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爆炎の襲来

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「ああああああああ」これは無理。ミサイルなんてとても無理これは死。俺は腕をクロスにして思わずガードする。これが悪あがきとか自己防衛ってこと?
その着弾の刹那、俺の目の前で圧倒的炎が燃え上がる。それはミサイルを灰に変え、魔物もそれを見て後ろに下がる。
「やれやれ、いい輝きを感じて来てみれば、危機一髪って感じだねぇ~。」俺の頭の中に中性的な声が響く。
「お前はいったいなんなんだ!」俺は大声で吠えてしまう。
「そういうのは後、とりあえずこの状況何とかしようよ。」辺りを見ると魔物は変わらず俺をかこんでるままだ。それも少しずつ距離を詰めている
「おい、お前って戦えるタイプのやつ?」
「さぁ?それは君次第かな。」
「なんだよそれ、まあおれができることなら何でもしてやる。」
「おっ早いね、さすが伝説の継承者ってところか。じゃあ僕と契約して精霊術師になってくれ。」
「うせやろ!?」精霊術師、噂で聞いたことがあった。凄まじき力と引き換えに、永遠に平和を守り抜くと言う、不死の術師。俺がそれになれるのか、いや、この状況で迷って死ぬよりましだ!!
「いいぜ!なってやろうじゃねぇか!伝説の英雄様によぉ!!」
「よしきた!」そいつはそう言い俺の視界を閃光が刺さる。
「おおこれが伝説の英雄の。」俺の服は黒色に代わりローブのように変化
する。その輝きに当てられたのか魔物は後ろに下がって行くだがここで逃がす訳にはいかない。
「おい精霊さっきこれで戦えるんだよな。」
「もちの論!詠唱は炎系でかっこよく決めちゃえ!」
まるで他人事だな。まあいいさてやってみるか!
「巡れ炎の煙火よ、我が術は炎の原初に通ずる道とならん!炎獄輪!!」周囲は炎に包まれ魔物は逃げ道を失いこちらに吠え虚勢を張っている。それもいまになくなるだろう。続けて詠唱を再開する。
「煙火二部、煙はいずれ焔と代わり我が敵を貫く
針山と化さん!炎槍.煉獄山!!」そう唱えると地面から無数の槍状の炎が突き出る。一匹の魔物はそれに突き刺さり炎上する。それを見た魔物は自然に後ろ前で逃げるもそれらはすべて俺が張った炎の策に激突し燃え上がり、阿鼻叫喚の叫びが周囲を満たすしばらくして魔物は絶命し灰に帰っていた。
「まあこんなもんだろ。」
「君なかなかえげつない真似するね。逃げ道塞いで一匹だけ殺してあとは勝手に死ぬの待つとか、
とても初戦闘とは思えない残虐性だったよ。」
「まあ、学生時代はずっとこういう詠唱考えてたし、俺最強だったら~みたいな妄想が趣味だったからな。でこれどうやって解除できるんだ?」そうだ、戦闘が終わったのにこんな中二病コート着てたら、ネロとかにみられた日には一生騎士団のネタにされる!それだけはなんとしても避けないといけない。
「それは簡単さ君が僕の姿をイメージすればコートは消え、君のそのペンダントの中に入って姿を出すことができるようになるからさ。」
えっイメージって言ったって、声は中性ぽくてどっちかって言うとかわいいより、はっ!つまり
男の娘だ!それも幼い方の、でもこれ下手すりゃ犯罪者に見えるよな、まあそんときはそんときだ!
俺はイメージを膨らましついに理想を完成させた。
「こんなもんでどうだ?精霊!」
「おーわるくないじゃあやってみるよ!ほほいのほいと!」



    
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