ブラウンは魔法研究員に仕返ししたい

08.

　ようやくブラウンの舌が太腿の付け根に到達した時には、マーシャの秘部はぐしょぐしょに濡れそぼっていた。
　
「ブラウンさまぁ……っ」

　息を乱したマーシャから期待するような声音で名を呼ばれたブラウンは、くったりと力の抜けているマーシャの足を開かせる。
　そうして本当に今度こそ――と思ったマーシャはひゃあっ！？　とまた悲鳴を上げた。
　ブラウンの分厚い舌で、べろりと秘部を舐められたからだ。

「やっ……やだ、やめてください、ブラウンさ……んんんっ！」

　ぴちゃぴちゃと音を立てて、ブラウンの舌がマーシャの秘部を舐め上げる。
　びくびくと跳ねる腰をがっしりと押さえられて、ちっとも逃げる隙を与えられずに襞の一つ一つまでじっくりと舐められて、マーシャは悲鳴のような嬌声を上げる事しか出来ない。

「すごいな、マーシャ……どんどん溢れて来る」
「ひ、んっ……しゃべっちゃ、や……あっ！？」

　じゅるじゅるとマーシャの愛液を啜っていたブラウンの舌が、マーシャの陰核を掠めた。

　「ひゃ！？　あっ、なに……あ、あぁぁぁっ！」

　舌先で突かれ、撫でられ、そしてじゅっときつく吸われて、ぐずぐずに溶かされていたマーシャは一際高い声を上げた。
　ぷしゅっと溢れた潮をブラウンが飲み下した事にも気付かず、マーシャは小さく身体を震わせる。

「これだけでイったのか……持つか？」

　独り言のように呟いたブラウンは、ひくひくと痙攣しているマーシャの膣内に指を入れる。

「あっ……！」

　びくっとマーシャの腰が跳ねて、膣内がきゅうっと収縮した。
　ブラウンが指を動かすとぐちゅぐちゅと水音が鳴る。

「すごいな……こんなに蕩けて」
「あ、あぁ……も、ぶらうんさまぁ……」
「言っただろう。しっかり準備をしてからだと」
「も、充分ですぅ……っ！　やぁぁんっ！！」

　ブラウンの指で膣壁を擦られて、マーシャの身体がまたびくりと跳ねる。

「やだ……もう無理ぃ……っ！」

　ポロポロと涙を零し始めたマーシャに、ブラウンは仕方ないと息を落とすと指を二本に増やす。
　幾度か指を出し入れしながら様子を見て、すぐに三本に増やしてみてもマーシャに痛がる様子はない。

「痛みはないか？」
「ない、です……」
「まだまだ解してやりたいんだが」
「もう充分です……っ！」

　くしゃりと顔を歪めてブラウンの頭をぺしぺしと叩くマーシャに、ブラウンはそうか、と残念そうに呟くと、マーシャの中から指を抜いた。
　そうして足を開かせると、自身の亀頭をマーシャの秘部に擦り付ける。

「挿れるぞ」

　マーシャがこくこくと頷いたのを確認して、ブラウンはゆっくりと腰を進める。
　
「んぅっ……！　ん、あ、あっ」

　ずぶずぶと挿入って来るブラウンの男根をマーシャの膣内はきゅうきゅうと締め付ける。
　魔法で清めた為にマーシャの膣内にもブラウンの男根にもバルディーアの粘液は残っていないけれど、マーシャが痛がっている様子がない事を確認しながらブラウンは慎重にマーシャの奥へと入り込んで、そうして最後、一番奥をトンっと突く。

「ふぁぁっ！」

　マーシャの足がびくりと跳ねて、膣内がきゅうっと収縮した。
　その締め付けにブラウンがぐっと小さく唸る。

「おい、挿れただけでイクな」
「……ご……めんなさ……？」

　ぼんやりとブラウンを見上げたマーシャは、しかし自分の身体がどうなっているのか分かっていないらしい。
　困ったヤツだと口端を上げて、ブラウンはマーシャの足を持ち上げると自分の肩へ担ぐ。

「動くぞ」

　ブラウンの短い宣言にマーシャが「ふぁい」とかろうじて返すと同時に、ブラウンは抽挿を始めた。

「あっ、あんっ、あ、あっ」

　パンパンと身体のぶつかり合う音とマーシャの嬌声が重なって、簡易ベッドが再びギッシギッシと軋み始める。
　
「あ、ぶらうんさま……っまた、きちゃ……さっきのぉ……！」
「何度だってイって良いぞ。そら」

　パンっ！　と強く腰を打ち付けられて、すっかりと高められているマーシャはまたイった。
　けれどブラウンは動きを止める事はせずに腰を振り続ける。

「やぁっ……！　いまダメ……っ！　きちゃうの、また……っあぁんっ！！」

　マーシャの爪先が宙を掻き、膣内が無遠慮にブラウンを締め上げる。

「悦さそうだなぁ、マーシャ？　俺にこうして突っ込まれるのと、感覚共有とやらで俺に突っ込むのと、どっちが悦い？」

　動きを緩めることなくマーシャの中へと男根を穿ちながら問うたブラウンに、マーシャはもうロクに回っていない頭で、それでも何とか答えを導き出した。
　
「……どっちも……どっちも、きもちい……っ！」

　チッとブラウンが舌打ちを落としたような気がした時にはばちゅんっと腰を強く打ち付けられて、マーシャは高い声を上げた。
　そのまんま激しく揺さぶられて、マーシャの嬌声に彩られた卑猥な音の数々と、簡易ベッドの悲鳴が仮眠室に満ちていく。

　そうして幾度目かの絶頂に声もなく仰け反ったマーシャの中にブラウンの白濁が勢いよく放たれたその時、
　重すぎる負荷に耐えに耐えて耐え抜いていた簡易ベッドが、遂にバキィィッ！！と断末魔の叫びを上げた。