5 / 27
腹話術人形
02
しおりを挟む
「あいてててて。よかった、助かったよ」
「きつくて大変だったんだ。ありがとう」
2体の人形は、話しだしているくせに口はぴくりとも動かない。サラにはそれぞれがどちらの発言だかわからなかった。
見た目もかなりそっくりだが、声もそっくりだった。腹話術師が作った声ではない、本当の声。何だか不思議だと思った。
「ボクはパペ。白いシャツがボクだよ」
「ボクはマペ。ベージュのシャツがボクだよ」
サラはコクリと頷いた。まだ声の識別は曖昧だが、名前がわかっただけ助かった。
「キミさ、今日ボクらのショーを見てたよね」
「うんうん、そして初めてボクらの声に耳を傾けてくれた」
昼間キョロキョロと動いていた目は、どうやら飾りではないらしい。サラは気付かれていたことに驚いたが、素直に頷く。
人形たちはぴくりとも動かないまま、ペラペラと話し続けた。なまじ口がある分、違和感が拭いきれない。
「見てたならわかるだろ、ボクらの苦労」
「そうそう。酷かったでしょ、アレ」
「え……。酷かったって、何が……」
サラは困惑する。確かにさっきまでの二人の扱いは酷いと思ったが、芸中に酷いと思ったことは特になかった。芸としては完成されていたと思うが……何が不満だったのだろう。
「何がって、全部だよ、全部。ボクらはあんな下らないケンカはしないし、そもそもマペはあんなにバカじゃない」
「そうそう。勝手にキャラを付けられて……やってられないよ」
「それに、アレ。ボクらをぶつけ合ってたでしょ、あの人」
そういえば、そうだった。喧嘩の演出のために、二人をガンガンぶつけ合っていた。
「アレね、結構なダメージくらうんだよね。イタイイタイ」
「そうだよね。それに加えて、この扱いの悪さ。えーと……キミ、名前は?」
話を聞くだけだったところに、いきなり話を振られてハッとする。
「サラ。……それが私の名前」
本当なら、なくしていたはずの。出かかった言葉を押し止めた。そんなサラを気にする様子もなく、パペは言った。
「サラ、じゃあボクらの腕を持ち上げてごらん」
「え……腕を?」
急に何を言いだすのだろう。サラはわけもわからぬまま、パペの腕を上に持ち上げた。
ギシギシギシッ──。間接の部分が、鈍い音を立てて軋んだ。
サラは驚いて思わず手を離してしまう。カランッ。脚の部分にぶつかって、小さく音が鳴った。
「ご、ごめんなさい」
「いや、いいのさ。で、わかったでしょ。ボクらの苦労」
パペが自嘲ぎみに笑った。サラは横でいびきをかく男を見た。おそらく、今日の報酬で買ったと思われる、酒の山。軋む人形の体。多分、ずっと前から二人の体は痛んだまま──。
「……痛い?」
「もう慣れた。ね、マペ」
「うん。あの人が動かさなければ、大丈夫だし」
──それって、芸中はずっと痛いってことじゃ……。
思ったが、言えなかった。マペはそんなサラの心情を読み取ったのか、クスリと笑った。
「ねぇ、サラ。ここでクイズだよ。ボクらの口は何のために付いてると思う?」
その問いは、とても悲しみに満ちていた。クスリと笑いながら言った声は、少し震えているように聞こえた。
答えられなかった。芸中、休むことなく動いていた口。何のために、あるといったら──。
「……マペ。いじめすぎ」
パペが小さく言った。強張ったサラの顔を見たのだろう。パペはやれやれという風にため息を吐くと、静かに言う。
「でもね、本当に。ボクらは、言いたいことも言えない。こんなによく動く口があるのにね。何のための口なんだろうね」
ズキンッ。覚えのある頭痛が、サラを襲った。
──この感覚は。
ズキン。ズキン。ズキン。人形の声が、近くて遠い。体が、動かない。
「本音を隠して、ウソを言うための口なのかなぁ……」
その一言で、何かが堰を切ったようにサラの中に溢れた。
* * *
『サラ』
呼ばれた声に、サラは振り返る。
『今日はシュリーマンさん一家とお茶会があります。着替えてらっしゃい』
──え……?
