用済みになった貴族の養子の子が本当の愛を知るまで

チョココロネ

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7 (レオン・アーヴェント視点)

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(レオン・アーヴェント視点)


入学したばかりの頃から、どうもあいつの存在が気に入らなかった。

ノア・グランベル。

白に近い灰色の髪と、翡翠色の瞳。物静かで、ほとんど誰とも話さない。基本的に無表情で、話しかけられれば顔に貼り付けたような笑みを見せる。そんな彼を見て、「 気味が悪い」と言うやつも多かった。何を考えてるかわからないのだ。

 気づけば彼の周りには誰も寄りつかず、常に孤立していた。
───と言っても、最初から彼の周りには人がいなかった。

なぜなら、彼は平民だから。

貴族の子供が多く通うこの学校で、平民は差別の対象だった。
毎日のようにヒソヒソと陰口を叩き、彼を平民だからと言うくだらない理由で侮辱しているのを聞いて、俺も不快な思いこそしたが、助けてやろうとまでは思わなかった。
立場を理由に人を馬鹿にするのはそれ自体が馬鹿馬鹿しいことだとは思うが、あれだけ露骨に悪口を言われているのに聞いてない振りをして反論もせず、彼の悪口を言うような奴らにも貼り付けた笑みでにこにこと話に応じる彼のことも、同じように好ましく思えなかった。


学園での嫌われ者──正直、関わりたくはなかった。
だが、アーヴェント家の立場上、それは許されない。
実家から連絡が入ったのだ。
グランベル家の裏で何か動いている。取引関係に不穏な金の流れがある、という。

「お前、学園でノア・グランベルの様子を探って来い。あの家には、何か裏があるぞ。」

父からそう言いつけられた。

俺の家───アーヴェント侯爵家は、グランベル家と政治的に対立している。

対立する相手にまつわる良くない噂。
もしグランベル家が国に隠れて犯罪を犯しているのなら、政治的に彼らを弱らせることができるだろう。

不穏な金の動き以外にも、社交界ではグランベル家に関する数々の悪評が流れているらしい。

グランベル家の裏事業の証拠を掴むため、同じ学園、同じクラスにいる俺が直接ノア・グランベルに接触する───それが父の命じた作戦だった。

正直、気が進まない。
だが、親の命令だ。やるしかないだろう。

そう割り切って、俺はノア・グランベルの観察を始めることにしたのだ。



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