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117章
元魔王様とテイマーの島 2
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ナキナを探しているとホッコと模擬戦をしている影丸を発見する。
「お前達少しいいか?」
「主様なの。」
「ウォン。」
手を休めてジルの下に駆け寄ってくる。
「ナキナを探しているんだが、どこにいるか知っているか?」
「影丸とずっと戦ってたから分からないの。」
「ウォン!」
ホッコは首を横に振るが影丸は首を縦に振った。
ナキナの居場所を知っているらしい。
「知っているならば案内を頼めるか?」
「ウォン!」
影丸が背中に乗れとでも言う様に身を低くしてくれる。
上位種のダークシャドウウルフに進化した事で体格も更に立派になったので、背中に乗せる時は毎回気を使って屈んでくれるのだ。
「ではホッコ、少し影丸を借りていくぞ。」
「ホッコも行くの。」
「それなら二人で乗せてもらうか。」
影丸の背中は大きくて広いのでジルとホッコ二人が乗っても余裕だ。
背中に二人が乗ったのを確認して影丸は浮島を疾走する。
「ウォンウォン!」
十数秒と経たず主であるナキナを発見した。
「む?三人お揃いでどうかしたかのう?」
ナキナは自己鍛錬として素振りをしているところだった。
手を休めてジル達に尋ねてくる。
「ナキナ、レーテルを連れて行くと言う島に付いて聞きにきたぞ。」
「誰から聞いたのじゃ?」
「フォルトゥナだ。」
「成る程のう、護衛役としてジル殿を選んだと言う訳じゃな。」
納得した様に頷いているナキナ。
フォルトゥナは一緒に連れて行けないと告げられてガッカリしていたが、自分の代わりの人材はしっかり見つけてきた。
それ程レーテルが遠くに行くのが心配なのだろう。
「最近忙しそうにしていたから気分転換してこいと言う理由だが、護衛の意味の方が大きいかもな。」
「テイマーでは無いフォルトゥナ殿では行けないからのう。どうにか付いて行こうと必死じゃったが、諦めてくれたみたいじゃな。」
まだ付いて来ようとしたらどうしようかと悩んでいたので助かった。
「テイマー限定と言うのは何か理由があるのか?」
「島に住む者達が基本的にテイマーしかおらんのじゃ。外から来る者もテイマー以外は入島を拒否する徹底ぶりらしくてのう。種族差別は無い代わりにテイマー差別があるみたいじゃな。」
「珍しい差別だな。」
ナキナが行こうとしているのはテイマーしか入れない島。
だからレーテルは一緒に行けてもフォルトゥナは行けない。
「島を開拓した先祖達がテイマーばかりであり、魔物と共生するのが当たり前の島だからと言う事らしいぞ。」
「魔物を狩ったら怒られたりするのか?」
「そこまででは無いが従魔を傷付けられれば怒り狂うじゃろうな。」
「成る程。」
さすがに全ての魔物を保護するみたいな思想では無さそうだ。
それでも人一倍従魔を大切にしているテイマーが多そうである。
「主様、その島に出掛けるの?」
「ああ、ナキナが近々行くらしいから我も付いて行こうと思ってな。綺麗な海岸や砂浜があるらしいぞ。」
「ホッコも行くの!」
ジルが行くなら自分も行きたいとホッコが挙手している。
「テイマーしか入れないらしいからな。元々誘うつもりだった。」
「嬉しいの!」
「と言う事で影丸も同行してもらうのじゃ。」
「ウォン!」
ホッコと影丸はお出掛けと聞いて嬉しそうな反応を示す。
「それとシキも連れて行く。」
「シキ殿を?」
「最近実験や開発に夢中で何回か倒れたらしいからな。」
「あー、度々休憩しろと言っておるんじゃがのう。」
ナキナもこれには苦笑せざるを得ない。
今では浮島の住人も増えてシキの護衛の機会は減ってきたが、それでも共にいる事が多い二人。
なので倒れる場面にも遭遇した事があるのだ。
「我らで強制的に連れ出して休ませるとしよう。」
「そうじゃな、そうでもしないと休まんじゃろうし。シキ殿を気分転換させるのじゃ。」
