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63章
元魔王様と浮島強化計画 7
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タイプDが浮島に常駐する事が決まった。
早速タイプBとタイプCが浮島の案内に連れていってくれた。
「はぁはぁ、ジル殿~。」
ナキナが息を切らせながら恨めし気な目で見てくる。
「どうかしたのか?」
「どうかしたのかではないのじゃ。いきなり乱戦は酷いのじゃ。」
突然魔石人形との戦闘を強いられたのが不服な様子だ。
それでも怪我は全く負っておらず、少し疲労が見られる程度だ。
「訓練にはなっただろう?」
「それはそうじゃが。」
「楽しかったの!」
ナキナとは対照的にホッコが満足そうな表情をしている。
こちらは楽しめた様だ。
「文句を言っててもナキナは強かったのです。この短時間で魔石人形を数十体は倒してしまったのです。」
「シキ、ホッコも戦ったの。」
「分かっているのです。ホッコもとっても強かったのです。」
「えっへんなの!」
ナキナも王都に行って見ていない間にかなり腕を磨いたのだろう。
どちらも前に比べてどんどん成長していっている。
「二人共的確に魔石を破壊出来たか。やるではないか。」
魔石人形の残骸をジルが拾う。
核となる魔石を破壊されれば再生はしない。
倒すつもりであれば魔石狙いが効率的だ。
「妾達もジル殿達がいない間遊んでいた訳では無いからのう。」
「ウォン…。」
「影丸の元気が無いの。」
ホッコが心配そうに影丸の顔を覗き込んでいる。
「一緒に魔石人形を倒していたのじゃが、どうかしたのかのう?」
つい先程まで二人と一緒に魔石人形の相手をしていた。
怪我は見えないが元気が無い。
「おそらく強さに限界を感じているのではないのです?」
「ウォン。」
シキの言葉に影丸がこくこくと頷いている。
「影丸は元々高ランクの魔物で強いのです。だからあまり出会ってから強さに変動が無いのです。でもホッコやライムの成長は凄まじいのです。」
元々が高ランクの影丸は戦闘を重ねるごとに経験は得ているが強さに変化はあまり無かった。
しかしホッコやライムはかなりの成長の余地を残していて日々成長が止まらない。
「確かにのう。ライム殿は今やどれだけのスキルを持っているか分からぬ。妾も戦えば勝率は良くて半々じゃろう。」
「そんなに強くなっているのか。」
昔のライムからは考えられない事だ。
スキルが大量に増えている現状でも鬼人族でトップクラスの実力者を持つナキナには、まだ追い付いていないと思っていたのだが既に並ぶ程の実力らしい。
「ホッコだって強いの!」
「それは我が一番分かっている。今回の旅で人型の戦闘にも慣れて魔法の適性も増えた。それに装備も強くなったしな。」
「ホッコの成長速度も凄いのです。さっき戦っているところを見て驚いたのです。」
人型になれる様になってから剣と魔法を主体にジルの様な戦闘スタイルで戦ってきた。
確実にその実力を伸ばしており、高ランク冒険者とも遜色無い強さを持ち始めてきている。
「だからこそ同じ従魔として遅れを感じている訳か。」
「浮島のウルフ達のリーダーでもあるからのう。リーダーらしく相応の実力を身に付けたいのかもしれん。」
「ウォン。」
影丸が元気無さそうに頷く。
自分も他の従魔達の様に更に強くなりたいと思っているのだ。
このままではウルフ達を率いるリーダーとして示しが付かない。
「影丸も充分に強いのじゃがな。」
「シャドウウルフですからね。ウルフ系の上位種の中でもかなり戦闘に秀でている筈です。」
「私も何度か模擬戦をした事があるけど普通に強かったよ。そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」
「ウォンウォン。」
ナキナの言葉をレイアやテスラも肯定しているが影丸自身は納得していない様子だ。
「ふむ、影丸もライムやホッコの様に更に成長していきたいのだな?」
「ウォン。」
ジルの言葉に力強く頷く。
自分だけ遅れを取る訳にはいかないとでも言いたげな表情だ。
ホッコやライムと同じくまだまだ高みを目指したい。
「手っ取り早いのは新たなスキルを我から与える事だが。」
ライムの様にスキルが増えれば戦闘の幅も広がる。
スキル収納本を使えば強くなる手助けにはなる。
「ジル様、少しお待ち下さい。私に良い考えがあります。」
「聞こう。」
レイアが何やら良い案を思い付いたらしい。
「影丸さんは魔物です。更なる強さを望むのでしたら魔物に詳しい者に聞けばいいのです。」
「成る程ね。丁度ついさっき話題に出た人物がいたわ。」
レイアの言葉にテスラも頷いている。
レギオンハートの事を言っているのだろう。
「確かに適任かもしれないが、どこにいるか知っているのか?」
「はい、昔馴染みですからね。居場所は教えてもらっています。」
「今でも居住区を移動していないのであればだけどね。」
同じ四天王である二人は住処を教えてもらっていたらしい。
もしかすると久々に本人に出会えるかもしれない。
「その場所は?」
「魔国フュデスの近隣にある島、パンデモニウムです。」
