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Ⅱ章「幸せを運ぶコウノトリと小さな文鳥の幸せ番」
side:宮下徹④
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<分身鳥差別>
「文鳥の癖に!」
「小鳥が偉そうにするな! 猛禽類に食われろ!」
聞こえるように後ろからの声。本当にうるさい。
小学五年にもなって分身鳥いじめをするのか。学級委員になれなかった腹いせか。ガキかよ。心でため息をついて、ニッコリ笑顔で挨拶をする。
昔から人の先を読むことが得意だった。楽しいし、大人と話をするのも苦じゃない。
父の会社を継ぐのに申し分のない子ですな、とよく褒められていた。文鳥のような小鳥でなければ完璧でしたね、と必ず付け加えられる。
文鳥の何が悪い。俺の鳥は愛らしくて自慢の鳥だ。だけど、どこに行っても父や祖父のトビやオオタカと比べられる。
俺は何を言われても胸を張っていると決めていた。大切なのは、人が何を言っても動じない自分だ。イヤミや傷つけようとする言葉は受け流す。小鳥でも出来るってことを俺が示してやる。
分身鳥が小鳥なだけで、大人からも学校でも軽んじて見られる。こんなの変だ。だからこそ俺が飛び出てやる。俺の鳥も面白そうに言う。「やってやろうよ」そう笑いあった。悪だくみをするみたいで楽しかった。
ただ、前向きに進んでいるだけなのに。何が気に障るんだろう?
ぼんやりと考えていた。
「小鳥の癖に生意気なんだ」と、五年一組のクラスメイトに階段から突き落とされた。俺の外傷は、足の捻挫と打撲。
「小鳥なのに目立ちすぎちゃったのかもしれないね」
保健室で担任の先生に言われた。
突き落とされた俺が悪いの? おかしいよ。聞こえるように言うイヤミや悪口に笑顔で、満点対応していただろう? それでも俺が注意されるのか? 小さな怒りが沸き上がった。
「先生が分身鳥差別していいんですか? まるで小鳥なのに優秀だからいけなかったって聞こえますけど? 俺、階段から落とされるほどの悪いことをしましたか?」
いつもの笑顔で刺すような言葉を吐いた。驚いた顔で俺を見る先生の顔。心がスッとする。あぁ、初めからこうすれば良かったのか。
「あの、そんなつもりじゃなくて……」
中身のある返答が出来ない先生。
三日休んで登校すると、俺を突き落としたクラスメイトは転校していた。
特別環境で育てるな、という家庭方針で俺は公立小学校に通学していた。俺の家が裕福な家庭であることは伏せていたが、怪我をしたことで父が怒ったのだと分かった。
先生の態度は急に変わった。そんな学校に嫌気がさした。
中学からは私立に行きたいと父に伝えた。快諾してくれた。
中学受験を控えた小学六年の秋。下校中に大人に襲われた。
追いかけられて長い棒のようなもので数回殴られた。必死で俺の鳥を隠した。頭に衝撃が走り意識が朦朧とした。すぐに駆けつけた大人に保護されて病院に行った。タンコブに打撲と擦過傷ですんだけれど、色々怖くなった。
犯人は父の会社に不満を持つ取引関係の人だった。猛禽類が分身鳥の父を襲撃する勇気や会社に乗り込む勇気がなく、小鳥の俺なら狙いやすいと考えたらしい。
またしても小鳥だから、か。前を向こうとしても、心が沈み込んでしまいボーっと日々を過ごした。何もやる気が起きなかった。一週間を何もせずに過ごしたころ、俺の鳥が心に一言を伝えてきた。
「小鳥って、悪い事だった?」
心がカッと熱くなった。
「悪いワケない! お前は何も悪くない!」
すぐに返事をすると、優しい一言。
「僕もそう思う。徹は、何を落ち込んでいる? 僕が小さい事じゃないんだろ?」
