断罪されたが骸の嫁になりました

灯月

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にいに

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どういうことなのよ

訳がわからない
私は目の前で起きていることに驚き焦っていた

私の知っているゲームとは内容が違うじゃないの!

私はユリア・ソルティーユ
第一王子であるカイル王子の婚約者候補の一人で
とあるゲームのヒロインである

このゲームでは悪役令嬢と呼ばれる令嬢達がたくさんおり
その中でも爵位に問題がなく能力があり、有力候補である3人のうちの一人であるシャルト・キャメリアを処刑しようとしていたところだ

第一王子、大臣の息子、魔術師を落とすときに関わってくる令嬢だ
他の2人も面倒なのだが、シャルト・キャメリアは生かしておくと一番面倒なのだ

シャルト・キャメリアも私と同じで第一王子の婚約者の一人
学力の面ではそこまで優秀ではないのだが、魔法力が人並みから外れている
聖女と呼び称える民がいるほどの魔法力があり、私との関わりによっては本物の聖女として覚醒するという隠しイベントがあるらしいがその方法は知らない

王子はとられちゃうし、私が主人公らしくない
あ、ちなみにその時の私はこの国の王女となっているらしい
王子が王子を辞めちゃって一緒に旅に出ちゃうのよね

だからしたくないっていう理由もあった

魔法力が強いから魔術師とのルートにもいた 
あ、大臣の息子のルートでは血が繋がっているという事でいたのだ

「ユリア、大丈夫かい?」
「カイル様…」
「まさか、あの女 魔物と契約をしていただなんて…」

私はカイル様に抱きついて驚いて怖がっているふりをした

実際は契約をすることを知っている為、そこについてはあまり驚いてはいないのだが
ゲームと違うことには驚いていた

なんで、シャルトは死んでないのよ!
死人となって魔物に体を乗っ取られてこの国を潰すはずじゃなかったの!?

ゲームでは、シャルトはもうこの世にはいない
体はシャルトだが中に入っているのは魔王となるもの
処刑されそうになったら力を使ってこの場から消え、この国を潰しに来るのだ
その際に聖属性の魔法力を失うこととなり
ヒロインである私が力を手にし、聖女となる

「あのアンデットはなんだ、」
「わ、わかりません!!」
「無闇に攻撃を仕掛けるなよ!」
「何があっても王子たちを守れ!」

周りが慌ただしい
カイル様は私を守るためにと室内へとつれていく

「ユリア、顔色が悪いみたいだが 大丈夫かい?」
「え、えぇ…」

このままでは私は魔法が使えないままだし
シャルトをこの世界から消せていない
最悪の場合、シャルトに復讐されるだろう

「心配しなくても大丈夫だ 俺が君を守るよ」

カイル様は優しく私を包んでくれた
やはり好きな人にそうされるのは嬉しい

「取り乱して申し訳ありませんでしたわ。もう大丈夫ですわ。」

にこりと笑って見せるとカイル様も笑い返してくれた

シャルトも転生者である可能性はある
これまでゲーム通りに虐められてきたため完全にそうだと断定できない
乗っ取られることなく処刑台に立たされた話などないのだから判断しにくいのだ

「私、ただシャルト様に謝っていただきたかった筈なのに こんなことになるなんて…」

まぁ、直ぐに来ることはないだろうし
今のうちに力をつけておかないといけないわね

「悲しいですわ」

にしても、アンデットの嫁になるなんてお似合い
髪や目の色が特殊なシャルト様からしたらとっても良いわ
あんなのの嫁になるなんて私は耐えられないもの
今まで私にやってきた虐めや嫌がらせを考えてみたらざまぁみろです

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