発情期アルファ貴族にオメガの導きをどうぞ

小池 月

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☆番外編☆ 幸せな発情期

②※

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 急に身体が火照ったら、まずは家の鍵を閉めて、窓の戸締り。

 ライに言われていたように動くが、徐々に、ライの匂いが気になって、戸締りどころではなくなる。
 視界が狭くなったかのように、ライの匂いのする服だけを求めて徘徊した。

 今日の洗濯は終えてしまった。ライの濃い匂いが無くて洗濯場で泣いた。洗濯をした自分を責めた。
 這うように寝室に行くと、洋服納戸にライの匂いがぎっしり詰まっていた。ウルイは歓喜に打ち震えて、納戸に閉じこもった。

(あぁ、だめ、だめだ。これは、家で洗えないって言われた、軍の正装で、汚したら、ダメで……)
 大きなサイズの軍服を抱き締めた。気が付いたら、ライの服をかき集めてしまっていた。
 抱き締めているのは、軍の正装。
 コレを着たライを思い出すと、下腹部の熱が燃えるように激しくなる。ワケが分からず、ウルイは身体を丸くした。

(あれ? 僕、裸? どうして?)
 頭のどこかで自分の行動がおかしいと警鐘が鳴る。けれど、熱くなる身体が、本能のままに動けと命じてくる。
 ライの軍服を裸で着るなど、間違っている。この服で股間を擦るなど、いけない事だ。

 ライの服を嗅いで腰を振っているなんて、有り得ないことだ。ライの使っている執務筆をお尻に突き入れて感じているなんて、ダメな事だ。でも、それでも、やめられない。

「ラィ、ライ、欲しい、よ。ここ、さみしぃ」
 必死で腰を振り、ライの服にペニスを押し付けて吐精した。物足りなさに、腰を動かした時。

 ガチャっと納戸の扉が開いた。

「は、う、ウルイ、え? これ、巣作り……」

 ウルイは差し込む光に混乱して、安心する巣の中に逃げこんだ。潜りこむと安心感と切なさで興奮が止まらない。

「ウルイ、上手な巣、だね。ほら、出ておいで」
「やだ! お、おこるぅ。これ、ダメ、らからぁ」

 必死で返事をしたのに、「やばい。可愛すぎる……」とライの小声が聞こえた。

「ほら、愛らしい俺のウルイは、どこかな」
 ライのフェロモンが広がる。これは、アルファの圧だ。
 アルファフェロモンがブワっと納戸に広がる。ウルイの背筋がゾクゾクする。従わなくては、いけない。ライのフェロモンに寄り添わなくては、いけない。そう感じるのは、オメガの本能だろうか。

 ウルイは、もそっと洋服の中から顔を出した。
「ここ、にいる。僕、ここ」
 オメガの本能なのか、ウルイは這って出てしまった。
 ライの上着を着ただけで、お尻にはライの筆を突き入れたままの恰好で。

「う、ウルイ。あぁ、なんて、やらしいんだ! 可愛すぎる!」

 納戸に掛けてあった上質な服はグチャグチャで、ウルイは変態みたいな恰好をしているのに、ライは顔を真っ赤にして大喜びしている。

(あぁ、ライは変態だから、いいのか。僕に変態が伝染したのかなぁ)
 わずかに残る理性がウルイにそう訴えた。

「ウルイ、オメガの発情だ。オメガも、発情するんだ。オメガとして成熟すると、オメガの発情期が来る。これは、オメガとして自然の事なんだ。あぁ、嬉しい! オメガの発情は、アルファにとって最高の時間なんだ」

 ライがそっとウルイを抱き締める。ライの匂いが心地よくて、ウルイは身体をライに預けた。

「ここには、筆は一本だけ? 他に、挿入していない?」
「ん、う、うん……、ひとつ、だけ」
「確認するから、ね」
 ライが後ろに刺さったままの筆をゆっくり動かした。

「はうう! や、やめぇ」
 筆が抜ける時に前立腺を刺激されてウルイは軽く精を吐いてしまった。
 ポタタっと漏れる感覚が、揺れる腰が妙に恥ずかしい。

「ウルイ、内腔が傷になっていないか、確認するよ」
 確認って何、と聞こうとしたけれど、床に敷き詰めたライの服の上に身体を横たえられて言葉が出なかった。

 大好きな匂いに包まれる多幸感と、閉じ込めるように上から見つめてくるライの圧が心地良い。

 ウルイは全身の力を抜いてライを見つめた。全てを委ねて甘えたい気持ちだった。
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