速で移動しているのでもう直ぐ抜けられるだろう。
「もう直ぐ到着よ!」
「お嬢様、あまりはしゃぎ過ぎないで下さいね?」
「保証は出来無いわ!」
憧れの地へあと少しで到着する。
ルルネットの気持ちは最高潮に達しそうなのだ。
「しっかり見張っておらんと直ぐに逸れてしまいそうじゃのう。」
「その時はホッコと影丸が見つけてあげるの。」
「ウォン。」
「頼りになるのじゃ。」
嗅覚の優れている二人なら安心して任せられるだろう。
「見えてきましたね。」
荒野の先に建造物らしき物が多数見えてくる。
「あれがアバント公国の首都!エンペラーナ・アバントの聖地!」
ルルネットが目をキラキラと輝かせている。
「ルルネット様は本当に初代アバント公王がお好きなのですね。」
「当然じゃない!」
冒険譚や英雄譚を何度読み返したか分からない。
冒険者としても大先輩であり憧れの存在だ。
「それでしたら図書館がお勧めですよ。エンペラーナ・アバントに関する書物が沢山ありますから。」
「それは見逃せないわ!サリー、付いたら先ずは図書館に行くわよ!」
「分かりました。」
既に書物は大量に読み漁っているがまだまだ足りない様子だ。
現地でしか見られない物も多いらしいので、これを読まずには帰れない。
「ジル殿達はギルドじゃよな?」
「そうだな、早速冒険者カードを貰いに行くとしよう。その間ナキナも別行動で構わないぞ。」
「ふむ、そう言われてものう。ユメノ殿、どこかお勧めはあるかのう?」
ルルネットと違って急に暇になってもやる事が無い。
なので何度か首都に訪れた事があるユメノに尋ねてみる。
「…お勧めですか。ナキナさんは同族に興味はおありですか?」
「鬼人族にと言う意味かのう?」
「はい、冒険者ギルドには様々な種族が登録しています。首都ともなると多くの種族が集まるのですが、その中には鬼人族もいるのです。」
「なんと!妾達の里以外にも鬼人族の生き残りがいたのじゃな!」
ジャミール王国にある鬼人族の里。
ナキナの住んでいた里は鬼人族最後の生き残りだと思っていた。
しかしアバント公国の首都にも鬼人族は存在しているらしい。
「世界は広いですからね。ジャミール王国内だと珍しいかもしれませんが、アバント公国にはそれなりにいたと思いますよ。私も以前何度か見掛けた事がありますから。」
「それは是非とも会ってみたいのじゃ。」
自分の知らない鬼人族達。
同族として何か困っていたら助けになってあげたい。
そしてジャミール王国の里に移り住みたいと思ってくれるなら迎え入れてあげたい。
「それでしたらこの場所に向かえば会えるかもしれません。」
「感謝するのじゃ。」
ユメノが手早く書いてくれた案内図を下に会ってみる事にした様だ。
「主様、ホッコも付いて行ってもいいの?」
「ああ、退屈かもしれないがいいか?」
「大丈夫なの。」
「それなら付いてくるといい。」
「グランドマスターと会うのを退屈扱いしないでほしいのですけどね。」
ギルドのトップであるグランドマスターに対して失礼を働かないか少し不安になる。
と言っても普段から冒険者の相手をしているのだ、それくらい全く気にしないだろう。
「ここら辺でいいか?」
「はい、大丈夫だと思います。」
近くに降りて騒ぎにならない様に首都から少し離れた場所に降り立つ。
なのでここからは歩いて向かう事になる。
「いざ首都へ!」
「落ち着いて下さい。」
走り出そうとしたルルネットの腕を掴んで止めるサリー。
このままでは勝手に一人で行ってしまいそうだ。
「首都は逃げないの。」
「そうじゃぞ、数日は滞在出来るんじゃから慌てる必要も無いじゃろう。」
早く行きたくてサリーを引き摺りそうになっているルルネットに言う。
「数日しか滞在出来無いのよ!時間は有限なんだから!」
こうしている間にもアバント公国の滞在時間は刻々と過ぎていくのだ。
「そんなに見て回りたいところがあるのか?」
「当たり前じゃない。」
「具体的にはどこなんじゃ?」
「え?えーっと、図書館とか?」
少し考えて口にしたのは先程ユメノにお勧めされていた場所だ。
「他には?」
「他?他は、うーんと。」
「ふっ、憧れと口にするだけで何も知らないのか。」
思考を巡らせるルルネットを鼻で笑うジル。
「し、しょうがないじゃない!行った事の無い国なんだから!」
鼻で笑ってきたジルを頬を膨らませながら睨むルルネット。
エンペラーナは大好きであるが、アバント公国に関してはそこまで詳しい訳では無いのだ。
「用事が終わった後で宜しければ私が皆さんに首都を案内しますよ。ルルネット様が喜びそうな場所も幾つか心当たりがありますから。」
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「はい、それまでは図書館を楽しんで下さい。」
「そうさせてもらうわ!」
ユメノの案内を楽しみにしつつジル達は首都へと向かうのだった。
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