はっとした。俺が感じる苦しさはなんだ? 俺は俺の文鳥が大好きで、どんな大型鳥と代えると言われても嫌だ。俺の文鳥が一番いい。
俺は小型だからと攻撃される、この風潮が苦しいんだ。小型は虐げていい弱いモノと見下される苦しさが、嫌なんだ。
「変えたいね。手が届くところから。もう一度、俺と頑張ってくれる?」
そっと語り掛けると満足そうにすり寄る文鳥。「そうこなくっちゃ」と、明るい声が届く。さすが俺の鳥だ。
だけど、襲われた恐怖はなかなか消えなかった。背後からの物音に身体がビクっと反応する数か月を過ごした。
大丈夫だと思っても、小鳥の本能の部分で怖いと感じる。
暴力への恐怖。抑えられない震え。生活に不安がつきまとう。家から出られない日が続いた。気持ちが前に向いても、身体の芯が言うことを聞かなかった。小鳥に備わる本能というものを実感した。
通学再開してからは、学校の送迎をしてもらうようになった。
父が「徹の安全が一番だ」と教育方針を変えた。私立の中学にも無事に合格し、手厚い教育方針のお坊ちゃま学校に通学。中学高校は周囲の人にも恵まれて楽しく過ごした。差別のない環境に自分の自信を取り戻せた。
大学三年。番鳥の幸一とも仲良く上手くいっている。幸一が番で本当に楽しい。
そして、いつも俺に突っかかる四人が留年した。履修科目が足りなくて三年からの専門課程に進級できなかった。あの四人が幸一と同学年になる。別に俺には関係ないけれど、幸一に何かしないか少し不安になる。幸一の分身鳥は大型で被保護者という立場もあるから、手を出せないはずだ。それに幸一には友人がいるから大丈夫だろう。
大学内では保護鳥同士で繋がりがあるという噂が、幸一の存在価値を上げている。もともと幸一にすり寄っていた友人たちは俺目当てだった。だからこそ幸一自身に強い何かがあると見せかけるために、絶滅危惧種被保護者が集まるところを見せつけた。
なかなか見かけない華やかな光景に大学内の注目の人になった幸一。フジのオウギワシや小坂のタヒチヒタキを見たことで、幸一を通して俺にすり寄ろうとしていた人たちの態度が変わった。幸一自身と仲良くするべきだ、と方向性を変えた。
こんなに上手くいくと思っていなかったから嬉しかった。今では普通に友人として仲良くしている彼らを見ると、温かい気持ちになった。幸一とコウノトリが明るい顔をしていると満たされる。俺の文鳥と幸せだねって笑いあう。
ただ、どうしても性行為することに抵抗がある。
小型鳥だから俺が受け入れる側だろう。これまで小型だからと差別されることに抵抗して生きて来た。その気持ちが、一歩踏み出すことを邪魔する。
幸一との触れ合いにドキドキして愛おしいと思うけれど、性行為は正直怖い。大型に暴力を振るわれた時の逃げられない恐怖。どんなに胸を張って意識を高く生きようとしても、自分より大きな分身鳥を持つ人との力の差はどうにもならない。
性行為は暴力とは違うだろう。だけど、心の奥底で受け入れられない自分がいる。幸一が強要してこないことに救われている。できたら、このままストイックな関係で幸一と過ごせたらいい。そう思っていた。
緩やかな日々に油断していた。満たされた状況で警戒心が緩んでいた。
知らない学生から「加藤君が先輩を呼んでいる」と声をかけられた。幸一の学部棟に来て欲しいと。隣の建物だし、今日の午後は空いているから立ち寄ろうと思った。「ありがとう」と声をかけて歩いて向かう。
外を歩いていた時、急に突き飛ばされた。転ぶと思った一瞬で、口元をふさがれる。変な匂い。驚きと油断で、一気に吸い込んでしまった。ヤバい。コレは、怖いやつだ。嫌だ。心臓がドクドク大きな音を立てる。
逃げたいと思う心とは裏腹に身体はクタリと動かなくなる。その内に意識が保っていられなくなった。揺れる視界の先に法学部の建物。幸一、幸一。無理やり歩かされて人の少ない裏道に連れていかれながら、必死で幸一に向けて手を伸ばしていた。
