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84章
元魔王様と生死の選択肢 5
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銀月を鞘に仕舞うとようやく二人が落ち着いてくれた。
それでも邪神教の女性の方は床に正座しながら小刻みに震えている。
目の前にいるイレギュラーことジルが怖いのだろう。
「さて、お前には二つの選択肢がある。」
「せ、選択肢?」
ジルが二つの指を立ててそう言うと女性が緊張した様子で尋ね返してくる。
目の前にいるジルにはいつ殺されてもおかしくはない。
ずっと命を握られている様な状態で気が抜けない。
「一つは邪神教に関する情報を提供する事だ。これを選んだ場合、我がお前を殺す事は無いと約束してやろう。」
ジルが度々巻き込まれる邪神教絡みの情報提供が一つ目の選択肢だ。
毎度巻き込まれて面倒な思いをしているので、重要な情報を掴んでこちらからいつでも潰せる様にしておきたい。
「そ、そんなの信用出来る訳無いじゃない。」
情報を話し終えた瞬間に用済みと処分されてもおかしくない。
「ジル様は敵対した者にも寛容ですよ。降伏の意思を示せば一先ず話しを聞いてくれますから。」
フォルトゥナが昔の勇者達の事を思い出しながら言う。
人族の重鎮達により魔族殲滅目的で送り込まれてきた勇者達とも話し合う事で庇護下に加えたり仲間として招き入れたりした過去が実際にあるのだ。
「…そう言われてもまだ信用は出来無いわ。それよりも二つ目の選択肢は?」
女性もこの場から生き延びる為に最善の選択をしたい。
もう一つの選択肢に付いて尋ねる。
「我に情報を提供しないと言う選択肢になるな。この場合、残念ながらフォルトゥナの努力も虚しくお前は死ぬ事になるだろう。」
そう言って銀月の柄に手を添える。
「ひっ!?」
「やっぱり殺すつもりなんじゃないですか!ジル様、こんな可愛いらしい人を殺めるなんて反対です!」
女性はそれを見て怯え、フォルトゥナは背に庇う様にして反対だと主張してくる。
「お前の私欲に付き合っていられるか。我はこれまでこいつらのせいで色々と面倒事に巻き込まれてきたのだぞ?」
今後も巻き込まれるのだとしたら冗談では無い。
面倒事に発展する前に排除しておきたい。
「可愛い悪戯心だと思って見逃しましょう!きっと改心してくれます!」
「ちなみに他は男だと思うぞ。」
邪神教とはそれなりに交戦しているが女性は目の前にいるテイマーしか見た事が無い。
「僕が擁護出来るのはここまでみたいです。」
「切り替え早い!?もう少し頑張ってよ!」
ジルの言葉を聞いてあっさりと諦めてしまうフォルトゥナに女性が驚きながら言う。
フォルトゥナの頑張りが自分の命を守ってくれるかもしれないのだ。
簡単に引き下がられては困る。
「そんな事を言われても。そもそもジル様と敵対した貴方方に責任がありますよね?貴方の様な美しい女性は守ってあげたいですけど、庇った結果僕までジル様に嫌われるのは嫌ですから。」
「懸命な判断だ。」
フォルトゥナは女好きなので女性を守りたい気持ちは当然ある。
だが大恩あるジルの機嫌を損ねてまで敵対する者を庇い立てしたりは出来無い。
「でも邪神教は裏切れない…裏切れないのよ。」
「だからわざわざ尋ねて選ばせてやっているのだろう?降伏か死か。」
ジルとしてはどちらを選んでも構わない。
邪神教絡みの情報を聞ければこちらから潰しに行ける選択肢も増えるし、聞けなくても幹部級の者を一人減らせる。
それに本当に知りたいと思えばテスラの魅了魔法で強制的に聞き出すと言う手段も取れる。
「うー、うー。」
「お勧めは降伏ですよ。ジル様の庇護下に入れば命は救われます。貴方みたいな美人が命を落とすなんて世界の損失です。」
悩む女性の耳元でフォルトゥナが囁いている。
降伏して生き残る道を選んで欲しいのだろう。
「もう煩いわね!私の人生の大きな分岐点なんだからあっちいっててよ!」
「ごふっ!?」
「それはお前が悪い。」
殴り飛ばされてフォルトゥナが床を転がる。
自業自得なのと嬉しそうな表情をしていたので放置しておく。
「うー、うー。」
「何をそんなに悩む事がある?命は取らないと約束してやると言っているだろう?面倒事を起こさないかどうか監視下におく事にはなるが、奴隷の様な扱いをするつもりも無いぞ?」
元砂賊だったミネルヴァも仲間として迎え入れたからには奴隷の様な扱いをするつもりは無い。
女性も仲間になるなら元邪神教として活動してきた事も気にしない。
どんな過去があろうと仲間は誰であっても大切にする。
「それでも邪神教を裏切れば私の願いは叶わなくなるもの。願いが叶わないなら生きている意味が無くなるわ。」
邪神教に居続ける事で叶えられる願いがある様な言い方だ。
「願いが叶わなくなる?どう言う事だ?」
「まあ、これくらいなら教えてあげてもいいわ。私達邪神教の目的はただ一つ。邪神様を蘇らせる対価としてそれぞれの願いを叶えてもらう。願いは違えど目的を同じくする者が集まった集団、それが邪神教なの。」
