僕の彼女はアイツの親友

みつ光男

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Act 52. to be continued

【12秒】

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5秒…

10秒…

今度はさっきのように一瞬ではなかった

これが煌子の望んでいたエンディングだったかは別として
煌子への想いを伝えるには
この方法しかないと僕は直感していた。

煌子が拒まないのがその証拠だ、
僕たちはしばらくそのまま唇を重ねていた。

するとふと煌子が思い出したように

「もう!タカムラ!…あんた意外と積極的!」

「忘れた?さっきの話」

「ふふっ…いいよ、もう。今ので許す」

「この10秒で…」

「13秒くらい…だった、けどね」

「数えてたの?」

「平均より、ちょっと長め…かな?」

「そうなの?」

「知らないけど、ふふっ。でも愛は感じた」

「よね?ならよかった」

気づけば煌子の表情はすっかり"女子"になっていた。

これまでの同性の友達みたいなノリも悪くないが
こんな煌子を見てみたかった、と言うのも
僕の素直な気持ちだった。

これからはきっとその両面を
僕だけに見せてくれることだろう。

「カップル…誕生の瞬間?」

「だね」

「タカムラ…」

「何?」

「アタシ、男子と付き合うの初めてだから、よろしくね」

「あ…そう…だね」

そうか、煌子にとって甲斐のことは
交際相手として認識されてないんだな・・・

その方がいい、これまでの辛かった時間は
二人で取り戻せばいいんだから。

「優しくしてくれなかったら…」

「何?」

「泣くから!」

― そっちの方が怖いな…

「え?何か言った?」

「いえ、何にも」

― いつもの煌子の方が慣れてるんだけどなぁ

「え?だから!何か言った?」

「あ、いや、何にも…」

それからもひとしきり二人の会話が途絶えることはなく

「煌子、帰る?そろそろ」

「あ、もうこんな時間、帰んなきゃ!」

僕たちが帰路に着こうとした頃には
もう日付が変わっていた。
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