「文鳥の癖に!」
「小鳥が偉そうにするな! 猛禽類に食われろ!」
聞こえるように後ろからの声。本当にうるさい。
小学五年にもなって分身鳥いじめをするのか。学級委員になれなかった腹いせか。ガキかよ。心でため息をついて、ニッコリ笑顔で挨拶をする。
昔から人の先を読むことが得意だった。楽しいし、大人と話をするのも苦じゃない。
父の会社を継ぐのに申し分のない子ですな、とよく褒められていた。文鳥のような小鳥でなければ完璧でしたね、と必ず付け加えられる。
文鳥の何が悪い。俺の鳥は愛らしくて自慢の鳥だ。だけど、どこに行っても父や祖父のトビやオオタカと比べられる。
俺は何を言われても胸を張っていると決めていた。大切なのは、人が何を言っても動じない自分だ。イヤミや傷つけようとする言葉は受け流す。小鳥でも出来るってことを俺が示してやる。
分身鳥が小鳥なだけで、大人からも学校でも軽んじて見られる。こんなの変だ。だからこそ俺が飛び出てやる。俺の鳥も面白そうに言う。「やってやろうよ」そう笑いあった。悪だくみをするみたいで楽しかった。
ただ、前向きに進んでいるだけなのに。何が気に障るんだろう?
ぼんやりと考えていた。
「小鳥の癖に生意気なんだ」と、五年一組のクラスメイトに階段から突き落とされた。俺の外傷は、足の捻挫と打撲。
「小鳥なのに目立ちすぎちゃったのかもしれないね」
保健室で担任の先生に言われた。
突き落とされた俺が悪いの? おかしいよ。聞こえるように言うイヤミや悪口に笑顔で、満点対応していただろう? それでも俺が注意されるのか? 小さな怒りが沸き上がった。
「先生が分身鳥差別していいんですか? まるで小鳥なのに優秀だからいけなかったって聞こえますけど? 俺、階段から落とされるほどの悪いことをしましたか?」
いつもの笑顔で刺すような言葉を吐いた。驚いた顔で俺を見る先生の顔。心がスッとする。あぁ、初めからこうすれば良かったのか。
「あの、そんなつもりじゃなくて……」
中身のある返答が出来ない先生。
三日休んで登校すると、俺を突き落としたクラスメイトは転校していた。
特別環境で育てるな、という家庭方針で俺は公立小学校に通学していた。俺の家が裕福な家庭であることは伏せていたが、怪我をしたことで父が怒ったのだと分かった。
先生の態度は急に変わった。そんな学校に嫌気がさした。
中学からは私立に行きたいと父に伝えた。快諾してくれた。
中学受験を控えた小学六年の秋。下校中に大人に襲われた。
追いかけられて長い棒のようなもので数回殴られた。必死で俺の鳥を隠した。頭に衝撃が走り意識が朦朧とした。すぐに駆けつけた大人に保護されて病院に行った。タンコブに打撲と擦過傷ですんだけれど、色々怖くなった。
犯人は父の会社に不満を持つ取引関係の人だった。猛禽類が分身鳥の父を襲撃する勇気や会社に乗り込む勇気がなく、小鳥の俺なら狙いやすいと考えたらしい。
またしても小鳥だから、か。前を向こうとしても、心が沈み込んでしまいボーっと日々を過ごした。何もやる気が起きなかった。一週間を何もせずに過ごしたころ、俺の鳥が心に一言を伝えてきた。
「小鳥って、悪い事だった?」
心がカッと熱くなった。
「悪いワケない! お前は何も悪くない!」
すぐに返事をすると、優しい一言。
「僕もそう思う。徹は、何を落ち込んでいる? 僕が小さい事じゃないんだろ?」
はっとした。俺が感じる苦しさはなんだ? 俺は俺の文鳥が大好きで、どんな大型鳥と代えると言われても嫌だ。俺の文鳥が一番いい。
俺は小型だからと攻撃される、この風潮が苦しいんだ。小型は虐げていい弱いモノと見下される苦しさが、嫌なんだ。
