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6戦目
エレアVSミスト:後編
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すぐに『火炎』の魔力を発動させて火球でミストに追撃する。岩の壁でそれを防ぐが、火球が衝突した衝撃で壊れる。私はその壁の欠片もろともミストを狙って剣を振るう。ピッと音が鳴るのを確認した。攻撃は当たったがクリティカル判定には至らなかったという音だった。
――浅いか。でもこのまま攻め切る!
岩の壁は火球で壊せると今ので分かったので、遠慮なく近づいて攻撃を仕掛ける事にした。ミストもその事実に対応しなければといった焦った表情をしていて、最初のようにとにかく先に岩石を飛ばして私との距離を空けようとした。
「遅い!」
さっきまでの私の回避行動を操作するような、計算された岩石の飛ばし方ではなく、純粋に私だけを狙った物なので、それを最小限の動きで躱して最短でミストの元へと向かう。そしてそのまま剣の攻撃へと移ろうとした瞬間、フッと視界が暗くなるのを感じた。
――これは罠だ!
すぐにバックステップでその場から離れて上空を見上げると、ちょうど目の前を岩が通ってきた。
「チィ!」
さっきよりもさらに苛立ちの増した舌打ちが聞こえてきた。
――ホント、カウンター狙いの戦い方だけは一級品ね。
焦っていたように見えたのも演技なのかもと思うと、意外と冷静に戦っているようにも見えた。しかしまたすぐに岩を降らせて攻勢に出てきたところを見ると、やはり怒りで暴走しているのが正しいと思った。
――さっきのは癖と言うか習慣というか、もはや反射的にああいう戦い方になっただけなのか。
岩を躱しつつ、それでいてミストからの直接攻撃を食らわないように時折攻撃を防いだり岩を逆に利用して避けたりと、とにかく避ける方に専念する事にした。
――真っ向からこれを破って倒そうと思ったけど、この調子だったら避ける方が無難ね。馬鹿の一つ覚えみたいにこの同じパターンでしか攻撃してこないし。
岩を飛ばす、降らせる攻撃と、地面から棘状の岩を生やす攻撃の二パターンがメインだが、それが基本的に交互にやってきているため、予測が簡単にできるほど避けやすい攻撃だった。また自分から斬りかかろうとする時は必ずその一個前に棘状の攻撃がやってくる決まりもあった。おそらく岩のような大粒の攻撃よりも相手の攻撃を制限しやすいからだと思う。ただ本来ならどこから生えてくるか分からないので避けにくいと言うこの攻撃も、さっきのルールがあるせいで奇襲できると言う利点が完全に無くなっているのである。だから私はミストの追撃を事前に回避できる。
――攻撃に転じるとこんなに弱いのか。
ミストは本来ならさっき私の攻撃を凌いだように、敵の攻撃にカウンターを仕掛けるのが得意な戦い方だ。敵が攻撃を先に仕掛ける事前提の、まるでどこかの盾使いみたいな戦い方が本当の彼女の強みだ。しかしそれ故に自分から攻撃する事に慣れていないのである。素直で読み易い、戦いやすい相手になってしまっているのだ。
――このまま避け続けても勝てるだろうけど、やっぱりこれを使わないと。
さっきと同じように、棘状の攻撃がやってきたタイミングで岩をよじ登って回避する。さすがに二回目はバレバレで、ミストの位置が分かったタイミングで相手と目が合った。
「二回目はないわよ!」
すぐに新しい岩石を飛ばしてきたが、私はそれに真っ向から剣を突き立てて、破壊した。
バァンと大きな炸裂音が道場内に鳴り響く。本来なら火球を放たないと岩を壊せないのだが、私はその火球を剣の周りに纏わせる、そのように火球の形を『変化』させたのである。
「なっ!」
岩を破壊してそのままの勢いでミストの頭上から攻撃を仕掛ける。岩が相殺される事を予測していたからかそれ自体は躱されたけど、私の攻撃を止めようとして出した岩の壁は私の剣ですぐに壊す。それを何回か繰り返して何とか距離を離そうとするミストだったけど、フィールドの端まで追い詰める事に成功した。
「これで今度こそ終わりよ!」
『岩石』を使って私の攻撃を受け止める事が出来ない以上、これで勝ったと思った。しかしミストはそこからでもカウンターを狙っていた。私の剣を受け流して、体を入れ替えてリングアウトに持ち込もうとしていたのだ。
「それはこっちの台詞よ!」
私の剣は流れるようにミストの剣によって地面へと振り下ろされて、その勢いで前のめりになった私の横をすり抜けて、外へと蹴りだそうとミストが右足を出す。
「私の勝ちよ!」
ミストが勝利を確信して笑う。でもその右足が私に届く前に、彼女の身体が火球の爆発を受けていた。
――浅いか。でもこのまま攻め切る!