なんとレギオンハートがいる場所とは元魔王の頃に治めていた国の近くにある超絶危険なパンデモニウム島だった。
早速タイプBとタイプCが浮島の案内に連れていってくれた。
「はぁはぁ、ジル殿~。」
ナキナが息を切らせながら恨めし気な目で見てくる。
「どうかしたのか?」
「どうかしたのかではないのじゃ。いきなり乱戦は酷いのじゃ。」
突然魔石人形との戦闘を強いられたのが不服な様子だ。
それでも怪我は全く負っておらず、少し疲労が見られる程度だ。
「訓練にはなっただろう?」
「それはそうじゃが。」
「楽しかったの!」
ナキナとは対照的にホッコが満足そうな表情をしている。
こちらは楽しめた様だ。
「文句を言っててもナキナは強かったのです。この短時間で魔石人形を数十体は倒してしまったのです。」
「シキ、ホッコも戦ったの。」
「分かっているのです。ホッコもとっても強かったのです。」
「えっへんなの!」
ナキナも王都に行って見ていない間にかなり腕を磨いたのだろう。
どちらも前に比べてどんどん成長していっている。
「二人共的確に魔石を破壊出来たか。やるではないか。」
魔石人形の残骸をジルが拾う。
核となる魔石を破壊されれば再生はしない。
倒すつもりであれば魔石狙いが効率的だ。
「妾達もジル殿達がいない間遊んでいた訳では無いからのう。」
「ウォン…。」
「影丸の元気が無いの。」
ホッコが心配そうに影丸の顔を覗き込んでいる。
「一緒に魔石人形を倒していたのじゃが、どうかしたのかのう?」
つい先程まで二人と一緒に魔石人形の相手をしていた。
怪我は見えないが元気が無い。
「おそらく強さに限界を感じているのではないのです?」
「ウォン。」
シキの言葉に影丸がこくこくと頷いている。
「影丸は元々高ランクの魔物で強いのです。だからあまり出会ってから強さに変動が無いのです。でもホッコやライムの成長は凄まじいのです。」
元々が高ランクの影丸は戦闘を重ねるごとに経験は得ているが強さに変化はあまり無かった。
しかしホッコやライムはかなりの成長の余地を残していて日々成長が止まらない。
「確かにのう。ライム殿は今やどれだけのスキルを持っているか分からぬ。妾も戦えば勝率は良くて半々じゃろう。」
「そんなに強くなっているのか。」
昔のライムからは考えられない事だ。
スキルが大量に増えている現状でも鬼人族でトップクラスの実力者を持つナキナには、まだ追い付いていないと思っていたのだが既に並ぶ程の実力らしい。
「ホッコだって強いの!」
「それは我が一番分かっている。今回の旅で人型の戦闘にも慣れて魔法の適性も増えた。それに装備も強くなったしな。」
「ホッコの成長速度も凄いのです。さっき戦っているところを見て驚いたのです。」
人型になれる様になってから剣と魔法を主体にジルの様な戦闘スタイルで戦ってきた。
確実にその実力を伸ばしており、高ランク冒険者とも遜色無い強さを持ち始めてきている。
「だからこそ同じ従魔として遅れを感じている訳か。」
「浮島のウルフ達のリーダーでもあるからのう。リーダーらしく相応の実力を身に付けたいのかもしれん。」
「ウォン。」
影丸が元気無さそうに頷く。
自分も他の従魔達の様に更に強くなりたいと思っているのだ。
このままではウルフ達を率いるリーダーとして示しが付かない。
「影丸も充分に強いのじゃがな。」
「シャドウウルフですからね。ウルフ系の上位種の中でもかなり戦闘に秀でている筈です。」
「私も何度か模擬戦をした事があるけど普通に強かったよ。そんなに気にしなくてもいいんじゃない?」
「ウォンウォン。」
ナキナの言葉をレイアやテスラも肯定しているが影丸自身は納得していない様子だ。
「ふむ、影丸もライムやホッコの様に更に成長していきたいのだな?」
「ウォン。」
ジルの言葉に力強く頷く。
自分だけ遅れを取る訳にはいかないとでも言いたげな表情だ。
ホッコやライムと同じくまだまだ高みを目指したい。
「手っ取り早いのは新たなスキルを我から与える事だが。」
ライムの様にスキルが増えれば戦闘の幅も広がる。
スキル収納本を使えば強くなる手助けにはなる。
「ジル様、少しお待ち下さい。私に良い考えがあります。」
「聞こう。」
レイアが何やら良い案を思い付いたらしい。
「影丸さんは魔物です。更なる強さを望むのでしたら魔物に詳しい者に聞けばいいのです。」
「成る程ね。丁度ついさっき話題に出た人物がいたわ。」
レイアの言葉にテスラも頷いている。
レギオンハートの事を言っているのだろう。
「確かに適任かもしれないが、どこにいるか知っているのか?」
「はい、昔馴染みですからね。居場所は教えてもらっています。」
「今でも居住区を移動していないのであればだけどね。」
同じ四天王である二人は住処を教えてもらっていたらしい。
もしかすると久々に本人に出会えるかもしれない。
「その場所は?」
「魔国フュデスの近隣にある島、パンデモニウムです。」
なんとレギオンハートがいる場所とは元魔王の頃に治めていた国の近くにある超絶危険なパンデモニウム島だった。
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