ナキナも承諾してくれたのでシキの強制連行は決定した。
「そう言えばフォルトゥナから聞いたが、ナキナの目的は景色では無いらしいな。何の為に行こうとしているんだ?」
「ずばり酒じゃ。」
「酒?」
「妾が酒好きなのは知っておるじゃろう?その島で作られる酒が格別に美味くてのう。市場にも出回らんから直接買い付けに行きたいのじゃ。」
その酒の味を想像しているのか、ナキナはうっとりとした表情を浮かべている。
その表情を見るだけで期待が膨らむ。
「ほう、そんなに美味いのか。」
「ジル殿が今まで呑んだ中でも上位に入ると思うぞ。あの味は忘れられん。」
「ウォン。」
「影丸もまた呑みたいんじゃな?魔物をも唸らせる味じゃったからのう。」
「ウォン。」
影丸も大きく頷いている。
ナキナだけで無く影丸もその酒を呑んだ事があるらしい。
「市場に出回らないんだろう?どこで手に入れたんだ?」
「レギオンハート殿に少し呑ませてもらった事があるのじゃ。そもそも島の事を教えてくれたのもレギオンハート殿じゃしな。」
パンデモニウム島での修行中に島の事や酒の事を教えてもらったそうだ。
そしてレギオンハートが持っていた酒も少しだけ呑ませてくれたらしく、その味が忘れられないのだと言う。
「成る程、レギオンハートもテイマーだからな。」
「その島では神と崇められているらしいぞ。」
「さすがはレギオンハートだな。」
世界最強の従魔使いの名は伊達では無い。
レギオンハートに勝るテイマーはこの世界にはいないのだ。
「貴重で数が無いからと酒はあまり呑ませてもらえなかったからのう。今回は自分で買い付けて浴びる程呑むのじゃ。」
「ウォン。」
「理由は分かった。それ程の物なら我も楽しみだ。」
「ホッコも呑んでみたいの。」
話しを聞いているとジル達もその酒を呑んでみたいと思えてくる。
島での楽しみが一つ増えた。
「そうじゃろうそうじゃろう。ならば出発は早目が望ましいのう。レーテル殿の予定を確認しておかねば。」
「我はシキを誘っておく。」
「宜しく頼むのじゃ。」
ナキナ達と一旦別れてジルはシキの下へと向かった。
「お前達少しいいか?」
「主様なの。」
「ウォン。」
手を休めてジルの下に駆け寄ってくる。
「ナキナを探しているんだが、どこにいるか知っているか?」
「影丸とずっと戦ってたから分からないの。」
「ウォン!」
ホッコは首を横に振るが影丸は首を縦に振った。
ナキナの居場所を知っているらしい。
「知っているならば案内を頼めるか?」
「ウォン!」
影丸が背中に乗れとでも言う様に身を低くしてくれる。
上位種のダークシャドウウルフに進化した事で体格も更に立派になったので、背中に乗せる時は毎回気を使って屈んでくれるのだ。
「ではホッコ、少し影丸を借りていくぞ。」
「ホッコも行くの。」
「それなら二人で乗せてもらうか。」
影丸の背中は大きくて広いのでジルとホッコ二人が乗っても余裕だ。
背中に二人が乗ったのを確認して影丸は浮島を疾走する。
「ウォンウォン!」
十数秒と経たず主であるナキナを発見した。
「む?三人お揃いでどうかしたかのう?」
ナキナは自己鍛錬として素振りをしているところだった。
手を休めてジル達に尋ねてくる。
「ナキナ、レーテルを連れて行くと言う島に付いて聞きにきたぞ。」
「誰から聞いたのじゃ?」
「フォルトゥナだ。」
「成る程のう、護衛役としてジル殿を選んだと言う訳じゃな。」
納得した様に頷いているナキナ。
フォルトゥナは一緒に連れて行けないと告げられてガッカリしていたが、自分の代わりの人材はしっかり見つけてきた。
それ程レーテルが遠くに行くのが心配なのだろう。
「最近忙しそうにしていたから気分転換してこいと言う理由だが、護衛の意味の方が大きいかもな。」
「テイマーでは無いフォルトゥナ殿では行けないからのう。どうにか付いて行こうと必死じゃったが、諦めてくれたみたいじゃな。」
まだ付いて来ようとしたらどうしようかと悩んでいたので助かった。
「テイマー限定と言うのは何か理由があるのか?」
