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罪人
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「幸せってなんなのでしょうね。私はずっと、幸せだと思っていました。少なくとも少女時代は幸せでした。
奥様が亡くなった後、姉と共に伯爵家を、二人の娘達を守って来たはずでした。
しかし、私達の目を盗んで男共は恥知らずな真似をしていたのです。
私は育夫に、百合子に近寄らぬよう言いましたが、あの男、蔑んだような目でバカにしたのです。
貧乏人を四人も養ってやっているのだから、それなりの見返りは貰わないとね。第一、百合子の件はあんたの旦那が誘って来たんだ。って。
良人に意見をしましたら、殴られました。
それでも意見し続けておりましたら、育夫は面倒になってきたのでしょうね、富山男爵に近付き、どういう約束をしたものやら、良人を社会的に抹殺したのです。
富山男爵は悪くありません。
良人は不備のある商品を売りつけたり、存在しない株を勧めて金を騙し取ったりしていたのを客に伝えたのです。
悪い事ばかりしているくせに、裏家業の人間を把握していなかった良人が愚かなのですけれど、客の中にいたのです、関わってはいけない人間が。
いえ、どうやら富山男爵が紹介したらしいのですが。
あぁ見えて富山男爵は不正の類が嫌いな人ですから、良人を本気で潰そうと企んだのでしょうね。
良人はすぐに姿をくらましました。
姿を消してから一週間後に、私に連絡をつけて来たのです。
私は、育夫と富山男爵を陥れる方法を良人に教えました。愚かなことに良人はすぐに乗ってきました。
隠して置いた金の三分の一程を全財産と偽って差し出し、不動産の書類も育夫名義に書き換え、良人の命乞いをし、私も家を出ました。
その際にあの娼館の名義を育夫にしたのです。
家を出た後、私は今まで裏の顔であった田中トミとして生きて参りました。
睦月会には、百合子も参加するようになっておりましたが、いつかは国家転覆を。と企んでいた私は、この子を巻き込みたくはなかったので、幼い貴女が副代表では皆が納得しないから。と言って、顔に火傷があるから人前には出られないということにし、佐藤と名乗らせました。
正直に申しますと、私自身は富山男爵に恨みはございませんでした」
奥様が亡くなった後、姉と共に伯爵家を、二人の娘達を守って来たはずでした。
しかし、私達の目を盗んで男共は恥知らずな真似をしていたのです。
私は育夫に、百合子に近寄らぬよう言いましたが、あの男、蔑んだような目でバカにしたのです。
貧乏人を四人も養ってやっているのだから、それなりの見返りは貰わないとね。第一、百合子の件はあんたの旦那が誘って来たんだ。って。
良人に意見をしましたら、殴られました。
それでも意見し続けておりましたら、育夫は面倒になってきたのでしょうね、富山男爵に近付き、どういう約束をしたものやら、良人を社会的に抹殺したのです。
富山男爵は悪くありません。
良人は不備のある商品を売りつけたり、存在しない株を勧めて金を騙し取ったりしていたのを客に伝えたのです。
悪い事ばかりしているくせに、裏家業の人間を把握していなかった良人が愚かなのですけれど、客の中にいたのです、関わってはいけない人間が。
いえ、どうやら富山男爵が紹介したらしいのですが。
あぁ見えて富山男爵は不正の類が嫌いな人ですから、良人を本気で潰そうと企んだのでしょうね。
良人はすぐに姿をくらましました。
姿を消してから一週間後に、私に連絡をつけて来たのです。
私は、育夫と富山男爵を陥れる方法を良人に教えました。愚かなことに良人はすぐに乗ってきました。
隠して置いた金の三分の一程を全財産と偽って差し出し、不動産の書類も育夫名義に書き換え、良人の命乞いをし、私も家を出ました。
その際にあの娼館の名義を育夫にしたのです。
家を出た後、私は今まで裏の顔であった田中トミとして生きて参りました。
睦月会には、百合子も参加するようになっておりましたが、いつかは国家転覆を。と企んでいた私は、この子を巻き込みたくはなかったので、幼い貴女が副代表では皆が納得しないから。と言って、顔に火傷があるから人前には出られないということにし、佐藤と名乗らせました。
正直に申しますと、私自身は富山男爵に恨みはございませんでした」
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