「変えたいね。手が届くところから。もう一度、俺と頑張ってくれる?」
そっと語り掛けると満足そうにすり寄る文鳥。「そうこなくっちゃ」と、明るい声が届く。さすが俺の鳥だ。
だけど、襲われた恐怖はなかなか消えなかった。背後からの物音に身体がビクっと反応する数か月を過ごした。
大丈夫だと思っても、小鳥の本能の部分で怖いと感じる。
暴力への恐怖。抑えられない震え。生活に不安がつきまとう。家から出られない日が続いた。気持ちが前に向いても、身体の芯が言うことを聞かなかった。小鳥に備わる本能というものを実感した。
通学再開してからは、学校の送迎をしてもらうようになった。
父が「徹の安全が一番だ」と教育方針を変えた。私立の中学にも無事に合格し、手厚い教育方針のお坊ちゃま学校に通学。中学高校は周囲の人にも恵まれて楽しく過ごした。差別のない環境に自分の自信を取り戻せた。
大学三年。番鳥の幸一とも仲良く上手くいっている。幸一が番で本当に楽しい。
そして、いつも俺に突っかかる四人が留年した。履修科目が足りなくて三年からの専門課程に進級できなかった。あの四人が幸一と同学年になる。別に俺には関係ないけれど、幸一に何かしないか少し不安になる。幸一の分身鳥は大型で被保護者という立場もあるから、手を出せないはずだ。それに幸一には友人がいるから大丈夫だろう。
大学内では保護鳥同士で繋がりがあるという噂が、幸一の存在価値を上げている。もともと幸一にすり寄っていた友人たちは俺目当てだった。だからこそ幸一自身に強い何かがあると見せかけるために、絶滅危惧種被保護者が集まるところを見せつけた。
なかなか見かけない華やかな光景に大学内の注目の人になった幸一。フジのオウギワシや小坂のタヒチヒタキを見たことで、幸一を通して俺にすり寄ろうとしていた人たちの態度が変わった。幸一自身と仲良くするべきだ、と方向性を変えた。
こんなに上手くいくと思っていなかったから嬉しかった。今では普通に友人として仲良くしている彼らを見ると、温かい気持ちになった。幸一とコウノトリが明るい顔をしていると満たされる。俺の文鳥と幸せだねって笑いあう。
ただ、どうしても性行為することに抵抗がある。
小型鳥だから俺が受け入れる側だろう。これまで小型だからと差別されることに抵抗して生きて来た。その気持ちが、一歩踏み出すことを邪魔する。
幸一との触れ合いにドキドキして愛おしいと思うけれど、性行為は正直怖い。大型に暴力を振るわれた時の逃げられない恐怖。どんなに胸を張って意識を高く生きようとしても、自分より大きな分身鳥を持つ人との力の差はどうにもならない。
性行為は暴力とは違うだろう。だけど、心の奥底で受け入れられない自分がいる。幸一が強要してこないことに救われている。できたら、このままストイックな関係で幸一と過ごせたらいい。そう思っていた。
緩やかな日々に油断していた。満たされた状況で警戒心が緩んでいた。
知らない学生から「加藤君が先輩を呼んでいる」と声をかけられた。幸一の学部棟に来て欲しいと。隣の建物だし、今日の午後は空いているから立ち寄ろうと思った。「ありがとう」と声をかけて歩いて向かう。
外を歩いていた時、急に突き飛ばされた。転ぶと思った一瞬で、口元をふさがれる。変な匂い。驚きと油断で、一気に吸い込んでしまった。ヤバい。コレは、怖いやつだ。嫌だ。心臓がドクドク大きな音を立てる。
逃げたいと思う心とは裏腹に身体はクタリと動かなくなる。その内に意識が保っていられなくなった。揺れる視界の先に法学部の建物。幸一、幸一。無理やり歩かされて人の少ない裏道に連れていかれながら、必死で幸一に向けて手を伸ばしていた。
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