今日は予定がないはずだった。だから1日ゆっくりしていようと思ったのに。それに、お茶会はあまり好きじゃない。
行きたくない。行きたくない。行きたくない。
『……何か問題が?』
尋ねられて、サラはにっこりと笑った。
『……いいえ、何も。お茶会は好きだし、楽しみです』
* * *
「……っ、はぁっ……!」
ようやく自分の力で息が吸えた時、頭痛は引いていた。
──今のは、私の記憶……!
流れてきた映像を思い出し、確信する。今のような汚れた格好はしていなかったが、『サラ』と呼ばれていたのは間違いなく自分だった。サラを呼んだ女性──相変わらず相手の顔にはもやがかかっていてよくわからなかった。衝撃が隠せない。
──これじゃ、まるで……!
「……サラ? どうしたんだい?」
パペの声にハッとして、サラは顔を上げた。心なしかその声は、サラを心配しているように聞こえた。
「……どうも……どうもしないわ、ありがとう」
サラはそう言って、わざとらしく笑った。
言えるわけがない。記憶の中の自分が、まるであなたたちのようで驚いたなんて。言えるわけがない──。
「サラ、もうすぐあの人、起きると思うよ」
「え?」
「あの人、今二回寝返りうったでしょ。あれ、起きる前触れ。酒飲んだ後、かなり寝起き悪くて。ボクらにも当たったりするから、キミはもう行ったほうがいい」
「え……でも」
「いいから。行って」
強い口調に、何も言えなくなった。
──『ボクらにも当たったりするから』。
そう言ったパペの声は哀しげで。サラの身を案じてくれたその優しさが、痛ましかった。サラは何も言わず──言えず、走りだした。
走って、走って、とりあえず、二人の様子が伺える、茂みの中に隠れた。マペの予言どおり、うぅんと呻き声を上げて男は起き上がる。するとらカバンから出ている人形に気が付いたのか、大きな舌打ちをした。ゆっくりパペとマペに近づき──思い切り、蹴り倒した。
「ひゃっ……」
思わず小さな悲鳴を洩らした。あんな扱い、酷すぎる。
男は乱暴に2体の人形を拾い、カバンに詰め込んだ。そして、カバンと酒の入った袋を持って、どこかに行ってしまった。
サラは、小さく震えていた。持ち主に大切にされない人形。でも、持ち主がいなければ、彼らは消えてしまうのだ。──いつか出会った、人形たちのように。
あの二人は、我慢しながら、あの男と共に生きていかねばならないのだ。それが悲しくて──サラは泣いていた。きっとあの男は、人形が壊れてしまうまで、あの二人の痛みに気付かない。でも、壊れてしまったら、きっと新しい人形を買うのだろう。
それが悲しくて、サラはまた泣いた。
* * *
次の日──男は同じ場所で芸をしていた。酔っていたときとは別人のように、実に紳士的に客を湧かせていた。
昨日とは違うネタらしい。昨日見た親子連れも見かけた。
「全く、喧嘩をするな。私はお前たち二人とも、同じくらい大好きだよ」
「……それ、本当?」
「ウソじゃない?」
「あぁ、二人とも大好きさ!」
「……うわぁーん! おじさーん!」
「僕たちも、おじさんが大好きだからね!」
男の頬に、2体が口付ける。観客からパチパチと拍手が聞こえた。
『本音を隠して、ウソを言うための口なのかなぁ……』
そんなパペの哀しげな言葉を思い出した。
「…………」
聞いていられなくなって、サラは人だかりからそっと離れた。
自分だけは、彼らの本音を知ってあげていたい。そうすることで、彼らの気持ちが少しでも晴れればいい。そんなことを思って歩いていると、拍手の音はもう遠く離れてしまっていた。
「きつくて大変だったんだ。ありがとう」
2体の人形は、話しだしているくせに口はぴくりとも動かない。サラにはそれぞれがどちらの発言だかわからなかった。
見た目もかなりそっくりだが、声もそっくりだった。腹話術師が作った声ではない、本当の声。何だか不思議だと思った。
「ボクはパペ。白いシャツがボクだよ」
「ボクはマペ。ベージュのシャツがボクだよ」
サラはコクリと頷いた。まだ声の識別は曖昧だが、名前がわかっただけ助かった。
「キミさ、今日ボクらのショーを見てたよね」
