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招待 ニ
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「行きゃぁいいだろうに。向こうだって、圭ちゃんのお母さんに感謝してるからこそ、招待したんだろうし。綺麗な花嫁さんに、おめでとうって言ってくりゃ良いだけだろう」
それはそうですが……と、圭は困ったような顔をしている。
圭は、母親の事件を考えて、縁起が良くないと考えてもいるらしい。考え過ぎだと隼人は思う。だからこそ、勇一郎の言葉を遮らずにいた。
勇一郎にしても、圭の為を思って言っているのだろうから……半分は、自分も潜り込みたいとの下心があるとは言え……。
「そうですが……」
「ま、後は圭ちゃんが考えることだから、俺はあれこれ言えないけどな」
言いながら席を立つと、紙を持ってきた。どうやら、封筒と便箋らしい。
「元帥との約束なら、諦めるしか無いか」
山上は、仕方ない。とばかりの声ではあるが、言い方は軽かった。
考えようによっては、山上と朝子はすでに婚約したも同然である。昨日、三年の猶予は必要と言いながら、今日は、二年になっていた。山上の、朝子への密かな思いだろうと思うと、微笑ましく、可愛らしいと思えた。
勇一郎は、ひとり静かに手紙を書いている。
何かと器用な男だが、いかにも少女らしい文字と文章を書く姿は、感心するよりも、薄ら気持ち悪い。
「よく考えたら、中身を読むのが園子さんなら、お前の文字で良くないか?」
「高子ちゃんなら怯えるだろう」
「それもそうか」
どこで手に入れたのか、竹久夢二の便箋三枚、おそろいの封筒が二枚。
「竹久夢二か。女学生に大人気だってな」
「俺ぁ好きじゃ無いな。細すぎて頼りなさ過ぎだ。女はもっと、逞しい方が良い」
「俺も、こんな病的な細さはなぁ」
「健康的な人が良いのだね、山上君は」
「そうだな」
「朝子ちゃんみたいな」
勇一郎を殴りはしても、反論は無かった。
それはそうですが……と、圭は困ったような顔をしている。
圭は、母親の事件を考えて、縁起が良くないと考えてもいるらしい。考え過ぎだと隼人は思う。だからこそ、勇一郎の言葉を遮らずにいた。
勇一郎にしても、圭の為を思って言っているのだろうから……半分は、自分も潜り込みたいとの下心があるとは言え……。
「そうですが……」
「ま、後は圭ちゃんが考えることだから、俺はあれこれ言えないけどな」
言いながら席を立つと、紙を持ってきた。どうやら、封筒と便箋らしい。
「元帥との約束なら、諦めるしか無いか」
山上は、仕方ない。とばかりの声ではあるが、言い方は軽かった。
考えようによっては、山上と朝子はすでに婚約したも同然である。昨日、三年の猶予は必要と言いながら、今日は、二年になっていた。山上の、朝子への密かな思いだろうと思うと、微笑ましく、可愛らしいと思えた。
勇一郎は、ひとり静かに手紙を書いている。
何かと器用な男だが、いかにも少女らしい文字と文章を書く姿は、感心するよりも、薄ら気持ち悪い。
「よく考えたら、中身を読むのが園子さんなら、お前の文字で良くないか?」
「高子ちゃんなら怯えるだろう」
「それもそうか」
どこで手に入れたのか、竹久夢二の便箋三枚、おそろいの封筒が二枚。
「竹久夢二か。女学生に大人気だってな」
「俺ぁ好きじゃ無いな。細すぎて頼りなさ過ぎだ。女はもっと、逞しい方が良い」
「俺も、こんな病的な細さはなぁ」
「健康的な人が良いのだね、山上君は」
「そうだな」
「朝子ちゃんみたいな」
勇一郎を殴りはしても、反論は無かった。
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