岩の壁は火球で壊せると今ので分かったので、遠慮なく近づいて攻撃を仕掛ける事にした。ミストもその事実に対応しなければといった焦った表情をしていて、最初のようにとにかく先に岩石を飛ばして私との距離を空けようとした。
「遅い!」
さっきまでの私の回避行動を操作するような、計算された岩石の飛ばし方ではなく、純粋に私だけを狙った物なので、それを最小限の動きで躱して最短でミストの元へと向かう。そしてそのまま剣の攻撃へと移ろうとした瞬間、フッと視界が暗くなるのを感じた。
――これは罠だ!
すぐにバックステップでその場から離れて上空を見上げると、ちょうど目の前を岩が通ってきた。
「チィ!」
さっきよりもさらに苛立ちの増した舌打ちが聞こえてきた。
――ホント、カウンター狙いの戦い方だけは一級品ね。
焦っていたように見えたのも演技なのかもと思うと、意外と冷静に戦っているようにも見えた。しかしまたすぐに岩を降らせて攻勢に出てきたところを見ると、やはり怒りで暴走しているのが正しいと思った。
――さっきのは癖と言うか習慣というか、もはや反射的にああいう戦い方になっただけなのか。
岩を躱しつつ、それでいてミストからの直接攻撃を食らわないように時折攻撃を防いだり岩を逆に利用して避けたりと、とにかく避ける方に専念する事にした。
――真っ向からこれを破って倒そうと思ったけど、この調子だったら避ける方が無難ね。馬鹿の一つ覚えみたいにこの同じパターンでしか攻撃してこないし。
岩を飛ばす、降らせる攻撃と、地面から棘状の岩を生やす攻撃の二パターンがメインだが、それが基本的に交互にやってきているため、予測が簡単にできるほど避けやすい攻撃だった。また自分から斬りかかろうとする時は必ずその一個前に棘状の攻撃がやってくる決まりもあった。おそらく岩のような大粒の攻撃よりも相手の攻撃を制限しやすいからだと思う。ただ本来ならどこから生えてくるか分からないので避けにくいと言うこの攻撃も、さっきのルールがあるせいで奇襲できると言う利点が完全に無くなっているのである。だから私はミストの追撃を事前に回避できる。
――攻撃に転じるとこんなに弱いのか。
ミストは本来ならさっき私の攻撃を凌いだように、敵の攻撃にカウンターを仕掛けるのが得意な戦い方だ。敵が攻撃を先に仕掛ける事前提の、まるでどこかの盾使いみたいな戦い方が本当の彼女の強みだ。しかしそれ故に自分から攻撃する事に慣れていないのである。素直で読み易い、戦いやすい相手になってしまっているのだ。
――このまま避け続けても勝てるだろうけど、やっぱりこれを使わないと。
さっきと同じように、棘状の攻撃がやってきたタイミングで岩をよじ登って回避する。さすがに二回目はバレバレで、ミストの位置が分かったタイミングで相手と目が合った。
「二回目はないわよ!」
すぐに新しい岩石を飛ばしてきたが、私はそれに真っ向から剣を突き立てて、破壊した。
バァンと大きな炸裂音が道場内に鳴り響く。本来なら火球を放たないと岩を壊せないのだが、私はその火球を剣の周りに纏わせる、そのように火球の形を『変化』させたのである。
「なっ!」
岩を破壊してそのままの勢いでミストの頭上から攻撃を仕掛ける。岩が相殺される事を予測していたからかそれ自体は躱されたけど、私の攻撃を止めようとして出した岩の壁は私の剣ですぐに壊す。それを何回か繰り返して何とか距離を離そうとするミストだったけど、フィールドの端まで追い詰める事に成功した。
「これで今度こそ終わりよ!」
『岩石』を使って私の攻撃を受け止める事が出来ない以上、これで勝ったと思った。しかしミストはそこからでもカウンターを狙っていた。私の剣を受け流して、体を入れ替えてリングアウトに持ち込もうとしていたのだ。
「それはこっちの台詞よ!」
私の剣は流れるようにミストの剣によって地面へと振り下ろされて、その勢いで前のめりになった私の横をすり抜けて、外へと蹴りだそうとミストが右足を出す。
「私の勝ちよ!」
ミストが勝利を確信して笑う。でもその右足が私に届く前に、彼女の身体が火球の爆発を受けていた。
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