ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里

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思い出編

あるSNSで出会ったあの子:1

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日常で本当にあった!?ちょっと大人な出会いのお話






これもまた、随分前の話になる。

割と出張が多い生活をしていた時期があり、
せっかく各地を飛び回るのなら、
行く先々で遊べる相手がいたほうがいいよなぁと、
そんな軽い気持ちであるSNSにあった
「地域で出会える系」のコミュニティに出入りしていた。

今回は、そこで出会ったある地方の女性との話をしてみようかと。

「地域の出会い」とは銘打っているものの、
結局はワンナイトを楽しもうという人間が
自然と集まっているコミュニティだった。
匿名での連絡はもちろん、各自が捨てアドを使ったりと、
かなり割り切った関係を求める人達ばかりだ。

とはいえ、「来週どこどこに行くから暇な人!」と書き込んだところで、
そう簡単に相手が見つかるものでもない。

だが、毎日眺めていると、
ふとタイミングの合う相手が現れたりするのが面白いところだ。

ちょうど、ある地域へ2週間ほどの出張が決まっていた時のこと。

その地域のコミュニティーで、
まさにその時期に遊びたいという書き込みを見つけた。

早速アプローチをしてみる。

そのSNS上でのコミュニティでの他愛のないやりとりから始まり、
あっという間にダイレクトメッセージでの会話にこぎつけた。

出張中の週末に会う約束は取れたのだが、
相手は写真を送るのを頑なに嫌がったり、
細かい情報を聞こうとするとはぐらかしたりする。
もしかしたらこれは冷やかしの可能性もあるな……と、
少し警戒しながら対応を続けた。

とりあえず会う約束はできたので、
当日まではSNS上での他愛もないやりとりを重ねる。
時々、ダイレクトメッセージでエッチな話題も振ってくれたので、
「まるっきり脈なしではないかな?」と感じつつも、
当日誰も来ない可能性も捨てきれず、
最後の最後まで疑っていたのを覚えている。

そうしているうちに、あっという間に出張の日を迎えた。

当日、新幹線で現地に向かう途中も、
彼女とは割と頻繁にメッセージを交わしていた。
数週間続けていたこともあり、
なんとなくラフな会話ができるぐらいの距離感にはなっていた。

現地に到着し、まずはしばらくお世話になるホテルへ向かう。

会社が長期滞在用にそこそこ良いホテルを用意してくれているのは、
出張で飛び回る身としてはありがたい限りだ。

チェックインを済ませて部屋に入ると、
今回はダブルベッドの割と広めの部屋だった。
「今回の約束がうまくいけば、この部屋が使えるな」と、
捕らぬ狸の皮算用をしてしまうのは、どうにも男の悪い癖だ。

大きめの荷物を置き、仕事で必要な最低限のものをバッグに詰め込む。
そして、今回の出張のあれこれを確認するために、地域の支社へ向かう。

普段歩き慣れない街なので、地下鉄ひとつ乗るのにも迷ってしまう。
なんとか地図アプリの力を借りて、目的地に到着した。

支社に着くと、早速仕事モードだ。

現地の担当者との会議や客先への訪問など、
相変わらずスケジュールは分刻み。
初動が大事ということもあり、
一つ一つ慎重に物事を確認しながら進めていく。

そうしていると1日はあっという間に過ぎ去った。

初日は支社で懇親会を開いてくれるというので、
夜遅くまで現地の人間と楽しい時間を過ごした。

仕事に追われていると1週間は飛ぶように過ぎていき、
いよいよあの約束の日がやってきた。

金曜日の夜も支社の人間と遅くまで飲み歩いたこともあり、
土曜日の朝は窓から差し込む眩しい朝日で目覚めた。

少し頭がズキズキするが、
今日は前から約束していたコミュニティの彼女と会う日だ。

待ち合わせは11時頃、ある駅の改札前。

一番よい展開を思い浮かべながら、身支度を整える。
とはいえ、すっぽかされるなどの悪いパターンも想定して、
そこまで気合いを入れすぎない、ラフな服装を選んだ。

準備を整え、ホテルの近くで朝食を済ませる。

食事中に「予定通りで大丈夫?」とメッセージを送ってみると、
「大丈夫」との返事があった。

何度かこういう形で会う経験はしているが、
実際に顔を合わせるまではなんとも言えない独特の緊張感があるものだ。
そんな自分を落ち着かせるようにゆっくりとコーヒーを楽しみ、
程よい時間になったので現地に向かうことにした。

待ち合わせの駅は宿泊しているホテルから近く、迷うことはなかった。
約束の10分程前に到着しメッセージを送るとまもなく着くという返事がきた。

こちらの服装の特徴を伝えると、「白い服を着ている」という、
またざっくりとした特徴だけが送られてきた。
何度やっても、この会うまでの「待ち時間」だけは好きになれない。 だが、待つしかないのも事実だ。

改札から出てくる人波の中で、白い服装の人をなんとなく目で追う。
約束の時間になった頃、一人の女性がこちらに向かって歩いてきた。

おそらくあの人だろう。

ちゃんと「女性」が来たことにほっとしつつも、
本人と確認できるまでは安心できない。

その女性はスタスタとこちらに近寄ってきて、
「〇〇さんですか?」と自分のハンドルネームを呼んだ。
「そうです」と答える。

彼女は少々小柄で、ショートカットの似合う可愛らしい雰囲気の女性だった。
ふんわりとした白いワンピースを着ているため体型はわかりにくいが、
胸が大きいことだけは主張してくる。
全体のシルエットとしては、若干ぽっちゃりしているようにも見えた。

少し立ち話をして、近くのカフェに向かうことにした。
彼女が地元ということもあり、店選びはお任せする。

駅近くの割とおしゃれなカフェに二人で入り、飲み物を注文した。

席についていろいろと話を始めてみたのだが、
驚いたことにああいうコミュニティで
やり取りした誰かと会うのは今回が初めてだと言う。

どうして会ってみようと思ったのか、ストレートに聞いてみたところ、
「最近彼氏と別れて、なんとなく人肌恋しくて欲求不満だったから」
と、 彼女はあっけらかんとそう答えた。

そんな話をしていたら、逆に彼女から質問が飛んできた。

「やっぱり、ヤリたくて誘ったの?」

ここは取り繕ってもしょうがない。正直に話すことにした。

「こっちに度々出張で来るから、どうしてもストレスが溜まることもあって。どうせならエッチな感じの出会いでもあれば、仕事も頑張れるかなぁと思って」

その話を聞いた彼女は微笑みながら、「正直でいいんじゃない?」と言ってくれた。

そして、少し身を乗り出してこう続けた。

「だったらこの後、二人だけでゆっくりできるところ行こうよ!」

渡りに船とはこのことだ。

自分が泊まっているホテルの部屋でゆっくりすることになった。

話はとんとん拍子に進んでいった。
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