「うんうん、そして初めてボクらの声に耳を傾けてくれた」
昼間キョロキョロと動いていた目は、どうやら飾りではないらしい。サラは気付かれていたことに驚いたが、素直に頷く。
人形たちはぴくりとも動かないまま、ペラペラと話し続けた。なまじ口がある分、違和感が拭いきれない。
「見てたならわかるだろ、ボクらの苦労」
「そうそう。酷かったでしょ、アレ」
「え……。酷かったって、何が……」
サラは困惑する。確かにさっきまでの二人の扱いは酷いと思ったが、芸中に酷いと思ったことは特になかった。芸としては完成されていたと思うが……何が不満だったのだろう。
「何がって、全部だよ、全部。ボクらはあんな下らないケンカはしないし、そもそもマペはあんなにバカじゃない」
「そうそう。勝手にキャラを付けられて……やってられないよ」
「それに、アレ。ボクらをぶつけ合ってたでしょ、あの人」
そういえば、そうだった。喧嘩の演出のために、二人をガンガンぶつけ合っていた。
「アレね、結構なダメージくらうんだよね。イタイイタイ」
「そうだよね。それに加えて、この扱いの悪さ。えーと……キミ、名前は?」
話を聞くだけだったところに、いきなり話を振られてハッとする。
「サラ。……それが私の名前」
本当なら、なくしていたはずの。出かかった言葉を押し止めた。そんなサラを気にする様子もなく、パペは言った。
「サラ、じゃあボクらの腕を持ち上げてごらん」
「え……腕を?」
急に何を言いだすのだろう。サラはわけもわからぬまま、パペの腕を上に持ち上げた。
ギシギシギシッ──。間接の部分が、鈍い音を立てて軋んだ。
サラは驚いて思わず手を離してしまう。カランッ。脚の部分にぶつかって、小さく音が鳴った。
「ご、ごめんなさい」
「いや、いいのさ。で、わかったでしょ。ボクらの苦労」
パペが自嘲ぎみに笑った。サラは横でいびきをかく男を見た。おそらく、今日の報酬で買ったと思われる、酒の山。軋む人形の体。多分、ずっと前から二人の体は痛んだまま──。
「……痛い?」
「もう慣れた。ね、マペ」
「うん。あの人が動かさなければ、大丈夫だし」
──それって、芸中はずっと痛いってことじゃ……。
思ったが、言えなかった。マペはそんなサラの心情を読み取ったのか、クスリと笑った。
「ねぇ、サラ。ここでクイズだよ。ボクらの口は何のために付いてると思う?」
その問いは、とても悲しみに満ちていた。クスリと笑いながら言った声は、少し震えているように聞こえた。
答えられなかった。芸中、休むことなく動いていた口。何のために、あるといったら──。
「……マペ。いじめすぎ」
パペが小さく言った。強張ったサラの顔を見たのだろう。パペはやれやれという風にため息を吐くと、静かに言う。
「でもね、本当に。ボクらは、言いたいことも言えない。こんなによく動く口があるのにね。何のための口なんだろうね」
ズキンッ。覚えのある頭痛が、サラを襲った。
──この感覚は。
ズキン。ズキン。ズキン。人形の声が、近くて遠い。体が、動かない。
「本音を隠して、ウソを言うための口なのかなぁ……」
その一言で、何かが堰を切ったようにサラの中に溢れた。
* * *
『サラ』
呼ばれた声に、サラは振り返る。
『今日はシュリーマンさん一家とお茶会があります。着替えてらっしゃい』
──え……?
今日は予定がないはずだった。だから1日ゆっくりしていようと思ったのに。それに、お茶会はあまり好きじゃない。
行きたくない。行きたくない。行きたくない。
『……何か問題が?』
尋ねられて、サラはにっこりと笑った。
『……いいえ、何も。お茶会は好きだし、楽しみです』
* * *
「……っ、はぁっ……!」
ようやく自分の力で息が吸えた時、頭痛は引いていた。
──今のは、私の記憶……!
流れてきた映像を思い出し、確信する。今のような汚れた格好はしていなかったが、『サラ』と呼ばれていたのは間違いなく自分だった。サラを呼んだ女性──相変わらず相手の顔にはもやがかかっていてよくわからなかった。衝撃が隠せない。
──これじゃ、まるで……!