ずっと謎だった邪神教の目的に付いて女性が教えてくれた。
それでも邪神教の女性の方は床に正座しながら小刻みに震えている。
目の前にいるイレギュラーことジルが怖いのだろう。
「さて、お前には二つの選択肢がある。」
「せ、選択肢?」
ジルが二つの指を立ててそう言うと女性が緊張した様子で尋ね返してくる。
目の前にいるジルにはいつ殺されてもおかしくはない。
ずっと命を握られている様な状態で気が抜けない。
「一つは邪神教に関する情報を提供する事だ。これを選んだ場合、我がお前を殺す事は無いと約束してやろう。」
ジルが度々巻き込まれる邪神教絡みの情報提供が一つ目の選択肢だ。
毎度巻き込まれて面倒な思いをしているので、重要な情報を掴んでこちらからいつでも潰せる様にしておきたい。
「そ、そんなの信用出来る訳無いじゃない。」
情報を話し終えた瞬間に用済みと処分されてもおかしくない。
「ジル様は敵対した者にも寛容ですよ。降伏の意思を示せば一先ず話しを聞いてくれますから。」
フォルトゥナが昔の勇者達の事を思い出しながら言う。
人族の重鎮達により魔族殲滅目的で送り込まれてきた勇者達とも話し合う事で庇護下に加えたり仲間として招き入れたりした過去が実際にあるのだ。
「…そう言われてもまだ信用は出来無いわ。それよりも二つ目の選択肢は?」
女性もこの場から生き延びる為に最善の選択をしたい。
もう一つの選択肢に付いて尋ねる。
「我に情報を提供しないと言う選択肢になるな。この場合、残念ながらフォルトゥナの努力も虚しくお前は死ぬ事になるだろう。」
そう言って銀月の柄に手を添える。
「ひっ!?」
「やっぱり殺すつもりなんじゃないですか!ジル様、こんな可愛いらしい人を殺めるなんて反対です!」
女性はそれを見て怯え、フォルトゥナは背に庇う様にして反対だと主張してくる。
「お前の私欲に付き合っていられるか。我はこれまでこいつらのせいで色々と面倒事に巻き込まれてきたのだぞ?」
今後も巻き込まれるのだとしたら冗談では無い。
面倒事に発展する前に排除しておきたい。
「可愛い悪戯心だと思って見逃しましょう!きっと改心してくれます!」
「ちなみに他は男だと思うぞ。」
邪神教とはそれなりに交戦しているが女性は目の前にいるテイマーしか見た事が無い。
「僕が擁護出来るのはここまでみたいです。」
「切り替え早い!?もう少し頑張ってよ!」
ジルの言葉を聞いてあっさりと諦めてしまうフォルトゥナに女性が驚きながら言う。
フォルトゥナの頑張りが自分の命を守ってくれるかもしれないのだ。
簡単に引き下がられては困る。
「そんな事を言われても。そもそもジル様と敵対した貴方方に責任がありますよね?貴方の様な美しい女性は守ってあげたいですけど、庇った結果僕までジル様に嫌われるのは嫌ですから。」
「懸命な判断だ。」
フォルトゥナは女好きなので女性を守りたい気持ちは当然ある。
だが大恩あるジルの機嫌を損ねてまで敵対する者を庇い立てしたりは出来無い。
「でも邪神教は裏切れない…裏切れないのよ。」
「だからわざわざ尋ねて選ばせてやっているのだろう?降伏か死か。」
ジルとしてはどちらを選んでも構わない。
邪神教絡みの情報を聞ければこちらから潰しに行ける選択肢も増えるし、聞けなくても幹部級の者を一人減らせる。
それに本当に知りたいと思えばテスラの魅了魔法で強制的に聞き出すと言う手段も取れる。
「うー、うー。」
「お勧めは降伏ですよ。ジル様の庇護下に入れば命は救われます。貴方みたいな美人が命を落とすなんて世界の損失です。」
悩む女性の耳元でフォルトゥナが囁いている。
降伏して生き残る道を選んで欲しいのだろう。
「もう煩いわね!私の人生の大きな分岐点なんだからあっちいっててよ!」
「ごふっ!?」
「それはお前が悪い。」
殴り飛ばされてフォルトゥナが床を転がる。
自業自得なのと嬉しそうな表情をしていたので放置しておく。
「うー、うー。」
「何をそんなに悩む事がある?命は取らないと約束してやると言っているだろう?面倒事を起こさないかどうか監視下におく事にはなるが、奴隷の様な扱いをするつもりも無いぞ?」
元砂賊だったミネルヴァも仲間として迎え入れたからには奴隷の様な扱いをするつもりは無い。
女性も仲間になるなら元邪神教として活動してきた事も気にしない。
どんな過去があろうと仲間は誰であっても大切にする。
「それでも邪神教を裏切れば私の願いは叶わなくなるもの。願いが叶わないなら生きている意味が無くなるわ。」
邪神教に居続ける事で叶えられる願いがある様な言い方だ。
「願いが叶わなくなる?どう言う事だ?」
「まあ、これくらいなら教えてあげてもいいわ。私達邪神教の目的はただ一つ。邪神様を蘇らせる対価としてそれぞれの願いを叶えてもらう。願いは違えど目的を同じくする者が集まった集団、それが邪神教なの。」
ずっと謎だった邪神教の目的に付いて女性が教えてくれた。
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