「島に住む者達が基本的にテイマーしかおらんのじゃ。外から来る者もテイマー以外は入島を拒否する徹底ぶりらしくてのう。種族差別は無い代わりにテイマー差別があるみたいじゃな。」
「珍しい差別だな。」
ナキナが行こうとしているのはテイマーしか入れない島。
だからレーテルは一緒に行けてもフォルトゥナは行けない。
「島を開拓した先祖達がテイマーばかりであり、魔物と共生するのが当たり前の島だからと言う事らしいぞ。」
「魔物を狩ったら怒られたりするのか?」
「そこまででは無いが従魔を傷付けられれば怒り狂うじゃろうな。」
「成る程。」
さすがに全ての魔物を保護するみたいな思想では無さそうだ。
それでも人一倍従魔を大切にしているテイマーが多そうである。
「主様、その島に出掛けるの?」
「ああ、ナキナが近々行くらしいから我も付いて行こうと思ってな。綺麗な海岸や砂浜があるらしいぞ。」
「ホッコも行くの!」
ジルが行くなら自分も行きたいとホッコが挙手している。
「テイマーしか入れないらしいからな。元々誘うつもりだった。」
「嬉しいの!」
「と言う事で影丸も同行してもらうのじゃ。」
「ウォン!」
ホッコと影丸はお出掛けと聞いて嬉しそうな反応を示す。
「それとシキも連れて行く。」
「シキ殿を?」
「最近実験や開発に夢中で何回か倒れたらしいからな。」
「あー、度々休憩しろと言っておるんじゃがのう。」
ナキナもこれには苦笑せざるを得ない。
今では浮島の住人も増えてシキの護衛の機会は減ってきたが、それでも共にいる事が多い二人。
なので倒れる場面にも遭遇した事があるのだ。
「我らで強制的に連れ出して休ませるとしよう。」
「そうじゃな、そうでもしないと休まんじゃろうし。シキ殿を気分転換させるのじゃ。」
ナキナも承諾してくれたのでシキの強制連行は決定した。
「そう言えばフォルトゥナから聞いたが、ナキナの目的は景色では無いらしいな。何の為に行こうとしているんだ?」
「ずばり酒じゃ。」
「酒?」
「妾が酒好きなのは知っておるじゃろう?その島で作られる酒が格別に美味くてのう。市場にも出回らんから直接買い付けに行きたいのじゃ。」
その酒の味を想像しているのか、ナキナはうっとりとした表情を浮かべている。
その表情を見るだけで期待が膨らむ。
「ほう、そんなに美味いのか。」
「ジル殿が今まで呑んだ中でも上位に入ると思うぞ。あの味は忘れられん。」
「ウォン。」
「影丸もまた呑みたいんじゃな?魔物をも唸らせる味じゃったからのう。」
「ウォン。」
影丸も大きく頷いている。
ナキナだけで無く影丸もその酒を呑んだ事があるらしい。
「市場に出回らないんだろう?どこで手に入れたんだ?」
「レギオンハート殿に少し呑ませてもらった事があるのじゃ。そもそも島の事を教えてくれたのもレギオンハート殿じゃしな。」
パンデモニウム島での修行中に島の事や酒の事を教えてもらったそうだ。
そしてレギオンハートが持っていた酒も少しだけ呑ませてくれたらしく、その味が忘れられないのだと言う。
「成る程、レギオンハートもテイマーだからな。」
「その島では神と崇められているらしいぞ。」
「さすがはレギオンハートだな。」
世界最強の従魔使いの名は伊達では無い。
レギオンハートに勝るテイマーはこの世界にはいないのだ。
「貴重で数が無いからと酒はあまり呑ませてもらえなかったからのう。今回は自分で買い付けて浴びる程呑むのじゃ。」
「ウォン。」
「理由は分かった。それ程の物なら我も楽しみだ。」
「ホッコも呑んでみたいの。」
話しを聞いているとジル達もその酒を呑んでみたいと思えてくる。
島での楽しみが一つ増えた。
「そうじゃろうそうじゃろう。ならば出発は早目が望ましいのう。レーテル殿の予定を確認しておかねば。」
「我はシキを誘っておく。」
「宜しく頼むのじゃ。」
ナキナ達と一旦別れてジルはシキの下へと向かった。
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