「……サラ? どうしたんだい?」
パペの声にハッとして、サラは顔を上げた。心なしかその声は、サラを心配しているように聞こえた。
「……どうも……どうもしないわ、ありがとう」
サラはそう言って、わざとらしく笑った。
言えるわけがない。記憶の中の自分が、まるであなたたちのようで驚いたなんて。言えるわけがない──。
「サラ、もうすぐあの人、起きると思うよ」
「え?」
「あの人、今二回寝返りうったでしょ。あれ、起きる前触れ。酒飲んだ後、かなり寝起き悪くて。ボクらにも当たったりするから、キミはもう行ったほうがいい」
「え……でも」
「いいから。行って」
強い口調に、何も言えなくなった。
──『ボクらにも当たったりするから』。
そう言ったパペの声は哀しげで。サラの身を案じてくれたその優しさが、痛ましかった。サラは何も言わず──言えず、走りだした。
走って、走って、とりあえず、二人の様子が伺える、茂みの中に隠れた。マペの予言どおり、うぅんと呻き声を上げて男は起き上がる。するとらカバンから出ている人形に気が付いたのか、大きな舌打ちをした。ゆっくりパペとマペに近づき──思い切り、蹴り倒した。
「ひゃっ……」
思わず小さな悲鳴を洩らした。あんな扱い、酷すぎる。
男は乱暴に2体の人形を拾い、カバンに詰め込んだ。そして、カバンと酒の入った袋を持って、どこかに行ってしまった。
サラは、小さく震えていた。持ち主に大切にされない人形。でも、持ち主がいなければ、彼らは消えてしまうのだ。──いつか出会った、人形たちのように。
あの二人は、我慢しながら、あの男と共に生きていかねばならないのだ。それが悲しくて──サラは泣いていた。きっとあの男は、人形が壊れてしまうまで、あの二人の痛みに気付かない。でも、壊れてしまったら、きっと新しい人形を買うのだろう。
それが悲しくて、サラはまた泣いた。
* * *
次の日──男は同じ場所で芸をしていた。酔っていたときとは別人のように、実に紳士的に客を湧かせていた。
昨日とは違うネタらしい。昨日見た親子連れも見かけた。
「全く、喧嘩をするな。私はお前たち二人とも、同じくらい大好きだよ」
「……それ、本当?」
「ウソじゃない?」
「あぁ、二人とも大好きさ!」
「……うわぁーん! おじさーん!」
「僕たちも、おじさんが大好きだからね!」
男の頬に、2体が口付ける。観客からパチパチと拍手が聞こえた。
『本音を隠して、ウソを言うための口なのかなぁ……』
そんなパペの哀しげな言葉を思い出した。
「…………」
聞いていられなくなって、サラは人だかりからそっと離れた。
自分だけは、彼らの本音を知ってあげていたい。そうすることで、彼らの気持ちが少しでも晴れればいい。そんなことを思って歩いていると、拍手の音はもう遠く離れてしまっていた。
0
あなたにおすすめの小説
彼女にも愛する人がいた
まるまる⭐️
恋愛
既に冷たくなった王妃を見つけたのは、彼女に食事を運んで来た侍女だった。
「宮廷医の見立てでは、王妃様の死因は餓死。然も彼が言うには、王妃様は亡くなってから既に2、3日は経過しているだろうとの事でした」
そう宰相から報告を受けた俺は、自分の耳を疑った。
餓死だと? この王宮で?
彼女は俺の従兄妹で隣国ジルハイムの王女だ。
俺の背中を嫌な汗が流れた。
では、亡くなってから今日まで、彼女がいない事に誰も気付きもしなかったと言うのか…?
