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Ⅲ アルファの番は誰?
⑦
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それから二日間をライと一緒に過ごした。
ウルイの事は、オメガ覚醒後の精神不安定として、ライが徹底的に甘やかしてくれた。恥ずかしくなるくらい密着していた。
ライは『可愛い』『俺のウルイだ』とウルイを撫でまわした。抱き上げて、食事を口まで運んで食べさせることまでしてきた。
そんなライをウルイが拒否しなかったのは、側に控えるササラとトムの冷ややかな目線が怖かったから。
あの二人と過ごすよりライに引っ付いているほうが断然良かった。
発情期明けから五日が経過すると、ウルイの身体の倦怠感は無くなった。普通に生活できるようになった。
テーブルに座って朝食を食べている時に、今後についての話題になった。
「これからの事を伝えていいかな?」
「うん。僕はどうすれば良いのか聞きたかった」
「ウルイは世界でただ一人の俺のオメガだ。番というのは妻であり伴侶であり、アルファが生涯必要とする存在だ」
ライの言葉にウルイはコクリと頷く。
「離れて暮らすことなど考えられない。ウルイには王都に来て欲しい。生涯を俺と過ごして欲しい。いいだろうか?」
真剣にライが話してくれる。ちらりと見ると、怖い顔のササラとトムが目に入る。
「王都、行かなきゃダメなのか? 王都のライの家に僕が住むの?」
できれば行きたくない思いを込めて聞いてみた。
「うん。オメガになったからには、それ以外に選択肢がなくて。ウルイに負担をかけるけれど、ごめんね。でも、俺の家には使用人がいるし、何不自由なく過ごせるようにするから」
その使用人がいる空間が嫌なんだよ、とは言えずにウルイは下を向く。
「アルファの発情期は毎月来る人もいれば一年に一度の人もいる。人による。その周期が俺の場合まだ分からない。出来ればこのまま連れて帰りたい。ウルイを連れていくお礼に、ウルイの家族にオアシス内に邸宅を用意する。王都からの仕事を委託していくつもりだ」
「家族が、オアシスに住めるの? 集落の皆も?」
「もちろんだよ」
家族が救われるのなら、オメガになって良かったのかも、と思えた。
「僕は教養がないから王都で暮らしていけないと思う。ここで家族と居たらダメかな?」
「ならば家族を王都に連れてくるかい?」
ライの言葉に心が揺れる。
家族ごと王都に居たらウルイは気が楽だ。
だけど王都ではウルイ達はズルいオメガ、汚いオメガとして見られるのだろう。ササラとトムの態度でそれが分かる。
貧乏で汚い者たちだと罵られる暮らしに、父が耐えられるとは思えない。まだ幼い妹に辛い思いはさせたくない。
ウルイは覚悟を決めて返事をする。
「王都には僕一人で行くよ。僕の家族はこのオアシスで暮らしていくのが一番だから」
そう伝えると「ありがとう」、とウルイを抱きしめてライが喜ぶ。
ウルイはどこか冷めた気持ちで乾いた笑いを返した。
これからの王都での生活を思うと、素直にライの喜びに同調することが出来なかった。
ウルイの事は、オメガ覚醒後の精神不安定として、ライが徹底的に甘やかしてくれた。恥ずかしくなるくらい密着していた。
ライは『可愛い』『俺のウルイだ』とウルイを撫でまわした。抱き上げて、食事を口まで運んで食べさせることまでしてきた。
そんなライをウルイが拒否しなかったのは、側に控えるササラとトムの冷ややかな目線が怖かったから。
あの二人と過ごすよりライに引っ付いているほうが断然良かった。
発情期明けから五日が経過すると、ウルイの身体の倦怠感は無くなった。普通に生活できるようになった。
テーブルに座って朝食を食べている時に、今後についての話題になった。
「これからの事を伝えていいかな?」
「うん。僕はどうすれば良いのか聞きたかった」
「ウルイは世界でただ一人の俺のオメガだ。番というのは妻であり伴侶であり、アルファが生涯必要とする存在だ」
ライの言葉にウルイはコクリと頷く。
「離れて暮らすことなど考えられない。ウルイには王都に来て欲しい。生涯を俺と過ごして欲しい。いいだろうか?」
真剣にライが話してくれる。ちらりと見ると、怖い顔のササラとトムが目に入る。
「王都、行かなきゃダメなのか? 王都のライの家に僕が住むの?」
できれば行きたくない思いを込めて聞いてみた。
「うん。オメガになったからには、それ以外に選択肢がなくて。ウルイに負担をかけるけれど、ごめんね。でも、俺の家には使用人がいるし、何不自由なく過ごせるようにするから」
その使用人がいる空間が嫌なんだよ、とは言えずにウルイは下を向く。
「アルファの発情期は毎月来る人もいれば一年に一度の人もいる。人による。その周期が俺の場合まだ分からない。出来ればこのまま連れて帰りたい。ウルイを連れていくお礼に、ウルイの家族にオアシス内に邸宅を用意する。王都からの仕事を委託していくつもりだ」
「家族が、オアシスに住めるの? 集落の皆も?」
「もちろんだよ」
家族が救われるのなら、オメガになって良かったのかも、と思えた。
「僕は教養がないから王都で暮らしていけないと思う。ここで家族と居たらダメかな?」
「ならば家族を王都に連れてくるかい?」
ライの言葉に心が揺れる。
家族ごと王都に居たらウルイは気が楽だ。
だけど王都ではウルイ達はズルいオメガ、汚いオメガとして見られるのだろう。ササラとトムの態度でそれが分かる。
貧乏で汚い者たちだと罵られる暮らしに、父が耐えられるとは思えない。まだ幼い妹に辛い思いはさせたくない。
ウルイは覚悟を決めて返事をする。
「王都には僕一人で行くよ。僕の家族はこのオアシスで暮らしていくのが一番だから」
そう伝えると「ありがとう」、とウルイを抱きしめてライが喜ぶ。
ウルイはどこか冷めた気持ちで乾いた笑いを返した。
これからの王都での生活を思うと、素直にライの喜びに同調することが出来なかった。
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