今更気付いてももう遅い。

ユウキ

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思い出と絶望

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『わたし、でんかのおよめさん?になるの?』


 初めて出会った顔合わせの時、あどけなく問うた小さな少女は、その後満面の笑顔で笑って『嬉しい』と言った。心から笑う少女と手を繋ぎ、一緒に笑った懐かしいあの日。



『殿下、いけません。人前ではキチンといたしませんと』
『殿下、贔屓は良く無いですよ?でも難しいのは分かりますわ』


 あのあどけなかった小さな少女は、正しく優しい、凛とした女性へと成長した。

 共に歩み、国を支える彼女を誇らしく思っていた。だからこそ、マーガレットへの仕打ちに幻滅し、嫌悪したのだ。



『恐れながら申し上げます。……オフィーリアは絶望の末、身を投げました』




 頭を抱えて掻きむしる。


 今更すぎる真実に。
 遅すぎる真実に。


「ぅわぁぁああ…おぉぉオフィーリアぁぁぁぁ!!」


 あの日破棄を告げたオフィーリアの様に、今まさに殿下が絶望の淵から真っ逆さまに落ちていく。
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