そんな馬鹿な…。信じられなかった。
だがそんな俺を他所に宰相は更に告げる。
「亡くなった王妃様は陛下の子を懐妊されておりました」と…。
彼女がこの国へ嫁いで来て2年。漸く子が出来た事をこんな形で知るなんて…。
俺はその報告に愕然とした。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
婚約破棄のあと、あなたのことだけ思い出せない
柴田はつみ
恋愛
伯爵令嬢セシリアは、王宮の舞踏会で王太子レイヴンから公開の場で婚約破棄を言い渡され、その場で倒れた。
目覚めた彼女は、礼儀も常識も覚えているのに――ただ一つ、レイヴンだけを思い出せない。
「あなたは、どなたですか?」
その一言に、彼の瞳は壊れた。
けれどレイヴンは何も語らず、セシリアを遠ざける。彼女を守るために、あの日婚約を捨てたのだと告げられないまま。
セシリアは過去を断ち切り、王宮の侍女として新しい生活を始める。
優しく手を差し伸べる護衛騎士アデルと心を通わせていくほど、レイヴンの胸は嫉妬と後悔で焼けていった。
――守るために捨てたはずなのに。忘れられたまま、他の男に笑う彼女を見ていられない。
一方、王宮では“偽聖女”の陰謀と、セシリアの血に眠る秘密が動き出す。
記憶を取り戻せば、彼女は狙われる。取り戻さなければ、二人は永遠に届かない。
これは、忘れてしまった令嬢と、忘れられてなお愛を捨てられない王太子が、もう一度“選び直す”恋の物語。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ・取り下げ予定】記憶を失ったらあなたへの恋心も消えました。
ごろごろみかん。
恋愛
婚約者には、何よりも大切にしている義妹がいる、らしい。
ある日、私は階段から転がり落ち、目が覚めた時には全てを忘れていた。
対面した婚約者は、
「お前がどうしても、というからこの婚約を結んだ。そんなことも覚えていないのか」
……とても偉そう。日記を見るに、以前の私は彼を慕っていたらしいけれど。
「階段から転げ落ちた衝撃であなたへの恋心もなくなったみたいです。ですから婚約は解消していただいて構いません。今まで無理を言って申し訳ありませんでした」
今の私はあなたを愛していません。
気弱令嬢(だった)シャーロットの逆襲が始まる。
☆タイトルコロコロ変えてすみません、これで決定、のはず。
☆商業化が決定したため取り下げ予定です(完結まで更新します)
壊れた心はそのままで ~騙したのは貴方?それとも私?~
志波 連
恋愛
バージル王国の公爵令嬢として、優しい両親と兄に慈しまれ美しい淑女に育ったリリア・サザーランドは、貴族女子学園を卒業してすぐに、ジェラルド・パーシモン侯爵令息と結婚した。
政略結婚ではあったものの、二人はお互いを信頼し愛を深めていった。
社交界でも仲睦まじい夫婦として有名だった二人は、マーガレットという娘も授かり、順風満帆な生活を送っていた。
ある日、学生時代の友人と旅行に行った先でリリアは夫が自分でない女性と、夫にそっくりな男の子、そして娘のマーガレットと仲よく食事をしている場面に遭遇する。
ショックを受けて立ち去るリリアと、追いすがるジェラルド。
一緒にいた子供は確かにジェラルドの子供だったが、これには深い事情があるようで……。
リリアの心をなんとか取り戻そうと友人に相談していた時、リリアがバルコニーから転落したという知らせが飛び込んだ。
ジェラルドとマーガレットは、リリアの心を取り戻す決心をする。
そして関係者が頭を寄せ合って、ある破天荒な計画を遂行するのだった。
王家までも巻き込んだその作戦とは……。
他サイトでも掲載中です。
コメントありがとうございます。
タグのコメディに反対意見が多かったので修正しました。
必ず完結させますので、よろしくお願いします。
忘れ去られた婚約者
かべうち右近
恋愛
『僕はレベッカしか選ばない』
甘い声音でそう話したはずの王太子サイラスは、レベッカを忘れてしまった。
レベッカは、王太子サイラスと付き合っていることを、ある事情により隠していた。舞踏会で関係を公表し、婚約者に指名される予定だったのに、舞踊会の夜にサイラスは薬を盛られて倒れ、記憶喪失になってしまう。
恋人が誰なのかわからないのをいいことに、偽の恋人が次々と名乗りをあげ王太子の婚約者の座を狙ってくる。おかげで不信に陥ったサイラスに、レベッカは自分が恋人だと名乗り出せなくなってしまった。
サイラスの記憶喪失を解消するため、薬師兼魔女であるレベッカは恋人であることを隠しながら、事件調査を協力することになった。そうして記憶が戻らないまま二人の距離は再び近づいていく。だが、そんなおりにサイラスの偽の恋人を名乗りでた令嬢たちが、次々と襲われる事件も起き始めて……!?
※他のサイトにも掲載しています。
毎日更新です。
私たちの離婚幸福論
桔梗
恋愛
ヴェルディア帝国の皇后として、順風満帆な人生を歩んでいたルシェル。
しかし、彼女の平穏な日々は、ノアの突然の記憶喪失によって崩れ去る。
彼はルシェルとの記憶だけを失い、代わりに”愛する女性”としてイザベルを迎え入れたのだった。
信じていた愛が消え、冷たく突き放されるルシェル。
だがそこに、隣国アンダルシア王国の皇太子ゼノンが現れ、驚くべき提案を持ちかける。
それは救済か、あるいは——
真実を覆う闇の中、ルシェルの新たな運命が幕を開ける。
10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる